食文化の侵略は長期的に
「もうそんな時期でしたか……あ、皆さまお集まりいただきありがとうございます」
とある作戦会議室。ヴェイカー・ベークス(目指せパン罪者・h01060)は集まった能力者達に一礼すると、卓上に資料を広げた。
「マスクドヒーローのルートにおいて、クリスマスになるとチキンが売れる……この謎の法則を利用し、あっちこっちのスーパーマーケットにおいてチキン売り場がシャケ売り場にされるという珍事件が起こりました」
何がどうしてそうなったねん、ていうかクリスマスにチキンはお約束では?って顔をする能力者も多数いたわけだが。
「そもそも、クリスマスに出てくる料理はターキーであって、鶏肉とはまた別物なんですよね……そういう微妙な文化の違いを、あえて局所的に引き起こす事が今回の敵さんの目的のようです。これを長い年月をかけて行うことで、特定地域において『クリスマスにはシャケ!』という新たな食文化と同時に、チキンとシャケの中間として『クリスマスにはシーチキン!』という文化を、日本各地でバラバラに生み出す事で、毎年クリスマスになる度にディナーのメニュー決定において戦争が引きおこるように仕向け、市民の協調性を破壊し付け入る隙を生み出そうという計画の初期段階のようです」
ものすごーく長期的な上に、確実性があるのかないのかよく分からない作戦だった。
「なお、敵さんはどうやら市場そのものすら押さえているようでして、お店に行ったらチキンは一切ありません。現場でチキンを入手する事は困難……つまり、皆さまは現地に赴き、店員に扮した怪人が売り込みをかけているシャケを全て消費し、皆さまという邪魔者を排そうと本性を現した怪人をコテンパンにすることですね」
食うだけ食って、敵をぶん殴る簡単なお仕事ですってよ!
「それでは皆様、ご武運を」
説明を終えたヴェイカーが会議室の扉を開くと、そこは何故か現場のスーパーのすぐ傍に繋がっていたのだった。
マスターより

ヒャッハー!『ギャグ依頼』だァ!!
久澄です
クリスマスは爆破事件にしようかなーって思ってたらちょうどいいのがあったため、今年はシャケになりました
まずはシャケ(サーモンじゃないから加熱調理必須)を大量消費して、敵さんが用意した作戦のリソースを削ぎ落としましょう
その過程によって、敵さんの本性の出し方が変わってきます
で、その化けの皮を脱いだ敵さんを撃破すると現場監督的な奴が出てくるため、コイツをボコして奪ったチキンの保管場所を吐かせてスーパーに納品してあげたら喜ばれるんじゃないかな
ではでは、皆さまのシャケプレをお待ちしております
37
第1章 冒険 『クリスマスには、シャケを食えっ!』

POW
自分でシャケを食い尽くす
SPD
シャケを美味しく調理して振る舞う
WIZ
シャケの広報活動をして消費を促す
√マスクド・ヒーロー 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

★新宮寺・結里花と同行
●心情
・料理系のネタ依頼…激辛…メイド…ウッ頭ガ…
・マア、今のワタシはタダのシンガーデ、ライブハウスオーナーナノで関係ないデース。
・最悪、空気食べテイレバイイセレスティアルに大食イシロト?
マア、ワタシは空気食ベルなら、普通にご飯食べマスガ…
・別にクリスマスはシャケデモ、チキンデモターキーデモなんでもいいデス。
・折角だし、オネエ様巻き込みマショウ。学校帰りに拉致ッテ現場に行きマス。
●WIZ宣伝
・マア、歌手ダシ適当に歌って宣伝デモシマスカネー。
ギターデモ適当に演奏しつつ…アッ日本語わかんナイ。オネエ様考えテ
・料理ハ…寒いカラ石狩鍋トカその辺デ。アトおにぎり。

つまり焼いて食べればもーまんたい?なによりなのはシャケの消費?じゃ、レッツ料理~♪
ではまず紅雷のハチェットと蒼雷のシックルを用意しまァす。……えッ、何を心配してるんだい?やだな~、稲妻で作られているから雑菌とは無縁だよォー?うん、ヨシ!
じゃ、シャケの頭をハチェットでどォーん!断面も焼けちゃう。わァお親切ゥ♪
お次はシックルを振り回……え?鎖鎌だよ?当然だろー?だからそのまま……円と弧の残像を作る速度でずばばァッ!とッても便利!
仕上げは√能力ゥ~♪
鉄板目がけ、青紫の稲妻のォ、鎌鉈でシャケを豪快にシューッ!追撃ばァーん!エキサイティン!
見事にこんがりだね~、じゃ、あとは普通に焼いて……いただきます♪

【キャラ設定】
ずっと機械の身体で、つい最近に生身として作り直された少女人形。
味覚もその時に発生しており、シャケもチキンも生まれて初めて食べます。
食べるという行為に興味津々です。
【行動】
チキン? シャケ? 実はよくわかってませんが、とにかく美味しそうという事だけは理解しました!
怪人が売るシャケ料理を片っ端から食べます。
仮にシャケが素材売りであったり料理の種類が少なかったら、怪人店員クレームを付けて料理させます!
「シャケを沢山売るんでしょう? 料理くらいしなくてどうするのですか!? さぁ多種多様な料理を持ってくるのです!」
大食い(技能)を活かして、とにかく沢山食べます。
そのうち、調子に乗って、料理した怪人に料理の内容の解説とかさせます
「シェフ! 説明を要求します」
「シャケ、美味しいですね!(9割くらい目的を忘れてる)」
そして、勝負所(?)を見計らって、【少女分隊】発動!
シャケが美味しいから、12人の姉妹を呼んだと言い張って、少女分隊と皆とどんどん食べていきますよ!
何か不振がられても、「美味しい美味しい」と連呼するという完璧な言い訳で切り抜けます。沢山食べてるんだから、小さいことを気にしたらダメですよ!

★スノードロップ・シングウジと一緒。
●心情
・ねえ、愚妹。あのさ…ここどこ?ってか何?学校帰りに拉致って来て…何事!?
・クリスマスにシャケ?チキン?どうでもいいわ!馬鹿
悪の組織って何なの?馬鹿なの?うちの愚妹よりアホなの??
・ねえ、私さあ、あんたに押し付けられたオーナーの仕事があるんだけど!
・突っ込みで過労死しそうなんだけど。ねえ、おい、スノードロップ!!
●WIZ宣伝
・はあ…。もう仕方ないわね。取り敢えずは付き合わないと帰れないんでしょ
・とはいえ、私もそこまで食が太くないのよね。あー、焼き鮭定食下さい
・愚妹が歌で客引きするなら、そこで鮭でも売っちゃいましょう
歌?クリスマスソングでも歌っとけ!

アドリブ絡みは自由に(特に√能力を使うか使わないか辺り)
焼却と火炎耐性と大食いを持つアタシのためのような仕事ねっ!
キノコタケノコ比べみたいなセッコイ作戦は叩き潰してやるわ。
というわけで怪人がやってるという店に向かって買って焼いて食って買って焼いて食ってを繰り返すわ。
お金?ちゃんと後で払うから満腹なるまでよこしなさいって言うわ。
文句言おうものならカスハラで訴えられそうなぐらい絡んでやるから。
え、大食いっていってもまだそこまで食べられるほどじゃないだろうって?
まぁ、その時はドラゴンプロトコル・イグニッション使って大きくなれば良いじゃない。
騒ぎになるかもだけどそのうち皆忘れるから平気平気。

なんか、物スッッごくどうでも良いしアホらしいわ。良いじゃないの好きなもん好きに食べたら。大体円盤状に焼いた生地の中に餡子を入れた例の菓子の呼称とか目玉焼きに何をかけるかで既に論争が起きてるのに今更感が否めないわね
動画サイトで家庭で簡単に出来るヘルシーで美味しいシャケ料理のレシピ動画を投稿して視聴者に消費を促すわ
ついでにシャケの栄養素の豆知識も披露
「免疫を整えるビタミンB2やカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンD、中性脂肪や悪玉コレステロールを抑えてくれるDHA がシャケには含まれてるの。皆もシャケを食べて、美味しく元気に美しく、なってみない?」
私のモデルとして活動してきた社会的信用と魅了があればきっと効果は抜群よ

シャケだー!
俺、とてもお腹が空いたんですけど食べていいのですこれ?しかもたくさん?やったー!
まずは調理しないと食べられないですよね、寄生虫とかがこわいです
鮭ならはらこ飯好きなんですけど、いくらがないと難しいですかね?お出汁かけて三葉のせてとか美味しいかもです
うぃーうぃっしゅわめりくりっすまっす、と歌いながら調理
残さず食べるはらぺこ食いしん坊
他の方が作った鮭料理も食べてみたいです
本当は食べ物で戦争なんて起こらないのがいいんですよね、好きなものは人それぞれあっていいはずです、それが多様性なんですよ
🔰この世界に関して初心者なのでアドリブなどご自由に

