シナリオ

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【王権決死戦】◆天使化事変◆第12章『使命を忘れた蠍』

#√汎神解剖機関 #王権決死戦 #王劍『ダモクレス』 #王権執行者『ウナ・ファーロ』 #天使化事変 #羅紗の魔術塔

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王権決死戦

これは王権決死戦です。必ずこちらのページを事前に確認の上、ご参加ください。
また、ページ右上の 一言雑談や特定の旅団等で、マスターが追加情報を出すこともあります。

 その領域は、かつての塔だった。
 内装はそう変わらず、けれど大きく開いた窓からは活気あふれる島の様子が見下ろせる。これまで登ってきた高さに比べればずっと低く、その者が生きていた時の景色だろう。
「……」
 異様に長い髪の毛が、床を引きずっている。着る衣服はぼろきれのようで、とても人の上に立つような恰好ではない。
 しかし、その者には力があった。
「|去れ《——》」
 容姿を隠す前髪から僅かに覗く口が小さく動く。すると途端に蒼い文字が飛び交って、侵入者へと迫った。
 √能力者はそれを避け、しかし着地した足元でも光る文字。
 爆発は連続して起こって、戦いは激化する。
「フリードの邪魔は、させない……」
 男とも女とも取れない声でそう言って、2代目塔主は立ちはだかった。



『2代目塔主の名はハッキリとしませんでしたが、恐らくアンタレスと呼ばれていたようです。羅紗魔術の根本となった魔術を使い、島を覆う結界を構築、数百年も維持させている強大な存在です。インビジブルの力を得た今、より強力になっているのは間違いないでしょう』

『戦術・|起源魔術《バベルスペル》。これは言葉による魔術のようですね。発した言葉がそのまま意味を持つようで、とても手軽かつ強力な魔術が行使されます。現代に残されているどの言語とも違うようで、しかしなぜか理解できてしまいます。あるいはその意味を伝える手段を妨げれば、威力を減衰させることは出来るかもしれませんが、完全に遮断するのは難しいでしょう』

『領域・|共通言語《ニムロデ・バベル》。どうやらこれによって、皆さんの扱う言語が矯正されているようです。と言っても皆さんが2代目塔主と同様の魔術を使えるわけではないようで、むしろ本来扱っていた、言葉による魔術や機械の起動に問題が生じしてしまいそうです。意味は不思議と理解できるので、会話には問題ないみたいですが』

『脅威度では4代目よりも劣るでしょう。しかし油断はしないでください。どうにも皆さんが手に入れた情報では長い間生きていたと言いますし、恐らくは人間とは異なる種族です。そのため生物としての急所を狙っても倒れないかもしれません。例えば胸に大穴を開けても。……扱う力も彼に似ていますが、別人ではあるはずです』

『皆さんならこの戦いも乗り切れると信じています。ここを超えればもう塔の頂。出来るだけ早い決着が、この先で戦いやすくなるかもしれません。どうか、最後まで気を抜かず駆け抜けてください。よろしくお願いしますね』

 蠍にはかつて使命があった。
 けれど王と出会ってそれを忘れてしまった。
 豊かな日々は、蠍を満ちさせていく。ついにはその座も託されて。
 今はもう、託された意味も忘れてしまったが。

マスターより

落光ふたつ
 落光ふたつです。
 プレイング冒頭に【死を覚悟する】の記載がない場合は採用出来ませんのでお気を付けください。同行者がいる方は、【相手の名前】又は【合言葉】のご記入をお願いします。

 技能を使用する際、一定の数値を超えていないと通用しない場合があります(対象によって変動します)。
 前回同様、決死戦専用兵装を一つ選んで使って頂いても構いません。√能力等で上昇させた後に兵装の値を加算してプレイングに反映します(使う際は、最低限区別できる記載をお願いします。一覧については第3章最後を参照してください)。
 羅紗魔術師は、第3章で【羅紗勧誘】を選択して頂いた方のみ同行(行動指示)可能です。
 戦場ではアマランス・フューリーやエドに数十の白いオルガノン・セラフィム、マルティナも参加しています。

