シナリオ

③黄金の糸を手繰り寄せて

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⚔️王劍戦争:秋葉原荒覇吐戦

これは1章構成の戦争シナリオです。シナリオ毎の「プレイングボーナス」を満たすと、判定が有利になります!
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(毎日16時更新)

●秋葉原荒覇吐戦
「とうとう始まったね。王劍戦争が」
 集まった√能力者に向かって、|雨深《あまみ》・|希海《のあ》(星繋ぐ剣・h00017)が告げた。
「荒覇吐が王劍『|明呪倶利伽羅《みょうじゅくりから》』を持って、秋葉原に侵攻をはじめ、そのどさくさで他の簒奪者達も同時に動き始めた……状況としてはこんなところ」
 希海がざっくりとした戦況を説明する。
「もちろん荒覇吐のことも止めなきゃいけないけど……他の簒奪者の動きにも気をつけなきゃいけない。だから、皆には金網稲荷に向かってほしいんだ」
 希海が言うには、そこを連邦怪異収容局員『リンドー・スミス』が占拠し、なんらかの情報を傍受したうえで持ち帰ろうとしているということが判明したのだ。
「稲荷の霊力で|新物質の網《ゴールデンストリングス》を飛ばして……って、正直なんのことかわからないと思う」
 希海は予知の内容を伝えつつも、いまいち詳しい内容が分からずに首を傾げていた。だが、ポイントとなるのは一点。
「なんの情報であっても、持ち帰られたら絶対ぼくらにとって良くないことが起こる。ということ」
 そう、何が起こるか、ではない。何かが起こってしまうという危惧だけは、確実に存在しているのだ。
「ここにはリンドー・スミス以外にもその配下がぼくらの襲撃を警戒しながら、情報収集を行ってるよ。みんなには、情報収集の妨害をしながら、その配下をやっつけて欲しいんだ」

 希海は√能力者にスマホで情報を提示する。
「今回相手をしてほしいのは、リンドー・スミスの配下、ソフィア・ジョンソン。見かけは普通の人だし……結構見かけ通りかも。でも、リンドーの下について情報収集作業をしてる以上、止めなきゃいけないのも間違いない」
 だから、彼女の情報収集作業を妨害し、撃退する必要がある。
 希海はそこまで言ってから、改めて√能力者達に告げた。
「これだけの大きい戦いは初めてになる。色々勝手がわからないとは思うけど……ようするに、大暴れしちゃえばいいんだよ」
 少し悪戯っぽい表情をしてみせてから、希海は言葉を続けた。
「√EDENの平和はみんなの手にかかってる。だから、皆。がんばろうね」

 こうして、√能力者達は日本通運本社ビルへと集結する。
 簒奪者達の謀略を挫くために。

マスターより

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第1章 ボス戦 『連邦怪異収容局員『ソフィア・ジョンソン』』


天霧・碧流

「はぁ~、リンドーさんも人遣いが荒いんだからぁ」
 金網神社で、連邦怪異収容局員『ソフィア・ジョンソン』は愚痴をこぼす。
 その見た目、言葉遣い、どれをとっても普通のOLにしか見えない彼女は、これまで戦ってきた簒奪者ともまた違う印象があった。
 善も悪もなく、ただ仕事に従事しているだけ――。そんな印象のソフィアを遠目に見ながら、|天霧《あまぎり》・|碧流《あおる》(忘却の狂奏者・h00550)は改めて今回の目的を呟いた。
「要するに、情報収集させなきゃいいんだな?」
 ぼぅ、と|深淵の幻炎《アビス・ファントム・フレイム》を灯し、それをソフィアのもとへと放つ。
「え……?」
 ソフィアがそれに気付くより一瞬早く、炎が爆発した。ソフィアを巻き込んで、周囲に炎が踊る。
「けほっ、けほけほっ……もう、何ですかこれ!」
 憤るソフィアに、碧流はあえて身を晒す。
「さあ、お前はどんな顔を見せてくれる?」
 にやりと不敵な笑みで挑発すれば、ソフィアの表情がみるみる険しくなってゆく。
「もう、やってらんないわよ!!」
 その叫びとともにクヴァリフの仔の触手がソフィアに巻き付いた。その触手と完全融合すると、ソフィアは碧流を敵と見定め、触手を伸ばす。
「へへ、良い顔だ……!」
 碧流が楽しそうに笑う。発生したのは凶暴化。これまでのどこかのほほんとしていたソフィアも、やはり怪異に魅入られた簒奪者の一人だったのだということが露呈したかのようだった。
「うるさいわねぇ! 邪魔しないで!」
 触手で碧流を引き寄せようと試みるソフィア。その瞬間。碧流の影の中から現れた影毒鏢が、その触手を切り裂いた。
「いっ――!!」
 さらに碧流は間髪入れずに、手にしたメス『朱華』を触手に突き刺す。
 本体から切り離され、ぐずぐずになって消えてゆく触手に、ソフィアはさらに目を吊り上げた。
「――殺す!」
「そうだ。情報収集したけりゃ俺を殺してみな」
 ケタケタと笑いながら、碧流は絶え間ない攻撃で、ソフィアを翻弄するのであった。