兎に角鮭を食べれば良いのか?
任せろ
まずはお店に普通に客として来店して、怪人が売り込みをしている鮭を買います
普及させようとするならかなり安く、場合によっては無料に近い値段で販売しているかもしれん
売り込みたいなら調理済みのものが中心だろうし、美味しい付け合わせや調味料も一緒に販売したりしているだろうから一通り購入して美味しく頂きます
美味しければついでに夕食や明日の分も買っておくか
今回はちょっと鮭フライな気分だな
タルタルソースや醤油、レモンをかけてもいい
何をかけるかで味も変わるし結構食べられそうだな
勿論怪人は兎も角、他のお客さんや無関係な店員さんには迷惑を掛けたりしないように常識的な行動を心がけます
「兎に角鮭を食べれば良いのか?任せろ」
などと、余裕綽々に出撃していった惟吹・悠疾(人間(√EDEN)の妖怪探偵・h00220)。
「普及させようとするならかなり安く、場合によっては無料に近い値段で販売しているかもしれん。売り込みたいなら調理済みのものが中心だろうし、美味しい付け合わせや調味料も一緒に販売したりしているだろうから一通り購入して美味しく頂くとしよう。美味しければついでに夕食や明日の分も買っておくか」
などと、お惣菜めいたサムシングを期待して赴いた彼が見たモノは。
「このサイズが五切れで税込み百五円だと……?」
安いには安いんだろうけど、加工前のシャケだった。
「くっ、イートインコーナーでレンチンするつもりだったから、調理器具なんて持ってきていないぞ……!?」
生で売っていたシャケの切り身を前に歯噛みして震える悠疾。そんな彼の背後で自動ドアを潜り抜けて来た者がこちら。
「チキン?シャケ?実はよくわかってませんが、とにかく美味しそうという事だけは理解しました!」
不安になる事しか言ってないリズ・ダブルエックス(ReFake・h00646)である。
「シャケ……果たしてどのような食材なのでしょうか……」
実際の売り場に到着したリズが見たモノは、パックに入った生のシャケ。
「ちょっと、店員さん?」
「いらっしゃいませー、どうしました?」
「なんで調理してないんですか!?」
「これは生で売るものだからですが!?」
スーパーなんだからそりゃー、素材の状態で取り扱っている。それについて売り場つきのスタッフに文句を言い始めた!
「シャケを沢山売るんでしょう?料理くらいしなくてどうするのですか!?さぁ多種多様な料理を持ってくるのです!」
「うちは料理屋じゃなくて小売業なんですけど!?」
「だまらっしゃい!見せびらかすだけでお客の購買意欲を刺激できると思ったら大間違いですよ!!」
カスハラどころじゃない言い分に、スタッフは内線を取り。
「隊長……じゃなくて、店長!なんかすげー厄介な客が来てるんですけど!?」
応援要請をしながら、チラとリズの方を窺うと。
「つまり焼いて食べればもーまんたい?なによりなのはシャケの消費?じゃ、レッツ料理~♪」
フロッシュ・ニッテカン(疾閃スピードホリック・h00667)が売り場の商品を開封してた。
「万引きでゃぁあああああああ!?」
速攻で内線をぶった切り、大慌てで戻って来るスタッフ。そんな彼の前で紅と蒼の雷を模した斧と鎌を取り出して。
「ではまず紅雷のハチェットと蒼雷のシックルを用意しまァす」
「待て待て待て待て!?」
勝手に商品の……それも陳列用の尾頭付きのシャケパックを開けた上に、物騒なモンを取り出したフロッシュを止めようとスタッフが駆け寄って来るが、彼女はふにゃぁ、と笑い。
「……えッ、何を心配してるんだい?やだな~、稲妻で作られているから雑菌とは無縁だよォー?うん、ヨシ!」
「よしじゃねーんだよ!こっちが心配してるのは衛生管理の問題じゃねぇんだよ!!経済的損失の方の……ゴフッ!?」
あーっと!スタッフが文句を言い切る前にアーシャ・ヴァリアント(ドラゴンプロトコルの竜人格闘者・h02334)の膝蹴りが腹部にクリーンヒット!!お腹を押さえてダウーン!!
「さっきから喧しくて買い物の邪魔よ。要するにあれでしょ、ちゃんと食べた分だけ払えばいいんでしょ?ちゃんとバーコード部分は控えてるから安心しなさい」
「当店は前払い制なんですけど!?」
「うっさいわね。最終的に価格と同じ分だけ払えばいいんでしょ?ちゃんと店から出る前に払うから、さっさと次を持って来なさい」
「次?売り場にはあれだけ……ほぎゃぁああああ!?」
ここで展開されていた光景がこちら。
「じゃ、シャケの頭をハチェットでどォーん!断面も焼けちゃう。わァお親切ゥ♪お次はシックルを振り回……え?鎖鎌だよ?当然だろー?だからそのまま……円と弧の残像を作る速度でずばばァッ!とッても便利!仕上げは√能力ゥ~♪」
何ということでしょー、頭をぶった切った際に通電して陳列用の一尾丸々のシャケが丸焼きになってしまいました。なお、こちらバーコードがついておりますが陳列用の為、本来は非売品です。
それはさておき、豪快な丸焼きに続いて雷の鎌をぶん回すフロッシュのせいで売り場全体が帯電状態に。そこへ彼女がバーベキュー用っぽいでっかい鉄板を持ってくれば、あっという間に電流で加熱されてホットプレートめいたサムシング。攻撃対象がいないから確実に命中しないのを逆手にとって、戦場(売り場)を帯電状態にするのはどうかと思うよ俺は。
「見事にこんがりだね~、じゃ、あとは普通に焼いて……いただきます♪」
ぺとっ、じゅわぁ……シャケを鉄板に置けば、あっという間に色が変わり、ひっくり返して反対側もじゅわぁ……。
「って、売り場で勝手に食ってる!?」
「……金なら払うって言ってるでしょ?いいからとっとと在庫出しなさいよ」
「サーモン!?」
一人焼肉ならぬ、一人焼き鮭のノリでその辺のパックの切り身を焼いて食べるフロッシュを止めようとしたスタッフの尻をアーシャが蹴っ飛ばし、スタッフルームへシューッ!!
邪魔者がいなくなったところで、リズはシャケの丸焼きを包丁でカット。切り分けた焼き鮭を口へ運ぶと。
「シンプルイズベスト……とはこのことでしょうか。脂ののったシャケの旨味が広がりながら、しっかり火が通ってて噛むたびにほろり解れる柔らかな身……水分はきちんと残されており、硬すぎず、柔らかすぎず……ズバリ、この火加減のコツは何でしょうか?」
「んぇ?」
口いっぱいに焼き鮭をモグモグしていたフロッシュは、突然リズに話を振られて首を捻ると、ごっくん。口の中を空にして。
「適当!なんかいい感じに焼いた!!」
「成程、プロの経験則ですね……!」
会話が成立しているような、そうでもないような……。
「料理系のネタ依頼……激辛……メイド……ウッ頭ガ……」
さーて、シャケ売り場が突然バーベキュー会場みたいな事になった所で、サンタさんがやってきたぞー。ただし、外見は堕天使系ロックシンガー風のスノードロップ・シングウジ(異端の末裔・h01215)である。どの辺がサンタかって?ほら、なんか蠢くデッカイ袋背負ってんじゃん。
「マア、今のワタシはタダのシンガーデ、ライブハウスオーナーナノで関係ないデース」
突然襲い掛かって来た謎の頭痛を振り払い、改めて現場を見回すと。
「鉄板が二枚あれば、二倍速く焼ける!!」
「なるほど!上下から挟むことで肉汁ならぬ魚汁を逃がさない完璧な焼き方ですね!!」
「何よ魚汁って……」
フロッシュがシャケBBQの上から更に通電した鉄板を重ねて挟み焼する様子をキラキラした目で見守るリズ、そしてそんな二人に半眼ジト目を向けて焼き鮭を骨ごとバリムシャするアーシャ……既に大分カオスっている気もする。
「最悪、空気食べテイレバイイセレスティアルに大食イシロト?マア、ワタシは空気食ベルなら、普通にご飯食べマスガ……別にクリスマスはシャケデモ、チキンデモターキーデモなんでもいいデス」
現場でこんなことをいう辺り、さてはおめー、ろくすっぽ確認せずに来やがったな?
「何はともアレ、オネエ様拉致って……モトイ、サポートをお願いして正解デシタネ」
などと、スノードロップが背負っていた袋を降ろして口を開くと。
「ねえ、愚妹。あのさ……ここどこ?ってか何?学校帰りに拉致って来て……」
割とプッツンしているのか、青筋を浮かべた新宮寺・結里花(神を喪失した少女・h02612)が出て来て、スノードロップに「オネエ様、ウシロウシロ」と指さされて、振り返ったらシャケの鉄板焼き会場。
「何事!?」
まぁ、そういう反応になるわな。
「クリスマスにシャケ?チキン?どうでもいいわ!馬鹿!!」
とりあえずスーパーで何かそういうセールやってたって事だけは理解した結里花が、怒りのあまりにプルプルし始めると。
「トコロガ、ソーハ問屋がドントフォールナノデス!」
「スノードロップ、無理に日本語使おうとしてトンチキ言語になってるから、普通に喋んなさい」
以降、スノードロップは彼女の母国語と日本語が混じった謎言語状態でお話している為、戦闘記録上は閲覧の為にカタコトジャパニーズで記録します。
「なんとデスネ、これこそは悪の組織のインボーなのデス!」
「……はぁ」
この時点で既に、結里花は帰りたくなったとかなんとか……まぁ、話を続けよう。
「悪の組織はクリスマスにシャケを売る事で、人類滅亡を企んでいるんデスッテ!!」
端折りすぎィ!!
「悪の組織って何なの?馬鹿なの?うちの愚妹よりアホなの??」
結里花も話が繋がらなくて目が死んだじゃん!どうすんだよコレ!?彼女は頭痛でも覚えたのか、頭を抱えながら。
「ねえ、私さあ、あんたに押し付けられたオーナーの仕事があるんだけど!結構忙しいんだけど!!バカ騒ぎなら私抜きでやってほしいんだけど!?」
「ンモー、オネエ様、そんなに怒ってバッカいたラ、お目目の皺が取れなくなりマース」
「目じゃ無くて眉間な?そして今あんたが触ってるのは私の頬な??」
ぐにぐに、怒り心頭な結里花のほっぺを引っ張って、無理やり笑顔を作らせるスノードロップに、彼女のボルテージは上がっていく……。
「ていうか、ツッコミで過労死しそうなんだけど?」
「知ってイマスカ?オネエ様……」
にっこり、スノードロップは、微笑んだ。
「ツッコミ役は消耗品ダカラ、凄く有難がられるそうデスヨ?」
「私を消費する前提で話をするんじゃない!」
「あ、折角デスシ、ギター弾いて客引きくらいはした方がいいですかネ?」
「ねえ、おい、無視すんな!スノードロップ!!」
結里花の怒号もどこ吹く風で、スノードロップは端末で最近流行りの曲でも弾こうかと思ったが。
「アッ日本語わかんナイ。オネエ様考えテ」
「こんの愚妹は……!」
結里花は拳を握り、二、三十発くらい殴ってやろうかとも思ったが、これ以上は話が通じないと思ったのだろう。深い溜息をつき。
「はあ……もう仕方ないわね。取り敢えずは付き合わないと帰れないんでしょ?とはいえ、私もそこまで食が太くないのよね。あー、焼き鮭定食下さい」
「ご飯とみそ汁ないけどいい?」
「それもうただの焼き鮭じゃない!?」
フロッシュからの返答に、結里花がガビーン!している後ろから、肩をちょいちょい。
「オネエ様、曲……」
「あ?歌?クリスマスソングでも歌っとけ!著作権切れてるから問題ないでしょ!!」
えー、というわけで現場は、クリスマスソングが流れる焼き鮭BBQ会場という混沌を極めて参りましたが、ここで新規参戦者のご紹介です。
「なんか、物スッッごくどうでも良いしアホらしいわ。良いじゃないの好きなもん好きに食べたら。大体円盤状に焼いた生地の中に餡子を入れた例の菓子の呼称とか目玉焼きに何をかけるかで既に論争が起きてるのに今更感が否めないわね」
西園寺・つぼみ(無貌のモデル・h00957)は至極真っ当な事を言っているが、敵さんはむしろ、そういう前例があるからこそ、今回の作戦に踏み切ったとの噂もある。まぁ、そんな背景は置いといて。
「要はあの用意されたシャケをとっとと完売させればいいのよね?そういう時こそ、私の出番よ」
というわけでスマフォで自撮りを始めるつぼみ。何をしているのかと思いきや。