 簡単にですが、これまでのあらすじと人物紹介を一言雑談にて記載します。質問があれば一言雑談で「★」を付けて発言して頂けると見つけやすいので助かります(返答は☆を付けて行います)。

 展開していく内容によっては、頂いたプレイングに沿わないリプレイになるかもしれません。また、リプレイを返す順番もこちらの都合で決めてしまいますのでお待たせしてしまうかもしれません。ご了承ください。

 それではどうか、よろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『強行突破せよ』


POW 物理でゴリ押し、強行突破だ!
SPD こんな時こそ工夫のしどころ技巧を凝らして強行突破を為す!
WIZ 知恵をしぼってなんとかここを突破する。
√汎神解剖機関 普通7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


 とある島に面する海上にて、それは突然空中に現れた。
「っ!?」
 魔術による転移だ。しかしそこに想定していた足場はなく、その人物はそのまま海へと着水した。
 慌てふためきもがき、そのせいでどんどんと沈んでいく。
 魔術を使えばどうとでも出来たはずが、初任務と言う事もあってかしょっぱなの失敗で動転し、すっかり頭の中から消え去っていた。
 女神様になんて報告しようとばかり浮かべていて、その時身体が持ち上げられる。
「大丈夫か?」
 どうやら溺れているのに気づいてくれた人がいたらしい。溺れた体を支えながら、泳いで島へと向かってくれている。
「こほっ、けほっ、は、はい。助かりました」
「島に用か? 案内してやるよ」
「あ、ありがとうございますっ」
 失敗かと思っていた幸先は、急転していい方向へと向かい始めた。そのおかげでようやく心を落ち着けて、魔術使いは辺りを見渡す。
「それにしても、この辺りには大地があったと思うのですが」
 少なくとも仕入れいていた地図の情報ではこの辺りも島の一部だったはずなのだ。最も魔術が得意である自分が、まさか座標を間違えたとは思えない。
 今後の自信にも繋がるからと尋ねると、その恩人は気まずげに笑って告げる。
「あー、怪異との戦いで割れちまってなぁ」
「割れて……激しい戦いをしているのですね……」
 まさか目の前の人物が犯人とは思わず、話に聞いていた島の過酷な環境を思い浮かべた。それからしばらくして島の沿岸に辿り着き、ようやく自分の力で立つ。
 そうして初めて恩人の全身を見渡して、何かが引っかかった。
 地中海人種らしい顔立ちに、たくましい体。濡れそぼっているが身なりは良さげで、普通の生まれでないことは確かだ。
 一体どこで見たのかと記憶を探ろうとしていたところで問いを投げられる。
「ところで、あんたの名前は?」
「え、と、一応、アンタレスと呼ばれています」
 それが名前に該当するのか分からず自信なさげに応えると、対照的な恩人は得意げに告げた。
「俺はフリードリオンだ。親しい者からはフリードと呼ばれている。よろしくな」
 そしてその名前を聞かされて、先ほどの引っ掛かりが何だったのか判明する。
「ふ、フリードリオンって、この島の、長の……?」
 思考を読まれないよう注意しながら、アンタレスは恐る恐ると確認した。
「あーまあ、別に大したことはしてないけど、そんな感じだ」
「っ!?」
 肯定された衝撃でアンタレスは驚き飛び上がり、また海へとダイブする。当然溺れてすぐにまた助けられ、しかしその恩人に二度目の感謝を告げる余裕はない。
「お前、変な奴だな」
 なんたってその蠍は、彼を殺すためにこの島へとやってきたのだから。
中村・無砂糖
【死を覚悟する】
覚悟はもう既にできておる

「『仙術、ビクトリーフラッグ』じゃ!」
仙術・戦陣浪漫を発動し仙力パワー纏い背に戦旗槍を背負い一番槍に先陣をきろうぞ

「塔からの光の原因を早う突き止め速やかに止めるのがわしの目的…『仙術、覚悟完了』じゃ!」
ふむ、言葉が障害となるならば身振り手振りでやるしかあるまい

己を決死戦モードとする仙術・決死の覚悟を常時発動して攻撃回数と移動速度を4倍じゃ
「『仙術、決着の刻』!」
仙術・決意撃を事前発動し60秒間の決意をチャージしながら
ケッ死戦チェーンソー剣を尻に挟み込み
両手に悉鏖決戦大霊剣とリボルバー銃を構え
「いざ、決闘じゃー!!」