セシリア・ナインボール

「ごきげんよう、連邦怪異収容局のソフィアさん」
「あら、あなたは……?」
 ソフィアは、現れた女性に首を傾げる。彼女の名はセシリア・ナインボール(羅紗のビリヤードプレイヤー・h08849)。セシリアはにこりと笑顔を見せる。
「羅紗の魔術塔のセシリアと申します」
「あらあら、あの魔術塔の? これはご丁寧に」
 そう言ってお辞儀をするソフィア。戦場にありつつ、なんとも不思議な光景である。
「貴女も可愛らしい怪異を使役しているようですが、こちらのシチリア島の怪異達も可愛いんですよ」
「あらぁ、そうなんですか?」
 ソフィアが興味深げに尋ねる。セシリアは肯定するように頷くと。
「見せ合いっこしませんか?」
 と言いながら自身の連れている怪異『シチリアン・リトル・ファントム』を呼び出した。
「あらまぁ、可愛い!」
 そう言って喜ぶソフィア。中でも一番張り切っているようなシチリアレモン型の子に目を奪われている様子である。
「私の怪異はこういう子達で……」
 ソフィアは非実在怪異『ふわもこ』を呼び出すと、にこにこと戯れてみせる。確かに、ぬいぐるみのようで可愛らしい怪異達だ。
 こうしてすっかり打ち解けたのか、ソフィアはにこやかに笑いつつ、セシリアに話しかけた。
「羅紗の魔術塔って、この間のことで正直ちょっと……あら、ごめんなさい」
 連邦怪異収容局にとっては、EDEN衝動に染まった羅紗魔術師達の心境変化は『世界への裏切り』のような感情を抱いていた。ソフィアも同じだったのだろう。それを言いかけてソフィアは口をつぐむ。
 その仕草に、セシリアはくすっと笑って頷いた。
「えぇ、構いませんよ。だって、羅紗の魔術塔と連邦怪異収容局は別に仲が良かったわけではありませんし」
 正直に告げるセシリアには、ソフィアも苦笑い。その瞬間、ソフィアの周りにいた怪異達の空気が変わった。
「見せ合いっ子は建前ですから」
「え?」
 シチリアン・リトル・ファントム達が突如としてソフィアに襲い掛かる!
「きゃあ!?」
 マスコットみたいな怪異達から、だまし討ちのような体当たりを受けて、ソフィアは恐怖とともに慌てて逃げていく。
「ひ、ひどーい! やっぱり羅紗の魔術塔は敵ねっ! 覚えてなさーい!」
 涙目になりながら、ふわもこ達を抱えて逃げてゆくソフィアなのであった。

