黒い砂塵
●箒に跨る必要もなし
ええ、ええ、あの娘が――可哀想な、あの娘が――私様を解放してから、どれくらいの時が経ったのでしょうかぁ。私様としては、如何にも、退屈で退屈で、仕方がありませんのでぇ、少しくらいは享楽と謂うものを、味わってあげても良い頃合いでしょぉ。そうですねぇ。この|汎神解剖機関《√》で遊ぶのも悪くはないのですがぁ。偶には、楽園の方にも、足を運んだって罰は当たらないですよねぇ……?
√EDEN――この世界が楽園と呼ばれる所以は、インビジブルの『量』にある。加えて、この世界の人間は力というものを有しておらず、されるが儘に、喰われるしかない。それを阻止する為に√能力者がいるのだが――如何やら、今回の相手は一筋縄ではいかない様子だ。と、謂うよりも、風が吹いているだけである。風が吹いたなら、簒奪者が儲かるのだろうか。いいや、そんな事はないだろう。そんな事はないのだが、嫌な予感と呼ばれる『もの』は蠢くかの如くにやってくる沙汰なのだ。
●吹き荒ぶ呪文のように
「君達ぃ……√EDENで事件が『起こる』と見えたのだが、少し問題があってねぇ。まあ、いつもの如くに情報が足りないだけなのだが」
その、いつものが致命的なのだと君達は叫びたくなった。暗明・一五六の星詠みは毎回毎回『こう』であり、愈々、辟易としてくる具合だ。それに、彼の星詠みが『失敗』したなら、それこそ|世界《●●》の致命になりかねない。
「君達には『事件が起こる』と思われる場所で『気付いていると悟られないよう』待機してもらいたい。場所はプラネタリウムさ。星辰が揃ってくれたなら、個人的には嬉しいのだがねぇ。まあ、警戒しながら楽しんでくると良いさ。アッハッハ」
「そうそう。君達、風には十分注意するんだぜ? 眠たくなるのか、苦しくなるのか、それは君達の動き次第さ。そういうわけで、頑張ってくれ給え」
マスターより

にゃあらです。
風の音。
第一章。
プラネタリウムです。
プラネタリウムですが、何故か星の位置が滅茶苦茶です。
わかる人にはわかるでしょう。
それに、なんだか風が吹いている気がします。
眠くなったり息苦しくなったりします。
第二章。
不明です。
第三章。
簒奪者との戦闘になります。
79
第1章 日常 『宙色プラネタリウム』

POW
思いっきり楽しむ
SPD
静かに楽しむ
WIZ
勉強しながら見る
眩暈がするほどの感冒なのか、倒れそうなほどの眠気なのか、不明な儘、坐している人々は囚われていた。見上げれば――天蓋を仰げば――様々に、旋回を続けている偽りの星々。人々の中に紛れていた君達も、さて、似たような状態に陥っている事であろうか。或いは、それらに影響されず、只、患っている|演技《ふり》を仕掛けるのみ。
兎も角、君達は『何かが起こる』まで一般人と同じような有り様だ。これを楽しめるのか否かは個人によるのだが、嗚呼、たとえ滅茶苦茶であろうとも、綺麗である事に違いはない。刹那の内の揃いとやらに――手を伸ばしてみるのも悪くはない。
夜の闇の獣の声か、暗闇に潜む蟲の音か、
――黒い砂塵の誘いか。

「POW」
ふみゅ……天体観測とはまた違った楽しみができるプラネタリウム、ですか……
普段なら、ただ楽しむだけで終わりそうなもの、なのですけど……
これは、能力や技能は使わぬように気をつけないとなのです……
空中浮遊関係は禁じて仕方なく歩くとしましょう……すぴー……
人や壁にぶつからないようにしたいですが、万が一ぶつかった場合は謝罪しましょう……
100cmしかないので、他の人の目線で考えたら今回はよくぶつかりそうなのです……
わざとじゃないのです……プラネタリウムを楽しむなら、仕方ないことなのです……ふぁ……
楽しんでいる演技なら、周りが見えなくても仕方ない、と思うのですよ……ぐぅ……
アドリブ・連携歓迎です
パジャマの代わりとして纏った宇宙、ゆらゆらと運ばれた先で何を見たのか。
黒い砂塵を無用とするなら、オマエ、如何か熟睡できますよう。
ぷちりと――ぶちゅりと――枕元に転がっていた何かしら、悲鳴を上げる暇もなく潰されたのなら、それは星々にとっての幸運である。もしも、潰されず、枕元から離れてしまったら、寝坊助の腕から逃れる事に成功してしまったら、さて、幾つがお終いにされてしまうのか。戸締りをする必要などないと、大きな鴉の輪郭に怯える所以はないと、唯々、囁くかの如くに。星の輝きと夜の畏れは――矛盾を孕んでいるかのようで、似たような沙汰か。ふみゅ……天体観測とはまた違った楽しみ方が、遊び方が、できそうなプラネタリウム、ですか……。普段であれば、それこそ、見上げている間に過ぎてしまう。通常であれば、嗚呼、手を伸ばしている合間に失せてしまう。そのような『もの』ですけど……これは……? 人が人のフリをするのも難しいのだ。人ではないものが人のフリをするなど、至難を極めている。それでも尚、仕方なくと、ふらふらと歩むサマは――風に乗るかの如くに。
すぴぃ……すぴぃ……。意識が半分ほど掻っ攫われたところでやってくる、万が一。ぼすん、と、誰かとぶつかったのか。軽度の衝撃が身体を揺らした。……ふぁ……わざとじゃないのです……もう、ねむくて、ねむくて……その……ごめんなさいです。謝罪をした瞬間、ふと、思い出す己の体躯。100cmほどのオコサマみたいなものだから、成程、他人目線では『影』に等しい。しかも、場所が場所だ。暗くて、綺麗で、息苦しい。
取り敢えず、適当な席に身を預けたなら、贋物とやらを仰いでやる。仰いだのであれば、オマエ、|護霊《カダス》とやらが騒ぎ始めた。これなら、その、楽しんでいる|演技《●●》をする必要も……ないのかも、しれないです。遠くに存在していた枕とやらが落っこちてきた。そのような幻想に――重なるかのような、怪奇。
🔵🔵🔴 成功

アドリブ・アレンジ・連携歓迎。
心情
…僕は、以前から…スタートレイル撮影をやってる関係で、本物の星も好きですが…こう謂う不思議な世界も…好きです。
…例え偽物の星でも…その輝きは失われないから…。
…偽物の僕が、何を…謂ってるのでしょう、ね。
……美しい……っ…僕も嗚呼なれたら、な…っ…
行動
√能力で《第六感》を上げて、沈むこむ身体を其の儘に、聴こえるナレーションに耳を傾け、映しだされる変わる変わる星達を見つめて、愉しみましょう。
僕はある程度しか星は詳しくないから。
こうやって偽物でも、知識を得られる機会は凄く嬉しいです。
まるで一般人のフリでいいのですが、僕は確実に普通に愉しんでしまいそうです。
罠でも…。
感覚を掴むなんて勿体ない。このまま、浮遊を愉しむべきだ。
浮遊して、旋回して、ひとつの渦として――。
書物を紐解くかのような――広大無辺を味わい尽くすべきだ。
乗っ取られたのかと疑うほどに、憑かれているのだと嗤ってしまう。
望むが儘に――望まれるが儘に――まるで、融け込むかのような想いで、身体を動かした。身体を動かしたところで、精神を擲ったところで、それが自動的に塞がるのであれば余計な辛苦か。ボロボロと砕けるかの如くに、ポロポロと崩れるかの如くに、寿命を迎えた星めいて反芻する眩暈――僕は……以前から……。何を映していたのだろうか。何を写していたのだろうか。旋回する星々の軌跡とやらを集めて――呆然と、その美しさに、自失をする。本物の星も好きですが……こう謂う、不思議な世界も……変わりゆく世界も、好きな筈です。本物だろうと贋物だろうと、その輝きは絶対的だ。たとえ、宴が終を得たとしても、網膜に在るのだから、絶対的だ。……偽物の僕が、何を……謂って……。沈むしかない。嗚呼、沈めるしかない。まるで、押し黙っている翅のない蟲の如くに――囁く闇もない。
ナレーションが――実に、機械的な、或いは、魔術師的な言の葉が――不可視の怪物が如くに、脳内へと染み込んでくる。耳を傾けて、それで、いったい自分が何を見ているのかの把握に勤しむ。僕は……ある程度しか、星は詳しくないから。こうやって、偽物でも、贋物だからこそ、知識を得られる機会は凄く……? 歓喜は別の感情を運び込んで、するりと、違和感なく招き入れた。これは、恐怖なのだろうか。恐怖にしては随分と静かなものだが、兎も角、普通に愉しんでしまう罠――。
……きれい……っ……僕も、ああ、なれたら……な……っ……。
黒い砂塵にでも晒されたのか、揃わぬ星辰に囚われたのか、
彼方、見えますのは――|※※※《ノイズ》――で、ございます。
🔵🔵🔴 成功

あらぁ何もかもがめちゃくちゃ、なぁにぃ?それって面白いねぇ
まぁ、普通の星空もとくに“何も”詠んじゃいないんだけどこれじゃあ詠むのも見るのもめちゃくちゃだねぇ
まぁ、それが良くってきてるんだけどぉ!
楽しみつつ、何か異変がないか注意を払っておくよ。
おかしなものを見つけたら無名でもつかってみようかな?
まぁ、ひとまず大人しく楽しむといたしますか、はてさて次はなにで楽しませてくれるのぉ?
暗殺と洒落込むには上等な暗闇、されど、ターゲットが見当たらなければ、解せなければ、文句のひとつも唱えたくなるか。いや、唱えられているのはおそらく子守唄で、その歌詞とやらに耳朶を――脳髄を、傾けなければならない。
傾ける必要などない。自慢話とetcは幸せよりも軽いのだ。
足取りが軽いのであれば果報は寝て待て、実際に、落ちるつもりはないのだが。
散りばめられた星の群れを、狂いに狂った星の輝きを、スパイスとして認識したのは何者か。物々しい雰囲気をぶち破るかの如くに、騒々しいナレーションを拭い取るかの如くに、人間災厄たるオマエは席を選ぶ。あらぁ、何もかもがめちゃくちゃ。なぁにぃ……? それって、面白いねぇ。破滅が破滅たる所以、墜落が墜落たる所以、それこそ、過程なのではないか。道筋こそを重視するオマエにとって――この混沌は途轍もなく『愉しそうな』夜空と思えた。まぁ、普通の星空もとくに“何も”詠んじゃいないんだけど、これじゃあ、詠むのも見るのもめちゃくちゃだねぇ。ぐちゃぐちゃとした、ごちゃごちゃとした、何処の星座なのかも、何処の宇宙なのかも、わからぬ星辰。これを精神性としたならば、嗚呼、胎児を抱えた末路が如く――まぁ、それが良くってきてるんだけどぉ! 化け物らしい双眸を晒して天蓋を仰ぐ。仰いだ先で閃いたのは……さて、蠍によく似た何かしらか。
黒っぽい花の乾燥か、乾燥している場所からの贈り物か。
異変が『ない』のか、異常が『ある』のか、弄るかのように数分。不意に瞼が重たくなった。重たくなると同時に揺らぐ星空。星々が蠢いているのではなく、成程、己の眼球が勝手をしているのだ。……まぁ、ひとまずは大人しく楽しむといたしますか。伸ばした右掌が何かを掴む。掴むと同時に|サラサラ《●●●●》とこぼれて、消える。妖精の悪戯にしては随分と手が込んでいた。はてさて、次はなにで楽しませてくれるのぉ?
🔵🔵🔴 成功