仙術・戦陣浪漫で3倍化した能力値と全ての技能を駆使した空中移動ダッシュの立体機動で足を止めず
尻と手による限界突破した怪力根性勇気の剣撃と
早撃ち零距離射撃の乱れ撃ちな銃撃を
負傷などお構いなしに相手にお見舞いして立ち回るんじゃ

……戦いながら短くも長い60秒たっぷり必滅の決意をチャージできたじゃろうか
ならば、対なんでも用に仕上げ習得した摩訶不思議な技をしかと受けるがよい!
「これまでの倍返し!仙術・決意撃じゃー!」
この一撃で相手の戦闘力の多くを削り取ってくれようぞ
それが大した効果なくとも気を抜かず継戦じゃ

そうする事で後に続く者への手掛かり足掛かりともなろう
『後に続くみなの者!わしの事など構わずひたすら前を向き突き進むのじゃ!(身振り手振り』
シスピ・エス
【死を覚悟する】
兵装:カレー味のお守り
主目的、中村・無砂糖(h05327)が亡くなる前に回復・回収
仙丹口に含む
迷彩+目立たない+早業+救助活動+逃げ足+吹き飛び耐性

√ デッドマンズ・チョイスで必要技能値を倍加
速度に関係するものになるかと思います
√虹霓常時発動
√忘れようとする力を使用して時間稼ぎ
臨機応変に、救助活動を優先しつつ起源魔術の威力減衰を狙います。

中村さんの生命の危険がある場合は即刻√虹霓の引き寄せ能力使用
早業+救助活動+敵から奪う盗み攻撃

+引き寄せ同時に早業で仙丹を口に突っ込み回復
にがい?まずい?味わってどうぞ!

((技能は加算出来ますし中村さんは強いと思いますぇえ僕なんて敵いっこありません。スピーディに挑む姿は感動すら覚えます。
で す が
撤退の事考えてませんよねぇぇぇえ??!!)

逃げ足や幸運など倍加スピード技能で回避できないダメージかつ自分が危険なら√忘れようとする力→仙丹→√虹霓復活能力使用

以下、威力減衰について
二回攻撃を使用、精霊銃に言葉根を弾として込め、敵の髪にたっぷり被せて全身びしょ濡れに。
はい、相手の言葉を僕らにとって意味が分からない暗号に変えます。僕らに伝わらなければ威力も減衰、との事。起源魔術の減衰は試す価値有りです!