羅紗切・ばさり

「まぁ」
 ソフィアの姿に、小さく感嘆の声を上げる女性がいた。
「かわいらしいものを使役してらっしゃいますね」
 彼女の名|羅紗切《らしゃぎり》・ばさり(運命裁ちの羅紗切りばさみ・h08335)。羅紗切りばさみの付喪神だ。
「あらあら、この子達の魅力分かります?」
 ばさりの言葉に、にこやかに返すソフィア。その表情はどこにでもいる普通の女性のようであった。
 だが、ばさりは思う。
(「本当に見かけ通りならいいのですが」)
 こういう手合いは、むしろ放置する方が怖いのだと、ばさりの勘が告げていた。羅紗片刃の「災」と「崩」をそれぞれ手にして、ばさりはソフィアを見つめた。
「何もしないなら愛でるのも良いですが、邪魔になるのなら……」
 災と崩を重ね、告げる。
「ばさりと行きますよ?」
 その姿に、ソフィアもふぅと一息ついた。
「あー、やっぱり敵なんですよね。仕方ないなぁ」
 ぞろりと触手を呼び出して、その周りを非実在怪異「ふわもこ」で埋める。
「まぁ、お互いお仕事ですものねぇ」
 ソフィアは苦笑いをしながら、ばさりへと触手を伸ばす。それが開戦の合図となった。

「あなたは何の情報を集めているんです?」
「うふふ、企業秘密でぇす♪」
 ばさりの問いに、ソフィアは軽く聞き流す。やはり重要なところは喋らない。これでもリンドーの部下だということだ。
 だが、やはりどこかふわふわとしている。どこか簒奪者という立場には見えないのに、それでも何かが違う。
「でも、分からないんですよねぇ。なんでAnkerを守るのにここまでしたいのかなって」
 そんな時、ソフィアが触手を伸ばしながら尋ねた。
 なるほど、これが『違い』か。ばさりはそれを切り裂き、一歩踏み込む。
「なんでしたっけ、あなた達みたいなの?」
 どこかで聞いたことあるんだけどなぁ。と言った瞬間、ばさりの刃がソフィアの喉元へと突き付けられた。
「……っ」
 ようやくここでソフィアの顔が険しくなる。戦いの負けを確信し、次なる布石を打つ。つまり。
「ふわもこちゃん達!」
 ふわもこがばさりへと襲い掛かると同時に、ソフィアがばさりから背を向けた。逃げる気なのだ。
「逃がしませんよ」
 どろろろろ。太鼓の音が響き、世界が一変する。
 それは伝承『殺鬼【斬血雨】』の世界。ソフィアは、ばさりが主役となった殺戮空間の中に封じ込められたのだ。
 ばさりは鋏を振り回し、ふわもこ達を斬り裂いた。ふわもこが霧のように消えてゆく。
「あぁあー! 私のふわもこちゃん達がぁっ!!」
 その悲しみで心にダメージを負ったソフィアは、その場で崩れ落ちた。
「情報は持ち帰らせません」
 ばさりの鋏が鈍く、そして鋭く輝くのであった。

サルサ・ルサルサ

 金網稲荷の力を使って何らかの情報を収集しようとする連邦怪異収容局。
 その一員であるソフィアは、何度かの√能力者の妨害を受けて周囲の警戒を強めていた。
「はぁ~、もう収集遅れちゃってるわよ。残業確定じゃないのぉ?」
 そんな愚痴をこぼしていると、突如として耳を貫くような強い音が響いた。
「な、ななななにっ!?」
 慌てるソフィアに、ひょいっと現れたのは細身の少女、サルサ・ルサルサ(サボテニックヘヴン・h04751)であった。
 彼女の放った音響弾。それがソフィアを驚かせ、大きな隙を作りだしたのだ。
「暴れればいい、シンプルでいいことね」
 その髪が植物のようにうねって葉をつけると、その葉っぱでソフィアの顔面をべしりと叩く。
「ぶえっ」
 ソフィアが後ずさると、サルサはさらに追撃をしかけるべく地面を蹴る。
「ちょ、何なのよ!」
「歌姫よ」
 ぼぉっとした無表情な顔つきなのに、なんとなくドヤ顔をしていそうなのがわかる。
 だが、その言葉は紛れもなく真実であった。今二人はまるで舞台に立っているかのよう。それはサルサが歌を披露しながら、まるで踊るように肉弾戦を仕掛けているからであろうか。
 どちらにせよ、葉っぱのジャブとストレートは歌に導かれるように切れ味を増し、思い切りソフィアへと沈み込む。
「げ、げほっ……も、もー怒った!」
 そう言って反撃体勢に移ろうとするソフィア。その怒りは彼女の内から、彼女自身も知らない怪異を目覚めさせようとしていた。
 ――が、しかし。
「……ひぇっ!」
 サルサの腕輪から棘が放たれた。反撃さえもサルサの想定内。完全にサルサの術中だ。
「だいじょぶよ、残業どころか定時前に退社させてあげるから」
 サルサはソフィアへと肉薄し、そう告げた。
「仕事してる人ってそういう方がウレシイのよね?」
 葉っぱの拳がソフィアへと放たれる。
「こ、この場合は始末書よーっ!!」
 より嬉しくない結果が待ち構える未来に、ソフィアは涙目になって吹き飛ばされたのであった。