プラネタリウム、って……初めてカモ。楽しみだなぁ……。
造り物の星空なら、吸い込まれることも、何か降ってくることもない……よね。
わァ、綺麗……本物じゃないからこそ綺麗、なのかも。
兄ちゃんも好きかな、こういうの……仕事じゃなかったら、一緒に来たかったなぁ。
たこすけは、見てもわかんないだろうし——ウワ、やめて、ベチベチしないで……。
——でも、星って……こんな感じだっけ。偽物だからかな。
あと、眠くなって、くる……? 暗いから、かな。
でも寝ちゃったら、もったいないし……起きてないと、見てないと……兄ちゃんに、感想聞かせたいし……。
たこすけ、ベチベチやめてってば……なんだよ、もう……。
小さな、小さな、箱庭こそが、己の宇宙なのだとしたら、如何してそれを拡げる必要があったのか。全ては、何もかもは大切な人の為の遂行であり、妥協する事は二人にとっての停滞とも考えられた。兎も角、事件が起きるだろう『こと』に変わりはない。たとえ場所が楽園であったとしても――害が降ってくる可能性、微塵でもあれば拭わなければならない。プラネタリウム……初めてカモ……。正直に言ってしまえば、心の底から楽しみなのだと『弟』は笑う。造り物の星空なら、吸い込まれることも、何か降ってくることもない……よね? 脳裡に粘ついていたのは『対処不能』な悪夢。されど悪夢は夢なのだから、とっくに醒めているのだから、怖さの欠片すらもない。此処でようやく|音《ブザー》が響いた。ナレーションが賑やかしをやってくれたので、ああ、知らなかったとしても、問題ない。
ひとつ、ひとつ、星が流れて、消えていく。眼球の隅っこに溶けていった輝きの数々はまるで魔性のようであった。わァ……綺麗。本物じゃないからこそ、綺麗、なのかも。からからと、ころころと、もくもくとイメージしてみせた『兄』の姿。兄ちゃんも好きかな、こういうの……仕事じゃなかったら、危険じゃなかったら、一緒に来たかったなぁ。たとえ過保護だと謂われようとも、たとえ執着していると引かれようとも、この覚悟とやらは本物だ。それに、たこすけは、見てもわかんないだろうし――? 背中から生えた触腕、弄るように、帽子のように、頭の上を。ウワ、やめて、頭ベチベチしないで……。地味に痛い。地味に痛いからこそ、余計に、異常に勘づくのが早まった。
でも――星って、こんな感じだっけ。なんだか、粒々してるし……偽物だからかな。こくんと、思考が、頭の中が眩んで、暗んで、仕方がない。たとえるならば眠気だが、叩かれていると謂うのに、これ如何に。なんで……眠くなって……? でも、寝ちゃったら、もったいないし……起きてないと、見てないと……。何が最も見たいのか。感想を喜んで聞いてくれる『兄ちゃん』だ。ベチベチ、ベチベチベチ、ベチベチベチベチ……掃うかの如くに。
たこすけ、やめてってば……なんだよ、もう……。
🔵🔵🔴 成功

SPD、アドリブ大歓迎。
プラネタリウムねぇ……アタシの場合暗くても昼間と変わらないようなもんだからあんまり楽しめないのよね。
まぁ、綺麗っちゃ綺麗だけどお腹が膨れるものでなし|義妹《サーシャ》の方が綺麗だし。
まぁ、まったりと眺めてましょ……それにしてもちょっと空調効き過ぎてない?
風がちょっと寒いくらい吹いてるような……まぁ、アタシは寒いのやら暑いのやらは|平気だけど《環境耐性》
隕石にぶつかったとしても圧倒できる気概であれ。風に攫われたとしても患わない、そんな頑強さを誇ると宜しい。焔よりも、何よりも、己の吐息こそを至上とせよ。蝋燭の火のような脆弱性は――こぼれた記憶に置き去って。
振り子を追い続ける眼のように――退屈に蹂躙されないように。
寝ても覚めても似たようなものだ。何処の世界に存在していようとも、オマエはオマエであり、たとえ記憶が滅裂であろうとも、それこそ、オマエであった。こうやって、身体を何処かに委ねていると、凭れかかっていると、紅の雫をひとつ、思い出してしまうのか。尤も、その紅の色すらも――胡蝶の夢の如くなワケだが。プラネタリウムねぇ……アタシの場合、暗くても昼間と変わらないようなもんだから、あんまり楽しめないのよね。それなら、自分なりの楽しみ方を考えてみるといい。まぁ……綺麗っちゃ綺麗だけど、お腹が膨れるものでもなし、|義妹《サーシャ》の方が綺麗だし……? 綺麗な夜空を眺めて、嬉々としている|義妹《サーシャ》の顔の妄想は如何か。そうねぇ……|義妹《サーシャ》が笑顔なら、アタシ、そっちの方ばかり見るんじゃないの。流れ落ちた偽物の星のカタチ。如何にも、砂浜に隠れた海星のように思えて――滑稽であった。
妖精に導かれたのかと疑念、抱くほどの幻想。
まぁ、まったりと眺めてましょ……? ぶるり。震えたのは身体であろうか、或いは、精神であろうか。感情がマイナスの方向に傾いたのだとしたら、きっと、怪異の影響か。ちょっと空調効き過ぎてない? 風がちょっと寒いくらい、眠くなるくらい、吹いてるような……アタシは寒いのやら暑いのやらは平気だけど……? いえ、これは、空調の所為じゃなさそうね。耐性をほんの少しでも舐ってきたのだ。或いは、別の|効果《●●》の仕業か。如何やら今回の簒奪者は中々の強者らしい。上等……! 今は楽しんでいるフリだけど、次からは、フリをする必要もない。綺麗な星空よりもグロテスクな地面、睥睨するかの如く。
🔵🔵🔴 成功

プラネタリウムかー、良いねっ。
知ってるお星さまもあるかもっ。
んに…星の海…懐かしい気がしてきた。(うとうと)
そう、わたしは数多の星の海を渡り歩いていた気がする。
でも、これは徒花とすふぃあ、どっちのわたしの記憶だっけ。
…ああ、違うね、どっちの記憶でもないかも。
これは多分もっと違うところのわたしの、器が作られる前のわたしの魂の記憶…。
そのわたしは一体何者なんだっけ?
とと、いけないいけない、これは簒奪者の罠なんだから、完全に眠くなっちゃダメだよっ。
それにわたしはわたし、今を大切にしなきゃっ。
でも何かが起きるまではこのまま星の海の中に思いを馳せていても良いかな?
キメラがおどる。
熟した果実が地面に触れて、そこから、腐敗していく。穴だらけの果実はかっこうの餌であり、別の命の為の贄とされた。桃のようなさわりにやられて、目眩、この気の所為に心地の良さを求めるべきか。マイナス×マイナスはプラス、その通りだ。
枕がない事だけが不満と謂えよう。
ふかふかの毛布も用意してくれ。
何度も何度も味わってきた肉片、複雑なまでに絡み合い、ある種の鎮静と謂うものに縋ってみせた。誘われるかの如くに、導かれるかの如くに、√を跨いで来たのであれば、此処が何処なのかも即座にわかる。プラネタリウムかー……良いねっ。知ってるお星さまもあるかもっ。期待を胸に抱きつつ、感情を脳に湛えつつ、適当な席に腰かけた。腰かけたところで世界が傾斜し――視線が上へ上へと持ち上がっていく。そうして、出会ったのが不揃いな星辰。精神に及ぼす影響については、成程、鏡を覗き込むだけで把握ができた。
んに……星の海……懐かしい気がしてきた。郷愁にやられたのか、妖精の囁きに捉われたのか、先程までハッキリとしていた頭がぼんやりの域に引きずられる。そう、わたしは数多の星の海を渡り歩いていた気がする。でも……これは、徒花とすふぃあ、どっちのわたしの記憶だっけ。ぐるぐる、ぐるぐる、混ざり合う同位のアルバム。ようやく開かれたところで、ああ、と、こぼれるもの。違うね、どっちの記憶でもないかも。これは多分、もっと違うところのわたしの、器が作られる前の私の、魂の……。飛び出そうになった中身を如何にかして押さえつける。そのわたしは一体、何者なんだっけ?
と……とと、いけないいけない、これは簒奪者の罠なんだから、完全に眠っちゃダメだよっ。ぱちんと、両手で頬を叩いたなら、現実、少しの痛みがありがたく思えた。それに、わたしはわたし、今を大切にしなきゃっ。でも……。何かが起きるまで、何かが嗤うまで、このまま、星の海の中に――思いを馳せていても、罰は当たらないかな?
🔵🔵🔴 成功

SPD 連携アドリブ歓迎
「でたらめなもの」の観測は任せてください
実際の天体が複雑な軌道を描いているように見えて、
実はたった一つの物理法則に従って運動しているように
でたらめな星空にもその背後にある道理
あるいはそれを見せているものの意図を看破し
【究極の回答】を導いてみせましょう
風が吹けばなんとやら…
バタフライエフェクトの端的な表現です
これがカオス系の初期値鋭敏性について
考察した発言かどうかは定かではありませんが
真実の一端を捉えていますね
私はいわば、風に呼ばれて現れ、風を強める桶屋の味方
ふふ、少しポエミーになってしまいました
あ、これは喩えであって、簒奪者の味方なんてしませんからね
蝶が飛んだ。嵐が起きた。
嵐が止んだなら――居眠り運転のパレードだ。
泡沫の最中に――胡蝶の通り道に――無数の花が咲いていたのなら、それは星々の間違いである。蜜を吸おうと試みても、甘味を得ようと留まっても、本物にはありつけない惨めさか。たとえ、惨めだったとしても、慰められるような沙汰であっても、むしろ、それが味わい深いのだと星越・イサは微笑むのか。「でたらめなもの」の観測は任せてください。まるで何処かの似非シスター、熱された触手の代わりとしての干渉。未曾有に存在している己とやらに語り掛けるかの如く。実際の天体が複雑な軌道を描いているように見えて、実は、たった一つの物理法則に従って運動しているように。でたらめな星空にも、プラネタリウムにも、その背後にある道理――あるいは、それを見せているものの意図を、看破してみせましょう。究極の回答、導くが儘――鈍くなるかのような眠気、それも、一種の刺激であった。
風が吹けばなんとやら……バタフライエフェクトの、ブラックボックスの端的な表現です。これが、カオス系の初期値鋭敏性について――考察した発言かどうかは、定かではありませんが。能力者よ、確信者よ、この星空はオマエが想像しているよりも、矮小な沙汰なのではないか。……真実の一端を捉えていますね。私はいわば、風に呼ばれて現れ、風を強める桶屋の味方……それとも、グレムリンといったところでしょうか。
ふふ……少しポエミーになってしまいました。なってしまったところで降り注いだ真実。この風は如何やら、只の風ではなく、真っ黒い粒々としたものの集合体のようだ。……目に入っても痛くないどころか、瞼が重くなる……? わかりました。私、わかってしまいました。成程、これなら、グレムリンも納得です。
あ、先程のポエミーな部分は、喩えであって、
簒奪者の味方なんてしませんからね。
🔵🔵🔴 成功