因みに中村さん回収して撤退する事が最優先なので無理はしません!!
継戦できそうならヒーラーに徹して協力。威力減衰+凍らせてダメージを狙います

 中村・無砂糖に躊躇いはなかった。
「『仙術、ビクトリーフラッグ』じゃ!」
 √能力【|仙術・戦陣浪漫《ダイナミック・エントリー》】を発動し、仙力パワーを纏い背に戦旗槍を背負って一番槍に先陣をきっていく。
 少しでも後に続く者へと託せるようにと時間を稼ぎ、情報を集めるのも欠かさない。
「塔からの光の原因を早う突き止め速やかに止めるのがわしの目的…『仙術、覚悟完了』じゃ!」
 向かう敵を見つめ、辺りを包む領域を見渡して最善手を探る。言葉が障害となるならば身振り手振りでやるしかあるまいと早々に結論付けて、突っ込んだ。
 √能力【|仙術・決死の覚悟《ケッシノカクゴ》】を発動して決死戦モードへと突入。攻撃回数と移動速度を上げ、
「『仙術、決着の刻』!」
 √能力【|仙術・決意撃《ケツイノイチゲキ》】も行使して決意のチャージを開始して、兵装『ケッ死戦チェンソー剣』を知りに挟み込み、両手に『悉鏖決戦大霊剣』と『リボルバー銃』を構える。
「いざ、決闘じゃー!!」
 √能力で強化された身体能力と技能を生かして空中移動ダッシュの立体軌道で足を止めず、尻と手による限界突破した怪力根性勇気の剣撃と早撃ち零距離射撃の乱れ撃ちな銃撃で突っ込んだ。
 すると、部屋中に仕込まれていた蒼い文字が、迎え撃とうと無数に迫ってきて、それを次々に撃ち落していく。
 二本の剣に一丁の銃と常人以上の手数を以てしても、文字の波は凄まじい。討ち漏らした攻撃がその身を傷つけて、しかしそんな負傷など構わないとばかりに中村・無砂糖は突き進んだ。
 そうして戦闘が始まってしばらくして、短くも長い60秒の必滅の決意がチャージされる。
「これまでの倍返し! 仙術・決意撃じゃー!」
 対なんでも用に仕上げ習得した摩訶不思議な技が、壁となる蒼い文字を尽く吹き飛ばした。晴れ渡った景色に敵の姿をようやく見て取って、そしてその先に上階へと続く階段も見つける。
 文字通り道を切り開いた中村・無砂糖はこの機を逃さないようにとすぐに後ろへと伝えた。
『後に続くみなの者! わしの事など構わずひたすら前を向き突き進むのじゃ!』
 身振り手振りケツ振りでそう伝えながら、戦いを続ける。次は相手を切り裂こうとその三種の得物を構えて、
 とその時、足元に文字が忍び寄る。
 咄嗟によけようとするが、後回しにしたダメージが、中村・無砂糖の足を止めてしまった。
「しまっ——」


 先陣を切った中村・無砂糖が爆発に巻き込まれようとしたその時、
(技能は加算出来ますし中村さんは強いと思いますぇえ僕なんて敵いっこありません。スピーディに挑む姿は感動すら覚えます。で、す、が、撤退の事考えてませんよねぇぇぇえ??!!)
 シスピ・エスは、頼もしい仙人に尊敬の念を抱きながらも、無謀な行動に内心で悲鳴を上げていた。
 そしてすかさず√能力【|星脈精霊術【虹霓】《ポゼス・アトラス》】を発動する。
 氷の精狼と完全融合した彼は、手に入れた引き寄せ能力で、先陣を切った功労者を、間一髪で救い出した。
「おっと、助けられたのう」
「も、もっと慎重に行動してくださいよっ!」
 と、説教している暇もそうない。引き寄せ能力を使うため近づいたシスピ・エスもろとも、蒼い文字に囲まれていたのだ。危機を感じた天使の欠片は顔を引きつらせ、しかしそれを自称仙人が弾き落とす。
「文字の対処は任せるのじゃ」
「に、逃げますっ!」
 担がれながら尻に剣に銃を振るって、脅威を排除していく中村・無砂糖。変わらない頼もしさにホッとして、シスピ・エスは√能力【デッドマンズ・チョイス】も発動して速度を上昇させ、狼の如く離脱を開始する。
 この間に致命傷を負ってしまわないよう、√能力【忘れようとする力】を使用して治癒を施して時間稼ぎを行う。文字の対処を請け負ってくれているこの隙に、敵への妨害の手も打った。
「僕らに伝わらなければ威力も減衰、との事。ならこれで!」
 手にする『精霊銃』に言葉根を弾として込めて放つ。それは相手の言葉を意味が分からない暗号に変えてしまうものだった。
 防ごうとする文字を引き寄せ中村・無砂糖に切り裂いてもらって。そして見事に弾は敵に命中する。床を引きずるほどの髪にたっぷりと被せて、全身をびしょ濡れにもした。
「……——|貫け《——》」
 一瞬、暗号となった言葉はしかし、再び意味を持って向かってくる。敵の言葉もまた、領域によって上書きされたのだ。
 ならば濡れたその体を凍らせようと絶対零度の攻撃を放つが、鋭く走る文字に意識を削がれる。
 こうなったら一旦は逃げるしかないと踵を返し、自分の代わりに多くの攻撃を引き受けてくれていた中村・無砂糖に『仙丹』も手渡しておいた。
「これ食べておいてください!」
「ちと手が塞がっておってのう」
「しかたありませんね!」
 薬を渡すも、中村・無砂糖は文字の対処に忙しく、わがままを言って、シスピ・エスは呆れを飲み込んで強引に髭に覆われた口へと突っ込んだ。
「苦くてまずいのじゃ……」
「味わってどうぞ!」
 場違いな感想は受け流して自分も『仙丹』を口に含んで、文字の襲撃をかいくぐって一旦は安全な場所に下がる。一息ついて、作戦会議を始めた。
「手数が多すぎませんか? キリがないです」
「既に部屋中に仕込まれていたものは、わしの一撃で粗方吹き飛ばしたみたいじゃが、これは骨が折れるのう」
「相手の言葉を変える方法では、威力減衰は狙えないみたいでしたし、もう少し他の方法を試す必要があるみたいですね」
 戦いの中で感じたことを伝え合って、策はないかと交わし合っていると、中村・無砂糖が立ち上がって前に出る。
「作戦を練る時間はいくらでも稼ぐのじゃ。わしは考えるよりも突っ込む方が性に合うようだしのう」
「それなら僕は回復に専念するしかないじゃないですか」
「それは頼もしいのう」
 作戦を考える事は一旦やめて、後に続く者がより動きやすくなるようにと二人は立ち回る事にしたのだった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