「年末年始ってどうしてもハイカロリーな食生活になるわよね……そこで本日はこちら。シャケを使った簡単ヘルシーなウィンターメニューをご紹介するわよ!!」
動画配信始めやがったー!?
「免疫を整えるビタミンB2やカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンD、中性脂肪や悪玉コレステロールを抑えてくれるDHA がシャケには含まれてるの。皆もシャケを食べて、美味しく元気に美しく、なってみない?」
スノードロップの歌をBGM代わりに豆知識を披露し始めるつぼみ。すっかり賑やかになって来た現場へ、とてててて……。
「シャケだー!」
この現場に来てはいけなさそうな純粋ショタが来てしまったー!?
「俺、とてもお腹が空いたんですけど食べていいのですこれ?しかもたくさん?やったー!」
このカオスな依頼に悪影響を受けないか心配で仕方ないのだが、自分がそんな危険な場所に突っ込んで来たとは露知らぬ大海原・藍生(リメンバーミー・h02520)はシャケの切り身を手に。
「まずは調理しないと食べられないですよね、寄生虫とかがこわいです」
うむむ……何を作ろうかなーなんて、藍生が考えていると。
「隊長……じゃなくて店長、見て下さいよコレ!」
あ、さっきのスタッフが戻って来た。
「こいつ等、突然やってきて我々のシャケを勝手に食うんですよ!?」
「いやまぁ、確かにそれは困るが……」
店長とか言われてた男性は、歌ってるスノードロップやら配信してるつぼみを見て。
「別にいいんじゃないか?我々の目的はあくまでもクリスマスと言えばシャケ、という文化を人類に植え付ける事……つまり、奴らは知らず知らずのうちに我々の計画に加担しているのだ……」
と、物凄く悪い顔をした店長だが。
「でもこいつらが他の客がとる前にシャケを食っちゃうから意味ないんすよォ!!」
「そうか?ほら、見てみろ」
と、店長が示した先には十二人の少女。
「団体客が買いに来てるじゃないか」
「店長騙されてます!あいつら全員同じ顔じゃないですか!!分身とかそういうアレですよ絶対!!」
「何を仰っているのですか!」
ここで、口の周りをシャケの脂で凄い事にしてるリズが、キリッ。
「シャケが美味しいレストランがあったから、十二人の姉妹を呼んだだけです!!」
「うちはレストランじゃなくてスーパーだッ!!」
スタッフがツッコミ疲れを起こして肩で息をしていると、店長がそれをポムり。
「まぁ落ち着け。我々としては計画そのものは上手く回っている……何も問題はないのだ」
「問題しかないんですよ……」
既に泣き出しそうなスタッフの下へ、シャケの切り身を持った藍生がトコトコ。
「鮭ならはらこ飯好きなんですけど、いくらがないと難しいですかね?お出汁かけて三葉のせてとか美味しいかもです」
「え、あ、そう、だね……?」
「いくらと、お米と、御出汁と三つ葉……欲しいです……」じー
「うっ……」
純粋無垢な食欲のキラキラがスタッフを襲う!!
「て、店長、店の経費で……」
「馬鹿野郎、そんな事したら我々がここにいた記録が残るだろうが。お前の自腹で買って来て、領収書を切っておいて組織の経費で申請しろ」
「くっ……一時的とは言え、財布が痛い……!」
というわけで、食材が追加されたわけだが、増えたのはお米だけではなく。
「ここまでシャケの栄養素について解説してきたけど、今回はシャケのビタミンDに着目してレシピを紹介するわね」
つぼみも野菜やらなにやら買い込んで来た模様……というわけで、つぼみのクッキングチャンネル、はーじまーるよー!……俺は何を言わされているんだ?
「まずは人参、玉ねぎを小さく切って、砂抜きしたアサリと一緒に炒めていくわ。玉ねぎが透き通って来たら頃合いね。ここで水と一緒にシャケとほうれん草を加えて火力を弱めて、じっくり煮込んでいくわ」
コトコト、ゆっくり煮込みながら灰汁を取りつつ、シャケの色が白味がかって来たら牛乳とシチューのルーを投入。
「本来のレシピだと、牛乳と小麦粉で作るのが王道だけれど、ほうれん草って意外と灰汁が強いのよね……でも、湯がいて灰汁抜きすると折角の栄養も逃げちゃう。そこで、先にお水を加えて食材全体に火を通しつつ、灰汁はしっかり取れて、かつ、ほうれん草から逃げちゃった栄養もスープに残る調理法よ。お水を使った分味が薄まるから私はシチューのルーを使ったけれど、コンソメとかを使ってみても美味しいかもしれないわね」
などと解説している間に、普通のシチューよりはサラサラ、しかし微かなとろみがついたスープが完成。
「そろそろかしらね。シャケのウィンターチャウダーの完成よ!」
自分で早速口にしてみると、滑らかな舌触りにミルクの甘味。しかし魚介の旨味がしっかり利いた一品に。
「アサリもほうれん草もカルシウムに定評のある食材なの。それをシャケのビタミンDで吸収効率をアップ!お好みで野菜も加えて、栄養たっぷりで体も温まるレシピよ。寒くなって来ると、栄養価が高くてあまーい、ちぢみほうれん草なんかもあるからお勧めね。しかも作り方は切って炒めて煮込むだけ!みんなも作ってみてねー♪」
という感じで、つぼみが配信を終了すると。
「我々もいただいても!?」
「い、いいわよ……?」
十三人で押しかけて来るリズとバックアップ軍団。人数と食欲しか感じない覇気に気圧されながらもよそってやると。
「おぉ……蕩ける様な野菜にぷりぷりの貝とシャケ……食感を楽しみながら、お腹が温まります……」
「うふふ、煮込み料理だからね。火加減と調理時間を間違えなければ、水分が程よく保持できるのよ」
なんだろう、食堂に駆け込んで来た運動部みたいな光景になってんな……さーて視点を変えてみると。
「ふーふんふふふふふっふっふ♪」
かの有名なクリスマスソングを鼻歌に、藍生が下ごしらえをしたシャケの切り身を取り出す。灰汁を取りながら煮込んでいたこちらを取り出して、煮汁とお米を炊飯器にイン。お米に給水させてからスイッチを入れると、シュワシュワした小気味の良い音が聞こえてくる。
「何作ってるですかー?」
「今回はシャケフライな気分だったからな……」
藍生が引き寄せられていったのは、悠疾が店内で買ってきたフライパン。周りに合わせて調理器具やら何やらを用意して、フロッシュの電流を電源代わりに調理する彼は、オリーブオイルで衣をつけたシャケを揚げており。
「タルタルソースや醤油、レモンをかけてもいい。何をかけるかで味も変わるし結構食べられそうだな」
「本当は食べ物で戦争なんて起こらないのがいいんですよね、好きなものは人それぞれあっていいはずです、それが多様性なんですよ」
フライには何をつけようか、と想像の翼を広げる悠疾と藍生。そんな二人が「「まぁ、最初はそのままサクサク感を楽しみたいよね!!」」と原点回帰したところで完成。
「それでは早速……」
悠疾が揚げたてを口にしようとすると、横からアーシャがひょいとつまみ、サックサック……。
「衣に何か混ぜてあるわね……匂いもそうだし、味も香ばしい……」
実はパン粉をまぶす前にコンソメとハーブソルトを振ってあったりするのだが、まぁそこは置いといて。
「なんで作った俺より先に食うんだよ!?」
「今回の依頼内容を見直してみなさい……食材は加熱調理が必須。つまり!」
カッ!目を見開いたアーシャは覇気を纏いつつ。
「焼却と火炎耐性と大食いを持つアタシのためのような仕事じゃない!キノコタケノコ比べみたいなセッコイ作戦は叩き潰してやるわ!!」
「どっかのチョコレートに喧嘩を売るような表現はやめろぉ!?」
「でも、さくさくあつあつで、はふはふ美味しいです!」
「またしても!?」
ツッコミを入れている間に藍生にまで先を越されてしまった悠疾が、全部食われる前に鮭フライに噛みついていると、ピーッ。なんか鳴りましたね?
「あ、炊けました!」
とてちて、駆けていく藍生が蓋を開けると、炊飯器の中身はシャケの煮汁で炊き込まれた色付きのご飯。そこに先ほど煮込んでいた切り身と、イクラの醤油漬けをのせて。
「はらこ飯完成です!」
彩と香りづけに三つ葉を添えて、まずはそのまま。
「味付きご飯と鮭が合うのです……」
同じ味付けが施された物同士。馴染まないわけがない。そこにイクラの甘くもオイリーな旨味が重なれば少年の頬も緩むというもの。
「炊き立てご飯デスカ?お鍋とちょっと交換シマセン?」
ニョキっと生えてきたスノードロップが持っていた鍋の中身は、シャケとキノコに旬の野菜を醤油味で煮込み、最後にバターを溶かして甘味とまろやかさを出した石狩鍋。
「お鍋!食べたいです!!」
器によそって貰った鍋を、シャケとイクラをご飯でくるんだおにぎりをトレード。早速かぶりつこうとしたスノードロップが、ビクッ!突然固まってぎこちなく振り返ると。
「なーんで振り回されっぱなしの私より、あんたの方がよさそうなものを食べているのかしらねスノードロップゥ?」
現在、焼き鮭しか食べてない結里花だった。
「ひ、独り占めなんてしませんヨ?ほらオネエ様!シェアしまショ!?」
おにぎりを奉納(?)して怒りを鎮めてもらうスノードロップなのだった。所戻って炊飯器。ある程度食べたご飯の残りに、藍生が何やら液体をダパァ……していると。
「これは……伝説のシメ雑炊の気配ですか!?」
「伝説……?うわぁ、そっくりさんが一杯です!」
新手のリズ十二人衆が参戦。ねぇ、こいつ大食いの為に同じルート能力三連打してて、現場に全部で三十七人のリズがいるんだけど、どういうこと?こっちとしてはどれがオリジナルか判別つかないから困るんだけど?
「何を言うのですか!全てが本物です!そんな事より……」
スッ、差し出されるお茶碗。
「いっぱい恵んでもらえませんか!?」
「いいよ!みんなで食べた方が美味しいのです!!」
などと、にぱーっと笑顔で応えてくれる藍生だが、リズの要求は器一つ分の意味だったのか、それとも多数の意味だったのか……何はともあれ、十二人並んでるからちゃんと十二人分よそってくれる藍生。
「たくさん用意しててよかったのです……」
頑張って盛り付けて、額を拭う藍生だが、お味の方は……。
「シャケ、美味しいですね……!」
煮汁で炊き込んだご飯とあって、味はシャケ諸共非常に濃い目。しかし、ここに出汁がかけられる事で米がさらりと解けてシャケの旨味が溶けだし、のど越しを滑らかにしながらほんのり温められたイクラがプチプチ弾ける食感から蕩ける舌触りへ変貌する。
「シェフ!説明を要求します」
キリッと、口の端にイクラを一粒くっつけたリズが藍生に真顔を向けると。
「シャケはご飯にしても美味しいのです!」
「成程ッ!納得ですねッ!!」
力強く頷くのだった。とまぁ、こんだけ好き放題に食べていると……。
「お客様ー?店内での商品の調理、実食はご遠慮願いたいのですがー?」
完食目前という所で、スタッフがゾロゾロ……さすがに何かがおかしいと気づいたのだろうが、既に結構な量を堪能した能力者は……。
「何よ、まだ食べ足りないわ」
アーシャ!?なんでこのタイミングでドラゴン化したの!?
「お客様!?売り場を占領しないでいただきたいのですが!?」
「ふーっ……」
竜化したアーシャがシャケ売り場をぐるりと囲み、火力を抑えた竜の吐息。弱火ながらも高温なそこへフロッシュが鉄板をバァン!
「近づくだけでこの熱気……コレはハイスピードクッキングができる予感!?」
「いや、火はゆっくり通して頂戴……」
両目をビカーン☆させて焼き始めるフロッシュの傍らに、スッとリズが着席。
「シャケのドラゴン焼きですか……楽しみですね」
「その言い方だと私が焼かれてるみたいだからやめて」
本来は結構強力な攻撃能力のはずなのだが、最後はただの調理器具と化すアーシャなのだった……何はともあれ。
『ごちそうさまでした!!』
シャケ、完食!!
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第2章 集団戦 『クマぐるみ怪人』

