シナリオ

星花のジャルダン・ディヴェール

#√ドラゴンファンタジー #√妖怪百鬼夜行

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●フラワージャムとブリオッシュ・ティータイム
 オーブン釜の扉を開けると、ふわりと香ばしく甘い香りが流れ出す。
 少女は厚手の手袋をはめ、そっと天板を引き出した。
 黄金色にふくらんだブリオッシュは淡い金色に耀き、表面はやわく艶めいている。
「……うん! いい感じ」
 卵とバターをたっぷり練り込んだブリオッシュは、指で触れるとすぐ戻るほどふんわりと軽い。
 さくりと割ると、ほわりと内側からほのかな湯気が立ちのぼった。
 甘い砂糖の香りに温室の花の匂いが重なって、冬の終わりを思わせる優しい空気が広がる。

 机の上に用意した小瓶には、星花のフラワージャム。
 光を含んだ淡い色合いのジャムをそっと掬うと、ゆったりとスプーンから零れ落ちる。
 星の花を煮詰めたジャムは花の香りも楽しめるよう、ほのかな甘さに調整した。
 口に含むとまず花の香りが広がり、あとから静かな甘みが追いかけてくるように。
 このブリオッシュに合わせるのは、やや渋みのあるお茶だ。
 星の花を乾燥させてブレンドしたこのお茶は、ひと口飲むと舌の上がきゅっと引き締まる。
 そのあとでジャムをのせたパンをかじると、優しい甘みがいっそう引き立つのだ。
「……、」
 温室のティータイムを楽しんでいた少女は、ふと手にしていたカップを机へ戻した。
 香りは立ち、色も悪くない。けれど、喉を通ったあとに染みるような渋みが残る。
 花のせいではない、湯の温度のせいでもない。
 きっと――、今は心が少しだけ沈んでいるのだ。
 その理由を考えないようにしながらも、ポケットから端末を取り出し、指を滑らせる。
 画面越しに映る星の花が、少女の眸に影を落とした。

●星花の庭と温室カフェ、それとねこ
「夜のような洞窟で輝くひかり……それはきっと、星のように見えるのでしょうね」
 星詠みの少女、ブランシュ・エマイユは、桃花色の眸を瞬かせ、集った面々に視線を戻した。
 ――その洞窟には、星空があるという。
 昼でも光の届かない洞窟の奥で、淡く燐光を放つ鉱石に紛れて、星のような花が咲くのだと。
 飾れば光を宿し、乾かせば夜の空気を閉じ込める。
 そして丁寧に煮詰めれば、やさしい香りと甘さを残す。

「その花を見つけて、密かに育てていた双子の姉妹さんがいらっしゃるのです」
 名を、エリアとフィアという。
 姉のエリアは温室カフェを営み、その花を使った新しいメニューを考えていた。星花のジャム、星花のお茶。寒い季節、あたたかな温室で心をほどくための味を。
 妹のフィアは温室の隣のクラフト工房で、押し花や栞、レジンを使った小さなアクセサリーなど、花を用いた小物をカフェの新メニューに合わせて作ろうとしていた。
 ふたりにとってこの星の花は、夢とともに密やかに育ててきた大切な花だ。
 ――けれど、ある日。
 フィアが試作で作った小物の写真が、思いがけずに広まった。
 星花の押し花と、その輝きに惹かれた言葉たちが、世界を巡ったのだ。
『きれい』『見たことがない』『わたしもほしい』
 画面の向こうで、星の花は“夢の象徴”になっていた。
「……いわゆる、SNSでのプチバズというやつですね」
 それ自体が悪いわけではない。
 フィアはその反応に素直に喜び、エリアもそれを否定する気はなかった。
 けれど、“決めていたはずの形”からほんの少しだけ、ずれてしまった。
 そのことが、姉のエリアに小さな引っ掛かりを残す。
 ふたりで大切に育ててきたものだからこそ――。

「その小さな気持ちの変化に引き寄せられ、紅涙が姉のエリアさんの前に現れてしまう可能性があります」
 紅涙は彼女に、こう囁くだろう。『貴女のその心のわだかまりを、晴らしてさし上げましょう』と。
 その誘いに頷いてしまえば、紅涙は彼女を苦しめる元凶となったものを襲いに掛かるだろう。
 その先に、妹の姿が重なる可能性も……否定できない。
「けれど、少しの心の変化は、少しのきっかけで変わることもできます」
 彼女の気が少しでも晴れれば、それだけで運命の流れは変わるはずだ。
「ちょうどエリアさんは洞窟へ向かうつもりのようですし……皆さんも、気になるようでしたら」
 近頃はモンスターの活動も活発だ。そう理由をつければ、洞窟を訪れたことも不自然ではない。
 一緒に花摘みを手伝ったり、何か話を聞いてあげても、ただ傍らで見守っているだけでも良い。
「ひとりで暗いところに居ると、どうしても気分が落ち込んできちゃいますからね」
 彼女の気が紛れれば、紅涙の気配も薄まるはずだ。
 そうしていつも通り温室に戻れば、いつの間にかこの事も忘れているだろう。
 手伝ってくれたお礼にと、温室カフェへそのまま招待してくれるかもしれない。
 まだ世に出ていないメニューをひと足先にいただいたり、クラフト工房で花を使った小物を作らせてもらっても楽しいだろう。

「……あ、あと、他にも予知が見えたのですけど……。なにかこう、ねこっぽいものが」
 ブランシュは小首を傾げつつ、ふるりと首を横に振る。
「詳細は視えませんでしたが……道中、ねこっぽいなにかには、気をつけてくださいね?」

マスターより

朧月
 こんにちは、朧月です。
 星の花咲く洞窟と、温室カフェでゆるりとしたひと時を。

●概要
・世界は『√ドラゴンファンタジー』
・冬の夜天洞窟&温室カフェが舞台となります
・全章通してゆったりした雰囲気のお遊び風シナリオです
・各章、単体でのご参加も歓迎です

●第1章🏠『夜天洞窟』
・昼でも陽は届かない、夜のような洞窟内の散策をしましょう。
 壁や天井には燐光鉱石が星のように煌めき、星の花は岩の隙間などに咲いています。
・双子の姉エリアを手伝ったり、声を掛けるか否かは自由です。
 プレイングで触れなくとも問題なく進行します。

●第2章👾『道を塞ぐ猫』
・突如、巨大な猫妖怪が立ちはだかります!
 詳細は断章にて。

●第3章🏠『温室カフェの時間』
・温室に無事帰れたなら、先程のお礼にと星花のメニューを振る舞ってもらえます。
・隣のクラフト工房では摘んだ星の花で栞やアクセサリー作りの体験もできるようです。
・あたたかな温室カフェでのゆったりした時間をお過ごしください。

●進行・受付について
・各章、プレイング受付日時を設定させていただきます。
 お手数をお掛けしますが、都度ご確認をお願いします。
 期間外にいただいたプレイングは見送りますのでご注意ください。

・遅筆のため、ゆっくり進行です。
 ご参加人数次第では、再送をお願いする場合もあります。

●グループ参加について
 ご自身含めて【2】名様まで。
 ※送信日、連撃数は揃えてご提出ください。
 ※【相手のお名前(ID)】or【グループ名】を文頭にお書き添えください。

 以上です。
 皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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第1章 日常 『夜天洞窟』


POW 遠くからいくつもの輝きをぼんやりと眺める
SPD 近づいてその明るさをじっくりと確かめる
WIZ あえて目を閉じて眼前の光景を夢想する
√ドラゴンファンタジー 普通5 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

 洞窟の入口を一歩くぐった瞬間、外の気配がすっと遠のいた。
 昼のはずなのに、光は奥まで届かない。
 風の音も、鳥たちの声も、薄く掛かる帳で切り取られたようだった。
 代わりに現れるのは、静かな夜。
 壁や天井に埋もれた鉱石が淡く燐光を放ち、星空のような世界を洞窟内に描いていた。

 足元に視線を落とすと、岩の隙間に別の輝きがある。
 鉱石とは違う、やわらかく周囲を照らす、やさしい光。
 ――星の花だ。
 凛とした空気の中、淡い光を宿した花が、ひっそりと咲いていた。
 
 
 
シャル・ウェスター・ペタ・スカイ
エリアさんの気持ち、はっきりとはわからない
もしかしたらエリアさん自身も言葉にするのは難しい、ちょっとした違和感なのかも
でも…二人だけの大切なものが他人の目にもついてしまうのは寂しい、みたいなことかなと想像してる

星詠みさんのアイデアを使わせてもらって、モンスターから人を守る冒険者としてエリアさんに接触する
行きたいところがあるなら護衛するよ、これでもそれなりの腕はあるんだから!

星花を見ることができたら無邪気に綺麗!って喜んで、エリアさんのもやもやを刺激して意識してもらおう
暗い顔をしていたらどうしたのと聞いて、話が聞けたらエリアさんの気持ちは全肯定
どんな考えでも考えること自体は悪くないと元気づけよう


 夜天洞窟の入口で、シャル・ウェスター・ペタ・スカイは小さく息を吸い込んだ。
 昼のはずなのに、そこは夜の気配に満ちている。
(……エリアさんの気持ち、ボクにははっきりと、わからないけど)
 もしかしたら彼女自身も言葉にするのは難しい、ちょっとした違和感なのだろうか。
 妹と二人だけの大切なものが他人の目に触れてしまって。
 その大事な気持ちを奪われたような、寂しい気持ち……そんな感じなのかもしれない。
 そうして暫く洞窟を進み、件の少女の背中を見つけると、シャルは明るく声を掛けた。
「キミ、ひとり? ここから先、暗いし危ないよね。よかったら護衛するよ?」
 モンスターの偵察に来た冒険者と称して軽く自己紹介しながら。
 これでもそれなりの腕はあるんだから! と細腕を腰に添えて自信満々に胸を張ってみせる。
 エリアは少し驚いたように眸を瞬かせたが、シャルの明るい笑顔につられながら小さく頷いた。

 洞窟の奥に進むにつれ、壁に散る燐光が星空のように広がっていく。
 そして岩陰にひっそりと咲く星の花を見つければ、シャルは思わず声を上げた。
「わあ……すごく綺麗! 本当に星みたいだ」
 その無邪気な声に、エリアの肩がわずかに揺れる。
 嬉しそうでもあり、どこか複雑そうでもある表情だった。
「……どうしたの?」
 シャルは彼女の変化を見逃さず、軽く屈んで様子を窺った。
 エリアはその問いにはすぐ応えず、星の花に視線を落としたまま言葉を探しているようだった。
 妹と大切に育ててきたものが、いつの間にか他人の目に曝されてしまったこと。
 その寂しさや、割り切れなさ。
 うまく言葉にできない違和感をぽつぽつと零すエリアの話を聴きながら、シャルは何度も頷いた。
「考えちゃうのは、悪いことじゃないよ」
 シャルはまっすぐに、そう言った。
「大事にしてきたからこそ、だよね。そう思う心は、ちゃんと守ってあげて」

 星花の淡い光が、二人の足元を照らす。
 エリアの表情も、ほんの少し和らいでいた。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

十六夜・清
リシャールさん(h07877)と
漸く再会できた最愛の恋人、とても大切に想っています

ええ、もちろん
僕もとっても気になるわ
誘ってくださってありがとう、リシャールさん
役得は僕のセリフよ?
ふふ。デートだもの、ね
こくりと頷いて
リシャールさんの腕に両腕を絡ませ密着し

も、もう…!
リシャールさんは僕を買い被りすぎよ
でも
あなたの目に僕はこんなに綺麗に映ってるのね
嬉しくて、気恥ずかしくて
目尻を染めて柔く咲い
ぎゅ、と抱きつく力を強めて

ふたりで大切に育ててきたものが…
もし、僕がリシャールさんと…
そう考えると放ってはおけなくて
ねえ、あなた
エリアさん
あなたの気持ちを聞かせてくださらない?
ひとりで抱え込むには限界があるもの
リシャール・ノーウィッド
清さんとともに (h04788)
漸く出会えた恋人、とても大切にしています