・POW
・そういえばー…あんまり夜空をしっかり眺めた事はありませんでしたねー…夜って基本的に、暗いって印象だし、その方が落ち着くし、ですし。
・折角なのでー…そのまま夜空を楽しみましょー…子供の姿であるならば、子供以上の事は出来ませんしねー…変な事が起きたら、変な時の僕がその時はその時頑張る感じでー…。
・…それにしても、こうして眺めてるだけなんですかねー、夜空…夜空の星って言ったら、星座とか、そういう説明とか、あるもんなんじゃないんですー…?
・…それとも。この夜空の説明が、別にあるんです?
・アドリブと絡み歓迎です
好きなものを好きなだけ、たいらげる。
イマジナリーフレンド、その真逆な存在がピーカブーと唱えてみせた。出たり入ったりと忙しない妖だ。此度は子供のようにあやされる立場だとようやく気付く。
葡萄のような眼球がくるくる、彼方へ此方へ、面白そうに。
少年少女の背丈について――少年少女の正体について――その苗字が示すところは何なのか。宙から落ちてきたのか、地から這い出てきたのか、それすらも曖昧なブギーマン、己の臓腑を隠すかのように腰かけた。そういえばー……あんまり、夜空をしっかり眺めた事はありませんでしたねー……。頭部を上へ上へと向けていく行為が、なんとも、獣性を孕んでいて無気味とも思えた。思えたところでふと、真っ暗い印象、頭の中で蜷局を巻いたのか。……その方が、落ち着くし……ですし……。風と共に運ばれてきたのは何者かの足跡だろうか。まるで塵芥、踏んづけたのかと疑念を抱くほどの、小さなもの。……折角なのでー。見るべきは足跡ではなく空なのだ。宙に目の玉を投げるかの如くに、何度も、何度も、嵌め込むべきか。子供の姿であるならば、子供以上の事は出来ませんしねー……。変な事が起きたなら、ブギーマンに頼ってやれ。変な時の僕が、その場合は、頑張る感じでー……?
でっぷりと膨らんでいる、ぷっくりと肥えている、星空を眺めながらも、ぼんやりをする。こうして、眺めているだけなんですかねー、夜空……夜空の星って言ったら、星座とか……そういう説明とか、あるもんじゃないんですー……? 耳朶を弄ってくるナレーションに深い意味はなさそうだ。意味がないのであれば、この文字の羅列とやらは、鈍麻させる為の仕掛けとも解せた。……この夜空の説明が、何か、別にあるんです……? ちらつく砂埃に目眩がするなんて、おかしな話だ。妖精が妖精の悪戯に引っ掛かるなんて、そんなこと。
赦される筈がない。
🔵🔵🔴 成功

前回の依頼は冷静な対応できなかったしなぁ…
今回はできるだけそうならないように気をつけますね
星詠みさん、いってきます(敬礼)
さてと、プラネタリウムを楽しむんだっけ
星見るの好きだし、にへにへしながら席に座ろっと
んふふ、ワクワクするぅ~
ん、んん?なんか変だぞぉ~?
マキが知ってる星座の隣にないはずの星座があったり
うは…マジでヤヴァ…
ヤヴァいけども、一般人のフリしないとなんだよね~
しゃ~ない、とろぉんとしたお目目で星を見ておこ
あれ…なんか風がきたかも?
んぇ…眠気が…眠気がすごくなってきたぁ…
あ、ヤヴァ…よだれ垂れちゃった…
こういう時、よだれ垂らしたままの方が一般人っぽい?
まいっか、垂らしたままにしとこ…
何処かの誰かの末路――腐れ外道の始末――その血みどろについては省いておくとする。ひとり反省会の時間だと呼吸を整えながら、ああ、我ながら「冷静ではなかった」と笑うのみ。いや、笑う事すらも出来ないほどか。その為に。……今回は、できるだけそうならないように気をつけますね。星詠みさん、いってきます。笹森・マキの敬礼を見ていた異形頭の反応や如何に。きっと、顔面が存在していたのなら、苦笑いか或いは――。
兎にも角にも送られた先、人気はそこそこな空間。薄っすらと明かりが有るのか、無いのかな静寂とやら。さてと、プラネタリウムを楽しむんだっけ。あっちの世界ならいざ知らず、こっちの世界のやつなら、怪異とか関係ないでしょ。星見るの好きだし、楽しみだな。にへにへ笑いとはなんともお上手なオノマトペ。ふかふかとした|座席《ソファ》に身を投げてから、じっと、じっと、天蓋に意識を向ける。んふふ、ワクワクするぅ~。可愛らしい反応をありがとう。可愛らしいついでに、いとおしいものを見せてくれ。
ん……んん……? なんか変だぞぉ~? 何が変なのだろうか。あの星座は知っているし、こっちの星座も知っている。それならこっちの星座も知っている筈で。はて、星座の名前は何だったのか。……この星座って、あの星座の隣にあったっけ? 答えは『ない』だ。このプラネタリウムを経営している人達はテキトウなのであろうか。違う。そうではない。強烈な嫌な予感に苛まれ――うは――言の葉を失う。マジでヤヴァ……。ヤヴァい状況なのは常の如く。これを異常と認識しているとバレた時点で台無しか。一般人のフリしないとなんだよね~……しゃーない。全力での脱力とは中々、とろぉんとしたお目目で、面構えで、ダメにするスライムにでも、呑まれたのかと思われるほどに。
あれ……なんか、風が……? 鼻腔を擽って来たのか、瞼にこびりついたのか、強烈な眠気が――脳味噌を液状にするかのような――襲い掛かる。んぇ……ふぁ……あ、ヤヴァ……よだれ垂れちゃった……。咄嗟に拭おうとしたが此処での天啓。こういう時、よだれ垂らしたままの方が一般人っぽい? なら、まあ、いっか……。
極めて自然な流れだ。何かが、瞼の上で嗤笑している。
🔵🔵🔴 成功
第2章 集団戦 『砂の妖精』

POW
スリープ・パウダー
【砂袋から眠り粉】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【睡眠】に対する抵抗力を10分の1にする。
【砂袋から眠り粉】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【睡眠】に対する抵抗力を10分の1にする。
SPD
ダスト・ボム
爆破地点から半径レベルm内の全員に「疑心暗鬼・凶暴化・虚言癖・正直病」からひとつ状態異常を与える【粉を混ぜた粉塵爆弾】を、同時にレベル個まで具現化できる。
爆破地点から半径レベルm内の全員に「疑心暗鬼・凶暴化・虚言癖・正直病」からひとつ状態異常を与える【粉を混ぜた粉塵爆弾】を、同時にレベル個まで具現化できる。
WIZ
スウィング・アタック
【砂袋】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
【砂袋】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
黒い砂塵――|眠り粉《スリープ・パウダー》。
暗むかのような、眩むかのような『風』の元凶。
それが――|砂の妖精《ザントマン》の群れであった。
彼等は眠っている人々を袋詰めにしようとした。袋詰めにして、拉致して、如何するのかは不明だが。おそらくは、彼等の主人に訊いた方が早いだろう。主人が簒奪者なのであれば十中八九、邪悪なインビジブルにする為だろうが。
ところで。彼等の臓物は|眠り粉《スリープ・パウダー》その他の材料らしい。そう考えてみたのであれば、汎神解剖機関の人物であれば、|新物質《ニューパワー》なのかもしれないと。可能性を見出しても宜しい。

あらま、なんだか変なのでてきたねぇ。
ここにいる人間には全く興味ないんだけど、一応黒椿召喚して、反射か攻撃、目潰しかのどれかで“守って”あげようか。
なぁに、次のボスの方がたのしそうなんだものぉ?なら、邪魔してあげて悔しがる姿見た方が何倍もたのしそうでしょ?
まぁ?人間を材料にするってのはぁ、本当はとめたくもないし、興味はあるんだけどぉ!
そうもいかないのでぇ!
お仕事しましょうかぁ!
齎された終焉が――嘆くような川の|逆流《なが》れが、
問いかけたところで、斃れている。
黒と赤の混在、それを星に見立てたとしたならば、不揃いな代物の方が幾らかマシである。宙と呼ばれる宝石箱は――贋物と称される天蓋は――もしかしたら、刺激を必要としていたのかもしれない。塵芥を彷彿とさせる香辛料の波が……大きな波が、何を運んでくれるのか。あらま……なんだか、変なのでてきたねぇ。変なのだと、不可思議な奴だと、人間災厄には謂われたくない。マトモな化け物で在れば反論をしてくれるだろうか。つまり、連中は、本来、オツムがあまり宜しくないとも思えた。ここにいる人間には全く興味ないんだけど。散らばった花の|色《●》については、グロテスクさについては、最早、描写する必要もない。何せ、気取らなくとも美しいのだから――砂袋がひっくり返った。いいや、砂袋が、持ち主の脳味噌へと帰っていった。びちゃびちゃ、咲かせていく。
斃れた者に誰が声を掛けようか。血と肉と骨その他は話のネタにもってこい。
なぁに、次のボスの方が、使役している奴の方が、たのしそうなんだものぉ? なら、邪魔してあげて、滅茶苦茶にしてあげて、悔しがる姿を見た方が何倍もおもしろそうでしょ? 砂の代わりに入っていた幾つかの一般人、でろりと、座席に沈み込んだ。まぁ? 人間を材料にするってのはぁ、本当はとめたくないし、興味は尽きないんだけどぉ! スパイスの原料としても、漢方の一部と見ても、成程、捨てるところはない筈だ。でも……そうもいかないのでぇ! お仕事しましょうかぁ! もしも回収が可能なのであれば|新物質《ニューパワー》モドキも見定めてやれ。仔産みの女神も夢の中な、そういう、枕として。
内臓の色を教えてくれたら、嬉しいねェ!
🔵🔵🔴 成功

ふみゅ……道具を使って眠りを齎す存在、ですか……
僕にとって眠るというのは、夢を見る為のもの……
薬や、道具を使わずに催眠術で眠りを齎すものなのです……
何が違うかって言われたら、人によっては何も違わないでしょう……
ですが、僕は幸せな夢を見せる為に眠らせるだけ……
永遠に眠りたいと願うかはその人次第……起きない悪夢になりそうなあなた達の行動は、看過できません……
カダス、力を貸してください……
例え眠っていたとしても、僕の能力であれば指示は出せるです……
邪魔にならぬよう、空中浮遊、空中移動、空中ダッシュ、地形を利用しながら、生命力吸収もしつつ戦うですよ……
夢の大海に沈むといいです……すぴー……
アドリブ歓迎
白昼堂々、幻想の底、蛆のように転がっている、なんと心地の良い。
そんな変身をぼんやりと楽しめたのなら一人前か。
目の前で揺れているのは五円玉だろうか、或いは、目の上に坐しているのが妖精だろうか。瞼の裏側でごろごろと、異物感を訴えている眼球は――如何にも、こうにも、無理矢理とやらに反撥しようとしていた。ふみゅ……道具を使って、もしくは、強制的に、眠りを齎す存在、ですか……。似た者同士だ。似た者同士で在るが故の、同族で在るが故の、価値観の違い。それが齎すものは成程、見ての通りの敵愾心か。いや、この場合、敵愾心を発揮しているのは砂の妖精の方であった。僕にとって眠るというのは、夢を見る為のもの……。薬や、道具を使わずに、催眠術で以て、与えるものなのです……。他人から見たのであれば、他者が聞いたのであれば、何方も同じではないかと、笑ってくれるのかもしれない。ですが……僕は幸せな夢を見せる為に、眠らせるだけ……。永遠に眠りたいと願うかは、永久に夢の中に居たいと思うかは、その人次第……起きない悪夢になりそうな、あなた達の行動は、看過できません……。仮に、看過できたとしても簒奪者の駒だ。簒奪者の思い通りになど、怪物の思惑通りになど、嗚呼、誰がそれを赦せるのだろうか。黒い砂塵に籠められている呪い諸共、尖塔の上へと持ち帰ってやれ。
カダス、力を貸してください……。
鍵は要らない。鍵がなくとも、精神が若い儘なので在れば、するりと這入り込める。たとえ、眠っていたとしても、いいえ、眠っているからこそ、僕の能力であれば、指示くらいは……。漂ってきた眠りの粉を、流れてきた砂粒を、地形としたならばあとは容易い。連中が生命力に溢れているのかは定かではないが、それでも、吸い尽くして終えば問題なく。夢の大海に沈むといいです……この場合は、闇色なのでしょうが……すぴー……。
提灯を割る必要はない。
🔵🔵🔴 成功

