シナリオ

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許されざる『最悪』

#√EDEN #√マスクド・ヒーロー #王劍『縊匣』 #コウモリプラグマ #プレイング受付中 #執筆中

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王劍『|縊匣《くびりばこ》』関連シナリオ

これは王劍『|縊匣《くびりばこ》』に関連するシナリオです。 これまでの関連する事件は#王劍『縊匣』をチェック!

●さいあくに、さいていに
 甲高く下卑た笑い声が響き渡っている。
「――ヒャーッヒャヒャヒャ! プラグマ直属怪人、コウモリプラグマ様である!」
 華美な装飾の部屋に、名乗りと共にその身一つで突っ込んできたコウモリプラグマ。麗しの部屋に似合わぬ下品な笑い声と翼の羽ばたきの中……声高らかに彼はこう宣言する。

「怪人『プリンセスクイーン』よ、大首領にお前が手に入れた『1対2本の超珍しい王劍』を献上せよ! 40秒以内によこしやがれっ!」
 その場に座すであろう部屋の主、怪人『プリンセスクイーン』へと放った威勢の良い言葉は、静かな部屋にギャンッと響き渡るも……返答はなかった。

「はれ? これは、一体?」
 一体も、なにも。怪人『プリンセスクイーン』は既に斃れ、部屋の中央で絶命していたのである。素っ頓狂な顔をぐるぐる傾げて、コウモリプラグマはその死体と部屋を漁り始めた。
 物言わぬプリンセスクイーン、名は体を表す華やかな衣装の上から、深く胸を貫かれている。これが致命傷か。

 お得意の超音波で探し当てた隠し金庫を暴けば、その中から現れたのは明らかに他者へのプレゼントと思われる箱。
 もちろん、箱があるからには中身は暴かれるべきである――!
 破り捨てられた包装の中から現れたのは、『質実剛健な白い刀剣』。それは間違いなく、王劍だ。

「プリンセスクイーンは『絶対死領域』により完全に死んだのか」
 死体の状況を見てまた首を傾げるコウモリプラグマ。
「だが、一本だけであるか。最も信頼する幹部に渡すつもりだったのであろうが……」
 そうしているうちに、ふと目に入ったひとつの手紙。無遠慮・無作法に開かれたそれに書かれていたのは。
「なになに……」
 ――『デュミナスシャドウ君へ、これは君の王劍だよ。ボクの王劍と瓜二つのお揃いの王劍なんだよ♪ この王劍とボクとキミの愛の力があれば世界征服なんて簡単にできるよね、ラブラブパワーで一緒にガンバろー♪』
 ……ラブラブパワー? 内容はよく分からないが、この王劍はどうやら片割れ……。

「渡すはずの王劍が隠されたままで、もう一本が無いということは……」
 既に、誰かの手に渡っているのではないか。
「だが、この王劍を利用すれば、もう一本の王劍を探し出し、大首領に献上できるだろう。ヒャーッヒャヒャヒャ!」
 何せ、二本で一対とあらば、それは引かれ合うべきだ!

 僥倖、僥倖!! その手に握られているのは他でもない。王劍、|縊匣《くびりばこ》の一本――!
 笑い声は高く、空へと消えていく。
 白い剣が空に踊る。王劍を手にしたコウモリプラグマは甲高く笑いながら、飛び立っていく……。

●おとどけもの。
「厄介事の『お届け』だ。――|縊匣《くびりばこ》案件だよ」
 オーガスト・ヘリオドール(環状蒸気機構技師・h07230)、いつになく真剣な顔でからり、カプセルをテーブルへ転がした。それから投影される情報量、過多!

「最初にやるべきことを示そう! 『コウモリプラグマ』による惨殺事件が起こる――それを阻止してほしい。場所は、福岡県の博多駅。この時期ならクリスマスマーケットやってる時期だね。人が多く集まる場所を狙ってきてる」
 己の顎をさするオーガスト。「ま、アレにとっては人さえ居りゃどこでもよさそ」などと付け足しつつも。

「コウモリプラグマは『王劍』を持ってる」
 謎多き王劍、どうやらコウモリプラグマはその一本を手に入れたようだが。
「でも、√能力者が現れたら配下を大量に呼び出して撤退しようとする。相手は王劍持ちだ、全力逃走されたら追い縋るのは難しいだろうね。出来て一発ブチ込むくらいかな」
 相手はプラグマ直属の強力な簒奪者、それが王劍を手にすれば相応の実力になっているはずだ。ここで仕留めることは叶わないだろう。

「最大の幸いであり不幸なのは、あいつが一般人から情報を収集しようとしてること。偽の情報とか流しちゃったら信じちゃうかもよ? ――ともあれ、アイツが撤退したらこっちのターン! 一般人を守りながら、現れる戦闘員とかをボッコボコにしてやれ!」
 へらり軽薄な笑みではあるが、星詠みである以上その情報は信用できるものだろう。

「あいつが持ってるのは間違いなく|縊匣《くびりばこ》の一本。で、あいつは何かを必死になって探してる……情報戦を仕掛けたりするのもアリだろうね」
 人差し指をぴんと立てて、くるくる。少し調子が戻ってきたか軽口を言いながらも、オーガストは目を細め。

「星はいつだって輝きを変える、未来は変わる。……君たちに任せたよ」
 微笑みは深い。何せ空想未来人、未来が常に移り変わることをよく知っているのだから。

●うかれてんじゃねえ!
「ビカビカギャアギャアうるせぇんだよォ!! オレ様の耳をグチャグチャにする気かァ!!」
「きゃああっ!?」
「うわっ、なんだっ、こいつ――!!」
 ――福岡県、博多駅。クリスマスマーケットが開かれている中、コウモリプラグマは大声を上げながら、一般人を踏みつけつつ会場に降り立った。

「丁度いい……おい! オマエ!! オレ様の問いに答えろ!」
「ひぃいっ!」
 踏みつけられた体、その頭部の真横に突き刺さるは白き剣、|縊匣《くびりばこ》!
「この剣と同じモンを見たやつは正直に手を挙げやがれ!」
 だが当然、それに挙手できるものなどおらず――。
「ほほぉ……このコウモリプラグマ様に隠し事とはな。よし、体に聞いてやろう!」
「いっ、ぎゃあぁっ!?」
 深く切り付けられた一般人の腕。そうしている間に、マーケットの周囲に集まってくるプラグマの配下たち――!

「さぁ、もう一度聞くぞ……見たやつは、いねぇのかァ!!」
 叫ぶコウモリプラグマ。――それにやれやれ、といった様子で、配下であろう怪人が首を振った。
これまでのお話

第3章 ボス戦 『アポローン・アルケー・へーリオス』


 さて、邪魔者たる戦闘員は排除できたが。
「時間稼ぎご苦労! |引き続き《・・・・》頑張ってもらおうか! ヒャーヒャヒャヒャ!!」
 変わらず喧しい声で笑い、そのまま天高く飛び立ったコウモリプラグマ。次に向かうは埠頭だろう――だが、それを追うことを許さぬ影がある。

 コウモリプラグマの高笑いでも聞きすぎたのだろうか。
 現れたアポローン・アルケー・ヘーリオスはどうにも少し疲れた様子で首を傾げる。
「――私|も《・》見逃すつもりはあるかね?」
 冗談めかした様子で肩をすくめるが、勿論、提案に従う必要などない。