星の花というのが気になって清を誘ってみたんだけど、興味あるかい?
ふふ、君と2人でこういう所を歩けるのはなんだか役得みたいで嬉しいね。
ひっついてくれるでしょ?なんて。
ああ、綺麗な花だね、清には負けてしまうけれど
もしも声をかけるのなら後ろから見守ろう
清の言う通りだよ、と微笑んで。共に話を聞こうかな


 ――星の花。暗がりに咲く、美しい花だという。
「清はこういうの、興味あるかい?」
 洞窟の奥を窺いながら振り向き、リシャール・ノーウィッドは優しく隣の彼女に微笑みかける。
「ええ、もちろん。とっても気になるわ。誘ってくださってありがとう、リシャールさん」
 蕩けるような声でそっと囁やけば、十六夜・清は自然な仕草でリシャールの腕に両腕を絡ませた。
 離れていた時間を思えば、この距離はまだ足りないくらいだ。
「君とふたりでこういう所を歩けるのは、なんだか役得みたいで嬉しいね」
「……役得は僕のセリフよ? ふふ、デートだもの、ね」
 清は少しだけ甘えるように彼の腕に身を寄せる。
 リシャールもその重みを拒まずに、そっと柔く笑んだ。

 洞窟の奥、淡い燐光が燦めく星空のもと、岩陰にそっと星の花は咲いていた。
 静かに花開いた小さな星は、この夜だからこそ美しく耀いて。
「……綺麗だね」
「ええ、でも。あなたには負けてしまうけれど」
「――まぁ!」
 そんなリシャールの言葉に、清は眸を瞬かせて。
「も、もう……! リシャールさんは僕を買い被りすぎよ」
 清は少し困ったように眉尻を下げながらも、透き通る白い頬はわずかに熱を帯びていた。
(あなたの目には、僕がこんなふうに映っているのね)
 嬉しさと気恥ずかしさが混じり合い、目尻を柔く染めながら。
 清は幸せそうにぎゅっと、腕に込める力を強めた。

 少し離れた場所に、星の花を見つめる少女の姿があった。きっとあの子がエリアだろう。
「ねえ、あなた」
 清はそっと少女に声を掛けた。
「そんな俯いた顔をして……どうしたの?」
 その甘い囁き声に、少女は一瞬惚けるような表情を見せながらも、自分を気遣う二人へ今の気持ちを打ち明ける。
「そう、妹さんと大切に育ててきたものが、」
 それがもし……僕とリシャールさんだったら?
 そう考えれば、俯いてしまう気持ちも分かる気がして。
「ありがとう、気持ちを話してくれて。ひとりで抱え込むには、限界があるもの、ね」
 清が柔く眸を緩ませれば、エリアも小さく頷くように笑みを返す。
 そんな彼女たちの様子を、リシャールは一歩後ろで聴きながら頷き、穏やかに微笑んでいた。

 星花の淡い光が、三人を包み込む。
 星空の洞窟は、静かで、やさしくて――。
 寄り添う心を拒まない、深い夜だった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

小弓・佐倉
【零コキュ】【SPD】アドリブok
洞窟の中…ほんわりした光、あっちも、こっちも、たくさん。ヤグロ(※鬼火の両手の【護霊】)の炎も…壁でゆらゆら。…うん、|零壱《れーち》の近くに、なるべくいるね。ヤグロは…足元、照らしてね。
(しゃがんで星の花を見つめる)…さわれるお星様、不思議。食べれるお星様も、不思議。はちみつ、どんな味なんだろう…?(零壱の声掛けに続き)…おねえさんが、ここのお花、育ててるの?…だいじに、さわってるから、そうかなって。空にしかない、手の届かない空のお星様じゃなくて…手のひらのなかや、スプーンの上で、きらきらこぼれる目の前のお星様のお花…きれいなのに、どうしてうつむいてるの?
木邑・零壱
【零コキュ】【SPD】アドリブ歓迎
……話には聞いちゃいたが、随分と幻想的な光景なこった
昼間のはずなのに夜みてぇな景色が広がってやがる――っと、コイツは外してモノ見た方が良さそうだな(かけていたサングラスを外し、しまう)
場所が場所だ、はぐれねぇように気を付けてこうぜ。コキュー

先に洞窟に入ったっていう姉ちゃんを見つけたら声かけるか
すまねぇな、ちょっとした迷子になってまった身で……もしかして入ったらマズい場所だったか?
どうした。何か気落ちした感じしてるけど、何か悩んでんのか?
初対面相手で言いにくいかもしれねぇが……無関係な他人だからこそ話せる話題ってのもあるだろ
これも何かの縁だ、聞き役になるぜ?


 夜天洞窟に一歩足を踏み入れた瞬間、小弓・佐倉は小さく息を弾ませた。
「……わぁ」
 壁も天井も、あっちこっちも、ほんわりした光で満ちている。
 星のような鉱石、淡く揺れる燐光、そして小弓の両脇でゆらゆらと揺れる鬼火――護霊『ヤグロ』の灯火も、壁に光を映していた。
「……話には聞いちゃいたが、随分と幻想的な光景なこった」
 木邑・零壱は周囲も見回しながら、かけていたサングラスを外してコートの胸ポケットへと仕舞う。
「昼間のはずなのに、夜みてぇな景色だな。……っと、はぐれねぇように気を付けてこうぜ、コキュー」
「……うん、れーちの近くに、なるべくいるね」
 小弓は零壱の傍にそっと近寄り、控えめにコクリと頷いて。
「ヤグロは……足元、照らしてね?」

 洞窟の奥へと進めば、岩陰に淡く光る花がぽつりぽつりと姿を現した。
 小弓は少し小走りで駆け寄り、しゃがみ込んでじっと光る花を見つめる。
「……さわれるお星様、不思議」
 指先で触れないように、そっと手を伸ばす。
「食べれるお星様も、不思議。はちみつ、どんな味なんだろう……?」
「はちみつの風味は花の種類で決まるっていうしなぁ、この花はどうなんだろうな」
 小弓の様子を見守りながら、零壱が周囲の様子に目を配れば、少し先に灯る明かりに気付く。
「お、アレは……」

「――おい、そこの姉ちゃん。先に誰か入ったって聞いててな」
 明かりのもと、花を摘む少女に背に、零壱は声を落として慎重に話し掛けた。
「すまねぇ、ちょっとした迷子になっちまってよ。ここ、入ったらマズい場所だったか?」
 少女――エリアはその声に振り返り、一瞬、零壱と小弓の姿を交互に見た後に首を横に振った。
 だが、明かりに照らされたその表情はどこか沈んでいる。
「……どうした。気落ちしてる感じがするが、何か悩んでんのか?」
 初対面の、名も知れない男にいきなり相談というのも難しいだろうか。
 少女は少し俯いたまま、口を噤んでしまった。
「おねえさんが、ここのお花、育ててるの?」
 小弓が静かに立ち上がり、そっとエリアに近付く。
 その言葉にエリアは瞬きひとつ。なぜ判ったのかと、小弓を不思議そうに見つめた。
「だいじに、さわってるから。そうかなって」
 エリアはこくりと小さく頷いた。
 その様子を見て、小弓はそっと首を傾げる。
「きれいなのに。どうして、うつむいてるの?」
 ここに咲く星は、空にしかない、手の届かないお星さまじゃない。
 手のひらの中やスプーンの上できらきらと零れ、目の前で耀くお星さまなのに。
 二人の様子を見ながら、零壱は一歩後ろで腕を組み、静かに言った。
「初対面で言いにくいかもしれねぇが、無関係な他人だからこそ、話せることもある」
「――これも何かの縁だ。聞き役くらいにはなれるぜ?」

 星花の淡い光が、三人あいだを優しく照らし出す。
 夜天洞窟の星空は静かで、あたたかくて。
 足元を照らす灯火の中、少しずつ、互いの言葉はほどけていった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

ラデュレ・ディア
【卵糖】
わあ、ステキ……!
まるで星空の中を歩いているかのようです
とっても綺麗で幻想的ですね

この景色を堪能し終えたら
エリアさまのお手伝いに伺いますか?
姉妹のおふたりは、温室カフェを営まれているようです
ブリオッシュ、食べたくなってまいりました
星の花のジャムも気になるのです

ブリ……!?
お魚ではないのですよ、ラナ……!
ブリオッシュというパンがあるのです
とても美味しいとのことですよ

ええ……!張り切ってまいりましょう
ティータイムが待っております
わたくしもお手伝いを願いましょうか
うさぎ兵の方々ではなく……
クロ、カイ、ルイス。わたくしのお友だち
どうかご一緒をしてくださいませ
大勢いるとあっという間、ですね……!
ラナ・ラングドシャ
【卵糖】
ホント、綺麗だね!
昼なのに夜みたい…!
ボクが前世で住んでたところも
夜はすごく星が綺麗だったんだよ!
寒いところだったからかな?
それとも自然が
豊かなとこだったからかな?

うん!お花摘み、手伝ってあげようよ!
手伝う数が多い方が絶対楽しいし、
たくさん摘めるだろうし!
……ぶ、ぶりうぉしゅ?ぶ、り……
ブリ!?おさかな!?
食べたい食べたい!
ボクおさかなだーいすき♪

…え?違う?へぇ、パンのことなんだ!
星の花のジャムも気になる!
お手伝い頑張って
ぶりおしゅーと、ジャム貰お!
という訳で!
『おいで、勇敢で
優しいボクの仔猫ちゃんたち!』
さ、みんな!
一緒にお花摘みを手伝ってくれる?
それじゃあ張り切ってえいえいおー!


 夜天洞窟の中に足を踏み入れた瞬間、ラデュレ・ディアは思わず息を呑んだ。
「わあ、ステキ……!」
 壁も天井も、淡く瞬く光に満ちている。
 星の花が放つ柔らかな耀きが重なり合い、まるで星空の中を歩いているかのようだった。
「とっても綺麗で、幻想的ですね」
「ホント、綺麗だね!」
 ラデュレの隣で、ラナ・ラングドシャもくるりと一周して、眸を輝かせる。
「昼なのに夜みたい……! ボクが前世で住んでたところも、夜はすごく星が綺麗だったんだよ!」
「まあ、そうなのです?」
 ラナは遠い記憶を辿るように、少しだけ視線を上げた。
「寒いところだったからかな? それとも自然が豊かなとこだったからかな?」
 はっきりとした答えは思い出せない、けれどそれも楽しいというように、ラナはにこにこと笑った。

 星空の洞窟を探検しながら、ラデュレはふと穏やかに呟いた。
「この景色を堪能し終えたら……エリアさまのお手伝いに伺いませんか?」
「うん! お花摘み、手伝ってあげようよ!」
 ラナは自慢のもふもふ尻尾を揺らしながら、ぴょんと跳ねて。
「手伝う数が多い方が絶対楽しいし、たくさん摘めるだろうし!」
「ふふ、そうですね。それと、姉妹のおふたりは、温室カフェを営まれているそうですよ」
「おんしつ、かふぇ……?」
 こてりと首を傾げるラナに、ラデュレはくすりと小さく笑みを零し。
「冬でも暖かな庭園です。ブリオッシュが評判のようで……星の花のジャムも、気になるのです」
「……ぶ、ぶりうぉしゅ? ぶ、り……」
 ラナはうぅんと暫し頭を捻りつつ、ぱっと閃いたように顔を上げて。
「そっか! ブリ!? おさかな!? 食べたい食べたい! ボク、おさかなだーいすき♪」
「ブリ……!? お魚ではないのですよ、ラナ……!」
 ラデュレは一瞬きょとんとしたあと、思わず表情をほころばせた。
「ブリオッシュ、というパンがあるのです。とても美味しいとのことですよ」
「……え? 違う? へぇ、パンのことなんだ!」
 ふわぁと答えつつ、ラナはすぐに眸を耀かせる。
「星の花のジャムも気になる! お手伝い頑張って、ぶりおしゅーとジャム貰お!」
「ええ……! 張り切ってまいりましょう」
 ラデュレも焼き立てブリオッシュを想像しつつ、楽しげに頷いた。