アドリブ・アレンジ・連携歓迎。
心情
…睡眠?
…僕も眠りはしますが…あれって、攫われえると…不味い…や、やつですよね…?
…き、気合を入れて、参りましょう…っ…!
行動
√能力は、《ドローン操縦》で、一斉ではなく疎らに。
|半身《レギオン》で、作った隙を見つけて懐に入って思いっきり【漆黒のファイタースターター】で殴ります。
何処にいても当たるなら、相手の動きがもっとも近い場所で、攻撃に合わせて《第六感》と《ジャストガード》を。【深海の捕食者】での《受け流し》をして《カウンター》は僕が炎をつけて鉄の棒で上記のように。
距離を取られたら【タロット】で《貫通攻撃》に。回復は《インビジブル融合》と《生命力吸収》で。
いっそ、何もかもを、意識を、只の『将』として置く事が出来たのならオマエは幸せだったのかもしれない。ある種の情念に乗っ取られたのか、ある種の妄執に誘われたのか、絡みつく蛇のような眠気は――まったく――記憶にないものである。……睡眠? それとも……催眠、で……しょうか? 僕も、眠りはしますが……喪失はしたり、しますが……あれって……? 気付かれた、そう思った|砂の妖精《ザントマン》どもの大慌て。急いて袋詰めを試みたものだから、嗚呼、一般人の数名が頭隠して尻隠さず。……不味い……やつ、ですよね? 砂の妖精どもは運搬の術を心得ていないらしい。はみ出た儘で、足をこぼした儘で、新たな獲物である――四之宮・榴に眼窩をやった。……き、気合を入れて、参りましょう……っ……! 展開された|半身《レギオン》の行く先は数多、ひとつひとつを酔わずに操作可能だなんて。そろそろ、理性の器として伸び始めたのか。
兎にも角にも、疎らに操作をしてやれば妖精さん、少しは侮ってくれるだろうか。砂袋を振り回しながら奇声をあげる連中は、如何やら、小娘を『粉の材料』としか認めていない。……これは……好機、なのかも、しれません。僕は……何が何でも、この先を、見なければいけないので……? 見なければならない? さっきまで盲目だったクセに? 何処かから聞こえてくる嗤笑とやら、それが、支障の種にならないのであれば今は無視して宜しい。……殴ろうとしてのですから……殺そうと、しているのですから……やり返されても、文句は、謂えない筈です。漆黒! 砂を殴打しているかのような感覚だが、着実にダメージは与えられている。こぼれた破片は捕食者に回収してもらえば良い。
再生など――粘土細工など――肉がなければ無様なものだ。
折角、固まっていると謂うのに。わざわざ、黒焦げになりたいのか。
ようやくオマエの危険性を悟ったのか。数体が距離を取ろうと躍起になった。逃げたところで、背中を見せたところで、致命的。オマエが投擲したタロットの絵柄は――いや、最早、描写する所以もないだろう。……黒い、砂……だけでは、ないです、ね……?
🔵🔵🔴 成功

す、砂……? ウワ、砂ついてる……!!
たこすけ、はらってっ、はらってっ!!
うぅ、じゃりじゃりする……。
あ、もしかして、さっきから はらってくれてた……?
……それなら、その……エット、あ、アリガト……でもベチベチ痛い……。
ヒッ……人が、眠ってる人が、連れていかれちゃう……。
たこすけ、なんとかして……みんなを取り返してッ……!
砂がイヤなのは、エエット……我慢、して。
——簒奪者って……人を攫って、何するんだろう。
イヤ、目的とか……関係ない、よね。
……プラネタリウムを楽しめる人たちなんて、きっと兄ちゃんみたいに、いい人たちだから——みんな無事に、お家に帰ってほしい……。
……造り物でも、空って怖い。
水面下、広がっている、未曾有の闇色。
砂浜――転がっていた壺の代わりとして、オマエ、可愛い、可愛い弟をやってくれ。抱擁されたり、撫でられたり、兄の前では成程、枕よりも枕をすべきか。兄の腕の中、蹲って、今日あった様々な事柄を、塗りたくるかの如くに、口にする。依存性を彷彿とさせる「あたたかい」イメージに――これが『夢』なのだと、現実、蛸神様が叩きつける。ハッ……す、砂……? ウワ、砂ついてる……!! 朦朧としていた意識が痛みによって引き戻され、口腔、じゃりじゃりとした食感に不快を得る。うぅ……気持ち悪い……たこすけ、はらって、はらって!!! ぺっぺ、と、唾液と共に吐き出したところで元凶とのご対面だ。ご対面をしながらも、ああ、蛸神様に対しての「ありがたみ」を噛み締める。あ、もしかして、さっきからはらってくれてた……? それなら、エット……あ、アリガト……でも、せめて、ぺちぺちにして……。重たかった瞼を、目の玉を、いっぱいに開いてやる。飛び込んできたのは砂の妖精と――席について、熟睡している人々の危機か。ヒッ……人が、眠ってる人が……連れていかれちゃう……。まるでハーメルンの笛吹き、老若男女問わずとは、節操無しめ。
たこすけ……なんとかして。みんなを取り返してッ……! 砂浜に打ち上げられるよりも海底にいたい。蛸神様からの文句が、ベチベチを加速させていく。イタッ……砂がイヤなのは、エエット……我慢、して。それなら、あとで美味しいものをいっぱい寄こせ。いつもの贄では物足りない。もっと美味しいものを所望する。チョコレートをたくさん貰ったって、それは|お姉さん《ファン》からの『何かしら』だ。八手の家の者がやらねばならない。
砂袋など――ブラック・ジャックなど――神の腕と比べれば、天と地、月と鼈であった。手数勝負を試みたところで、嗚呼、蛸の腕の数は幾つだった。最早、蹂躙だ。未知を、道を拓いていく威容とやらに、妖精どもは目を回すか。……簒奪者って、人を攫って何をするんだろう。イヤ……目的とか、関係ない……よね。プラネタリウムを楽しめる人達。宙に憧れを抱いている人達。きっと、兄ちゃんみたいに、いい人たちだから――みんな無事に、お家に帰ってほしい。砂のように斃れている妖精のひとつ、その眼窩、まさしく暗黒だ。
造り物でも、空って怖い。
🔵🔵🔴 成功

アドリブ大歓迎。
これまた奇妙奇天烈なのがやってきたわね、頭どうなってんのかしら。
被り物被ってる感じ……?イかれたピエロかしら。
おっと、アタシ寝たい時に寝る性質だから強制的に眠らされるのは|お断り《ノーサンキュー》だわ。
羽ばたいて風を起こして眠り粉を【吹き飛ばし】√能力を発動。
【カウンター】→攻撃→【吹き飛ばし】→攻撃→【踏みつけ】→攻撃→【切断】→攻撃→【怪力】→攻撃→【焼却】→攻撃、な感じで妖精どもを打ち倒していくわね。
インスタント感覚で召喚されているのだ。
時間稼ぎくらいにしか、数分ほどの邪魔蟲くらいにしか、思われない。
頭蓋骨の中身、脳味噌の代わりとして、柔らかい物でも湛えているのか。マトモな思考回路を持たない連中は陶酔している何者かの|命令《●●》くらいにしか従えない。仮に、従えたのだとしても、難しい沙汰については遂行できないだろう。眠らせて、拉致する。この二つだけでも頭痛を訴えるほどなのだ。……これまた奇妙奇天烈なのがやってきたわね。寒かったり熱かったりするのは、如何にも、砂漠らしいけど……そんな事より、頭どうなってんのかしら。じろじろと、ちらちらと、|砂の妖精《ザントマン》どもの頭部を観ていく。被り物被ってる感じ……? それとも、その、うねうねしたとこも頭だったり……? まあ、どっちにせよ、イカれたピエロかしら。自分達が『莫迦にされている』とでも思い込んだのか、連中、一斉に|眠りの粉《スリープ・パウダー》を散らかした。おっと、アタシ、寝たい時に寝る性質だから、強制的に眠らされるのは|お断り《ノーサンキュー》だわ。黒い砂塵を起こしたのはオマエ、その羽ばたきの仕業であった。
眠気など――微睡みなど――物理的に、徹底的に、殺してやるのが正解だ。たとえ相手が善意でやっていたとしても、迷惑千万なのであれば、仕留める以外に術がない。これに耐えられたら、少しくらい見直してあげるわ。まあ、アンタ達がこれに耐えられるなんて、万に一つもないけれど……! 砂袋での一撃に合わせての|反撃《カウンター》、さらりとこぼれたのか、どろりと溢れたのか、その何方にしたとしても、|連撃《じごく》からは抜けられない。なによ、一撃で終わりなんて弱っちいわね。まあいいわ、次のサンドバッグは|アンタ《●●●》で決定よ。吹き飛ばしても、踏みつけても、切断しても、引き千切っても、燃やし尽くしても――まったく、脆弱なのだから、残念な妖精どもであった。
……これじゃ、アンタ達の主人にも、期待できそうにないわね。
🔵🔵🔴 成功

んに、早速何か起こったみたいだねっ。
でも、施設内を砂まみれにするのは良くないと思うなっ。
まずは魔銃弓の属性攻撃で攻撃を仕掛けていくよ。
その時はクイックドロウしながらだねっ。
ダストボムに合わせて見切りを使い、避け切れなかったら狂気耐性と精神抵抗だよっ。
狂暴化は、いつものわたしとそんなに変わらないけど、それ以外はやだなー。
ダストボム後に跳躍斬撃で居合一閃ってね♪
でもまだ簒奪者との闘いがあるから……潰すなら左目くらいは潰しても良いかなっ♪
そのままもう一度、鎧無視攻撃の居合を叩きつけるよっ。
んに…この砂、不眠とかで眠れない人の為に使えないかな?
原材料が怪異のモノを使うのに抵抗がなければだけどっ。
黙って使わせてやれば良い。沈黙は金なのだ。
眼球を痛めてくるのでもなく、鼻腔を擽ってくるのでもなく、瞼を重くしてくるとは、流石は妖精の悪戯と謂ったところか。召喚者の意図している通りに、簒奪者の悪巧みに従って、転々と、夢の底へと落ちていく一般人に対してのノック音か。んに、早速何か起こったみたいだねっ。妖精の悪戯にしては……怪異の悪戯にしては、統制がとれ過ぎているけど、でも。そんな事より、施設内を砂まみれにするのは良くないと思うなっ。常識的なお叱りではないか。常人めいた指摘ではないか。美しく、そしてグロテスクな心身だと謂うのに――この美的センスは綺麗な花の|満開《それ》である。
兎にも角にも、相手は簒奪者の|道具《どれい》である。話し合いをする余地など最初からなく、得物を取り出さなければ逆に喰われてしまう現実か。こんなちっちゃい的に中てるなんて、結構、難しいけど……きっとわたしなら、問題ないよ。|魔銃弓《ラストネメシス》を構えたのか、構えていないのか。敵視点では刹那の出来事。わかった頃には絶えている。仲間がやられたのを見た数体が激情と共に――塵芥を――ダストボムを仕掛けてきた。遠距離攻撃を続けていたら、対策してくるよね。でも、わたしの心は鉄みたいに硬いんだよ。もちろん、吸い込むわけではない。可能な限りは避けるつもりだったのだが、一部、肺臓へと這入り込んだ。……う……? 発症したのは何であろうか。凶暴化であれば、成程、いつものオマエと変わりないが――それ以外であったならば、如何に。
跳躍した。何が跳躍した。オマエの精神状態か――もしくは、空間そのものを、か。んに、どうやら、わたし、当たりを引いたらしいよ。でも、正直に生きるなんて、他の人には見せられないねっ。居合一閃――取り敢えず、一匹をお片付けする事には成功した。これじゃ物足りないよ。でも、簒奪者との闘いがあるから……潰すなら、左目くらいが、丁度いいかなっ♪ ぐちゃ。視界の半分ほどを犠牲にし別の妖精、光のような錆にしてやれ。この砂、不眠とかで眠れない人の為に使えないかな?
原材料が原材料、怪異のモノに抵抗が無ければ……だけどっ。
🔵🔵🔴 成功