POW
ファンシーフィールド
半径レベルm内の敵以外全て(無機物含む)の【ファンシー力】を増幅する。これを受けた対象は、死なない限り、外部から受けたあらゆる負傷・破壊・状態異常が、10分以内に全快する。
半径レベルm内の敵以外全て(無機物含む)の【ファンシー力】を増幅する。これを受けた対象は、死なない限り、外部から受けたあらゆる負傷・破壊・状態異常が、10分以内に全快する。
SPD
カワイイ悪巧み会議
先陣を切る(シナリオで、まだ誰のリプレイも出ていない章に参加する)場合、【カワイイ仕草】と共に登場し、全ての能力値と技能レベルが3倍になる。
先陣を切る(シナリオで、まだ誰のリプレイも出ていない章に参加する)場合、【カワイイ仕草】と共に登場し、全ての能力値と技能レベルが3倍になる。
WIZ
くまくま行進曲
「【くまくま行進曲】」を歌う。歌声をリアルタイムで聞いた全ての非√能力者の傍らに【対象を誘うミニクマ】が出現し、成功率が1%以上ある全ての行動の成功率が100%になる。
「【くまくま行進曲】」を歌う。歌声をリアルタイムで聞いた全ての非√能力者の傍らに【対象を誘うミニクマ】が出現し、成功率が1%以上ある全ての行動の成功率が100%になる。
√マスクド・ヒーロー 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
「我々の作戦リソースを食い尽くすとは……隊長は隊長でアテにならないし……もう我慢の限界だ!」
能力者達にシャケを食い尽くされたことで、エプロンと帽子を投げ捨てたスタッフ。姿を現したのは、もっふもふの熊だった。
「糸くずが売り場に散らからないように細心の注意を払っていたが、もはや関係ない!我々の邪魔をした以上、覚悟はできているのだろうな……お前ら全員、シャケの養殖場送りにしてくれる!!」
というわけで、戦闘ですってよ!!
※次回執筆は二十四日の午前中の予定。朝八時くらいを目安にプレイングくれたら嬉しいな!