 そうして二人は花摘みをしていたエリアを見つけて声を掛け、星の花の収集を共に手伝う事となった。
「ティータイムが待っております、わたくしもお手伝いを願いましょうか。……うさぎ兵の方々、ではなく……」
 ふっとラデュレは微笑み、静かにその名を呼ぶ。
「クロ、カイ、ルイス。わたくしのお友だちです。どうかご一緒してくださいませ」
 お世話焼きの帽子うさぎ、おしゃまお茶会うさぎ、むじゃきな白うさぎを、ぽぽんっと喚び寄せて。
「よーし、ボクも! おいで、勇敢で優しいボクの仔猫ちゃんたち!」
 ラナも髪飾りにそっと触れたあと、両手を広げて駆け寄ってきた猫たちを迎え入れる。
「ふふ、大勢いれば、きっとあっという間、ですね……!」
「それじゃあ、張り切って――えいえいおー!」

 星花の淡い光の中、笑顔と小さな足音が重なっていく。
 夜天洞窟の星空は、これから始まる賑やかな手伝いと、甘いティータイムの予感を静かに祝福しているようだった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

御園・藍
うわぁきれい!
この石は蛍石とは違うのかな?ここでしか光らないとかあるのかなぁ?
手に届く範囲のものがあったらちょっと軽くつついてみたり、お持ち帰りとか大丈夫かな?
お花は…そのままの方がきっと綺麗よね。

ちらりとエリアお姉さんを見てみる。
どう声掛けしたらいいかわかんない。
ずっと一緒だったからちょっとした違いも嫌になっちゃうのかな?
私も双子だけど生まれた時に亡くしちゃったからわかんないや。
だからなくすようなことはだめだと思う。亡くしちゃったらもう二度と会えないんだよ。
だから私はそんなことにならないように止めるよ。


 夜天洞窟に足を踏み入れた瞬間、御園・藍は思わず声を上げた。
「うわぁ、きれい……!」
 天井や壁に散りばめられた淡い燐光が、呼吸するように揺れている。
「この石、蛍石とは違うのかな? ここでしか光らないとか、あるのかなぁ……」
 興味に駆られ、手の届く範囲の岩をそっと指でつついてみる。
 瞬く星の光はひんやりとした感触を返してきた。
「……お持ち帰りは、さすがにだめだよね」
 ふと視線を落とせば、足元には星の花が静かに咲いている。
「お花も……そのままの方が、きっと綺麗よね」

 そうして藍は散策を続けながら、少し先に人影を見つける。
 花を静かに摘む少女、あの子がエリアだろうか。
 明かりに照らされた横顔は、どこか影を落としていた。
 藍はその表情を見て、思わず足が止まる。
 声を掛けたいのに、言葉が見つからない。
 ずっと一緒だったからこそ、ほんの些細な違いが、どうしようもなく気になってしまうこともあるのだろうか。
(……私も、双子だったけど)
 胸の奥が、わずかに軋む。
 自分も双子として生まれた。けれど大事な半身は、声を交わすこともなく先へと逝ってしまったのだ。
 だからこそ、藍は思う。
 失うことは、取り返しがつかない。
 いなくなってしまったら、もう二度と会えない。
 この洞窟の光みたいに、綺麗なまま心に残るだけで、触れることもできなくなる。

 藍は静かに顔を上げ、エリアの方を見つめた。
「……だから、なくすようなことはダメだと思う」
 その声は小さく、けれど裡に響かせるように。
「そんなことにならないように、私は止めるよ」

 星花の光は、やさしく洞窟を照らし出す。
 その静けさの中で、藍の決意は確かな重みを持ってそこにあった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

ユナ・フォーティア
昼でも陽は届かない夜のような洞窟で見れる星空かぁ〜!これは配信でバズりそうだね★
…わーお!!本当に自然のプラネタリウムみたい〜!
これ全部燐光鉱石とはいえ、昼でも夜でも星空見れるなんて夢みた〜い★(スマホで連パシャ!)
暫く星空を堪能しよーっと!綺麗だな〜…
(数時間後)
そういえば岩の隙間に咲く綺麗な星の花はジャムやお茶にしたら甘くて美味しいんだっけ!
あと、押し花や栞、レジンを使った小さなアクセサリーの作成にでも活用できるのか〜…星の花は万能だな〜♡
…でも…姉妹にとっては、二人で大切に育てた花なんだよね…
ん…あれは双子の姉のエリア氏じゃない?
元気なさそうだな…良かったらユナにも何でもお手伝いさせて!


 昼だというのに、夜の帳に覆われたような洞窟の奥。
 ユナ・フォーティアは一歩足を踏み入れた瞬間、思わず声を弾ませた。
「昼でも陽が届かない、夜みたいな洞窟の星空かぁ〜! これは配信でバズりそうじゃない?」
 視界いっぱいに広がるのは、壁や天井に散りばめられた無数の淡い光。
 きらめく燐光石が、まるで本物の星空のように瞬いている。
「……わーお!! 本当に自然のプラネタリウムじゃん〜!」
 ユナは思わずスマホを構え、連続でシャッターを切った。
「昼でも夜でも星空が見られるなんて、贅沢すぎ★」
 ひとしきり撮影を終えると、ユナはその場に腰を下ろし、しばらくこの景色を堪能した。
 光は静かに瞬いて、時間の流れが徐々に曖昧になってくる。

「あ、そういえば」
 ふとユナは思い出したように立ち上がり、何かを探すようにきょろきょろと周囲に目を配る。
「あった……! これが星の花?」
 岩陰にそっと咲く光の花を見つけると、しゃがみ込み近くでじっと眺めてみる。
「ジャムやお茶にしたら甘くて美味しいんだっけ!」
 あと、押し花や栞、小さなアクセサリーにも作れると聞いて、ふわりと目を瞑って想像してみる。
 明るい場所で見たら、どんな色の花なんだろう? やっぱり暗い場所ではこんな風に光るのかな?
「たしかに、かわいいかも~」
 にんまりと笑顔を浮かべながら、ふと気付いたように瞬きをして。
(……でも、あの二人とっては大事に育ててきた花なんだよね)
 それはきっと、宝物のような存在なのかもしれない。
 そんな存在が自分の知らないあいだに広まってしまったら、フクザツな気持ちにもなるのだろうか。
「……ん? あれは、エリア氏じゃない?」
 視線を上げると、少し離れた場所に人影が見える。
 やや俯きがちの元気のない横顔が、近付くにつれはっきりと見えてくる。
 ユナは一瞬、声を掛けるか迷ったあと、いつもの調子で気軽に話し掛ける。
「どうしたの? なんだか落ち込んだ顔しちゃって」
 返事を待ちながら、無理に距離は詰めず、エリアの傍らに置いてある花籠に気付いて。
「お花摘んでるの? よかったらユナにもお手伝いさせて!」

 ユナの声は軽やかに、確かに相手を気遣う温度をもって響き渡った。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

ミカエラ・ルミナス
セチア(h01621)さんと
アドリブ大歓迎◎

い、いたた…!
鉱石に見惚れて転ぶなんて…!

あ、ありがとう
僕はミカエラ
どうかミュカと呼んで
親切な君の名前を聞いていいかしら?
改めてありがとう、セチア

ね、ね
君もひとりでここへ?
それなら僕と一緒にどう?
ほら、次はセチアが転んじゃうかもしれないから!
いつでも僕が助けられるように

まあ…!見て、セチア
綺麗なお花…!
そうだ!と
お花をそっと摘み取って君の横髪へ

うん、とーってもきれい

君の服裾をちょん、と摘む
綺麗すぎて、ちょっと怖くなっちゃった
儚くて、まるで僕が作り出した夢幻のようで
セチアはちゃんとここにいるのに

弱さを見せないように笑って
セチアもお花摘み、しましょ?
時結・セチア
ミカエラ(h09153)さん…いや、ミュカさんと
アドリブ大歓迎◎

おっと、危ない
大丈夫かい?

ミュカさん、だね?
うん、覚えておく

僕の名前かい?
僕はセチア、宜しくね

うん、今日は一人で来たんだ
色々と興味があったからさ
…あぁ、成程
確かに…転ぶと危ないからね
ならお言葉に甘えて、一緒に行こう、ミュカさん

噂には聞いていたけれど……思わず見惚れてしまう程綺麗だね

…おや?つけてくれたのかい?
ありがとうミュカさん、嬉しいよ

緩く君へ微笑んで
大丈夫
例え夢幻に視えたって、僕が消える事はないよ
誓ってもいい

いいね、其れなら幾つかお花を貰っていこうかな
…そうだ、折角だし、君に合うお花も選んじゃおう
さっきくれたお礼も兼ねて、ね?


 夜天洞窟は、瞬く星明かりに包まれていた。
 淡く足元を照らす鉱石の光に導かれるように、ミカエラ・ルミナスはそっと足を踏み入れる。
「わあ……きれい」
 その美しさに思わず見惚れながら、ふわりと歩みを進めてゆく。
 けれども宙を見上げたままの視線は、不安定な足元に気付くこともなく、
 次の瞬間――。
「ひゃっ……」
 ミカエラのよろけた身体が、ぐらりと前に傾いた。
「――おっと、危ない。大丈夫かい?」
 背後から差し出された手に支えられ、ミカエラは転倒を免れた。
「ご、ごめんなさい。ぼうっとしちゃって……」
 顔を上げて振り向くと、そこには穏やかな眼差しの青年がこちらに笑顔を向けていた。
 長く艶めく髪、天使の翼を背負った彼の姿に、ミカエラはぱちりと瞬きをして。
「ありがとう、助けてくれて。……親切な君の名前を聞いていいかしら?」
「僕の名前かい? 僕はセチアというよ」
「セチア……素敵な名前ね。僕はミカエラ、どうかミュカと呼んで。君も、ひとりでここへ?」
 ミュカさんだね、とセチアは小さく頷き返しながら。
「うん、今日は一人で来たんだ。色々と興味があったからさ」
 きっとこの場所に訪れた理由のひとつは、お互い同じなのだろう。
 星の瞬く洞窟の景色を眺めに、それならば――。
「……それなら、僕と一緒にどう?」
「一緒に? もちろん、構わないよ」
「それに、ほら、次はセチアが転んじゃうかもしれないから!」
 そのときは、僕がすぐ助けられるように! と、ミカエラの冗談めかした言葉に、セチアは小さく笑って。
「確かに……転ぶと危ないからね。ならお言葉に甘えて、一緒に行こう、ミュカさん?」

 二人は足元を照らす淡い光を頼りに、洞窟の奥へと進む。
「噂には聞いていたけれど……思わず見惚れてしまう程、綺麗だね」
 暫く並んで歩めば、燐光とは別の、淡い光が岩陰の隙間から溢れている場所にたどり着く。
「まあ……見て、セチア。綺麗なお花……!」
 星のように淡く耀く花。
 その光に惹かれるように駆け寄ったミカエラは、少し躊躇ったあと、そっと花の一輪を摘み取った。
 そしてセチアを手招くと、屈んでくれた彼の横髪へ星の花を添える。
「……おや。つけてくれたのかい? ありがとう、ミュカさん。嬉しいよ」
「うん、とーってもきれい」
 淡く耀く星の花はセチアの顔を柔く照らし、首を揺らせば幽かな光が宙を舞う。
 その光景に、ふふ、とミカエラは花のような笑顔を咲かせた。