・POW
・ザントマンー…成程ザントマンー…サンドマンと呼んだ方が貴方達は馴染みありますー…?どっちでも構いませんかー…
・まさかザントマンとはー…|同業者《同類》さんじゃないですかー…こんなところで何やってるんですかー…わざわざ眠らせて連れ去るなんて必要ないでしょー…どうしたってそんな事ー…
・あぁいや、これは俺が出張っちゃむしろいけねぇかもしれねぇな、めんどくせぇ。仕方ねぇ、そんならその|教訓《逸話》事捻じ曲げに行くか。
・それじゃ仕方ありませんー、【3】を使って、右腕と左腕を8本増やしましょう。そうすれば腕を高速でブンブンしてる子供って言い訳出来ますし。そして悪い事をとめるのですー…物理的に。
問答無用で敵とされ、ケダモノに罵られた人似なキミ。
幾つかの試練を乗り越えて尚、死体の如くに横たわるのか。
犬用ジャーキーにしては随分と柔らかいが、その塩気は如何に。
立て看板の襤褸具合に――何処かへと続く矢印に――不快感を覚えるかの如く、吹きかけられた。眠気だけに飽き足らず夢の奥底、父親か母親にご挨拶がしたいのだと、妖精は不遜をするのか。ザントマンー……成程、ザントマンー……サンドマンと呼んだ方が、貴方達は馴染みがありますー……? ザントマンでも、サンドマンでも、どっちでも構いませんかー……? 伸びていく。何が、延びていく。まるで、時間を伸縮自在だと、表現したいのか。ブギーマンはお顔をそのままに。まさかザントマンとはー……|同業者《同類》さんじゃないですかー……こんなところで、プラネタリウムで、何やってるんですかー……わざわざ、眠らせて連れ去るなんて、殆ど昼だと謂うのに、必要なんて……? 口にしたところで、説明を求めたところで、ソレはソレなのだ。怪異は怪異で、獣妖は獣妖――まさか、三大欲求の類を咎める術など誰にもない。あぁ、いや、これは『俺』は出張っちゃむしろいけねぇのかもしれねぇな、めんどくせぇ。不意に、がらりと、正体とやらを晒されたのかと不満げに。不可視を可視にされたのかと疑うほど、不快げに。仕方ねぇ、そんならその|教訓《逸話》捻じ曲げに行くか。寝ない子は誰なのか。それこそ、連中自身とせよ。
最後の最後でフィジカルだ。神秘のクソもないらしい。
目玉を抉れ。
鱗粉を彷彿とさせる黒の到来、それを無下にするかの如く、頭部以外を増やしてみせた。阿修羅の類も吃驚な左八本、右八本。それでは、悪い事はいけないと、教えてあげるのですー……物理的に。たとえるならば竜巻か、たとえるならば台風か。劫々、高速で振り回される16の腕は――子供の戯れと言い訳にし難い、驚異であり、脅威であった。
黙らせてやれ、あとは黒い砂塵の黒幕とやらに、
妄想を叩きつけよ。
🔵🔵🔴 成功

あばばば、妖精さんの群れがキタ
妖精さん…でいいんだよね?初めて見たぁ
うぇぇぇ、なにすんの~??
ヤダよぉ、マキを袋に詰めようとしないでったら~
って、流石にそろそろ一般人のフリしないでいいよね?
うぇ、ぺっぺっ…口の中に砂入っちゃった…
あ…よだれのあとに砂こびりついてる…拭いておこ…(ごしごし)
いっぱいいるし、落涙…って思ったけど
椅子とか機材巻き込んじゃうのはマズイかなぁ
というわけで【だるまさんがころんだ!】って叫んで麻痺らせて
風属性の魔弾を撃ってみるね
爆弾は魔障壁で防いで、粉被らないように距離とっとこ
この妖精さんの死体、持って帰ったら解剖にまわされるよね
そうなったら、シュウヤさん…また徹夜か~…
脳味噌の芯までポヤポヤしていた。そんな状態で激辛カレーの一口目、味わった際の衝撃が如く。いそいそと、こっそりと、眠っている一般人を袋詰めにしようとしている不可思議。あ、あばば、あばばば……。驚きの所為で啼いたのか、幸か不幸か、眠気も吹っ飛ぶ。よ、妖精さんが……妖精さんの群れがキタ……妖精さん……で、いいんだよね? 初めて見たぁ。目覚めはスッキリではなく、如何にもポヤポヤ続きらしい。自身を囲んでいる数体に気づいておらず、よっこいせ、今にも運ばれてしまう寸前であった。うぇぇぇ、なにすんの~??? 何をするのかと問われたならば『材料』の回収だ。きっと、魔女の釜にでも、投げ入れる前段階と考えられる。ヤダよぉ、マキを袋に詰めようとしないでったら~……。ポヤポヤ、失せつつある。そろそろ、一般人のフリしないでいいよね? すくっと立ち上がったオマエに対して彼方側も驚いたのか。フリーズをしてくれたのは大きな、大きな、仕切り直しの隙とできた。うぇ、ぺっぺっ……口の中に砂入っちゃった……あ。よだれのあとにこびりついた砂。瞼の裏側に塗りたくられていない、この僥倖にだけは感謝しておけ。拭いておこ……。ごしごし、ごしごし、改めての「おはようございます」
たくさんだ。両手で数える事すらも出来ない、見渡す限りの妖精さんだ。月の砂でも持ち帰って来たのかと疑えるほど、わちゃわちゃ、騒がしい。いっぱいいるし、落涙……って思ったけど。椅子とか機材とか、下手したら客席の人とか、巻き込んじゃいそうで怖いかなぁ。と、いうわけで――だるまさんがころんだ! 眠気を、何もかもを、吹き飛ばすかの如く。耳朶を打たれて、脳髄めいた器官を叩かれて、砂の妖精どもは動けなくなった。……うぅ。辛い。何が辛いかって言えば、そりゃあ、目が乾くことだ。瞬きをしてしまうよりも前に弾丸、風属性として、吐き尽くしてやるとよろしい。……おっと。既に設置されていた|爆弾《砂》は通さない。この|魔障壁《フィルター》は完璧であった。
斃れている砂の妖精、その、ひとつひとつを観察していく。この死体、持って帰ったら解剖にまわされるよね。そうなったら、シュウヤさん……また徹夜か~……。上司の健康を心配するのは結構だがオマエ、その徹夜に付き合うのは誰なのか、自分自身に訊いてやれ。
🔵🔵🔴 成功

アドリブ、絡み歓迎
プラネタリウム、とお聞きして参りましたが幾分遅かったようで
星辰が揃わず何より
おやおやまぁまぁ
砂の妖精だなんて、ナギは初めて見ました!
一匹くらい頂けませんかしら?
新物質の可能性も?
それは素晴らしい!
臓物が材料だなんて、どう取り出しているのかなぁ
取り出しが自由自在?
それとも同種族のお腹を割いて?
眠り粉以外の使い途はどのようなものなのかしら、ふふ
まずは一般人には無事な場所へ退場していただかなければね
能力使用
地這い獣の和邇くんに威圧と砂のなぎ払いを指示
影業の御門くんには一般人の奪取をお任せ
煙草:厭魚で連れ去りの妨害を
場的に禁煙でいらっしゃいましょうが、此処はお一つお赦し下さいな
捉われた一般人を奪取し、そのまま外へ。
新鮮な空気の味わい方については、彼等の方が知っている。
何も出来ずに息絶えよ、と。
蜷局を巻いた|絵具《ほし》の数々――悉く、不安定で在るが故にこそ、恐怖なのだろう。数多の印象を、数多の顔を、ころころと転がしているその美的センスは、成程、まさしくグロテスクが相応しい。プラネタリウム、と、お聞きして参りましたが幾分遅かったようで。遅れたのだとしても、騒ぎが起きてからでも、星の煌びやかさに関しては変わらない。ええ、星辰が揃わず何より――揃っていたのならば今頃、連中程度では済まない筈だ。一人一人と丁寧に、袋詰めにしていく可愛らしさ。おやおやまぁまぁ。砂の妖精だなんて、ザントマンだなんて、ナギは初めて見ました! 彼等も、人を欲しているようですし、同じように、一匹くらい頂けませんかしら? ぴくりと、オマエの『欲求』に反応したのか、妖精どもが一斉に警戒を始めた。アレは、いけない。あのような美しい者、妖精も中にも、易々とは存在しないのだ。それで? 新物質の可能性も? 素晴らしい! 臓物が材料だなんて、どう取り出しているのかなぁ。自由自在? それとも、同種族のお腹を割いて? 妖精の生態に興味津々なオマエ、オマエの方がよっぽど|妖精《ばけもの》らしい好奇心ではないか。眠り粉以外の使い途はどのようなものかしら、ふふ。奴に砂を渡してはいけない。奴に、効果を教えてはいけない。サンドマンの群れは考えをひとつにし――砂袋を構えた!
無数の手足を生やし、蠢かし、地を這う獣の名は――和邇くん。威圧的なフォルムから繰り出される薙ぎ払いに――砂粒ひとつひとつが、妖精ひとつひとつが、大慌てか。場所的に禁煙でいらっしゃいましょうが、此処はお一つお赦し下さいな。虚空に謝罪を仕掛けたところで、ぶわり、|厭魚《けむり》が泳ぐ。齎されたのは妨害か殺戮か。その、何方でも有るのだから、悪質と思えた。息を詰まらせ、苦しんで、それでも尚、攫おうと。
ああ、最早、ない。|御門くん《かげ》の仕業で、何もない。
🔵🔵🔴 成功

WIZ 連携アドリブ歓迎
√能力を得てから約二年
安らかに眠れるときなどありませんでした
目を閉じてもノイズが入り込む視覚
常に呼び声が鳴り響く聴覚
|▓▓《安心》が欠落した私に安眠など訪れるはずもなし
いっそ妖精の仕業ででも、一時、
心地よい眠りに誘われるのも悪くないかもしれません…ふわぁ~…
せっかくなら一緒に夢を見ましょう、妖精さん
私が視る夢がどんなものかは私もわかりませんけど
眠りに落ちながら【彼方の光景】で自分が視ている夢を共有し
<精神攻撃><精神汚染><恐怖を与える>で制圧します
汚染された精神は元に戻らない。
戻してはならない。
覚醒しながら覗き込む悪夢については――現実なのか幻想なのかも解せぬ、カオスについては――最早、親友の如くに振る舞ってくれる泡沫か。いいえ、√能力を得てから約二年、安らかに眠れるときなどありませんでした。星越・イサの心からの想いは、好奇心から来るスーサイドは、嗚呼、おそらく、自分自身でも抑える事のできない魔障で在ろうか。目を閉じても、目を開けても、ノイズが這入り込む視覚。常に呼び声が、誘う声が、鳴り響く聴覚。|▓▓《安心》が欠落した私に安眠など――訪れるはずもなし。いっそ妖精の仕業でも、取り替え子の仕業でも、一時……心地よい眠りに、夢を見ない眠りに、誘われるのも悪くないかもしれません。ところで、欠落とは、決して埋まらないから欠落なのだ。その事を承知していて尚、飛び込むと謂うのは、些か正気にも欠けているのかもしれない。大きな、大きな、欠伸をひとつ。布団代わりの座席に身を預け、袋の中へと勝手に落ちる。
せっかくです。せっかくの機会です。一緒に、夢を見ましょう、妖精さん。私がちゃんと、眠れているのか如何かを、夢の中で監視していてください、妖精さん。私が視る夢がどんなものかは、私にもわかりませんけど――そんなふうに目を閉じたのだ。そんなふうに暗んだのだ。ああ、砂の妖精。その逸話の儘に――刹那の優しさに――囚われてしまった。
とても、まぶしい――暗闇が、宇宙が、彼方の光景が『まぶしい』とはこれ如何に。数多の星々を肉体として、広大無辺、横たわっている何かしらが、此方を見つめている。あれは、真理だろうか。或いは、窮極の混沌の中心にて貪食する、怠惰だろうか。理解できない。違う。理解をしたらお終いなのだ。必死に目を逸らそうとしても、逸らせない。きっと『それ』は精神にこびりついた星辰で――既に、揃っているのだろう。
……おかしいです。私、眠っているはずなのに。
今までで一番、ひどく、頭の中が熱くなっています。
🔵🔵🔴 成功
第3章 ボス戦 『魔女憑きの少女『マリエラ・クライン』』