あ、食べ放題はもうおしまい?(食い逃げする気満々である)
それじゃ腹ごなしにちょっと運動しましょうか。
なんかカワイイ仕草とってるからそこへ容赦なく竜王・破断を叩き込むわね。
糸くずいくら散らばっても構わないって言ってるし胴体泣き別れにしたり四肢をぶった斬ってもぎもぎしちゃいましょ。
何よ、敵を目の前にそんなポーズとってる方が悪いんでしょうが(暴論)
そもそもアタシ別にカワイイもの趣味じゃないし。
義妹ちゃんにもあんたらみたいな喋るぬいぐるみなんてキモいから持って帰れないし。
ぶった切った後は流石に食べられないし【焼却】処分ね。

●今回のあらすじ
・怪人が出タナーと思ったワタシは写真デモ撮ろうと、スマホを見マシタ
・そこにはライブハウスのSNS通知。今日来るはずのバイトが風邪引いて休みマス。Oh!No!
・どうせボケが渋滞シテ、ぐだぐだスルだろうと読んだ賢いスノーちゃんは、オネエ様を連れて一旦√エデンに帰還。オネエ様にバスと電車賃を毟り取ラレテシマイマス。ヒドイ…
・そしてスーパーに戻ったワタシの目にはぐだぐだシタ、ボケの大渋滞ガ(予想)
・ワタシはボケの大渋滞カラそっと目を逸ラスと、レジ前にある焼き芋を購入
|邪知暴虐の化身《姉》に奪わレタ炭水化物を補充スルのでアッタ
・アー、ミナサンがボケ終わったら破壊紅閃撃って終わらせマス

クマぐるみ怪人、ですか
(ちょっと見た目がかわいいなと思うが、そんな事を考えている場合ではないと理解しつつ)
くまくま行進曲だなんて随分かわいい曲を歌うんですね
だけど歌勝負なら負けませんよ?
だって俺には母さんから受け継いだ歌声があるから!
(ディーヴァズマイクを握り締め、深く息を吸い込む)
歌を響かせてみなさんの成功を祈ります
「俺にはささやかな応援しかできませんが、強い能力者のみなさんなら、勝利できるはずです!俺の歌で、全ての行動を成功させてみせます!」
「聞いてください、この歌を」
力強く『世界を変える歌』を歌い始めます
(澄んだボーイソプラノが周囲に広がる)
これならどんな行動も完璧に成功するはずです

ねェー、おいしくないよォ!布じゃァーん!?(くまさんに喰いついている)食べるわけじゃないのー?なら戦おうか、うん!(くまさんポイッ)
それにしてもおかしなことを言うねー?ボク、サイボーグだよ?魚じゃないから送ッてもなァ~?(勘違い中)
あ、隙だらけだー。隙ありィ!(ツッコミをしたとこへ切り込み、早業で数体を切断する)
このままダッシュしつつずゥんばらりィと行こう。暗殺は得意だぞー……シャウッ!シャオッ(武器を半端に形成して、手刀を強化して斬り始めている)
わァお、くまさんが電気で毛玉に……投げちゃえ。えいッ。
ここで√能力ー!
逆立ちから両手で飛び上がり、今決める、白鳥の如き斬撃……じゃなくて投斧の雨ー!