空地・海人

 始まった王劍戦争。古妖『荒覇吐』によって巻き起こされた戦いには、各√から簒奪者達が集結していた。
「連邦怪異収容局まで暗躍してるのか……」
 金網稲荷を占拠した彼らの様子に、|空地《そらち》・|海人《かいと》(フィルム・アクセプター ポライズ・h00953)は苦虫を噛むような表情をした。
 しかも、今海人が見ているソフィアは、どうにも一般の女性にしか見えない。怪異を引き連れているとはいえ、怪異そのものではない彼女に、変身して殴り掛かるという行為には、気が引ける者があった。
「さて、どう妨害するかな……」
 そうして腕を組んだ海人は、ふと思いつく。
「全く関係ない記憶を植え付ければ、情報収集の妨害にならないか?」
 そう、今回の目的はあくまで『情報収集の妨害』だ。それならば、無理に戦う必要はないのだ。
「なら……そうだな」
 海人はソフィアを見ると、彼女がぬいぐるみのような怪異を連れている姿が目に留まる。
「それならこいつだ」
 海人は指先をソフィアに向けて、念じる。
 それはついこの間、ある動物園で見た記憶だ。そこでは白黒で愛嬌のある……そう、パンダだ。
 パンダはくてっと寝転がったり、タイヤでゆらゆら遊んだり、気ままにのんびり、可愛さを振りまいている。
「こいつを……撃ち込む!」
 放たれた念弾が、ソフィアの頭に撃ち込まれた。
「……あら?」
 念弾を受けたソフィアは「はて」と首を傾げた。
 何をしていたんだったっけ。あぁでも、それよりも……。
「あのパンダさん可愛かったなぁ……」
 うっとり微笑むソフィア。情報収集した内容が、パンダの記憶に塗り替えられてゆく。
「……って、何考えてるの! 今のは……あなたの攻撃ね!?」
 ソフィアが海人の存在に気付き叫ぶ。海人は堂々とした様子で、不敵に笑う。
「あぁ、そうだ!」
「も~、すっごく可愛いじゃない……っじゃなくて、なんの情報を集めてたか忘れちゃったじゃない!」
 ソフィアが触手を放つ。それに海人は指を向け、激しい念動波を籠めた念弾で跳ね返すと、再びソフィアに指を向ける。
「何度でも撃ち込んでやるぜ!」
「あ、やめてっ」
 ソフィアが身構えた。
「『可愛いパンダさん』の記憶をな!」
「きゃぁぁーーっ」
 その悲鳴は、どこか嬉しそうであった。
 そうして結局、ソフィアはこれまでに収集した情報をすっかり「可愛いパンダさん」で上書きされてしまったのだったとさ。