POW
切り裂く暴風
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【風魔法「ストームブラスト」】で300回攻撃する。
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【風魔法「ストームブラスト」】で300回攻撃する。
SPD
三色の魔術連撃
【火魔法「ファイアボール」】による牽制、【氷魔法「アイシクルバインド」】による捕縛、【地魔法「ロッククラッシュ」】による強撃の連続攻撃を与える。
【火魔法「ファイアボール」】による牽制、【氷魔法「アイシクルバインド」】による捕縛、【地魔法「ロッククラッシュ」】による強撃の連続攻撃を与える。
WIZ
闇の金切り声
【魔導書から湧き出る黒い靄】から【闇魔法「シャドウハウリング」】を放ち、命中した敵に微弱ダメージを与える。ただし、命中した敵の耐久力が3割以下の場合、敵は【靄から聞こえる金切り声に発狂】して死亡する。
【魔導書から湧き出る黒い靄】から【闇魔法「シャドウハウリング」】を放ち、命中した敵に微弱ダメージを与える。ただし、命中した敵の耐久力が3割以下の場合、敵は【靄から聞こえる金切り声に発狂】して死亡する。
プラネタリウム――天蓋――宇宙――その彼方より。
黒い砂塵が――暴風が――闇の誘い声が――アル・アジフが。
既に開かれた事を、既に解かれていた事を、嘆きながら。
――解放された魔女の所業に震えていた。
あら――私様の、可愛い、可愛い、ザントマンを、よくも……!
なんて、悔しがったりしたら、良いのでしょうかぁ。
禍々しいのは魔導書でも、切り裂くかのような風でもない。真に禍々しいのは、真におぞましいのは少女の姿をしている|魔女《それ》だろう。君達の中には魔術に精通した者が居るかもしれないので、その場合、この魔女が『少女を乗っ取っていて、尚且つ、絶対に元には戻らない』と気づいてもいい。
私様はマリエラ。マリエラ・クライン。見ての通り、魔女をやっていますのぉ。√汎神解剖機関の方では色々と、やってはいるのですがぁ。此方の世界はまるで楽園ですねぇ。だって、こんなにも――魔術の種になりそうな、人間がたくさんいるのですよぉ。
ですが、そうですねぇ。私様も、稀ではありますがぁ、興が乗るという事もありますのぉ。少しだけですが、私様が遊んであげますのでぇ。せいぜい、足掻いてくださいねぇ。これは享楽ですものぉ。本気でやるなんて、面白くありませんのでぇ。
享楽――!
魔女はこの悪戯を、混沌を、只の享楽だと認識している。
君達はこの邪悪を退けなければならない。

ふむ……アル・アジフ……ネクロノミコン……
まあその知識は置いておきましょう
実際、あなたが享楽でもこちらは真剣に対処をしないといけないことはわかります
ですので、ええ、こちらは全力を尽くすとしましょう
僕自身、魔術に精通しているわけではありませんが、幸せの夢を見る権利を持つ人間達に被害を及ぼすと言うなら、止めないといけません
ですので、抗い続けましょう
駆け抜けるは、時の夢……
僕の能力を底上げして抗いましょう
空中浮遊、空中移動、空中ダッシュ、地形を利用し、生命力吸収、精神汚染、精神攻撃、霊力攻撃、催眠術を与えていきましょう
霊的防護、狂気耐性、呪詛耐性、精神抵抗を上げて耐えていきましょう
アドリブ歓迎
鼻っ面をへし折ってやれ。
書棚に並んでいる夢のような魔導、堂々と見せびらかしていく在り方は傲慢そのものであった。それが本物で在ろうと、贋物で在ろうと、力だけは確かなのだから始末に悪い。ドロドロと、ニタニタと、己以外を嗤笑する姿形はまさしく――混沌のそれであった。ふむ……アル・アジフ……ネクロノミコン……。まあ、その知識は、真偽のほどは、置いておきましょう。実際、あなたが享楽でも、あなたが魔女でも、こちらは真剣に対処しないといけないことはわかります。珍しくも本気ではないか、珍しくもお目覚めではないか。まるで、子守唄が途切れてしまったのかと思うほどの、ハキハキとした言の葉。……あら……私様の何処を見ているのかしらぁ。私様の、何処までを把握しようとしているのかしらぁ。質問ではない。確信だ。確信に確信が重なって――最後には、争う事しか残されていない。ええ、こちらは全力を尽くすとしましょう。たとえば、ある種の法を犯すような行為、造形したものを根底から砕いていくかの如く。僕自身、魔術に精通しているわけではありませんが、幸せな夢を見る権利を持つ、人間達に被害を及ぼすと謂うなら……。私様は理解出来ていますのでぇ。あなたが、此方側で、かつ、無意識だという事は、手に取るようにわかりますよぉ。……僕を、そのように、見ているのですか。余計に、抗う気概が涌いてきます。
焔が生きているので在れば、氷が呼吸をしているので在れば、土が蠢いているので在れば、それは未曾有でしかない。悪夢よりも悪夢らしい技巧が――邪悪よりも邪悪らしい振る舞いが――オマエの動きを殺そうと試みた。駆け抜けるは、時の夢……時こそが、牙なのであれば、神だとしても……。まさか、私様の|精神《こころ》に仕掛けるつもりなのですかぁ。私様との『差』を理解して尚、その抵抗の仕方……嫌いではありませんねぇ。
慢心をしている。油断をし尽くしている。其処に這入り込めたのならば一撃だけでも喰らわせてやれ。握り締めた数珠の効力は如何に。
私様の顔を狙うなんて、中々、豪胆ではないですかぁ。
あなたは、そうです。いつまで、それをやるつもりで……?
🔵🔵🔴 成功

お、女の子……ただの女の子じゃ、ない、よね……。
みんなを無事に帰して、俺も、無事に帰らないといけないので——悪いですケド、帰ってもらいます……。
……魔法が相手、なら……こっちも——。
たこすけ、ちょっとだけ貸してあげるから……ちゃんと、やっつけて。
——裏が表に、蛸神が表に。頼まれた。神頼みされた。神たるもの、こうも素直に頼まれれば応えねばならない。これぞ、蛸神の享楽だ。
享楽に耽るのは蛸神様だけでいいのだ。他人の享楽など見ても面白くない。
『ちゃんと』とはなんだろうか。依代の言うことはわからない。うねうねビタビタ。引っ掴めば文句はないか。
星空から最も遠く、一筋の光もない深海に引き摺り込むように。
少女の皮を被った化け物だ。可愛い娘の血肉を糧とした、怪物だ。その正体については、なんとなく、察する事くらいは可能だが――それは、神だけの所業とも考えられよう。つまり、八手の家の仔であるオマエには、如何にも、違和感くらいしか掴めないのだ。文字通りに神隠し、出遭った相手が厄介とも謂える。お、女の子……ただの女の子じゃ、ない、よね。みんなを無事に帰して、俺も、無事に帰らないといけないので――悪いケド、帰ってもらいます。ほう……? 私様を前にして、挙動不審ながらも『芯』はあるようですねぇ。ですが、私様の享楽を邪魔するなんて、針千本ものですよぉ。それに、その身体の中、私様が嫌いな『もの』の臭いまでしますのでぇ……。たこすけ? エット……たこすけ、あの人に、何か、変なこと……? していない。向こうが勝手に敵認定しているだけだ。ペチペチと、この噓吐きめ、と、抗議とやらをしてみる。……まあ、私様としては、一石二鳥。人のついでに神を確保できれば、文句はありませんのでぇ……。ぼうぼうと浮かんだ火球、其処から連なるだろう|魔術《すべ》は厄介を極めているに違いない。なら……こっちも――たこすけ、ちょっとだけ貸してあげるから、ちゃんと、やっつけて。利害一致の関係性至極に至り、それに何より、願ったのだ。願いを叶える事こそが、神性としてのやり方だろう。これだから『神』は嫌いなのですよぉ。贔屓するのは仕方がないですがぁ。どうせ、一度くらいは、愚か者だと思った事があるのでしょぉ……? 一度だけではない。これで、何度目か。全ては反転し――暴虐の限りとして、肉厚が迫る。
裏が表に――蛸神が表に。頼まれた。神頼みされた。神たるもの、怪異たるもの、こうも素直に頼まれれば、応えない方がおかしいのだ。そもそも奴はオマエを嫌悪している。嫌悪している存在に遠慮など――蛸神の享楽を押し付ける事など――真人の手を捻るよりも容易いか。あら……? それは、ちょっと、ズルじゃないですかぁ? タコ焼きにしたところで蛸神は死なず。呆然としている魔女とやらを、さて、如何やって引きずり込むべきか。
享楽に耽るのは神様だけで、いや、蛸神様だけでいいのだ。他人の享楽など、混沌など、見ていたところでクソの価値にもなりはしない。ところで『ちゃんと』とは何だろうか。依代の願いは解らないし、しかし、あの柔らかそうな肉は掴み心地も良いと思われる。……純粋な神ほど、腹立たしいものはありませんねぇ……。ビタビタ、ビタビタ、何度も何度も、地面へと熱烈な接吻を――これで文句はないだろう。文句があるのなら、その状態の儘、深海へとご招待してやればいい。星空から最も遠く、故に、未曾有な光なき……。
🔵🔵🔴 成功