くっ…!
世間はクリスマスだと浮かれていても関係なく働かされて、上からはなんの役にも立たないふざけた指示だけで、金も払わず無茶苦茶する似非客の相手をさせられて精神をすり減らしていくその姿はまさに搾取されている社畜…!
そんな彼らを攻撃するなんて俺には出来ない…!
(邪神暁の声を聞いてしまったともいいます)
悪の組織?
勿論悪事は裁かれるべきだけど、たとえ反社だろうとブラックな労働環境は撲滅すべき悪しき慣習だ
そんな訳で戦闘には最低限しか関わらずに、戦闘の余波で壊れたものは《忘れようとする力》で直し、倒れたりしたものは片付け、散らかった怪人の糸くずは掃除して、他の無関係な客や店員を遠ざけたりと裏方に徹します

(敵が出たのを見て)
???
……。
あっ! そうだ。敵を倒しに来たんでした!
いえ、違いました。全て計算通りです。
こうすればあなた達が出てくるのはわかっていたのであります!
さぁ、早くシャケの養殖場の場所を洗いざらい喋りなさい!!
【くまくま行進曲】対策
戦闘ではさっき呼び出した【少女分隊】をそのまま運用します。
武器は長剣型のパルスブレードやナイフ型のイオンスライサーを使用して近接仕様です(分隊の皆も)
売り場は私達が実質占拠してるっぽいですが、スーパー内の他の箇所に一般人がいれば分隊員に避難誘導させます。
出てきたミニクマは最優先でしばきます
「あ、食べ放題はもうおしまい?」
「そもそも食べ放題じゃないんだが?お前達が勝手に不法飲食していたんだが!?」
口周りに残ったシャケの脂をハンカチで拭っていたアーシャに、クマさんがツッコミを入れるも、アーシャは気にも留めずに準備運動に入る。
「それじゃ腹ごなしにちょっと運動しましょうか」
などと、彼女がアップしている間に、スノードロップはスマフォを取り出して。
「ワオ!アレが噂の怪人デスカ?これは是非とも撮影しておかないと損デース!」
などと、カメラアプリを起動しようとして目に入って来たSNSの通知。それも、彼女の職場(ライブハウス)から。
「Hmm?『ごめんなさい、熱出しちゃって、今日はお休みさせてください……?』Oh!No!」
このままではお店が回せない!世界のピンチよりも経営のピンチを優先したスノードロップは強制連行してきた義姉を袋に詰め直し、肩に担ぐと。
「それでは皆サン!後はお任せしマース!私はちょっと√エデンに帰還しなくてはならなくなりましたノデ!!」
そこから先は時間との勝負だ。困惑と呆れの視線を背中に受けながら、スノードロップは走る走る、走りに走る。飛んだ方が速くないかだと?
「そんな事したら、担いでるオネエ様袋に翼がバッシバッシ当たって、後でメッチャ怒られマース!!」
なお、そもそもこのように途中で依頼をほっぽり出して帰還している時点で、本日の夜は反省会という名のお説教タイムが待っている事を、この時の彼女はまだ知らない。
「ヒィン!なんでこーなるデース!?」
そしてここで問題になるのが行きで使った平行世界のねじれが無くなっていた事。急いで探して帰還するも、そこはライブハウスから遠く離れており。
「それじゃオネエ様!お店の方はお願いしマース!……え?徒歩で開場に間に合うわけないから交通費?アノー……オネエ様?ワタシ、今は手持ちが……っていつの間にワタシのお財布スッたんデスカ!?」
こうしてバス代と電車賃として紙幣を抜き取られたお財布を返されたスノードロップは、ションボリしながら来た道を戻って依頼現場に再び現れたのだが。
「うぅ、なけなしのお小遣いをぶんどるなんてヒドイデース……で、でも、そろそろボケの大渋滞も緩和しているはずですヨネ!?」
後はフィニッシュブローをぶち込むだけの簡単なお仕事デス!と、自動ドアを潜り抜けるとそこは。
――あはははは……うふふふふふ……
能力者と簒奪者がおてて繋いで輪になって、踊っていたファンシータイム。
「……What?」
目が点になり、理解が追い付かなかったスノードロップはしばし硬直すると。
「あ、焼き芋クダサイ」
レジ横でちょうど焼き上がった焼き芋を一本購入。はふはふしながらしっとりした濃厚な甘味に舌鼓を……ってサボって食ってんじゃねぇ!!
「サボってないデース!これは邪知暴虐の化身【オネエ様】に奪われた炭水化物を補充しているだけデース!!」
目を見開いて効果線まで引いた凄い迫真顔で反論するスノードロップだが、この戦闘記録、ひいては今の発言も義姉に見られる事を忘れているのだろうか……まぁ、何はともあれ、このままだとわけが分からない為、スノードロップが店を飛び出したところまでカメラを巻き戻してみるか。
「食らえッ!必殺ッ!!」
臨戦態勢を整えようとしていたアーシャに向かって、簒奪者クマぐるみ怪人が迫る……!
「キラキラおめめアタック!!」
両手を口元に添えてコテンと首を傾げ、つぶらな瞳がキラキラキラキラ……可愛いは絶対悪といわんばかりに、不可侵の何かを体現するぷりちーべあを前にアーシャは成す術もなく……。
「竜」
「あれっ!?」
尻尾でクマさんをぶち上げて。
「王」
「ちょっと!?」
続けざまに横薙ぎの爪が腹部を引き裂き。
「破」
「待って待って!?」
両手を揃えて傷口に突っ込み、臓腑代わりにふわっふわな綿を掴むと。
「断ッ!!」
「ここは可愛さに撃沈するところではー!?」
上下に真っ二つ。力尽くで肉体を引き裂いてしまった。
「な、なんだコイツ!?」
「可愛いはジャスティスという常識を知らんのか!?」
「我々悪の組織よりも性格が悪いぞ!?」
あまりにも無慈悲な有様に、敵さんも驚きを隠せないようだが、アーシャは冷めた視線をギロリ。
「何よ、敵を目の前にそんなポーズとってる方が悪いんでしょうが」
『そこで攻撃をせずに見守るのが暗黙の了解じゃないのか!?』
なお、このルールは√マスクドヒーローによるものか、単にこいつらが言っている物なのかは怪しいため、再現性は無いものとします。
それはそれとして、アーシャはプイとソッポを向くと鼻で笑い。
「そもそもアタシ、別にカワイイもの趣味じゃないし。義妹ちゃんにもあんたらみたいな喋るぬいぐるみなんてキモいから持って帰れないし」
『キモイ!?』ガーン
おーっと!さすがアーシャ。敵さんのメンタルを焼き殺す事も忘れない徹底ぶりだ!!
すっかり気落ちしてしまったクマさんの肩を、悠疾がもふっ。
「分かる!分かるぞ!!」
「うわっ、汚い!?」
涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにした彼に、まぁまずは拭えよと。クマさんが箱ティッシュを差し出してくれる。とりあえず喋れるようになるまで鼻をかんで涙を拭いた悠疾曰く。
「くっ……!世間はクリスマスだと浮かれていても関係なく働かされて、上からはなんの役にも立たないふざけた指示だけで、金も払わず無茶苦茶する似非客の相手をさせられて精神をすり減らしていくその姿はまさに搾取されている社畜……!そんな彼らを攻撃するなんて俺には出来ない……!」
ねぇ、お前もしかして【BS:外なる者共の囁き】を受けてない?
「その似非客ってのがお前達なんだけどな?」
なんか同情してくれてるっぽいだけに、リアクションに困ってしまう敵さんが一応のツッコミを入れるも、悠疾はガッシとクマさんの肩を掴んで。
「悪の組織?勿論悪事は裁かれるべきだけど、たとえ反社だろうとブラックな労働環境は撲滅すべき悪しき慣習だ」
「うちの組織はブラックじゃないぞ!?むしろ真っ当な方だからな!?」
「社畜は皆、自分が洗脳されている事も知らずにそう言うんだ……!」
謎のシンパシーを起こした悠疾は違う方向性で暴走しながらモップを取り出して。
「しかし!俺達は立場上敵同士……協力する事はできない。ということで、せめて戦闘放棄して安全確保と清掃に努めるぜ!」
「まぁ、我々もこの店に必要以上に迷惑かけるつもりはないし、それはそれで助かるが……」
というわけで、クマさんだったモノをクマさんと悠疾がお片付けしていると。
「ねェー、おいしくないよォ!布じゃァーん!?」ガジガジ
真っ二つになったクマさんのおててに噛みついてるフロッシュと接触。
「食ってるー!?クマの手は珍味とは言うけども!!」
「えっ!?」
俺らクマぐるみだぞ!?って顔したクマさんにギョッとされながらも、悠疾曰く。
「あくまでもジビエの話で社畜系奴隷人形は美味しくないぞ!!」
「今、シレッと酷い表現をしなかったか!?」
衝撃を受けるクマさんに、フロッシュは首を傾げつつも、ぺいっと齧っていた物を吐きすてて。
「食べるわけじゃないのー?なら戦おうか、うん!」
「あ、やべ」
このままだと巻き込まれると思った悠疾がすたこらサッサ。自分だけ逃走すると。
「それにしてもおかしなことを言うねー?ボク、サイボーグだよ?魚じゃないから送ッてもなァ~?」
フロッシュの脳内イメージでは、養殖用の生け簀に入った自分に餌を投げ与えるクマさんの図が描かれており。
「逆ゥ!お前がシャケ養殖スタッフになるんだよ!!」
「あ、隙だらけだー。隙ありィ!」
「理不尽!?」
これは酷い……ツッコミを入れた瞬間にフロッシュの前腕部が展開して電磁波が発生。高圧電流でコーティングされた手刀が赤熱し、瞬く間にクマさんを斬り捨て、すれ違い様に急制動を駆けて背面からも駄目押しの二段斬り。手刀斬撃で挟み撃ちされたクマさんの体は凄まじい電圧に侵されて……ボンッ!!
「わァお、くまさんが電気で毛玉に……静電気?」
「そうはならんやろ!?」
全身のモフモフが膨れ上がり、まん丸になってコロコロするクマさんを、フロッシュが担ぎ上げて。
「投げちゃえ。えいッ」
「くまーっ!?」
ふわん……もふん……投げられたクマさんはそのモフ味によって店内をふわふわもふもふ跳ね回り、何やらファンシーな雰囲気……だがしかし!
「???……あっ!そうだ。敵を倒しに来たんでした!」
ここに来てようやく本来の目的を思い出したリズ。味方が思いっきり交戦を開始してから思い出すあたり、実はポンコツなんじゃ……?
「いえ、違いました。全て計算通りです。私が抜けているのではありません。戦闘データを抜き取られていて、ちょっと対応にラグが発生しただけです……本当ですからね!?」
「……」
▼クマさん は かわいそう な 生き物 を 見る 目 を している !
「こうすればあなた達が出てくるのはわかっていたのであります!さぁ、早くシャケの養殖場の場所を洗いざらい喋りなさい!!」
「お前絶対に食う気だろ!?」
「当たり前じゃないですか!食材の養殖は食べる為にするんですよ!!」
「お前に食わせるための物じゃねぇえええ!!」
コイツだけは何としても仕留めなければならない。そんな気がしたクマさん達は。
「くまま♪くまくーまくまくまくっまーま♪くまま♪くっままーまままくまくままー♪」
突然みんなで大合唱。すると、お店のあちこちからミニクマさんが現れて。
「こ、これは……!?」
「この戦場内における非戦闘員を誘導するミニクマを召喚した!妙な真似をしてみろ……何の罪もない民間人がシャケ養殖の講習(二時間休憩なし)を受けることになるぞーっ!!」
と、脅しをかけるクマさんだったが、ミニクマさんが連れてきたのは大量のリズ。
「……くま?」
コレには訳が分からず首を傾げるクマさんだったが。
「あ、周辺のスタッフとお客さんなら、危ないから離れてもらってるぞ」
「くまっ!?」
店内清掃に当たっていた悠疾に誘導されていたり。
「その子達は食べ過ぎて動けなくなってた分隊の個体ですね。まだ私のバックアップ前ですから、通常兵器による攻撃能力しかない非√能力者……ですらない、ただの人間爆弾……もとい、お人形です」
「くままぁ!?」
人質どころか生きた時限爆弾みたいな代物に囲まれてしまったり、なんかもー、散々なクマさんである。
「そして私は追加の分隊を招集!」
「まだいんの!?」
合計四十九人のリズが密集する、物理的に迷惑な戦場になってしまった。
「総員、突撃用意!!」
号令に四十八人のリズがパルスコンバットナイフを構え、突撃態勢を整えると。
「ここで√能力ー!」
リズ軍団の後ろからフロッシュが乱入!飛び込むようにして両手を床につくと、肘をバネに反動で更に高く跳んでリズ軍団の頭上を背面飛びしながら、バチッ。
「今決める、白鳥の如き斬撃……じゃなくて投斧の雨ー!」
頭上より凄まじい数の投げ斧を投擲。その正体は展開した腕部の電流で構築された紫電の刃。
「べぁああああ!?」
降り注ぐ落雷の斧に当たるまいとジタバタするクマさん。だがしかし!
「あわわわわわわわ!?」
まぁ、うん。反応速度が半減してる所に、店内という地味に狭い空間に四十九人も固まってたら、そりゃーリズ軍団も巻き添え食うわな。
「クマぐるみ怪人、ですか」
敵も味方も戦闘どころではない大惨事にジタバタしている隙に、藍生はジッと敵さんを見つめて。
「かわゆいですね……って、今はそれどころではないのでした」
首をプルプル振って気合を入れ直すと、敵さんも雷の投げ斧を乗り切った所で。
「く、こうなったら奥の手だ!」
クマさんが取り出したのは、店内用端末。そこに向かって、くまくま歌い始めると店内放送でくまくま行進曲が流れ始める!
「あ、避難した人たちを呼び集めて、お勉強会させるつもりですね!?」
「くっくっくま、そうだ……二時間座りっぱなしで小難しい水質管理の話を聞かされる市民の苦しむ顔が見たくなければ、大人しくするのだ……!」
ワルクマ顔をするクマさんに、藍生はキュッと尖った視線を向けて。
「くまくま行進曲だなんて随分かわいい曲を歌うんですね。だけど歌勝負なら負けませんよ?だって俺には母さんから受け継いだ歌声があるから!」
愛用のマイクを握りしめた藍生は、軽くたたいてマイクの音量が店内に行き渡る事を確かめつつ。
「俺にはささやかな応援しかできませんが、強い能力者のみなさんなら、勝利できるはずです!俺の歌で、全ての行動を成功させてみせます!皆さんの邪魔はさせません!!」
目蓋を降ろして深呼吸を一つ。息を整えて集中しながら、ゆっくりと幼い瞳を露わに。
「聞いてください、この歌を」
奏でられる歌声は、幼さの残るソプラノボイス。されど少年特有のやや低い音域は確かな響きを持ち、スピーカーを通した行進曲と共に客や正規スタッフの耳へと届く。
するとどうだろう。人々の傍らには戦場へ連れて行こうとするミニクマと、戦場から引き離そうとする少年の幻影が現れて、両手を引っ張られる構図に。そしてミニクマと幻影は互いが互いを邪魔しようとして、空いている手を取る為に、次々と手と手は繋がって……。
「デ、みーんな仲良くハンズシェイクでダンシン?」
さりげなく二本目を購入してお代わりしていたスノードロップが追加分も完食すると、背負っていたギターケースを開く。中には弦楽器……ではなく、赤い刀身を持つ物々しい剣が収まっていて。
「いつまで踊ってるデース!お仕事終わらないからそろそろお開きにするデスヨー!!」
『ぐみゃぁああああああああ!?』
ビィイイイイイムッ!!剣から放たれる赤き閃光が店内を一刀両断。能力者にボッコボコにやられていたクマさん達は爆発四散して綺麗な雪だるまクマさんの光を店内に降り注がせるのだった……。
「あのおねーさん、俺達ごと撃たなかったですか?」
「少年よ、世の中には気にしない方がいい事もあるのだ……」
身長の関係でギリギリ当たらなかった藍生が首を傾げると、若干コンガリしている悠疾は訳知り顔で遠い目をするのだった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功
第3章 ボス戦 『『コウモリプラグマ』』

POW
幼稚園バスジャック作戦!
あらかじめ、数日前から「【幼稚園バスをジャックする】作戦」を実行しておく。それにより、何らかの因果関係により、視界内の敵1体の行動を一度だけ必ず失敗させる。
あらかじめ、数日前から「【幼稚園バスをジャックする】作戦」を実行しておく。それにより、何らかの因果関係により、視界内の敵1体の行動を一度だけ必ず失敗させる。
SPD
コウモリブラスター
【超音波】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
【超音波】を用いた通常攻撃が、2回攻撃かつ範囲攻撃(半径レベルm内の敵全てを攻撃)になる。
WIZ
サーヴァント・バット
移動せず3秒詠唱する毎に、1回攻撃or反射or目潰しor物品修理して消える【コウモリ】をひとつ創造する。移動すると、現在召喚中の[コウモリ]は全て消える。
移動せず3秒詠唱する毎に、1回攻撃or反射or目潰しor物品修理して消える【コウモリ】をひとつ創造する。移動すると、現在召喚中の[コウモリ]は全て消える。
√マスクド・ヒーロー 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
「まったくもー、皆さん?騒々しいですよ?作戦行動中は近隣住民とお世話になっている店舗スタッフの方々のご迷惑にならないようにとあれほど……って、アレ!?」
時々顔を出していた男性が店の奥から出てくると、クマさん達がちょうど全滅したところ。どうやら邪魔が入ったらしいことを察した男性は一旦引っ込んで。
「ケヒャーッハッハッハ!やってくれるじゃねぇかぁ!?」
ゆっくりと扉を開いて、ボスっぽい登場シーンをやり直しながら、エプロンをバサァ。姿を見せたのは蝙蝠怪人。
「俺様たちの邪魔をしやがって……許せねぇ。お前らは二時間の講習と言わず、一週間の泊まり込み合宿の刑に処してやるぜェ!!」
ってな感じでボス戦です☆
※プレイング締め切りは今夜の十九時……に間に合うといいんだけど、集まった人数が少なかったら明日の朝書くと思うから、無理せず書けたら送ってくれると嬉しいな!