ヒルデガルド・ガイガー

「ふわもこに触手…何だかちぐはぐな趣味をお持ちのようで」
 ソフィアの前に現れたヒルデガルド・ガイガー(怪異を喰らう魔女・h02961)は、可愛いぬいぐるみのような怪異に囲まれた彼女を見て、挑発的に笑った。
「何でしたらとことん遊んで差し上げますよ、異常性癖さん?」
 その表情に、ソフィアは頬を膨らませる。
「何よ、触手だって可愛いじゃない!?」
「それが異常性癖だっていうのよ」
 その返答にソフィアは怒り、怪異の触手を放つ。だが、ヒルデガルドはするりとそれをすり抜けて、霊波を放つ。
「もう! なんなのよっ!」
 霊波を正面から受けて、ソフィアは毒づく。
 その間にもヒルデガルドはソフィアへと踏み込んで、|侵蝕刃《ルインズリッパー》放つ。
「うぐっ!」
 エネルギー刃がソフィアの触手を斬り裂いた。千切れて吹き飛んだ触手をぱくりと口に含んだヒルデガルドはにたりと笑う。
「……くっ!」
 ソフィアは触手を再生させると、ヒルデガルドに巻き付ける。そのまま引き寄せようとした瞬間に、がくりと身体に異変が起きた。
「な、なに……?」
 身体が麻痺して動かない。それは、ヒルデガルドの放った攻撃による効果であった。
「ここまでですよ」
「うぐっ……」
 腹を侵食刃で貫かれ、ソフィアが呻き声を上げる。それは間違いなく命を奪う一撃であった。
 崩れ落ち、倒れるソフィア。しかし。
「もう……何なのよ。痛ったぁ……!」
 ソフィアが顔を上げた。貫かれた腹を縫うように触手がうねり、ソフィアが立ち上がる。クヴァリフの仔の触手と融合した彼女は、死後即座に蘇生する力を得ていたのだ。
「げほっ、げほっ」
 血を吐き、むせるソフィアにヒルデガルドは愉しそうな笑みを浮かべた。
「ほう……」
 怒りに染まった表情。身体からうねる触手。これまでのソフィアとは比べ物にならないほどに強い殺気に満ちていて、ヒルデガルドを睨みつける。
「もう許さない!」
 非実在怪異「ふわもこ」を呼び出したソフィアが叫ぶ。その姿に、ヒルデガルドはますます笑う。
「ほう、可愛いツラして血の気が多いじゃねぇか。気に入ったぜお嬢ちゃん」
 口調さえ変わったヒルデガルドの表情は実に嗜虐的であったが、ソフィアも負けじと触手を伸ばす。
 だがその触手の攻撃をヒルデガルドは「ふわもこ」を掴み、受け流した。
「あぁっ!!!」
 悲鳴を上げるソフィア。ふわもこは触手に叩きつけられ、霧散してしまう。
「よ、よくも……!!」
 精神的ダメージを受けるソフィアに、ヒルデガルドは笑う。
「こんなファンシーなもんに心を奪われるほど俺は乙女じゃなくてな」
 そう嘲笑ってから、鬼哭砲を放って怪異をソフィアごと吹き飛ばす。がくりと項垂れたソフィアに、ヒルデガルドは再び挑発した。
「もっと禍々しい力を見せてもらうぜ」
 ごぼり、クヴァリフの仔の触手がさらにソフィアを侵食する。
「こ……の……ぉ!!」
 そうやって蘇ってくるソフィアの姿に、ヒルデガルドはさらなる笑みを浮かべながら、何度も何度も鬼哭砲をぶつけ続ける。
 やがて、蘇生する力が弱くなってゆく。とうとう蘇生能力が失われたのだ。
 その機を、ヒルデガルドは逃さない。
「全てを切り裂け。そして我が糧と為せ」
「ぐっ……ぁ……」
 侵蝕刃で再びソフィアの身体を刺し貫く。そして崩れ落ちたソフィアが再び起き上がることはなかった。

 こうして、金網稲荷は瞬く間に制圧された。連邦怪異収容局は満足に情報を得ることも出来ないまま、この戦場を後にする。
 だが、戦いはまだ第一戦線。再び彼らが策を巡らさないとも限らないのだ。
 秋葉原を巡る戦いは、まだ始まったばかり。

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