アドリブ・アレンジ・連携歓迎。
心情
…僕を呼んでいた方は、|貴女様《魔女様》ですか?
……それとも、その|魔導書《貴方様》ですか?
…あの本は…店長様に…なんか似てます…?
…憑りつかれた人を見るのは、初めてではありません。
散々見てきた…そんな感じだけは…あるのです。
…享楽は、良いモノかもしれませんが…此処では迷惑です。
行動
√能力は、耐えず使います。
ダメージを喰らわないようにできるだけ、《第六感》からの《残像》や《受け流し》でいなします。
喰らった場合、速やかに【タロット】を投げて《生命力吸収》か《インビジブル融合》を。
攻撃は《貫通攻撃》や《毒使い》による《マヒ攻撃》を意識して相手に反撃をされない様に。
めまいがした。
私様が……? そんな、莫迦なこと。
泥濘――魔性の――魔障の裏側にて、筆舌に尽くし難いほどの蹂躙を受けた者は、最早、慈悲深い、完全なる喪失にでも陥ったのか。ある種の併呑によって塵芥ともされなくなった|意識《●●》とやらは、いったい、誰の悲劇を描いていたのか。兎も角。……僕を呼んでいた方は、|貴女様《魔女様》ですか? それとも……|魔導書《貴女様》ですか? 突っ立っているオマエに対して、自失をしているようにも見えるオマエに対して、さて、魔女とやらは喜悦に反応する。あら……? これは……心底から、羨ましくなるほどの、庇護される側ではないですかぁ。籠の中の鳥が、箱入りの娘が、私様の何を見ようとしているのですかねぇ。似ている。あの本は、何処かの誰かと性質が似ている。いや、きっと逆なのだ。似ているだけで――その内容とやらはおそらく、封じるか、解くかの、真逆とも見えた。……僕を、守られる側だと、そう……謂いたいのですか……? まったく『その通り』ではないか四之宮・榴。確かにオマエは√能力者としては強いが、贄としても優秀が過ぎる。
黒い砂塵が――黒い靄が――病的なまでの気配を振り撒きながら、妖精の悪戯の上位をやって魅せた。まるで、混沌が人のカタチとなって襲来してくる、そんなイメージに囚われたインサニティが如く。……憑かれた人を見るのは、初めてではありません。散々見てきた……そんな感じだけは……あるのです。魔女はいよいよキマイラめいて哄笑した。哄笑し、オマエの耳朶へと、脳髄へと、鼠めいた黒死を入れ込もうとした。私様の相手としては『悪くない』ですねぇ。それで、私様の享楽の『贄』にはなってくださるのでしょぉ?
此処では迷惑です。
声は届いた。ただし、声を届けたのは『贄』の方だ。数多の白い鯨が到来し――沈没をさせるかの如くに――|天蓋《そら》を抉る。これだから、√能力者は面倒なのですよぉ。というか、私様の舞台を滅茶苦茶にしてくれた事、どうやって償うつもりなのですかねぇ。償うべきは貴女様だと、贖罪するべきは貴女様だと、この場で堂々と宣告してやれ。
投擲してやった魔術師の零落、その遅延性が齎すものは如何に。
🔵🔵🔴 成功

んに、キミはクラインの魔女?
でもわたしの知るそれとはまったく違う性質みたいだね。
前回潰した左目の代わりに霊力眼帯を付けて視力を確保っ♪
魔法の連撃は見切り、切断、ジャストガードを使いながら対処して、魔銃弓の属性攻撃をクイックドロウしながら攻撃っ。
そのまま近づいて、鎧無視攻撃と霊力攻撃の居合を狙うよ。
でも、やっぱりキミ相手にはちょっとだけ奥の手を出さないと無理だね。
流転共鳴でわたしの力の全てを引き出す。
かつて人間災厄「徒花」と呼ばれたこの肉体だからこそ耐えられる、わたしの…スフィアの魂の力を。
ディスオーラを纏うから恐怖を与える気もするんだけど、キミはどうかな?
んに…まだ馴染めてないね、この力。
うねるかのような幻想に――捻じれてしまった神秘に――肉付けをする行いは、さて、誰にとっての冒涜だったのか。徒花が如くに狂い咲いた現実は、果たして、未曾有の虚実を孕むと謂うのか。んに、キミはクラインの魔女? でも、わたしの知る『それ』とはまったく違う性質みたいだね。何をイメージしたのか徒花・すふぃあ、柘榴のように潰れた左を隠すかの如く――踏み倒すかの如く、覆ってみせた。これで、また、見えるようになったよ♪ まるで獲物を、餌食を、確保するのに成功した|合成獣《キメラ》。いよいよ、踊ってくれないかと、眼前の魔女に差し伸べてやれ。あら、随分と、ごちゃごちゃした身体をしているのねぇ。私様みたいに、綺麗に、消化する事が出来なかったのかしらぁ? んに、謂ってくれるね。掛け算すらもロクに出来ない魔女様へ、如何か、無い有る話を説いてくれ。
嗤っているのは魔女だろうか、或いは、生きているかのような火の球なのだろうか。業々と地獄を巡るかのようにやってきた|魔術《わざ》とやら、ひとつひとつ確実に見切っていく。構えるべきは罰なのか、復讐の心の化身であれ。穿つ為に放たれた属性の名は――打ち消すほどの威力を誇っていた。今……。勢いが弱まったのであれば肉薄せよ。魔術的な装甲を砕かんとする魂は――ようやく、邪悪そのものに触れてみせた。
でも、やっぱりキミ相手にはちょっとだけ奥の手を出さないと無理だね。壊れたとしても構わない。滅ぼされたとしても構わない。……私様でも苦労する『もの』をやってのける、その能力だけは認めてあげますねぇ。かつての人間災厄が、かつての「徒花」が、その真価を発揮する。ああ、それが可能だからこその『肉体』なのだ。たとえ、死に瀕したとしても、即座に|蘇生《うご》く事も容易い――これが、わたしの、スフィアの、魂の……。
赤黒い気配が――恐怖が――限度を超えて、溢れ出た。溢れ出た刹那の内、魔女は|警戒《●●》せざるを得なくなった。キミは……ほんの僅かにだけ、隙を作ってくれるくらい。でも、それで、わたしが『なぐる』には十分――流転し、共鳴し、魔女の真っ黒い肚とやらを開いてみせた。……私様の腸を、こうも、簡単に。
んに……まだ馴染めてないね、この力。
🔵🔵🔴 成功

なるほどなるほど享楽!
それこそ理解出来る感情だねぇ!
わかるよぉ人間に興味って尽きないもんねぇ……
でも、“沢山の人間”を巻き込むのは俺の美学に反するんだよねぇ
だから、邪魔するよぉ?だって1人を“愛した”方が楽しいじゃない?
赤狼で牽制しつつ、暗闇からの絶望を使おうかな
傷口をえぐるように、攻撃するよ
不意打ちを狙いたいところだけどどうかなぁ行けるかなぁ
漿液を戻さなければならない。
戻そうとしたところで、再びの、話し合い。
咲き乱れた悪の矜持に――狂い尽くした邪な所業に――ベクトルの違いが存在していたとしても、他者からすれば、一切合切は同列である。同族が、同族の為に『する』事など最早、蟲毒よりも毒々しい、棘のようなお誘いとせよ。なるほどなるほど享楽! それこそ理解できる感情だねぇ! 魔女は――マリエラ・クラインは――目の前の男に対して、人間災厄に対して、心の底からの『嫌悪』の表情をしてみせた。いくら、私様が邪悪な魔女だとしても、お前みたいな、趣味の悪い男と付き合うつもりはないのですよぉ。あれ? 俺の方はお呼びでない? でも、わかるよぉ、人間に興味って尽きないもんねぇ……。沸々と、ぶくぶくと、魔女の釜とやらが反応している。異物が異物を拒絶する、実に珍しい状況なのだが――このスパイスの仕業なのであれば、珍しさすらも失せていく。だけど、沢山の人間を巻き込むのは俺の美学に反するんだよねぇ。だから、邪魔するよぉ? 邪魔をするついでに、あなたも『ひと』なのさ。一人を愛した方が愉しいじゃない? それは、お前、私様を人間と定めるつもりなのですかぁ? いいや、違う。人間として見た場合、如何して、こんなにも直接的に――顔を合わせると謂うのか。
仮に、絶望が隣人だとしたならば、その隣人の名前は國崎・氷海風だ。赫々とした狼が魔術を不発とさせ、只、獲物としての『肉』を追い込む。……お前、私様を本気にさせるのが、上手ではありませんかぁ。そんなにも、死にたいと仰るなら、私様にも考えが……? もう遅い。傲慢さが齎したのは『絶望』なのだ。やってきたハチェットの一撃も幕開けの笛でしかなく――暗闇へと溶けた蛇蝎の笑みは何処。
私様を……私様を、愚弄すると……?
まあ、つまり、あなたも相応に『人間精神』だったということだねぇ!
散らかした頭蓋の中身は、毒にも薬にもなれない。
🔵🔵🔴 成功

Wiz 連携アドリブ歓迎
眠りに落ちたままテレパシーで語りかけます
私は狂気を望み混沌を好むもの
ゆえに人類よりむしろあなたに近いんですけど
人類の狂気は魔力の種になどせず、
大事にした方がいいですよ
その方が、ずっと、楽しいですよ
この世界が、おもしろく、なりますよ
同意していただけませんか?
どうしても戦わねばならないのならば仕方ありません
夢の中、いっそう過熱する知覚
意識いっぱいに広がる数多の宇宙の可能性
その【彼方の光景】を共有し〈精神攻撃〉します
享楽とはすなわち精神の解放
これに本気を出せない魔女が何ほどのものでしょうか
微睡みすらも裸足で逃げ出す――這い寄る混沌すらも呆れ果てる――果てのない不確定性の奴隷。枕に沈んでいる脳味噌の重さについては、さて、ユッグゴトフの戯言に近いのか。わざわざ、肉に囚われていて、精神に枷をさせて、どうして、真理とやらを謳えるのだ。まるで、泣いて、喚いて、全てを知ったような口振り。難しく考えすぎなのではないかと、惑星級の何某がノイズを散らかした。私は狂気を望み混沌を好むもの。ゆえに、人類より、√能力者より、むしろあなたに近いんですけど。人類の狂気は、人間の精神は、魔力の種などにせず――大事にした方がいいですよ。……私様がどのような『状態』なのかくらいは、お前、知っているのではありませんかぁ。それなのに、私様に、楽しみ方を『教育』しようとするなんて、如何にも狡くはないでしょうかぁ。星越・イサは夢の中、魔女の根源とやらに辿り着いていた。魔女は『復活』をしたばかり。まだ、腹を空かせている、餓鬼に等しいのだ。……この世界を、おもしろく、したい筈です。それなら、少しくらいは我慢できませんか? 同意を、していただけませんか? 同意は出来なくもない、それが現実。私様の糧となってくれたなら、私様も、約束程度はしてあげましょうかぁ。お前なら、私様への贄として、未曾有なまでに相応しいのでぇ……。どうしても、戦わなければならない。簒奪者は同類だったとしても簒奪者なのだ。過熱してきた知覚のお裾分けを、妖精の悪戯が如く。
黒い砂塵が――風魔法が――発揮されるよりも素早く、永劫に、圧し掛かってきた彼方。意識を掻っ攫うかのように、意識を引っ張り込むかのように、広大無辺が『そこ』に在る。宇宙の可能性が共有されたところで魔女の存在。この、矮小な肉と心に、何故、耐えられようか。いや、魔女は耐えてはいたのだ。耐えてはいたのだが、まったく、指一本すらも動かせない。私様だって、この程度は……見てはいたのですよぉ。仕方がありませんねぇ。お前の『招待』に免じて、ここは、勝ちを譲ってあげますよぉ。
享楽とはすなわち精神の解放。これに本気を出せない魔女が、これの真逆をした彼女が、何ほどのものでしょうか。
キューブの中に鎖された悉くの放出、希望までも。
🔵🔵🔴 成功