 ――静かで、どこまでも続く星空の洞窟。
 現れてくれた天使の君。
 ここは穏やかな夢の中?
 そんな風にも思えてきてしまって――。
「……ねえ。綺麗すぎて、ちょっと怖くなっちゃった」
「怖い?」
 ミカエラはセチアの服の裾を、ちょんとつまむ。
 確かに目の前の彼はここに居る。それを確かめるように。
「うん。儚くて……まるで僕が作り出した夢幻みたいで。セチアはちゃんと、ここにいるのにね」
 少し俯く彼女の様子を窺うように屈んで、セチアはそっと言葉を零す。
「……大丈夫」
 セチアは首を静かに横に振る。
「たとえ夢幻に視えたって、僕が消えることはないよ。誓ってもいい」
 その確かな声が、真っ直ぐにミカエラの胸の裡に響く。
 彼の温かで、優しい声色に。思わず小さく息を衝き。
「うん、そうよね……!」
 顔を上げたミカエラは笑顔を取り戻し、セチアの袖をつまむと、こっちこっちと誘う。
「じゃあセチアもお花摘み、一緒にしましょ?」
「いいね。それなら幾つか貰っていこうかな」
 セチアは星の花を見つめながら、ふと隣の彼女を見て微笑む。
「……そうだ。折角だし、君に合うお花も選ばせて。さっきのお礼も兼ねて、ね?」

 星花が照らす淡い光の中、ふたりの距離はそっと近づいていく。
 夜天洞窟は静かに、小さな縁を包みこんでいた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

ブランシュネージュ・クリスタリエ
双子の姉妹だと聞いてオレにも双子の兄がいるから、放っておけなかった。
それに、星の花にも興味があるよ
美味しいジャムやお茶にもなるなんて、ステキだよな。

洞窟内では、エリアのそばに行って花摘みを手伝う。

摘むの、手伝うよ

そう声をかけて彼女の返事を待つ。
花を見つけても、すぐに手を伸ばさないで彼女の動きを一度見てから同じように動こう。
花を傷つけないよう根元に手を添えて切り取る。必要以上には摘まず、跡も軽く整えておく。

……きれいだな。ここ、落ち着くっていうか

エリアの様子は常に気にしつつ、
足場が悪そうな場所や物音には気を配って

無理しないで。危なそうだったら、オレが行く

そう伝えて、引き続き花摘みを手伝うよ


 その洞窟は、外の世界から切り離されたように静かだった。
 星の花が淡く光り、岩肌に夜空の景色を映し出している。

 ブランシュネージュ・クリスタリエは奥へと進み、誰かを探すように周囲に目を配る。
 双子の姉妹だと聞いた瞬間、胸の奥がざわついた。
 自分にも、双子の兄がいる。
 似ているところも似ていないところも含めて、双子というのは簡単には切り離せない存在だ。
 だからだろうか。エリアのことを、放っておけなかった。
 少し先に、明かりに照らされた人影を見つける。
 不思議と寂しそうな背中、そんな風に視えてしまった気がした。
「……きれいだな。ここ、落ち着くっていうか」
 そう彼女に声を掛けて、返事を待った。
 エリアの足元には星の花が、淡く光を放っている。
 おそらく花を摘んでいる最中だったのだろう。
「――摘むの、手伝うよ」
 エリアは暫し考える素振りを見せたあと、ブランシュネージュの顔を見てこくりと小さく頷いた。
 星の花は、触れれば消えそうなほど幽かな光を纏っている。
 ブランシュネージュはエリアの動きを見ながら、同じように動いた。
 花に触れる指先、力の入れ方、呼吸のリズム。
 同じ所作で根本に手を添え、静かに切り取る。
 エリアのその姿を見れば分かる、とても大切な花なのだろう。
 だから必要以上には摘まない。跡も軽く整えて、花がここに在った記憶を乱さないように。

 その間もエリアの様子から、目を離さなかった。
 足場が崩れやすい場所、遠くで響いた小さな音。
 洞窟は美しいけれど、優しいだけとは限らない。
「無理しないで。危なそうだったら、オレが行くから」
 そう伝えて、また花摘みに戻る。
 彼女のすぐ隣で、同じ光を見て、同じ静けさを分け合いながら。

 星の花を共に摘むこの時間が、彼女にとって少しでも穏やかな記憶となれば、それでいい。
 双子という言葉が紡いだ縁をそっと両手で守るように。
 ブランシュネージュは洞窟の奥で淡い光を集め続けた。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

皮崎・帝凪
【月凪】
おお…四方八方を星空に囲まれているようだ!
うむ!先へ進もうか
足取り軽く歩を進めて

俺の着想元か?他者の願望だ
素材の『用途』は思い付くが…
淡く光る壁の鉱石に手を掛け言葉を止める
(それは知識として理解しているだけだ、創る動機にはなり得ない)

その通り、最終形…目指すモノの提示が欲しいのだ
形状はどうにでもなる。天才だからな
ま、天才でも美しいものを美しいと思う気持ちは変わらん

芸術家は…と言うが、貴様こそどうなのだ?
爆弾魔というのは美学持ちのアーティスト気質だと認識していたが
こういう場で素直に「わぁキレイ」って思うのか?
性格も素性も詳しくは知らない相手へ尋ねて
愉しさの為か
ふふ…大事なことだな。同意だ
雨夜・氷月
【月凪】

おー、本当に星空みたいだねえ魔王サマ
|遊び友達《バクトモ》と来てみた景色は存外綺麗で
興味深げに周囲を見回し
セッカクだし奥まで行こっか

そういえば魔王サマって何かこう、発明?開発?とかしてたよね
着想ってどんなのから得てるの?
芸術家とかはこういうキレーなのを見て――とか聞くけど
聞いてみたのは興味本位
偶に会うくらいでよく知らないし

他者の願望か…
最終形ありきでその中身を考えてくとか
モノ見てどんな形になら出来そうとかそんな感じ?
なるほど、創作よりモノづくりって感じ

俺?
綺麗なモノはキレイってちゃんと思うよ
花を摘んで笑って
芸術家ってワケじゃないケド
俺は俺が愉しめるように、そういう感覚は大事にしてるかな


 夜天洞窟は、まるで裏返された宇宙のようだった。
 壁も天井も淡く瞬く鉱石に満ち、どこまでも星空が続いているようだった。
「おお……四方八方を星に囲まれているようだ!」
 皮崎・帝凪は足を止め、両腕をいっぱいに広げて笑った。
 そのまま次の瞬間には、楽しげな足取りで奥へと進み出す。
「うむ! 先へ進もうか」
「はいはい、魔王サマ。相変わらずテンション高いねえ」
 雨夜・氷月は肩を竦めつつも、興味深げに周囲を見回した。
 遊び友達――もといバクトモと来たにしては、思いのほか静かで、綺麗な場所だ。
「でも、ホント星空みたい。セッカクだし、奥まで行こっか」

 二人並んで進むうち、ふと氷月は淡く光る壁の鉱石に手を掛け、動きを止めた。
「……そういえば。魔王サマって何かこう、発明? 開発? とかしてたよね」
「うむ、巨大ラボで研究をしているぞ」
「ふぅん、そーゆーのって。どんなのから着想を得てるの?」
 彼のことは正直、あまりよく知らない。
 偶に会う顔見知りくらいの仲で、なんとなく話題を振ってみたみたのも、ただの興味本位だった。
「――俺の着想元か? ふむ、他者の願望だ」
 帝凪の答えは即答だった。
 だがその直後、帝凪は言葉を切り、壁に瞬く光を見つめる。
 研究者として素材を見れば、その用途はすぐに思い付く。
 だがそれは今まで蓄えた知識として、理解しているだけなのだ。
 それだけでは、新しいものは生み出せない。
 創造する動機には、なり得ない。
「他者の願望か……」
 氷月は一拍置いてから、軽く首を傾げた。
「つまり、最終形が欲しいってこと? ゴールが先に見えてて、そこにどう辿り着くか考える感じ?」
「その通りだ。過程の形状はどうにでもなる。天才だからな」
 そう自信満々に言い切ってから、帝凪はふっと口元を緩める。
「……ま、天才でも。美しいものを美しいと思う気持ちは変わらん」
 この場所のようにな、と帝凪は周囲の景色に目を向ける。
 その横顔を見ながら氷月は小さく笑った。
「貴様こそ、どうなのだ? 爆弾魔というのは、美学持ちのアーティスト気質だと認識していたが」
「俺?」
 急に話題を返されて、氷月は少し目を丸くした。
「そうだ。こういう場で素直に『わぁキレイ』って思うのか?」
 性格も素性も、深くは知らない相手へ向けた言葉。
 それは純粋な興味本位の表れだ。
「俺だって、綺麗なモノは、キレイってちゃんと思うよ?」
 氷月は岩陰に淡く咲く星の花を摘み、口許に添えると柔く目を細めた。
「ベツに芸術家ってワケじゃないケド。俺は俺が愉しめるように、そういう感覚は大事にしてるかな」
「なるほど、愉しさの為か」
 帝凪は一度考えるように視線を巡らせ、低く笑った。
「ふふ……たしかに、大事なことだな。同意だ」

 お互いに――。思想も、創り方も、立ち位置も違う。
 けれど今は同じ星空を見上げ、同じ静けさを共有している。
 ただそれだけなのに、不思議と感情が重なった気がした。
 星の花からこぼれ落ちた淡い光が、二人の足元をやさしく照らしていた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

トゥルエノ・トニトルス
夜のような洞窟で輝くひかり…
想像するだけでも
さぞ美しい光景なのだろうなぁ
という訳で洞窟に星空を見に行くとしようか

自らの住まう世界とは言え
まだ見ぬ景色の美しさも
知ることのなかった出来事も
未知との遭遇とは良い事もあるもので〜
壁や天井の燐光鉱石もゆるりと眺めながら
たしか星の花は岩の隙間などに咲いているのだったか
この地に咲くやさしい光を眺めて

暗がりに灯るひかりは
時に道導となる時もあらば
眩すぎる事もあるのかもなぁ
ふむ…此処はひとつ花摘みを手伝っていこうか
誰かにとっての道照らす星灯りが
かなしみを生むことがないように、と


 夜のような洞窟で輝くひかり――。
 想像するだけでも、胸の奥がゆるやかに温む。
「さぞ、美しい光景なのだろうなぁ」
 トゥルエノ・トニトルスはそう独りごちて、夜天洞窟へと足を踏み入れた。
 外界から隔てられたその場所は、壁や天井に燐光鉱石が散りばめられ、淡い光が星空のように瞬いている。
 自らの住まう世界とは言え、まだ見ぬ景色は確かに存在する。
 知らなかった美しさも、触れたことのない出来事も。
「未知との遭遇は、やはり良いものだ」
 くすりと小さく微笑みながら、トゥルエノは静かに歩みを進めた。

 ゆるやかに視線を巡らせ、鉱石の淡い光が描く陰影をゆったりと眺めながら。
(――たしか、星の花は岩の隙間に咲くのだったか)
 思い出すように足を止め、岩肌の影に目を凝らす。
 するとそこには、夜に溶けるような淡い耀きを放つ花が、ひっそりと息づいていた。
 やさしい光。
 それは見る者の心を和ませ、時に進むべき道を示す。
 けれど――。
「暗がりに灯るひかりは、眩しすぎることも、あるのかもしれないなぁ」
 ひかりは希望にもなる。
 同時に、暗い影を落とすこともある。
 そのものが悪ではない、受け取った者の心次第なのだ。

 ふむ、と小さく息を衝いて。
 トゥルエノは周囲を見渡し、花籠を手にする人影を見つける。
「……此処はひとつ、花摘みを手伝っていこうか」
 そっとその人物に近付き、トゥルエノは手伝いを申し出た。

 星の花のひかりが、誰かの行く道を照らすとしても。
 それが、かなしみを生むことのないように。
 そんな静かな願いを胸に。
 淡く灯る星の花に、そっと手を伸ばしたのだった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

時結・ラチア
アドリブ歓迎

未知なる洞窟へと踏み入れて、辺りを確認して眸を輝かせる
堪能したい気持ちを抑えてゆっくりだが確実に足を進めて
目的の彼女を確認出来れば、ふっと小さく綻ぶ

——君、そんな顔してどうしたの?
オレも花摘みを手伝いながら話を聞く
星詠みの少女から聞いた情報と照らし合わせて
新たに得た情報を追加で落とし込んでいく
受容し、共感の言葉を零し、彼女に対して否定的な言葉は口に出さない
全てを受け止めるような笑みと共に優しく彼女の心を包み込んで——

