宿敵の√能力のご提案――『パペット・フレンズ』
●パペット・フレンズ
時刻は黄昏時。
薄暗い青の夕闇は、影と闇が溶け合うかのよう。
何処か寂しく、何処か恐ろしい。
そんなぽつんと広がる、『遊びの異空間』の中で。
――ふわり、ふわり。
動物のぬいぐるみたちが、宙に浮かんでいる。
可愛らしい姿だった。熊に兎、猫に犬。色んな種類のどうぶつたちが、ふわふわと浮かびながら小さな手足をぱたぱたと動かしている。
柔らかな動きが、どうしてだろう。
とても恐ろしく、悍ましく感じられるのはどうしてだろう。
ひとりでに宙に浮かび、踊るように跳ねていく。
ふわり、ふわり。
誰かの手に支えられることも、誰かに抱きしめられることもなく、ただひとりでに動き続けている。
|操り人形《パペット》のようでありながら、彼らを操って縛る糸はない。
ただ【貪】の少年の遊び心を満たす為だけに、|遊び友達《フレンズ》を探していく。
そうだ。彼らは小さな小さな、けれど確実にひとを蝕む怪異。
遊びに終わりはない。終わらせない。
永遠にと探し続け、見つけた子供も大人も纏めて『遊びの異空間』へと攫っていく。
ふわり……。
ぬいぐるみたちの動きが止まった。
何かを見つけたかのように、じっ、とそのつぶらな瞳で見つめている。
糸を通して釦を縫い合わせられた、偽物の眼で。
じっ。
『ミツケタ』
『遊ビ相手ダ』
『オイデ、オイデ。一緒ニ行コウヨ』
動く筈のない口から、声が漏れる。
少年の、少女の。或いは今までの犠牲者たちの聲で、パペット・フレンズたちは誘い続ける。
ずり。と、仔兎のぬいぐるみが破けた。
小さな小さな疵と綻びがあったのだ。それが何かの拍子で裂けて、ずるりと中身が這い出してきていた。
白い。だが、綿ではない。
真っ白な子供の腕だった。
決してそのぬいぐるみの身体の中には入りきらない筈の大きさの腕が、ずるりずるりと這い出して手招きをする。
『来テクレナイノ?』
僅かな、子供の苛立ちを含んだ聲だった。
自分の思い通りにならない。遊んでくれない。逃げようとしている。
『許サナイ』
『ダメダヨ。アソンデヨ』
『ソレトモ、追イカケッコ? 鬼ゴッコ?』
『アソボウ? アソボウヨ』
害意がある訳でも、敵意がある訳でもない。
まさしく子供らしい純粋さで、だからこそ恐ろしいまでに残酷になれる遊び心が、一斉に笑い出す。
『――キャハハハハ!』
聲と共に、冷たい気配が溢れ出す。
これは怪異。
小さくて、可愛い姿だけれど、中身はとても恐ろしい――ヒトならざるもの。
●√能力のご提案
設定を拝見させて頂いて『遊びの異空間』へと誘う、ということから殺傷性や暴力性より、キャラクターへの妨害性をメインで考えました。
あくまで殺傷するのではなく、抵抗力を奪って元凶の近くへと誘う、もしくは攫う敵ならこういう形だろうな、と。
また集団敵でもありますから、その厄介さもどう戦って倒すより、どうやって越えていこうとプレイングで楽しめるようにと重点を置きました。
六つほど考えさせて頂きましたので、ご自由な組み合わせでご採用くださいませ。変えたりするのもお好きになされてくださいね。
『掴マエタヨ?』
【周囲に溢れる邪悪な遊び心】と完全融合し、【操り人形の糸】による攻撃+空間引き寄せ能力を得る。また、シナリオで獲得した🔵と同回数まで、死後即座に蘇生する。
・大元(憑神九魂儀)
『アタシ達ノ番』
自身の負傷1回ごとに、【無邪気な子供の悪霊】の腕が1本生える。[土地神]は、追加の腕1本につき1回、【精神汚染をもたらす綾取り紐】による近接攻撃か【ぞわぞわと動く布】による遠隔麻痺を行使できる。※どんなに小さな傷でも、[無邪気な子供の悪霊]が認めれば負傷1回と数える。治れば腕も消える。
・大元(花嫁契約)
『影ヲ踏ンダラ駄目!』
視界内の全ての敵に、防御不能の【歪んだ遊戯法則の宣言】を放つ。命中した対象はレベル秒間、発動者が指定した方向が「下」になる(対象毎に異なる方向を指定可能)。
・大元(混乱パンダ砲)
『一緒ニ行コウ?』
戦闘力のない【何処か恐ろしいぬいぐるみ】の群れを召喚する。群れに囲まれた敵は、攻撃時に高確率で召喚者を狙う。召喚者はその攻撃に【自分の内側から溢れ出す綿】で先制攻撃し、命中すれば無効化できる(この先制攻撃は行動を消費しない)。
・ 大元(黑星撃鉄)
『皆、遊ビ友達ダヨ?』
【自分たちの影の下】からレベル本までの【今までの犠牲者たちの腕】を生やす。自身の行動とは別に操作可能で、最大レベルmまで伸び、物を掴んだり、弱い攻撃や【精神汚染をもたらす掴み】による拘束が可能。
・大元(妖魔触手術)
『ダメ、許サナイ!』
【癇癪と共に呪詛の波動】を放ち、半径レベルm内の指定した全対象にのみ、最大で震度7相当の震動を与え続ける(生物、非生物問わず/震度は対象ごとに変更可能)。
・大元(霊震)
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴 成功