私様の可愛いザントマン?
ごめんね~…大事な子たちだったんだね
って、違うのぉ~??
しかも体乗っ取り系な雰囲気が漂ってるんだけど~?
マキは感覚派だから、詳しい事はなるほどわからんだけど
悪い魔女を見過ごすわけにはいかないから戦うね
広範囲な魔法使いそうだし
即魔障壁を自分と一般人の周囲に張り巡らせとく
準備が整ったら能力で魔眼を放って
魔女が自分の持っている魔導書を認識できないようにしてから
蒼白の鎖で捕縛、距離を詰めて銃剣で攻撃を仕掛けるよ~
こんな近づいたら、嫌がって離れちゃうかな?
離れようとしても空中ダッシュで追いかけるけどね
遊ぶなら本気でやらなきゃってどっかの誰かが言ってたよ?
だから、ね?もっと遊んで♪
悪戯が大好きな妖精の所業も、嗚呼、魔女の悪辣さと比べたならば水面の月に等しいのか。本物の月の輝きには、反響するかのような狂気には、成程、彼等は足元にも及ばないらしい。小さくて、小さくて、何よりも従順な下僕、その末路とやらには少なからず喜劇性は合った。私様の可愛いザントマン? ごめんね~……大事な子たちだったんだね。笹森・マキはおそらく、心の底から「ごめんなさい」をしたのだ。表面だけを見たならば『わざとらしい』が、その根底はけっこう真面目なのである。……って、違うのぉ~??? しかも、身体乗っ取り系な雰囲気が漂ってるし~? 魔術師ではなく魔法使いのお友達だ。理論の類よりも、技術の類よりも、勘に任せて揮ってしまえるタイプ。つまりは、そう、魔女にとっては――最も、腹立たしくなる天才肌である。マキは感覚派だから、詳しい事はなるほどわからんだけど。悪い魔女を見過ごすわけにはいかないから……戦うね。お前……私様が積み上げてきたものを、センスだけで壊してしまう、タイプのようですねぇ。これは、今の内に叩いておかないと、厄介な事になるのは目に見えていますのでぇ……。風が吹いた。黒い砂塵が嗤った。誘うかのような囁きが――インスタントな世界の歪みに阻まれる。
私様の風魔法を……こうも、容易く防御するとは……だから、業腹なのですけどぉ。威力の減少があったとは言え、この『風』は魔女の暴力だ。本来であれば『障壁』など塵の役にも立たない。だが、如何だ。風は――レンガを叩くかの如く、霧散する獣めいて――黙するのみ。己……己、人間風情が……。既に眼光に中てられていた。魔女の視線が、ふと、軽くなった己の『手』へと流れていく。……私様の魔導書がない……? そんな、ことは……。隙が出来た。蒼白を更なる蒼白へと落とす為、鎖、ジャラジャラとおどる。
こんな近づいたら、嫌がって離れちゃうかな? でも、まあ、しっかりと捕まえてあげたから、そう簡単には抜け出せないでしょ。ギチギチと、ギシギシと、悲鳴を上げる魔女の肉体。肉体は如何やら、未だ、馴染んでいないらしく――魔女の|真《●》の頑強さを宿せていないか。遊ぶなら本気でやらなきゃってどっかの誰かが言ってたよ?
だから、ね? もっと遊んで♪
この――この、私様に向かって、余裕そうな態度……!
脇腹を衝いてやれ、擽ったいと、啼かせてやれ。
🔵🔵🔴 成功

アドリブ大歓迎。
いや、可愛くないでしょ|アレ《ザントマン》、目が二つなのか三つなのかもわかんなかったし。
にしても今度は見た目は普通なのがでてきたわねぇ、《《見た目はだけど》》。
いかにも魔女って感じだけど√ドラゴンファンタジーじゃないのね……ああ、何かに封じられてたりとかかしら。
ヒョロヒョロした見た目だけど中身はヤバそうね、綺麗に|消毒《焼却》したほうが良さそう。
威力抑えた超高速の風魔法に飲み込まれるも【オーラ防御】で防いで凌ぐ。
こんなチマチマした代物でアタシを倒そうなんて片腹痛いわっと自らの羽で起こした風で【吹き飛ばし】蹴散らして脱出。
近づいて√能力を使用して|綺麗に消毒する《体内から焼く》。
使えそうなものは皮だけとなった。
脳髄に溜まっていた塵芥を吐き出すかの如く、真正面から堂々と、相手の趣向を攻撃してやれ。それが、たとえ間違っていたのだとしても、効果的だと謂う事には変わりがないのだから。いや――可愛くないでしょ、アレ。目が二つなのか三つなのかもわかんなかったし。それなら、いっそ頭がたくさんある方がわかりやすくてマシじゃないの。あら……お前は、随分と、厄介な星の下に生まれているように、見えるのだけどぉ。それは置いておいて、可愛くないって謂うのは同意してあげるわぁ。魔女は成程、趣味だけではなく性格も悪いらしい。悪辣続きで辟易としそうなオマエ、何を想いながら敵対をするのか。にしても、今度は見た目は普通なのがでてきたわねぇ。見た目はだけど。外見ではなく精神に目を向けてやったならば、何処かのダンジョンで出遭った冒険者ひとりを思い出す。アレとは別の方向性で邪悪なのが、ひしひし、本能的に理解出来てしまう。いかにも、魔女って感じだけど√ドラゴンファンタジーじゃないのね……ああ、何かに……いえ、|魔導書《それ》に封じられてたりとかかしら。正解だ。大正解だ。流石はドラゴンプロトコル。神の生まれ変わりとも呼称すべき、幻想の化身――まあまあ、私様の正体に気づくだなんて、認識を改めなければなりませんねぇ。お前はどうやら、私様の『敵』になり得るのですよぉ。ぞくりと、アーシャ・ヴァリアントの背中が寒くなる。ヒョロヒョロした見た目だけど、それは皮ってワケ。中身はかなりヤバそうね。綺麗に消毒したほうが良さそう。
大嵐だ……竜巻だ。威力が抑えられても尚、其処らの√能力者であれば、吹く飛ぶほどの暴力。それを真正面から受け、飲み込まれても――凌げてしまうのがオマエの怪物性か。こんなチマチマした代物で、アタシを、ドラゴンプロトコルを倒そうなんて片腹痛いわ……。風を蹴散らしたのは『羽ばたき』である。は……? 私様の√能力を、力技で……? 呆然としている魔女の前には赫々とした姿。開いた口が塞がらない――物理的に。
そして、文字通りの始末となった。
不意打ちによって捕縛された魔女の体内へと――接吻めいて――|吐息《ブレス》が這入っていく。
綺麗に消毒する、そう、宣言したはずよ。
🔵🔵🔴 成功

アドリブ、絡み歓迎
ふむ成る程、躰の乗っ取り
では本来の持ち主は戻りませんね
此の躰のように(そっと自身の胸元を押さえて)
それはそれとして、魔女かぁ、ふぅん…
妖精さんとの戯れで高揚していた気持ちが萎んでしまったなぁ
うんうん、決めました
これから、ナギはすこぉしばかり君に意地悪を致しましょうね
何故なら私は、魔女という生き物が心底嫌いなので
抱くものが何色だとしても、殊更に狂う女共よ
いつも通り√汎神解剖機関で遊んでいたなら宜しかったのに
ナギでお相手しても……否、アル・アジフだものなぁ、此方にしようか
御門くんと和邇くんに攪乱を指示、能力解放
どうぞお好きにつぶしてくださいなと、魔女を真っ直ぐに指差して
心臓だけでは物足りないし、変身だなんて勿体ない。
食べて、その後に、圧殺する。
惰性を抱えたケダモノが――大罪を宿した蟾蜍が――冠として、聖を戴くとは奇怪な世の中である。或いは、先祖帰りを果たした魔物の類、ぐりんと、目玉を回すかの如くに。ふむ……成る程。躰の乗っ取り……。追い出したのではない。屈服させたのだ。屈服させて、吸収し、楽園にも地獄にも逝けない無様さを嘲笑しているのだ。では、本来の持ち主は戻りませんし、如何しようもありませんね。此の躰のように……。何処から『取り替え子』となっていたのかは不明だが、そっと、己の胸元を押さえてやる。似た者同士な肉体では在るのだが、さて、精神の方は如何に。私様と同じとは……いえ、私様よりも、もっと根深いところでの話とも思えますねぇ。深淵を舐り尽くすかのような双眸だ。傲慢さが爆ぜんとするほどの煌々――不揃いだとしても、これほどの神秘性か。
それはそれとして、魔女かぁ、ふぅん……。これなら、ザントマンの群れと、砂の妖精の群れと、もう少しくらいは戯れておきたかった。高揚していた気持ちがすっかり萎え、まるで、井戸の底で蠢くだけの無聊のような有り様。うんうん、決めました。ナギはすこぉしばかり、君に、意地悪を致しましょうね。何故なら私は、魔女という生き物が心底嫌いなので。いつか、そう、いつかのお話。署名を無理やりさせてくる生粋のように――|腸《いろあい》沸騰してきてたまらない。抱くものが何色だとしても、殊更に狂う女共よ。いつも通り√汎神解剖機関で遊んでいたなら、宜しかったのに。魔女は――マリエラ・クラインは――嫌な予感に苛まれた。それこそ、禁という禁を破ってきた下手物が、恐れるほどの、呪いの気配。黒い靄など――靄そのもの。ナギでお相手しても……否、その題名だものなぁ、此方にしようか。地を這う獣とうたう影。応えてしまった時点で『魔女』は落とされる。
どうぞお好きにつぶしてくださいな。
真直ぐに指差された魔女への睥睨、巨大な巨大な蛇の黒色。
……私様を相手に、それをするなど、あまりに……。
あまりに、冒涜的で、魔女らしく、ありませんかぁ……?
🔵🔵🔴 成功

・WIZ
・悪い子ー…いや。いやちげぇな。単純に悪い子にしてやられちまった哀れな子、ってとこか?あぁくそ、さっきといい今回はあんまりいい出番じゃねぇな。俺は今回もストップだ、せいぜい|子供《ニュービー》同士付き合ってやるしかねぇ。
・それではー…ちょっと遊びましょうかー…【5】を使って、周囲にあるものを使って相手にぶつけましょー…人間のお呪いも、中々どうして、凄いものですよねー…貴方にも、なんだかんだ、効くんじゃないですー…?
・ほら、|そこの女の子《・・・・・・》とか、いかにも|貴方《・・》を恨んでそうじゃないですか。
・相手を指さして、呪いを決定づけましょう。怨みは、そこにいくべきです。
嘲笑する魔女はひどく月に似ていたが、嗚呼、月が如何にして輝いているのかも忘れたのか。燦々と笑う陽光の影に潜み隠れ、クスクスとやっている魔女こそが不可視の吸血鬼に卑しさの秘訣だろうか。悪い子ー……いや。ちげぇな。単純に、悪い子にしてやられちまった哀れな子、ってとこか? あぁくそ、さっきといい今回はあんまりいい出番じゃねぇな。寝ない子にお仕置きをするのは結構だがブギーマン、その正体については、暴かれない方が良いのかもしれない。俺は今回もストップだ、せいぜい|子供《ニュービー》同士付き合ってやるしかねぇ。まるで盗人のように、そそくさと、舞台裏へと引っ込んだ。キャットファイトよりもドッグファイト、犬のように、泥に塗れてやると良い。
魔女は這う這うの体だ。数多の√能力者に囲んで叩かれ、最早、再生する力すらも残されていない。いや、勿論、その事を『貌に出さない』ほどには矜持がたっぷりでは在るのだが。私様を相手に、本性を剝き出しにせず戦うと? それで、私様を倒せると、本気で思っているのですかぁ? 煽りには決して反応しない。怒りを抱く事はないが、しかし、返してやらねば勿体ない。それではー……ちょっと遊びましょうかー……。お遊戯会に招待されたのは『魔女』の方だ。いよいよ、迫ってきたのは『呪詛』の塊。人間のお呪いも、中々どうして、凄いものですよねー……。貴女には、こちらの方が、よく効くんじゃないですー……? 図星だ。さっきの『蛇』よりも、この『力』の方がいやらしい。ほら、そこの女の子とか、いかにも貴女を恨んでそうじゃないですか。……私様は完全に、完璧に、魂までも、私様の『もの』にしたのですよぉ。だと謂うのに、お前は、残っていると……?
魂が残っていなくとも、怨みは、そこへいくべきです。
決定的だ。決定的なまでの、絶対的なまでの『呪い』が魔女の存在を抱擁していく。抱擁すると同時に|魔導書《得物》が暴発し、ちょっとばかりの夜遊びを成立させた。みんなの怨みは長い時間――復活したとしても、マリエラ・クラインを蝕み続ける事だろう。
……お仕置き、しておきました、です。
黒い砂塵は沈黙し――プラネタリウム――本物のように、
|地球《√EDEN》の夜空を再開した。
🔵🔵🔴 成功