エリアちゃんの気持ちは分かった
君は、どうしたい?
まるで全てを叶えてあげると言いたげな雰囲気
叶えられる願いかどうかは彼女に——エリアちゃんにかかっている


 夜天洞窟へと一歩踏み入れた瞬間、時結・ラチアの眸は静かに耀いた。
 壁も天井も、淡く揺らめく燐光に満ちている。
 星空を閉じ込めたような景色――未知の光景に、胸の奥が静かに高鳴るのを感じた。
(……これは、ゆっくり堪能したくもあるな)
 逸る気持ちを抑え、足取りはゆっくり、けれど確実に。
 足場を確かめながら、周囲の気配を読み取り進んでいく。
 そうして視界の先に探していた少女の姿を見つけたとき、
 ラチアの口許は、ふっと小さく綻んだ。

 星の花を摘む少女――エリア。
 その背中は、どこか物悲しさを背負っているようだった。
「――君、そんな顔してどうしたの?」
 淡く優しい声色で、ラチアは少女に声を掛けた。
 視線を合わせるようにそっと腰を下ろし、同じように花へと手を伸ばす。
「オレでよければ、話を聞くよ?」
 ラチアの双眸が細められれば、エリアはぱちりと瞬きを返して。
 そうして少女はそっと、迷いと揺れる想いを言葉に紡いでいった。
 ラチアはその言葉に耳を傾けながら、静かに心へと落とし込んでいく。
 否定はしない、遮りもしない。
 ただ受け取って、少女の心を理解するように。
「……そうだったんだね」
 共感の言葉を零し、ラチアは穏やかな笑みを向けた。
 すべてを包み込むように、少女の心にそっと寄り添って。
「エリアちゃんの気持ちは、分かったよ」
 一度、星の花から手を離し、改めて少女に向き直る。
 その声色は静かで、けれど確かだった。
「じゃあ――君は、どうしたい?」
 まるで、どんな答えでも受け止めるように。
 すべてを叶えてあげると、やさしく両手を広げるような空気を纏って。

 けれど、本当は知っている。
 願いを叶える鍵を握っているのは、自分ではない。
 ――選ぶのは、彼女だ。
 エリア自身の意思が、未来を決める。

 夜天洞窟に満ちる星のひかりは、ただ静かに瞬いて。
 ゆっくりと、急かすことなく。
 行く先を照らすように淡く耀いていた。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

セレネ・デルフィ
まほろさん/h01075と

ええ、本当に…
頷きながら煌めく鉱石たちを興味深く見つめて
本物の星空の様な景色に心が躍る
はい、もちろん…!
差し出された手は花笑みと共にそっと握って

隙間にひっそりと咲く星の花は
とても可憐で可愛らしく…
見てほしいという気持ちも、
二人だけの秘密にしたい気持ちも
なんとなく…わかります、ね

私の秘密…ですか?
…大切に、隠しておきたい秘密…
私には…無い、かな
隠すほどのものが無い…とも、言えるんですけどね
ほんの少し苦笑を滲ませ

まほろさんと…良いのですか?
誰かに喜んでもらう為の秘密…とても素敵、ですね
お花を摘む様子を見て小首を傾げ
隠されると、気になっちゃいます、ね
溢れた笑顔はいつも通り
花牟礼・まほろ
セレネちゃん(h03434)と!

わあ、上見ても下見てもキラキラしてる!
まるで星空の中をお散歩してるみたい
セレネちゃん、奥まで見にいこうよっ
そわそわ隠さず手を差し出して

星の花、二人の素敵な秘密だから
静かな場所で守りたかったのかな
だから大騒ぎは少し我慢して

セレネちゃんはそゆ秘密ってある?
ほろ苦い笑みを見て、ただそっかそっかと頷いた
じゃあ色んな秘密をまほろとも一緒に作ろう!
そっちの方がきっと楽しいよ
だって秘密はね、だれかを驚かせて喜んでもらうためのものだから

と言いながら、花を数本摘ませてもらって
ふふー、これも"まだ"秘密!
しー、と人さし指立てて笑顔でごまかし

後でセレネちゃんにプレゼントするんだ~!


 洞窟の天井も壁も、星屑を散りばめたように静かに瞬いていた。
「……わあ、上見ても下見ても、キラキラしてる!」
 きらめく光景を目の前に、花牟礼・まほろ の声は弾みながら、星の海に溶けてゆく。
「ええ、本当に……」
 その言葉にセレネ・デルフィも星の燦めきを一つひとつ確かめるように、遠くを見つめた。
 本物の星空を閉じ込めたような景色に、胸の奥が小さく跳ねる。
「ねぇねぇ、セレネちゃん、奥まで見にいこうよっ」
 まほろが差し出した手には、隠しきれないワクワクが乗っている。
「はい、もちろん……!」
 セレネも小さく頷きながら、その手を花笑みと共にそっと握り返した。

 二人はふわりと、軽い足取りで星空の洞窟を奥へと進む。
「すごーい、まるで星空の中をお散歩してるみたい…!」
 思わず溢れた声が、洞窟内に小さく響いた。
 そんな自分の声にはっと気付き、まほろは軽く口許に手を当てて、声量を抑える。
「星の花も、どこかでひっそり咲いてるのかな?」
「……そうかも、しれませんね」
 セレネはそんなまほろの様子にそっと微笑んで、周囲に目を配る。
 すると岩陰の隙間から、ほわりと淡い光が零れているのに気付いた。
 ――星の花だ。
「とても可憐で……可愛らしい、ですね」
 ひっそりと咲くその花は控えめで、それでいて確かな輝きを放っていた。
 見つけてほしい想いと、誰にも知られたくない気持ちが、同時にそこにあるようで。
 淡い光を見つめていると、そんな矛盾した気持ちも少しだけ分かる気がした。
「この花を秘密にしたい気持ち……なんとなく、わかります」
「うん、きっと二人の素敵な秘密だからこそ、静かなこの場所で守りたかったのかな」

 少し間を置いて、まほろはこてりと首を傾げる。
「ねえ、セレネちゃんは……そういう秘密、ある?」
「私の秘密……ですか?」
 セレネは瞬きひとつ。少し考えてから、ゆっくりと首を横に振った。
「大切に隠しておきたい秘密……私には、無い……かもしれません」
 隠すほどのものが無い、とも言えるだろうか。
 己たらしめる証を持たない自分にとっては、今をありのままに生きている事に違いはないのだから。
 セレネのそんな表情を見て、まほろは静かに頷きつつ。
「そっか~。じゃあさ、これから作ろうよ。一緒に!」
「……一緒に、ですか?」
 驚いたように問い返すと、まほろはにっこりと笑って。
「うん。だって秘密って、だれかを驚かせて喜んでもらうためのものだから」
 そう言いながら、まほろは星の花を数本、そっと摘み取った。
 セレネはその様子を見て、不思議そうに小首を傾げる。
「ふふー、これも"まだ"、秘密!」
 まほろは摘んだ星の花を後手に隠し。しー、と人さし指立てて笑顔でごまかした。
「隠されると、なんだか気になっちゃいます、ね」
 セレネはくすりと小さく笑みを零し、ふわりと心が温かくなるのを感じた。

 隠すものがなかった自分にも、誰かと分け合う秘密が生まれる。
 夜天洞窟の星灯りの中で、二人の小さな秘密は、静かに芽吹いていた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

四之宮・榴
【琴瑟】アドリブ・アレンジ歓迎

心情
…辰巳、様…、いえ…その…辰巳…と、その、一緒に…こうして、出かけるのは…は、初めて…です、ね。

…はい、綺麗です。
…星空が…近い、です。

…僕らは…こう謂う感じの空間…好き、です…よね?
…た、食べるのは…その、あの…苦手なので…ジャムとか、吃驚し、します。
…此れを専用の…茶葉に入れることで…1段と変わった風味を…頂けるとか…。

…是非、今後の…べ、勉強の為にも…一杯…いただけますか?

行動
付き合う事になって初デートです
その想いを形にできる機会を提供して下さるお二人に感謝を
初々しいかは分かりません
…少し、照れます
唯、辰巳様…いえ、辰巳と一緒に入れるだけで嬉しい、です
和田・辰巳
【琴瑟】アドリブ・アレンジ歓迎
そうだね。付き合い始めてからは初めてだね(ニコッと微笑んで冷静を保とうとするけど、榴が辰巳って呼んでくれてうれしい)

それにしても綺麗な洞窟だね。
星空か……花の星空なら榴といつまでも見ていたいな。(空を見上げる榴の横顔をみてつい頬が緩んでしまう)

もちろん。榴と一緒に落ち着いた時間を過ごせる空間は好きだよ?(じーっと見つめて)

こんなに綺麗な花、食べちゃうのは何だかもったい無いね
あぁ……そうだったね。でも、ジャムは紅茶とも合うみたいだから、試してみるのも良いかもしれないよ。
お茶の方は、どんな味なんだろうね。僕も興味あるな。

良ければ、僕の分も。お願いできますか?


 夜天洞窟は、静かな星空をそのまま地上へ落としたような場所だった。
 壁も天井も淡い光を湛え、足を踏み入れるたび、星屑が淡くやさしく瞬く。
「……辰巳、様……いえ……その……辰巳……と、」
 言い直すたびに、四之宮・榴の声は少しだけ小さくなる。
「……一緒に……こうして、出かけるのは……は、初めて……です、ね」
 そんな彼女の様子に、和田・辰巳は穏やかに頷き、微笑みを浮かべた。
「そうだね。付き合い始めてからは初めてだね」
 落ち着いた声とは裏腹に、胸の内は小さな喜びが跳ねていた。
 榴が『辰巳』と呼んでくれた。ただそれだけで、どうしようもなく嬉しくて。
 そんな溢れる気持ちを抑えつつ、辰巳はきらめく景色に視線を移す。
「それにしても、綺麗な洞窟だね」
「……はい。綺麗、です」
 榴も自然と視線を上へ向ける。
「……星空が……近い、です」
 手を伸ばせば、掴めそうなほどに。
「星空か……花の星空なら、榴といつまでも見ていたいな」
 その言葉に、榴は一瞬だけ眸を瞬かせ、そして小さく俯いた。
 照れるように静かに揺れる睫毛を横目で捉えて、辰巳の頬はつい緩んでしまう。

「……僕らは……こういう感じの空間……好き、です……よね?」
「うん。もちろん」
 辰巳は即答して、榴の方へ向き直って静かに見つめる。
「榴と一緒に、落ち着いた時間を過ごせる場所は好きだよ」
 その視線に気づき、榴はわずかに肩をすくめる。
「……た、食べるのは……その……あの……苦手なので……」
 星の花へちらりと目を向けて、言葉を続ける。
「……ジャム、とかは……少し……吃驚、します」
「確かに。こんなに綺麗な花、食べちゃうのは何だかもったいないね」
「あ……はい……」
 榴は小さく頷きながら、思い出したように付け足した。
「……此れを専用の……茶葉に入れることで……一段と……変わった風味を……頂ける、とか……?」
「あぁ……そうだったね」
 辰巳は興味深そうに目を細めた。
「紅茶とも合うみたいだし……お茶の方も、どんな味か気になるな」
 榴は少し迷うように指先を握り、やがて意を決したように顔を上げる。
「……是非……今後の……べ、勉強の為にも……一杯……いただけますか?」
 そして、控えめに付け足す。
「……よ、良ければ……辰巳の分も……」
「お願いしてもいい?」
 辰巳は柔らかく微笑んだ。
「榴と同じものを味わえるなら、嬉しい」
 その言葉に、榴の表情がふわりと緩む。
 初めてのデート。初めて並んで歩く星の洞窟。
 初々しいのかどうかは、分からない。けれど――。
(……辰巳と……一緒に居られるだけで……嬉しい)
 夜天洞窟の星灯りは、二人の間に流れる静かな時間を、やさしく照らしていた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

レイパスト・サンカバー
大地の内に生まれし星々、か…
この大地も星なれば道理はある
それを育む者の心が曇ろうとするのは、捨て置けぬな…

…こうして直に見てみると、確かに惹かれるものがある…
そうして惹かれるままに見て回っていると、不意に声をかけられる

っと、そうであった…!
星々に気を取られ目的を忘れてはいかぬ!
だがこの状況もある故、ここはあえて目的は言わず、手伝いをしながらそれとなく事を為してゆこう

…予感はしていたが、迷子の幼子と見ているな…
ここはそれに合わせてゆこう…

えと、お姉さんのカフェ、われ…じゃなくて私もいきたいな
そこでお姉さんや妹さん、一緒にいたお客さんとも素敵な時間をご一緒できたら嬉しいし!

