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⑯巨大な敵を撃ち落とせ!
●ヨーキィによる解説2
「王劍戦争第壱号『|秋葉原《あきはばら》|荒覇吐戦《あらはばきのいくさ》』もいよいよ佳境だね」
そう言って、周囲の√能力者達に声をかけるのは、星詠みのヨーキィ・バージニア(|ワルツを踊るマチルダ《ワルチング・マチルダ》・h01869)だ。
「大妖『|禍津鬼荒覇吐《まがつおにあらはばき》』が王劍『|明呪倶利伽羅《みょうじゅくりから》』を手に、√EDENに侵攻してきたわけだけど、それどころか、新たにジェミニの審判を発生させて、新しい王権執行者さえ生み出してみせたよ」
ヨーキィは始まった王劍戦争について解説を入れる。
「ヨーキィちゃんは√EDENの出じゃないけど、√EDENには大切な|指揮官様《Anker》もいる。一緒に頑張って守ろうね」
「今回向かってもらうのは蔵前橋通りだよ」
ここには新たに生じた|王権執行者《レガリアグレイド》『鐵浮屠』が現れるという。
「厳密に言うと、ここを通る、と言うべきだね」
と言うのは、鐵浮屠はその速力と重量を生かして、低空を高速飛翔することで、|衝撃波《ソニックブーム》を放つ作戦を取るようなのだ。
「そんなことをされたら、秋葉原が何もかも破壊されちゃう! そうさせないために、このヨーキィちゃんの予知で判明した通過点である蔵前橋通りを絶対防衛戦として迎撃に出て欲しいの!」
鐵浮屠は速力と重量を併せ持つ厄介な敵だが、その分小回りは聞かない。そこを生かして戦えば有効に戦えるはずだ、とヨーキィは続ける。
「鐵浮屠を撃退することは秋葉原を守ることに当然繋がるけど、それ以上に、彼の残骸を用いれば新たな|武装《アイテム》を発見出来る可能性があるみたい。秋葉原のためにも、ヨーキィちゃん達自身が強くなるためにも、この戦い、絶対に失敗できないよ」
そう言って、ヨーキィは話を締め括った。
第1章 ボス戦 『鐵浮屠』
