『【門外秘】■■■■に関する調査書』
と或る屋敷の書庫に仕舞われた資料。
処々塗り潰されたり、墨が滲んでいて解読が困難。
調査書と銘打たれているが、走り書きや憶測が多く含まれている。
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1.小■■倉について
古妖と繋がる凶兆の赤い目を持つ対象。事実■■■■と同じ色彩を持つとされている。
但し本人に繋がりの自覚は無し。要監視。
対象の「己に力を求める」意識が古妖顕現の切欠となるが、現在は対象の護霊に因り抑えられている。
現在保護者の立ち位置として行動を共にしている■■■壱も赤い目を持つが、此方は古妖との繋がりは確認出来ず。単なる赤目と思われる。
2.■虎■■について
現在対象の護霊として古妖の顕現を抑えている妖と目される。
元より該当の古妖と因縁があり、古妖と戦い其れを封印したが、その際力を使い果たし本妖も何処かに身を潜めている模様。
本体は上記の通り人知れず身を休めているが、力の一部を『手の形をした鬼火』として対象の護りに割いている。
古妖の顕現条件を満たさない様、対象の代わりに戦い、守っている。
対象が其の姿を認知する前から、古妖の気配を追って対象の傍に付いていたと思われる。
(迫害・虐待で弱った対象が自然治癒では考えられない回復力を見せていた為。)
妖本体については、流石に十二神将本体とは考えられないが、其の力を行使出来る眷属ではないか。
対象が寅年の生まれの為、特に|真達羅《シンダラ》大将の力を強く反映した眷属と考えられる。
真達羅の『人々の願いを叶え、必要なものを手に入れられるよう無尽の施しをすること』とする利益が、其の行動に合致している為。
仏教に由来する存在である為、大陸で該当の古妖と衝突している。
同様に仏教の伝来により本国にも存在できる様になった。
3.■■猫■について
対象と同じ色彩の目を持つ古妖と目される。
元は大陸に住まう妖怪だったのではないか。
妖怪仙人とも、時の皇帝后妃に愛された美しい猫とも云われる。
十二支の動物を選ぶ物語があるが、大陸で似た様な戦いはあったとされ、其の際戦いに敗れた猫。
十二神将の眷属である護霊の妖(其の他の眷属達もだが)とは此の時の因縁を引いている。
本国に渡ってきた理由は不明だが、其の戦いで力が弱り追い立てられたのだろう。
渡って来た当初は猫股として過ごし、再び妖力と恨みを溜め、火車と成った。
しなやかな体躯、目と同じく赤い炎を揺らめかせる姿に魅了され「美しい」と称する者もいる。
然し其の内面は狡猾で残忍。封印が解かれれば被害は甚大なものになるだろう。
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――もう此の資料を閲覧する者はいないのか、他の書類に埋もれている。