大神・ロウリス
【死を覚悟する】
引き続き『群竜銃』をお借りします。

正直、効かない可能性は高いですが私のできる事は限られているので、奥の手を使いましょう。
周囲の者にはこちらを見ないように言い含めてから敵に『素顔』をさらします。

アンタレス、フリードっていうのがあなたの大切な人?その人のどこが好きなの?
……そう。それでその人は、今もあなたの好きなフリードのまま?

魅了とフリードへの想いで少しは動揺して隙ができれば上々、味方に攻撃してもらう。
だめそうなら大人しくカボチャを被り直してエドさんたちの護衛に戻って、援護射撃しつつ他の人が敵に与えた傷口をえぐるように『群竜銃』と共に攻撃します。
相手の魔術は霊的防護で防ぎます。

 大神・ロウリスは兵装『群竜銃』を連れて2代目塔主へと挑む。
「正直、効かない可能性は高いですが私のできる事は限られているので、奥の手を使いましょう」
 側にいた√能力者たちにはこちらを見ないように言い含めてから、彼女は頭にかぶるカボチャを取って、『素顔』を敵にさらした。
 一目見ただけで正気を失う程の美貌が、敵を魅了しようとする。そしてそのまま味方が作ってくれた道を進んだ。
「アンタレス、フリードっていうのがあなたの大切な人?その人のどこが好きなの?」
「……」
 少しでも隙を引き出そうと語り掛ける。相手の攻撃は霊的防護で防ぎながら、魅了と愛する者への想いで動揺を誘おうとした。
「……そう。それでその人は、今もあなたの好きなフリードのまま?」
「彼は、いつだって変わらない」
 しかし、その敵は一切の隙なく愛を抱いていた。美貌に惑わされるような精神ではない。
 その可能性を考慮していた大神・ロウリスは早々に離脱して、カボチャを被り直す。他の仲間達と共に援護射撃に加わって、次へと繋げるのだった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

御剣・峰
【死を覚悟する】

ルメル(h01485)と

言葉が魔法になるか
なんともシンプルかつ強力なものだな
が、どうでも良い。私はただ己の技を信じ、眼前の敵を斬るだけだ

相手が言葉でこちらを攻撃してくるなら、言葉を聞かない様耳を痛打して鼓膜を破り、第六感でルメルの動きを感じ、見切りで攻撃を予測し、リミッター解除で身体能力の限界を無くし、肉体改造、全力魔法で身体能力を限界以上に引き上げ、残像が残る速さで動きながら、ルメルと連携し、言葉が通じていないはずなのに即席とは思えないコンビネーションで仕掛ける
「一流の戦士に言葉は不要。相手の動きを見ればどう動こうとしてるか予測はつく。お前にはわからん境地だろうな。二代目」
ルメル・グリザイユ
【死を覚悟する】
峰ちゃん(h01206)と
兵装:黒竜の守護鱗