おこづかいは何円までが良いかなー?筆記用具や、歯磨きセットも忘れないようにしなきゃねェ。(修学旅行気分)
えッ、旅行なら自分で行ッた方が良い?……たしかに。じゃァ覚悟しろー!(超速切り替え)
スライディング気味に切り込み、蹴り上げて、すぐさま早業で背後に回り込み蹴り落とす!
そしてくらえ……シャケの骨骨ッ!さッきお土産に回収したけど、やッぱりいらなーい、だからくらえー!
よーしこのまま……えッ、大人の癖に子供みたいなことするなッて?
ボク15歳だよ?他の√で言えば中学生だけど?
えーッなにその驚きー!?ムキィー!ちょっと傷ついたァー!
傷ついたので√能力による全力ダッシュ、クリムゾンです……クリムゾォーン!

さっきから出たり入ったりしてたのに今更気づくなんてにっぶい現場責任者ね。
危機管理意識がないなら向いてないからさっさと辞めたら?
まぁ今更辞めますと言ってもその前にぶん殴るけど(理不尽)
というわけで竜斬爪連撃拳でタコ殴りにしようとするも相手の能力で何でか失敗する。
しかし一度だけっていうならもう一回殴れば良いじゃないって再度殴りかかる。
(何の技能使うはご自由でやりやすいようにお任せ)
人質?アタシ正義のヒーローじゃないし義家族以外には興味ないから(酷薄)
今回の目的はあんたらの目的を挫くことだし。
(義妹ちゃんに知られて嫌われると嫌なので普段は猫かぶりしてる、そのへん嘘八百でも突ければ騙せるかもしれない)

はいは~い皆さんお待ちかねのサンタさんですよぉ!(サンタの着ぐるみ頭被って)
今回のプレゼントは・・・・そこの蝙蝠野郎の|命《タマ》だよ~
とか言いながら全力でヴィークル飛ばして接近!
面食らっているうちに間合いに入ったら不意打ち気味のきりもみ三回転捻りのライダーキックかましてやる!
外しても爆発で吹っ飛ぶけどね。諦めな蝙蝠はうまく飛べないでしょ?
超音波?耳栓つけとけばどうにかなるっしょ!
オレはさぁ、お腹空いているんだよねぇ・・・・生かして返さないよ?

●心情
・ンー…ここはヒーラーデモシマショウカネ。芋デお腹一杯二ナッタシ、少しハ真面目にやってイル風を装ワナイト、オネエ様が怖イデース
・ソコ!手遅れトカ言わないネ
・マ、この手ノ超回復能力ヲ多人数側が使うト、ボッコンボコンにサレル方としては糞ゲー極マレリって感じデスヨネ。ダカラこそヤリマスガ。
・…ンー、蟹食べたいネー
●
・『歌唱』『楽器演奏』スキルを駆使して【天使の戻し歌】を歌いマス。
・味方は回復するし、お店は治るしで、イイコトズクメデス
・敵の攻撃ハ一応オーラ防御シマス。まあ、敵ガボケの洪水を捌きキレルかは知らないデスケド
・敵を倒し終えたら、スマホ決済デ冷凍の蟹買って帰りマス。今日はカニ鍋ネー

一週間の泊まり込みはちょっと厳しいですね!?
ちょっと父さん母さ……うちの両親に相談しないとです
というのはもちろん冗談として(こほん)
『コウモリブラスター』を使ってくるなら俺だって負けてられないです
集中して霊能波を発動!
敵さんの動きを止めることができれば
一気に攻め込めるはずですよ
「さあ、受けてみろ!これが俺の本気だ!」
周りのみなさん結構割と強い気がするんですけど
だからといって守られてばかりでは情けないですので!
(家に帰ったら家族にシャケ料理作ってあげようかなあ)
(もちろんクリスマスじゃない時にも)