と、幼子の振りをして、様々な人と触れ合う事が心を豊かにしていく、という事を伝え、彼女を唆そうとする者の影を払ってゆこう


 大地の内に生まれし星々、か――。
 夜天洞窟へと足を踏み入れたレイパスト・サンカバーは、淡く瞬く燐光を湛えた壁と天井を仰ぎ、静かに息をついた。
 この大地もまた星なれば、それが此処に宿るのも道理というわけなのだろう。
 鉱石に灯る光は、夜空を閉じ込めたかのようで、確かに心を惹きつける。
 だが同時に、レイパストは感じ取っていた。
 この光を育む者の心が、どこか曇ろうとしている気配を。
 それを捨て置くわけには、いかない。

 だが実際にこうしてこの目で見てみると、想像以上に美しい場所だった。
 惹かれるままに洞窟内を見て回り、星々のような光に目を奪われているうちに、いつの間にか本来の目的を後回しにしてしまった。
『……あのぅ、どうかされましたか?』
 不意に背後からかけられた声に、レイパストははっと我に返る。
(……っと、そうであったな)
 振り返った先には、花籠を持った少女がひとり、心配そうに自分を見つめていた。
 この少女が例のエリアという、ニンゲンだろう。
 とはいえ、ここに来た目的を真意に語るのはあまり得策ではない。
 どうやら自分のこの姿を見て、相手は迷子の幼子と見ているようだった。
 ならば、それに合わせてゆくのが自然だろうか。
「え、えと……この辺に、カフェがあるって聞いて……」
 レイパストは精一杯、無垢な少女のふりをする。
『あら、そうなの? ……たぶんそのカフェは、私が経営している場所のことかしら』
「えと……お姉さんのカフェ、われ……じゃなくて……私も、行ってみたいな」
 少しだけ拙い言い回しで、屈託のない笑顔を浮かべてみせる。
 そして周囲に咲く星の花を見つめながら、楽しげに会話を続けた。
「そこでお姉さんや妹さん、一緒にいたお客さんとも、素敵な時間をご一緒できたら嬉しいし……!」
『妹のことも知ってるの? ふふ、今からちょうど帰るところなのよ。じゃあ、一緒に行きましょうか?』
 エリアの纏う雰囲気はまだ少しだけ陰を落としつつも、表情は既に笑顔が戻っていた。
 ここまで彼女に触れてきた他の者たちの影響かもしれない。

 人と触れ合い、言葉を交わし、笑顔を分け合うこと。
 それが心を豊かにし、曇を晴らすのだと――。
 幼子のふりをしつつ、レイパストも少女の隣に並んで一緒に歩き出す。
 その裏で、彼女を唆そうとする影があれば、気づかれぬようそっと払いのけるために。

 夜天洞窟の星灯りは、ただ静かに瞬いていた。
 まるで、大地そのものが、この小さな導きを見守っているかのように。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

第2章 集団戦 『道を塞ぐ猫』


POW 何処にも行っちゃ駄目ニャ!
【突然地面から土煙上げて生える猫壁】による近接攻撃で1.5倍のダメージを与える。この攻撃が外れた場合、外れた地点から半径レベルm内は【道を塞ぐ猫の縄張り】となり、自身以外の全員の行動成功率が半減する(これは累積しない)。
SPD 置いて行かにゃぃでニャ! 一緒に居ようニャ!
【蒼く光る爪と肉球としてふわふわの触り心地】を備え、【気が緩くなるような甘えた猫撫で声】を無尽蔵に放出する【ふさふさでもふもふの触り心地が良い巨大猫】に変異する。[気が緩くなるような甘えた猫撫で声]が命中した対象は思考操作され、10%の確率で命令に従うようになる(最大60%まで累積)。[ふさふさでもふもふの触り心地が良い巨大猫]は死ぬまで解除できない。
WIZ やっぱり、触っちゃ厭ニャ! にょろ〜ん!
視界内のインビジブル(どこにでもいる)と自分の位置を入れ替える。入れ替わったインビジブルは10秒間【妙に胴が長い蒼い猫】状態となり、触れた対象にダメージを与える。
イラスト key-chang
√妖怪百鬼夜行 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


 冬空から差し込む光が、夜天洞窟の入口を明るく照らす。
 吐く息が白く滲む中、ひとりの少女が足を止めていた。
 外套のフードを外し、そっと洞窟の奥を覗き込む。
「……お姉ちゃん、ここに来てるのかな」
 少女フィアは、双子の姉のエリアを探しに来ていた。
 出かける前の浮かない顔がどうしても気になって、後を追いかけてきたのだった。

 そうしてフィアが洞窟に足を一歩踏み入れた、その時だった。
 ――ひたり、と。
 どこかで、柔らかい音がした。
 水音でも、風の音でもない。
 強いて言うなら、柔らかい何かが、石を踏んだような……そんな気配。
「……今、なにか……?」
 フィアが問いかけるより早く、通路の奥に“影”が現れた。
 胴体はぬるりと伸び、蒼い毛並みが燐光を反射している。

 ……猫だ。
 どう見ても猫なのに、サイズ感は壁のように大きく、明らかにおかしい。
 こちらを見つめるつぶらな瞳。
 きらりと光る爪。
 にょろん、と体を伸ばして通路を塞ぐようにフィアと向き合う。
「……え?」
 フィアの足が、思わず止まる。
 距離は、近い。
 逃げ場は、狭い。
 猫妖怪が少女に迫る前に、踏み込む必要がある。
 ただ間に割って入るだけでも、猫の注意はこちらへと向くだろう。
 危険な気配は、確かにある。
 けれどもそれ以上にこの猫――。
 どうにも、“構ってほしそう”だった。

 * * *

●マスターより
 姉のエリアを探しに来たフィアに、紅涙が呼び寄せた猫妖怪が迫っています。
 皆さまはそこに駆け付けるかたちとなります。
 導入文はややシリアス気味ですが、猫と戯れるだけでもOKなゆるい戦闘パートです。
 真面目に戦闘していただいても、猫と遊んでいただいても、どちらでも大丈夫です。

●猫妖怪について
 紅涙のターゲットだったエリアを苦しめる元凶に襲い掛かる想定でしたが、
 1章でエリアの感情も安定してきて紅涙の気配もほぼ消えてしまいました。
 なので呼ばれたけど、暇になってしまった猫ちゃんです。
 襲い掛かるフリをしていますが、実のところは遊んで欲しいだけかもしれません。

●他
 こちらの章は、複数の方をまとめて描写する場合があります。
 単独での描写を希望される方は、プレイング最初に「✕」印を記載してください。
 
 補足と説明は以上となります。
 それでは、よろしくお願いいたします。
 
 
 
御園・藍
猫ちゃん…なんだけどやっぱり大きいと怖い、かも。
小さい普通の猫でも爪立てられると痛いしあのサイズだと大丈夫かなぁ?

遊んでほしいのかな?
だったら念のため忘れようとする力を使ってケガとかしちゃっても大丈夫なようにしとこ。
荷物の中から裁縫道具をだして長い糸を用意、その先にハロウィンのお土産でもらったさいころを結び付けて即席の猫じゃらし?を。
これでじゃれつかせて遊びましょ。
本当は紐とかの方が切れにくいだろうし遊びやすいとは思うんだけど今の手持ちじゃこれが精一杯なのよ。それに洞窟内の植物を安易に手折るようなこともしたくないもん。

よしこっちだよ!
大げさな身振りでこちらに気を引いて思いっきり遊びましょ。
トゥルエノ・トニトルス
紛うことなくネコだなぁ…ビッグサイズだが
塗り壁のようでもあって、まさに猫妖怪…!
さて構って欲しそうな視線ではあるし
わたしも遊び相手になるとしよう~

普通の猫のような遊びでも良いのか
色々と試してみようかな
ブラッシングや毛繕い~は
届きそうな範囲で手を伸ばしつつ
ふさふさモフモフ触れられるのは
猫も好むのだろうか?
他にはネコジャラシ~のように
装備している杖を揺らしてみたりも
……此れは!ネコ釣り…!

羽ペンから魔法で蝶々の幻影を
呼び出してもみて~
どれがお気に召したのだろうなぁ、
ネコ的に楽しめていたなら何よりだ…!

アドリブ歓迎
ユナ・フォーティア
(共闘・アレンジ大歓迎)
うわぁー!でっかいキュートな猫ちゃんですなぁ〜!!でもこのままではフィア氏が危ない!
おーい猫ちゃん!ユナが目一杯遊んであげるからね!
ふふふ、これが目に入らぬか!
ドラゴンエナジーを、レーザーみたいに目で追いかけさせる為にあちこちに飛ばして遊ぶよ!
ある程度遊んだら、今度はこれだ!
(巨大な猫じゃらし〜!)空中移動かつダッシュで巨大な猫じゃらしで飽きさせないようにするよ!
ほらほらこっちだぞー★(わざと猫じゃらしを捕まえさせながら)
仕上げはドラゴンプロトコル・イグニッションでドラゴン化して、じゃれあいを楽しもー!
(気絶しないようにブレスは使わない)


 洞窟の通路を塞ぐように、蒼毛の猫妖怪がにょろんと身を伸ばす。
 ぴたぴた、ぺちぺちと、巨大な肉球やしっぽが床を叩いた。
「……ね、猫ちゃん……だよね?」
 御園・藍は一歩引きつつ、慎重に視線を巡らせた。
 見た目はどう見ても猫。だが、爪一本が短剣並みのサイズ感だ。
「猫って、爪立てられると普通サイズでも痛いのに……」
 巨大な猫は、にゃあにゃあ鳴いている。けれどこちらに襲いかかってくる様子は一向にない。
「もしかして、遊んでほしいのかな?」
 ぽつりと呟きながらも、藍は何かないかと鞄を探った。
 そして裁縫道具を取り出し、長い糸の先に、ころんとしたサイコロを結びつけてみる。
「……よし。即席だけど、これで」
 ふわりとサイコロをつけた糸を垂らした。
 同時に、ほんのりと“忘れようとする力”が周囲ににじみ、万一の為にも万全を敷いた。
 もし暴れられて、怪我や周囲の洞窟を破壊されないように。
「猫ちゃん~? どう、興味ある?」
 ふわふわ、ころころ――。
 サイコロを地面に転がせながら、猫の興味を誘うようにゆらゆらと動かしてみる。
 それを視界に捉えた猫妖怪の耳が、ぴん、と立った。
「……ニャ? ニャニャ!」
「よしこっちだよ!」
 藍は大げさな身振りでこちらに気を引かせていった。
 巨体で飛びつこうとする猫妖怪をなんとか躱しながら、本当に飛びつかれたらある意味一溜まりもなさそうなのは想像に固くない。