耳栓を詰め[霊的防護]を施し、[精神抵抗]で汚染も防ぐ。万一に備え聴力は回復可能に。防げなければ峰同様、鼓膜を破る。
常に峰を視界に捉え、攻撃や回避のタイミングは[第六感・幸運]で察知、合図。連携は決めたハンドサインで行い、自身への対処は[見切り・受け流し]で処理。

敵本体を重力で加圧し動きを鈍らせ峰に合図。そのまま加圧しつつ、部分転移の成功が確実な瞬間を狙う。標的は相手の「口」。

あっはっはっは! すっごいことになっちゃったねえ~。それじゃあお得意の起源魔術も使えないでしょ~。

けたけた笑いつつも気を緩めず、峰の作った隙をつきナイフで強撃。

 御剣・峰は情報を得た敵を眺める。
「言葉が魔法になるか。なんともシンプルかつ強力なものだな……が、どうでも良い。私はただ己の技を信じ、眼前の敵を斬るだけだ」
 その空間を覆う不利な状況も無視をして彼女は突き進んだ。そんな相変わらずな様子に、ルメル・グリザイユは少し呆れつつも尊敬の念を抱いた。
「何の準備もなしに突っ込むなんてさすがだな~」
 自分には出来ない事だとぼやきつつ彼は、霊的防護を施した耳栓を詰めて、精神を汚染されることも考慮して備えておく。そうして先走る連れが危険な目に遭わないようにと続いた。
 耳を塞ぐ効果は多少なりともあったようで、相手の発した言葉の意味が分からなければその威力は僅かに減衰する。それを伝えると御剣・峰は躊躇いなく自身の耳を痛打して鼓膜を破って、視界に頼る戦法へと移行した。
 √能力を行使し、リミッター解除し魔法で肉体改造した身体能力で、残像が残る速さで敵へと迫る。それにルメル・グリザイユは一歩下がったところから、直感的に回避のタイミングをハンドサインで伝えてサポートした。
 無数の攻撃は避けきれない。防いでも砕かれ、その身を叩いてくるが、意味を理解していない分、何とか敵の懐に接近することは成し遂げた。
「一流の戦士に言葉は不要。相手の動きを見ればどう動こうとしてるか予測はつく。お前にはわからん境地だろうな。二代目」
 小細工を捨てた剣士はそう告げて、相手の気を引き付けたその瞬間に、後ろの魔術師が重力を操る。√能力で宇g気を鈍らせ、そのまま加圧して相手の口を、亜空間へと転移させる。
「あっはっはっは! すっごいことになっちゃったねえ~。それじゃあお得意の起源魔術も使えないでしょ~」
 見事術中にはまった敵をけたけたと笑いつつ、ナイフでの強撃を放った。
 しかし、
「|繋げ《——》」
 転移した先で言葉は紡がれ、それを亜空間が理解する。
 そして、再び文字がその口から紡がれ、二人の√能力者を吹き飛ばした。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

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「っ……」
 ふと目を離した隙に、その体は消えていた。
 怒りは静まって次に絶望が膨れ上がり、けれどすぐに違和感を覚えた。
 辺りに何かが漂っている。それは、この世界ではない何かの残滓だった。
「……女神様の言っていた事は、本当なのかもしれない」
 もうずっと前に背いてしまった主のことを思い出す。信憑性の低い神話ではあったけれども、間違いではなかったのかもしれない。
 もしそうならば、彼もまだ生きている可能性があった。
 すぐに残滓を記録する。万能の魔術で保管し解析して、穴を探った。
 そうして、扉を作ろうとする。例え何十年何百年かかろうとも成し遂げるつもりだった。
 使命も、託された地位も、生きている人々のことも忘れて、蠍はただ一つに没頭した。