ついに出ましたね。
あなたが、この一連の企みの黒幕……!
スタッフに気を遣い、近隣住民に配慮し、とても美味しいシャケを販売する輩ですね!
……宣戦布告してくれてありがとうございます。
宣戦布告がなければ、まるでこっちが悪のようでした(カスハラが普通に悪だった事は棚にあげる)
【サーヴァント・バット】対策
敵は移動しないから狙う場所はわかりきっていて詠唱も必要。
であれば【LXF・LXM並列高出力モード】を使って、詠唱を速攻で潰しにかかります!
「クリスマスにはシャケもチキンも食べれば良いのであります!」
「ところで泊まり込み合宿って美味しい料理は出るのですか? 出るのなら合宿所の場所だけ教えてくれて良いですよ」
「さっきから出たり入ったりしてたのに今更気づくなんてにっぶい現場責任者ね。危機管理意識がないなら向いてないからさっさと辞めたら?」
「うるせー!まさか一般人にウチの野郎共がやられるとは思わねぇだるぶろぉ!?」
アーシャの呆れ顔に敵さんがブチ切れるも、セリフを言い終える前に顔面にグーパンがクリーンヒット。
「まぁ今更辞めますと言ってもその前にぶん殴るけど」
「普通、人が喋ってる途中で殴るか!?」
「は?あんたは人じゃなくて怪人でしょ?」
「怪人にだって人権はあるんだが!?」
アーシャとコウモリプラグマが暴力漫才やってる間に、スノードロップは食べ終えた焼き芋のゴミをきちんとゴミ箱に放り込んでから。
「ンー……ここはヒーラーデモシマショウカネ。芋デお腹一杯二ナッタシ、少しハ真面目にやってイル風を装ワナイト、オネエ様が怖イデース」
などと言っているが、そもそもその義姉を説明も無しに拉致って来た時点でワンアウト、先程の帰還時の発言でツーアウト、そしてたった今の「怒られるのも怠いからやったるかー」の発言も記録されている為スリーアウト……お説教待ったなしなのでは?
「ソコ!手遅れトカ言わないネ」
見えもしない『こちら』にツッコミを入れるんじゃねぇ……!
コホン、咳払いして気を取り直したスノードロップはギターを取り出すと、軽く弦を弾き楽器の調子をチェック。
「マ、この手ノ超回復能力ヲ多人数側が使うト、ボッコンボコンにサレル方としては糞ゲー極マレリって感じデスヨネ。ダカラこそヤリマスガ」
ワーオ、MU☆ZI☆HI。コレがビデオゲームなら途中でコントローラーをぶん投げる流れだろうな……それはさておき、敵さんが開幕にぶん殴られるという非常事態にちょっと固まっていた藍生がハッと我に帰り。
「一週間の泊まり込みはちょっと厳しいですね!?」
気にするのはそこ!?もっと色んなツッコミ所が……いや待て、純粋無垢な少年視点だとそこが最大の問題なのか……?
まぁそんな話は一旦置いといて、藍生は眉間に皺を寄せると。
「ちょっと父さん母さ……うちの両親に相談しないとです。というわけで俺はこれで!」
「あ、一人逃げた!!」
戦線から離脱する藍生に追撃をしようとするコウモリプラグマだが、動く前にアーシャの膝蹴りが鼻っ柱にパァン!
「ちょ、顔はやめろよ顔は!?」
「大丈夫よ、元からブサイクだから」
「なーんだそっ……ってちげーよ!鼻は普通に痛いだろうがよ!!」
怪人の注意がアーシャに向いている間に、逃走した藍生はスノードロップの所へ向かい。
「すみません!ちょっとお願いが……」
「What?フムフム、ほほぅ、ナールホド……そういうことデシタラ……」
スノードロップはノートの一ページを破ると、そこにサラサラと何かをしたためて藍生に持たせて。
「ちょっと時間がかかると思いますから、急ぐデスヨー!」
「はーい!」
元気のいい返事を残して、藍生はどこかへ向かってとてててて……。
「増援でも呼びに行ったか?だが甘い!こちらにも増援の手立てはある!」
「ッ!」
もしやまだ配下が控えていたのかと、警戒するアーシャの前に現れたのは。
『こーんにーちはー!!』
ちっちゃい子ども達だった。
「……は?」
さすがにどっからどう見ても戦力にはならないわよね?の半眼ジト目を怪人に向ければ、コウモリプラグマはそれはもうドヤ顔で。
「ケヒャーッハッハッハ!お前達がどれほど強かろうと、罪のない子ども達の壁を越える事はできな……」
「くたばれぇ!」
「嘘ぉん!?」
「きゃーっ♪」
あーっと!ここでアーシャ、子どもの壁も全く気にせず殴り掛かりに行ったー!逆にコウモリプラグマが巻き込まれそうになった子どもを抱きかかえて庇い、再び顔面に直撃を食らった事で空中スピン。グルグル遊びだと思っている子どもは大はしゃぎだが。
「ちょ、おま……せめて躊躇はしろよ!?」
「人質に?アタシ正義のヒーローじゃないし義家族以外には興味ないから」
というわけで続けざまに尻尾が振るわれ、子どもを逃がしている間に自分はモロに命中した怪人が反対方向に吹っ飛べば、追撃の爪が振るわれて、更に腹を抉り込むボディブロー、からの爪の一撃に胸倉を掴んでもう一発、そして爪でぶん殴ってから若干お星様が散っている敵さんに気付けの往復ビンタ。
「ひ、酷い……」
「あら、まだ意識あったのね?」パァン
「バット!?」
おまけにもう一発爪を貰ったところで、バリィン!!
「店の窓がぁああああ!!」
能力者よりも敵さんの方が設備の心配をしているという、何かがおかしい現場に現れたのがこちら。
「はいは~い皆さんお待ちかねのサンタさんですよぉ!」
着ぐるみサンタの頭だけ被った白石・明日香(人間(√マスクド・ヒーロー)のヴィークル・ライダー・h00522)だー!顔を隠すのは必須、という基本は押さえたのに、一般設備への損害については一切考えていなかった彼女はスーパーマーケットへダイナミックオジャマシマスアタック!!
ガラス片を派手にまき散らしながらエンジンを吼えさせる彼女が跨ったヴィークルは、まっすぐ怪人に向かっており、「あ、これアカン奴」って察した怪人が急いで子ども達を避難させていると。
「今回のプレゼントは……そこの蝙蝠野郎の命【タマ】だよ~」
「子ども達の前でそういう物騒な表現はやめてもらっていいかな!?」
怪人がツッコミを入れている間に明日香はヴィークルから跳びあがり、騎手を失ったヴィークルはほっといたらどこに突っ込むか分かったものではない為、咄嗟に受け止めてしまった怪人が動きを止める。そこ目掛けて彼女は空中で身を捻り、回転しながら炎を纏うと白い白煙を上げながら。
「サンタクロースキーック!!」
「色味しかあってねー!!」
文句を言いながら回避の叶わぬ蝙蝠怪人は思いっきり胸部を蹴りつけられ、チュドーン!!オレンジ色の煙のような毛並みが爆ぜてふっくらアフロに……。
「なんなんだよこいつ等……」
ふわっとした怪人がうんざりし始めると。
「ついに出ましたね。あなたが、この一連の企みの黒幕……!スタッフに気を遣い、近隣住民に配慮し、とても美味しいシャケを販売する輩ですね!」
ビシィ!全て見破ったり!!と言わんばかりに指を突きつけるリズだったが、自分で敵がやって来た事を羅列していて、「あれ?」と首を傾げると。
「……宣戦布告してくれてありがとうございます。宣戦布告がなければ、まるでこっちが悪のようでした」
「してなくてもお前等結構なワルだからな?正直、俺様たちが『ここまでやると悪の美学に反するから禁止』って言われるレベルの悪党だからな?カスハラどころの話じゃないからな!?」
「怪人の分際で説教とは、脇腹が痛いですよ!!」
「それは片腹ァ!!もう嫌だよこいつらの相手するの!!」
なお、元々は傍らという説もあるそうです。振り回されっぱなしの敵さんが頭を抱えて目を背けると。
「おこづかいは何円までが良いかなー?筆記用具や、歯磨きセットも忘れないようにしなきゃねェ」
お菓子売り場で旅路のお供を選んでいるフロッシュが見えた。
「泊まり込み合宿は旅行じゃねぇぞ!?」
「えッ、旅行なら自分で行ッた方が良い?」
「言ってねぇ!!」
「たしかに。じゃァ覚悟しろー!」
「何故だぁあああ!?」
言葉を交わしているのに会話が成立しない、超ハイスピードシンキングなフロッシュは怪人の足を狙って人工骨格から通電。筋繊維を刺激して加速、運動エネルギーを以て引き千切ろうとするも跳び躱され、床に突き刺さりそうになった爪先で踏みとどまりながら体を捻り、背面蹴りに移行。翼で受けて防御した相手に体重をかけながら床についていた足を踏切り、グルリと背後に回り込むと後頭部に膝蹴りを叩き込んで撃墜。
「テンソッ!?」
「そしてくらえ……シャケの骨ッ!さッきお土産に回収したけど、やッぱりいらなーい、だからくらえー!」
「あっぶねぇ!?」
顔面から床に叩きつけられて、そろそろ顔が平面に近づいて来てるんじゃないかなって怪人目掛けてフロッシュが骨手裏剣を投擲。咄嗟に転がった怪人の後を追うように、魚の骨がシュカカカカッ!
「自分が食べた生ごみくらい持ち帰りなさいよ!もういい大人でしょうがッ!!」
なんかもー、あまりに酷い立ち振る舞いに、悪役口調が若干怪しくなってきた怪人に、フロッシュはキョトン……。
「ボク十五歳だよ?他の√で言えば中学生だけど?」
「えっ」
てちてちてち、フロッシュの隣まで歩いて来て、自分の頭に手を乗せて、横滑りさせるとフロッシュの頬に当たってぷにぷに。
「え、俺様より十センチくらいデカいのに、中坊……?最近の子ども、こわっ」
「えーッなにその驚きー!?ムキィー!ちょっと傷ついたァー!傷ついたので√能力による全力ダッシュ、クリムゾンです……クリムゾォーン!」
「待て待て待て待て!さすがにその怒りは理不尽が過ぎ……ぐぁーっ!?」
至近距離にいたために胸倉を引っ掴み、高速移動に引きずりまわして床との摩擦で静電気を起こすと、跳躍して床に叩きつけ、その胴体目掛けて帯電させた電荷とは逆の電力を纏って急降下!引き合う電流で更に加速しながら腕部から展開した電撃で手斧を生み出し、ドーンッ!!
「女の子の体についてあれこれ言うのはマナー違反なんだからね!!」
「理不尽な暴力を振るうのもマナー違反だと思うんだが……?」
割と死に損ないに片足突っ込んでる気がする敵さんを見て、スノードロップはギターのボディをトントン。
「そろそろ修復作業に入りましょうカ……敵ガボケの洪水を捌きキレルとは思ってなかったデスケド、能力者側が出した被害が大き過ぎマセン?」
若干遠い目をした彼女が旋律を紡ぎ、歌声を響かせると、ヴィークルにぶち抜かれたガラスが元に戻り、戦闘の余波で砕かれたり焼け焦げたりしている床も綺麗に直っていく……これを見ていたリズ、背中から光の翼を広げて折角直った店内を早速焦がし始める……どうやら、高速機動用のブースターの役割を果たすようだが。
「余波が気になるから控えようかと思いましたが、どうやら懸念は拭われたようですね……全力で参ります!」
「参るな参るな!少しは周囲への影響ってモノをだな!?」
とにかくこれ以上はマズい。そう判断した敵さんが逃走を試みようとするが。
「な、なんだ……?翼が急激に重く……!」
目に見えない何者かにぶら下がられているかのような錯覚を覚えるコウモリプラグマ……それもそのはず。
「さあ、受けてみろ!これが俺の本気だ!」
同一地点の√エデンより、藍生が世界線を越えて√マスクドヒーローへ霊波を送り、その逃走を阻んでいたから。
「周りのみなさん結構割と強い気がするんですけど、だからといって守られてばかりでは情けないですので!」
藍生が戦線から離脱する際にスノードロップに描いてもらっていたもの。それは地図。戦闘開始前に一旦帰るという暴挙に出た彼女は戦場周辺から√エデンに繋がる空間のねじれを見つけており、藍生はスノードロップからその位置を聞いてこの短時間で移動してきたのである。
まぁ、一つだけ問題があったのだが、それが……。
「お兄ちゃん何してるのー?」
「え?あ、俺は今、異世界の敵と戦っていてですね……」
「ヒーローごっこ?僕もやるー!」
√エデンの同一地点が公園で、自分よりも幼い子ども達に絡まれている事かな……。
「くっ……皆さん、早く……早くトドメを!じゃないと、俺が恥ずかしくて死んでしまうです……!」
とまぁ、HP(恥ずか死ポイント)を削られ続ける藍生の援護で身動きが取れなくなった敵さん目掛けて、リズは光翼を噴射。急加速と共に砲台から一定のエネルギーを放出させ続け、巨大な刃に変えると。
「クリスマスにはシャケもチキンも食べれば良いのであります!」
ジュッ!凄まじい熱量を以て、斬り捨てる。
「お……のれぇ……!」
ゆっくりと崩れ落ちる焦げ臭い怪人を、刃を消した砲身でリズがツンツン。
「ところで泊まり込み合宿って美味しい料理は出るのですか? 出るのなら合宿所の場所だけ教えてくれて良いですよ」
「誰が教えるか……」
と、もはやここまでか……って雰囲気で目蓋を降ろす怪人だったが。
「オレはさぁ、お腹空いているんだよねぇ……楽には帰らせないよ?」
何故かナイフとフォークを手にした明日香が、ジーっと真顔で怪人を見ている……。
「ところでお前、なんか焼き鳥みたいな匂いが……」
「お、覚えてろー!?」
チュドーン!わっかりやすい捨て台詞を残して敵さんが自爆。その遺体もまた消滅してしまった。
「チッ、シャケも焼肉も食いそびれたか……」
「過程はどうあれ、目的は達成したから良しとしましょう」
不機嫌そうな明日香に対し、やり切った風を出してとっとと帰路につくアーシャ。彼女とは逆に店内に踏み込んでいくスノードロップはスマフォの決済アプリにチャージされている金額をチェック。
「ンー、戦ってたら蟹食べたくなりましたネー……冷凍の蟹買って帰って、今日は蟹鍋ネー」
などと、夕飯の献立をお買い物。この様子を別√から見ていた藍生もまた。
「家に帰ったら家族にシャケ料理作ってあげようかな……もちろんクリスマスじゃない時にも」
自分も買い物をしてから帰ろうか、ちょっと悩むのであった。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功