 隣で戯れだした猫妖怪の姿に、トゥルエノ・トニトルスが思わず目を輝かせる。
「うん、やっぱり……紛うことなきネコだなぁ。ビッグサイズだが」
 塗り壁のように通路を塞ぐ巨体を見上げ、感心したように息を衝いた。
「では、わたしも遊び相手になるとしよう~」
 そっと手を伸ばし、届く範囲の毛並みに触れてみる。
 猫妖怪は気持ちよさそうにゴロゴロと鳴きながら、うっとりした表情(?)になっているようだ。
 ふさふさ。もふもふ……。思った以上に毛並みは柔らかい。
「ふさふさモフモフに触れられるのは、猫も好むのだろうか?」
 めいっぱい撫でてあげた後は、遊んでもあげたい。
 ネコジャラシのように、装備している杖をふわふわと揺らしてみる。
 瞬間、さきほどまでおとなしかった猫妖怪の蒼い目がきらりと光る。
「ニャニャー!」
「……此れは! ネコ釣り…!」
 トゥルエノの杖めがけて、猫妖怪は元気に飛び跳ねる。
 まさにネコ一本釣りのように。
 それから羽ペンで宙に描いた魔法で蝶々の幻影も周囲に飛ばしてみる。
「こういうのも、ネコは好きだとどこかで聴いたから覚えが……」
 ふよふよと周囲を舞う幻想的な蝶々に、またも猫妖怪は楽しげに飛びついて捕まえようとする。
「ふふ、ネコ的に楽しめていたなら何よりだ……!」

 そして、
「うわぁー!!」と、洞窟にやけに元気な声が響き渡った。
「でっかいキュートな猫ちゃんですなぁ〜!!」
 ユナ・フォーティアが、両手をぶんぶん振って前に出る。
「でもこのままじゃフィア氏が危ない!」
 びしっと決めポーズよろしく、ユナは猫妖怪へ向かって指を差す。
「よーし猫ちゃん! ユナが目一杯遊んであげるからね!」
 次の瞬間、ユナの瞳から放たれたドラゴンエナジーがきらきらと宙を駆け回る。
 レーザーみたいに動かして遊ばせてあげるという作戦だ。
「ほらほら、目で追ってみなー!」
 ユナがレーザーを動かし始めれば猫妖怪の首が、
 右。左。上。
 びよーん、と不自然なほど伸びた。
「ニャ!? ニャニャッ!?」
「よし来た!」
 ユナは空中をダッシュし、どこからともなく現れた巨大な猫じゃらしをぶん回す。
「捕まえていいよー★」
 ばふっ!
 巨大な前足が猫じゃらしを叩き落とし、洞窟に土煙が舞う。

「……ちょっと派手だけど、そっちも楽しそうね~」
 藍はくすっと笑いながら糸をさらに大きく揺らす。
 サイコロ、杖、蝶々、レーザー光、巨大じゃらし。
 様々な誘惑に、猫妖怪は完全に混乱していた。
「……にゃぁ……」
 そして、ぽすん、と腹を出して転がってしまう。
「降参、か?」
 トゥルエノが首を傾げて猫妖怪の顔を覗き込む。
「……にゃ。遊ぶの、上手ニャ。オマエたち」
 突然、妙に流暢な声が返ってきて。三人は目を丸くした。
「よし!」
 ユナが勢いよく親指を立てる。
「じゃあ次はドラゴン化で、もっと――」
「それ以上は本気で洞窟壊れるから却下!」
 藍が即座に止めに入った。
 猫妖怪はそんなやり取りを聞きながら、満足そうに尻尾をぱたぱたと揺らしていた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

雨夜・氷月
【月凪】

ネコチャンだー!
なんて言いながら女の子に目もくれず猫妖怪に突撃
お腹に抱きつく
まあうっかり攻撃受けちゃってもご愛嬌

みてみて魔王サマ!
ネコチャン!大きい!ロマン!
俺こういう動物のお腹の上で寝れないかなーっていつも思うんだよね
え、だって良くない?
ふかふかポカポカの天然ベッドだよ?
絶対寝心地最高じゃない?
睡眠の質爆上がりだよ?

あれ、ネコチャン遊んでほしい感じ?
んっふふ、仕方ないなあ、チョットだけね
紫花導灯を放ち猫じゃらしのように光を散らす
ほらほら魔王サマも!
お、釣竿だー!ネコチャンの動きもダイナミック!
俺とどっちが気を引けるか勝負!

こっそり腹を突く魔王サマににっこり
ほら、勢いよくダイブしよう!
皮崎・帝凪
【月凪】
ふむ、かわいらしいネコちゃんだが
可愛さに惑わされて容赦してやるほど世間は甘くないぞ!
なあ氷月……(既にお腹にダイブしていた姿を見て)あれっ!?

貴様そんなファンシーな野望を持っていたのか、意外だな……!?
詳しく聞いてもミョーに可愛らしい理由である
だが確かに……巨大さとは破壊力、つまり浪漫!

猫じゃらしのような灯りにつられて
√能力で召喚するのは発明品の釣竿
糸を垂らせない機構だから魚は一切釣れんが!貴様はどうであろうな!
びよんと釣竿のしなる動きで興味を少女からこちらへ誘導しつつ攻撃を反射
……そんなにふかふかポカポカなのか?
隙を見てこっそりつつきにいく
む、む……!?ええい、ままよ!(ダイブ)


 ――ぴた、ぴた。
 巨大な蒼毛の猫妖怪が尻尾を地面にぺちぺちしつつ、行く手を阻むように通路を完全に占拠していた。
 つぶらな瞳。もふもふな毛並み。きらりと光る爪。見た目はどう見てもネコである。
「ふむ、かわいらしいネコちゃんだが……」
 皮崎・帝凪は腕組して真剣に考える。この猫をどうやって退けるか。
 可愛さに惑わされそうになるが、相手は歴とした妖怪だ。容赦してやるほど世間は甘くない。
「ネコチャンだー!!」
 次の瞬間、隣に居たはずの雨夜・氷月は弾丸のように飛び出した。
「待て!? 氷月、早――」
 帝凪の制止は、まったく間に合わなかった。
 氷月は迷いなく猫妖怪の大きな腹へとダイブし、もふもふの中にむぎゅ~と顔をうずめた。
「でっか!! ふかふか!!」
「……ニャッ!?」
 思わず顔をすりすりする氷月に猫妖怪はくすぐったそうに身を捩って転がった。
「みてみて魔王サマ!」
 氷月はもふもふに埋もれながら満面の笑みで手を振る。
「ネコチャン! 大きい! ロマン!」
「貴様……危機に瀕している女の子が近くに居るというのに何を――」
 帝凪は言葉を失い、呆れた様子で頭を振るう。
「俺、こういう動物のお腹の上で寝れないかなーって、いつも思ってたんだよね!」
 それこそ何処かのアニメか漫画で見たことのあるようなシーンを思い浮かべながら。
「そんなファンシーな野望を持っていたのか!?」
 次々と飛び出す言葉に帝凪も空いた口が塞がらない。
「えー、だって良くない……?」
「ふかふかポカポカの天然ベッドだよ?」
「絶対寝心地最高じゃない?」
「睡眠の質爆上がりだよ?」
 もふもふの腹の上に乗りながら、氷月は真顔で尤もらしい理由を並べていく。
「……その理屈は、理解できなくもないのが腹立たしいな」
 当の猫妖怪はというと、最初こそ驚いたものの、ぐるる……と喉を鳴らしはじめている。
「……ニャ……」
「あ、これ遊んでほしい感じだ!」
 氷月は勢いよく起き上がり、周囲にほわりと紫陽花のような光の花を咲かせた。
 指を触れば光が散り、ひらひらと花が宙を舞う。
「ほらほら、ネコチャン~!」
 猫妖怪の目が、きらりと光った。
「ニャニャー!!」
「ふむ、ならばこちらもだ!」
 帝凪はむーん、と目を瞑って念じ、ぽんっと手のひらに発明品の釣竿を召喚する。
「糸は垂らせん! 魚は釣れん! だが――貴様はどうだ!?」
 振りかざせば、びよん、と大きくしなる釣竿。猫妖怪は完全に釣られ、氷月と帝凪の間を右へ左へとぴょんぴょん跳ね回る。
「おっ、ネコチャンの動きもダイナミック!」
「よし氷月、勝負だ。どちらが気を引けるか――」
「ついでにもっともふもふも堪能しちゃうっ」
 猫妖怪と遊びつつ、隙を見てお腹へダイブする氷月を帝凪は横目でちらりと見た。
「……そんなにふかふかポカポカなのか?」
「えへへ」
 氷月はにっこりと笑って手招きする。
「ほら、魔王サマも勢いよくダイブしよ!」
「え、ええい、ままよ!!」
 ――どすん。
 斯くして魔王サマも一緒にもふもふぽかぽかに勢いよく吸い込まれていくのだった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

和田・辰巳
【琴瑟】アドリブ・アレンジ歓迎

そうか、あれが半身の宿敵なのか……なんだか可愛いな!?

じゃあ触りに行けば相手も下がるんじゃない?
そ、そうか。それなら少し頑張ろう

今回は榴の宿敵(?)ということで榴をアシストしましょう
猫ちゃんはかまってほしいけど撫でないでほしい気難しい感じ
なら逆手にとって榴と反対側になるように位置取りして、追い込み漁だ!
榴と「せーの」で息を合わせて猫に迫ります!

榴が猫をモフれたら、榴の方に行って一緒にモフりに行き、だめだったら、榴をナデナデして慰めます

ここまでやれば気は引けるでしょうし、フィアさんも通れるんじゃないかな……?
まぁ僕にとっては榴が楽しそうにしてることが一番なんだけどね
四之宮・榴
【琴瑟】アドリブ・アレンジ歓迎

心情
…|ぼ、僕の宿敵じゃないか《い、いつぞやのにゃんこ》ーーっ!?
…さ、触りたい…のに、触ると逃げる…可愛い|宿敵《猫様》…っ!
…こ、今回こそは…さ、触れっていい、ですか?

…辰巳、僕は猫を、下げさせたい訳…じゃないの、ですよ!?
…追い込み漁…?
…よ、よく分かりませんが、解りました…っ…!

行動
いつの間に宿敵になっていた猫。
榴の触りたいと謂う気持ちと裏腹に猫はマイペースに榴を惑わす可愛らしい奴なのですが、結局の所一回も触ったことがありません。
ドキドキしながら、触れていいか確認しつつ、触れれるようなら触れてふわふわもふもふを堪能したい。
無理なら何時ものように凹んでます。


「あれが、半身の宿敵なのか……」
 和田・辰巳は洞窟の地面からにょろんと伸びる猫妖怪を見上げ、思わず目を細める。
「……なんだか、可愛いな!?」
 想像していたよりも、その姿はそのまんまのネコだ。
「い、いつぞやの、にゃんこーーっ!?」
 その隣で、珍しく大きな声を張った四之宮・榴はきゅっと拳を握った。
 つぶらな瞳にもふもふの毛並み、なぜかでっかいけれど、その姿は可愛らしい。触りたいと思いつつ、いつも逃げられてしまう。そんな猫様が目の前に現れたのだ。
「まさか、こんな所で会えるなんて……こ、今回こそは。さ、触っていい、ですか?」
 わなわなと小さく震える榴を見つめながら、辰巳はうーんとなにかを考えて。
「じゃあ触りに行けば、相手も下がるんじゃない?」
「……辰巳、僕は猫を、下げさせたい訳……じゃないの、ですよ!?」
「それに……その。いつも僕が触ろうと……すると、逃げちゃうん……です」
「……なるほど」
 猫というのは気まぐれで、かまってほしいけど撫でないでほしくもあったり。とにかく気難しい。
 そんな恋人の真剣な悩みに耳を傾けつつ、辰巳はコクリと頷いた。
「じゃあ逆だ。追い込み漁だよ」
「……え……? ……追い込み漁……?」
「榴は反対側に行って、せーので息を合わせて猫に迫るんだ」
「……よ、よく分かりませんが、解りました……っ!」
 辰巳と榴は猫妖怪を挟むように分かれ、両側からじりじりと猫妖怪に迫っていった。
「……ニャ?」
 猫妖怪は不思議そうに二人を見比べ、大きな尻尾をゆらりと揺らす。
「せーのっ」
「ニャ!? ニャニャニャッ!?」
 両側から迫られた猫妖怪は一瞬だけ逃げ場を探すように身をよじらせたが――、結局逃げる隙もなく、あっさりと捕まってしまう。
 辰巳はじたばたする猫妖怪を捕まえつつ、反対側で戸惑っている榴を見て、そっと目を細めて。
「今だよ、榴」
「……は、はい……!」
 榴は震える手を伸ばす。目の前のもふもふ目掛けて。
「……さ、触って……いい、ですか……?」
 一瞬の沈黙。
 そして――
 ふに。と 榴の手が、蒼毛に沈んだ。
「……ふ、ふわ……」
「やったね、榴」
 辰巳はすぐに榴の隣に行き、愛おしそうに猫妖怪と恋人を一緒にもふもふなでなでする。
「……わ、辰巳……くすぐったい、です……」
 そんな二人を横目に、猫妖怪はついに腹を出してごろん、と転がった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

ラナ・ラングドシャ
【卵糖】
ほんとに大きい……!
確かにあの爪はちょっと危険かも
気をつけよう

さぁ!ボクたちが相手、だ……?
あれ、もしかしてこの子……
にゃは!そうみたい!
ねぇキミ!
ボクたちと遊びたいんでしょ!
それなら思いっきり遊ぼう!

追いかけっこがしたいの?
ふふ、じゃあ
ボクたちを捕まえてごらん!
先程呼んだ仔猫たちとあちこち逃げ回り

ラーレ走るの疲れた?大丈夫?
ほらおいで。おぶってあげる!
へーきへーき!ラーレ軽いから
全然おんぶしながらでも走れるよ!
しっかり掴まっててね!
それ~~!!!

にゃはは!楽しい~~!
……ね!あの子が遊び疲れたら
クロ、カイ、ルイスにお茶会開いて
もらおうよ!
美味しいお茶飲みながら今度は沢山
撫でてあげよ!
ラデュレ・ディア
【卵糖】

ラナよりも、うんと大きな猫!
つぶらな瞳は可愛らしいのですが
あの爪は、ちょっぴり恐ろしく感じてしまいますね

敵意はない……のでしょうか?
わたくしたちと遊びたい、のでしょうか
ふふ、でしたら
たくさん遊んで差し上げましょう、ラナ……!

猫たちが戯れる様子が可愛らしいですね
見ているだけで癒されるのです
うう……皆さま溌剌なのです
良いのですか?では、お言葉に甘えて
わっ、高い……!
ラナの視線にはこのような景色が広がるのですね
ふふ、風になったかのようです……!

お茶会とあらば、喜んでご準備いたします!
クロもカイも張り切っておりますよ
ルイスもわくわくとしているのです
たくさん遊んだ後は、ゆっくりと過ごしましょうね


「わぁ、ほんとに大きい……!」
 ラナ・ラングドシャは目を輝かせ、洞窟に鎮座する蒼毛の猫妖怪を見上げた。
 つぶらな瞳に、ふさふさの毛並み。けれど、その前足の爪は確かに鋭く光っている。
「うん、あの爪は……ちょっとだけ危険、かも」
 そう呟きつつも、恐怖より好奇心のほうが勝っていた。
「でも大丈夫。ちゃんと気をつければ、ね!」
 その隣でラデュレ・ディアも慎重に距離を保ちながら、猫妖怪をじっと見つめていた。
「……ラナよりも、うんと大きな猫ですね」
 この大きさが寧ろ可愛らしい、と感じる心と、爪への警戒が同時に浮かび上がる。
「でも、敵意は……なさそう、でしょうか?」
 そろりと様子を窺うように首を傾げれば、猫妖怪は「ニャァ……」と気の抜けた声で鳴きながらじっと二人を見つめてきた。
「そっか! ねぇ、キミ!」
 ラナが一歩前に出て、ぱぁっと笑顔を咲かせて声をかける。
「ボクたちと遊びたいんでしょ?」
 猫妖怪の耳が、ぴくりと動いた。大きな尻尾が、期待するようにゆらゆらする。
「……ニャ!」
「やっぱり!」
 ラナは嬉しそうに笑って、抑えきれずピコンと猫耳を立たせる。
「じゃあさ、思いっきり遊ぼうよ!」
 その瞬間、猫妖怪が勢いよく駆け出した。
「追いかけっこだね!」
 ラナもすぐさま走り出す。
「ボクたちを捕まえてごらん!」
 洞窟の中に、軽やかな足音が響き渡った。先ほど呼び寄せた仔猫たちも混じって、みんなあちこちへ散りながら追いかけっこを始める。
 ラデュレはその様子を見守りながら、小さく笑った。
「猫たちが戯れる姿というのは……どうして、こうも心を和ませるのでしょうね」

「ラーレー!」
 ひとしきり走り回ったところで、ラナがくるりと振り返る。
「疲れてない? 大丈夫?」
「……正直に申しますと、少し」
 息を整えながら答えると、ラナはぴゅいっと即座に近づいてきた。
「じゃあ、おいで!」
「え……?」
 次の瞬間、ラデュレの視界がふわりと浮く。
 ラナがひょいっと軽い動きでラデュレを背中におんぶしたのだ。
「だ、大丈夫ですか?」
「へーきへーき!」
 ラナはなんてことない表情で楽しそうに笑いながら。
「ラーレ軽いから! 全然走れるよ!」
「で、では。お言葉に甘えて少しだけ……」
「よーし、いっくよ~!」
「……わっ、高い……!」
 ラデュレは思わずラナの肩にぎゅっと掴まった。視界が変わり、風が頬を撫でる。
「これが……ラナの見ている景色なのですね」
「それ~~!!!」
 二人はそのまま、猫妖怪と追いかけっこをしつつ洞窟内を駆け回っていく。
「にゃはは! 楽しい~~!」
「ふふ、凄いですラナ! 風になったかのようです……!」

 全力で走り回った二人に仔猫たち。
 そして追いかけっこに夢中になっていた猫妖怪も次第に動きを緩め……最後にはその場にどさりと座り込んだ。
「ふぅ~、楽しかった~!」
「うう……皆さま溌剌なのです……」
「……ニャァ……」
 流石の猫妖怪も疲れ切ったのか、その場でぐでんと大きな巨体を横たわらせている。
「あの子、遊び疲れたみたい」
 瞬間、ぴこんとラナがひらめいたように立ち上がって。
「……ね! クロ、カイ、ルイスにお茶会開いてもらおうよ!」
「まあ、いいですね。お茶会とあらば、喜んでご準備いたします!」
 ラデュレはぽぽんっと三匹を召喚して、テキパキとお茶会の準備を始めた。
 クロもカイも待ってましたと張り切りつつ、ルイスもわくわくとテーブルのセッティングを行う。
 ラデュレはそっと横たわっている猫妖怪を見やり、優しく続けた。
「たくさん遊んだ後は……ゆっくりと過ごしましょうね?」
 蒼毛の猫妖怪はまるでその言葉を理解したかのように、満足そうに喉を鳴らした。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

花牟礼・まほろ
セレネちゃん(h03434)と!

すごーい!星空色のネコさんだっ
これはもう……
ネコさん大好きなまほろ達は
一緒に遊ぶしかないよね!
と瞳を輝かせてセレネちゃんと視線合わせ

おーい、ネコさん一緒に遊びましょ~!
フィアちゃんが危なくないように
大げさに呼びかけてネコさんの注意を引きつつ

まほろ、前に映画で見て憧れだったんだよね
でっかい動物さんのお腹に
思いきり飛び込むの!
両手をいっぱい広げてえーいとジャンプ!
あはは、すっごいもふもふっ
あったか~い!

ほら、セレネちゃんも来てごらん
とってももふもふ!
飛び込んできたセレネちゃんにうんうん頷いて
二人で両腕まわしても足らないくらいのもふもふ
ホントに持ち帰れたらいいのに~!
セレネ・デルフィ
まほろさん/h01075と

ねこさん…!
通路を塞ぐ猫さんの姿に瞳が輝き
向けられた視線にこくこくと頷く

危ないかもしれないので…少し下がっていてください、ね
とフィアさんにお願いして
まほろさんを追うように猫さんの方へ
一緒に、あそんでくれますか?

わかります…絶対、気持ち良いだろうなあ、と
もふもふさんのお腹のようなベッドで寝てみたいな、とか……
ふかふかのお腹に沈む感覚を想像して、そわり
躊躇いなく飛び込む姿に少し吃驚しつつ
嬉しそうな猫さんとまほろさんに笑ってしまって
ふふ…可愛い

では…私も失礼します、ね
えい、と猫さんのお腹に飛び込んで
はわ…もふもふ、ぽかぽか…気持ちいい…
…お持ち帰りしたいです…なんて、ぽそり


「わぁ……すごーい!」
 花牟礼・まほろは洞窟の奥に現れた蒼毛の猫妖怪を見上げてぱあっと表情を輝かせた。
 星空みたいな色合いの毛並み、大きな体に、つぶらな瞳。
「星空色のネコさんだっ」
 まほろは思わず隣の友人と視線を合わせ、にこっと笑みを零す。
「ネコさん大好きなまほろ達は……一緒に遊ぶしかないよね!」
 その言葉を聞いて、セレネ・デルフィも静かにこくりと頷いて。
「ふふ、そうですね。……猫さん、一緒に、あそんでくれますか?」
「……ニャ?」
 猫妖怪は不思議そうにこちらを見て、ゆっくりと尻尾を揺らした。
「おーい、ネコさーん! 一緒に遊びましょ~!」
 少し大げさなくらいに手を振り、声を掛けて注意を引く。
 フィアが危なくないように、という気遣いも忘れていない。
「ニャニャッ!」
 猫妖怪は作戦通りこちら側へ興味を惹かれるように近寄ってきた。

「……ね、まほろね」
 まほろは胸の前で手を組み、少し照れたように笑う。
「前に映画で見て、ずっと憧れてたんだ……」
 セレネはなんだろうときょとんと首を傾げて。
「でっかい動物さんのお腹に……思いっきり飛び込むの!」
「……! わかります……絶対、気持ちよさそう、ですよね」
 もふもふさんのお腹のようなベッドで寝てみたいな、とか。
 ふかふかのお腹に沈む感覚を想像してみたりとか。
 セレネは思わずそわそわとしてきてしまう。
「――よし、えーいっ!」
 まほろは両腕をいっぱいに広げて――
 勢いよく猫妖怪のふかふかのお腹へと飛び込んでいった。
「……ニャッ!?」
 ぽふん、と柔らかな音と共に。猫妖怪のもふもふがまほろの小さな体を受け止める。
「わぁ、すっごいもふもふ! あったか~い!」
 まほろはもふもふに埋もれながら、楽しそうに声を弾ませた。
「……ぐるる……」
 猫妖怪も一瞬驚いたものの、すぐに喉を鳴らし始める。
「ふふ……可愛い」
 躊躇いなく飛び込んだまほろと、嬉しそうな猫妖怪。
 その光景が可愛らしくて、セレネは自然と笑みが零れる。
 通路を塞いでいたはずの猫の姿に、今は警戒よりも愛おしさが勝っていた。
「ほら、セレネちゃんも来てごらん!」
 まほろがもふもふの中から手を振る。
「とってももふもふだよ~!」
「はい。では……私も、失礼しますね」
 そう言って、軽く膝を曲げ。ぴょんと飛び跳ねた、
「……えいっ」
 セレネもまた、猫妖怪のお腹へとぽふんと身を預ける。
「はわ……」
 もふもふへダイブしたセレネは、もちもちで沈み込む感触に思わず声が溢れ出る。
「もふもふ……ぽかぽか……気持ちいい……」
 まほろはうんうんと大きく頷きながら、自分もぎゅーっと猫妖怪のお腹に埋もれた。
「でしょー!」
 二人で抱きついても、まだ足りないくらいのでっかいもふもふだ。
「ホントに……持ち帰れたらいいのに~!」
 まほろが無邪気に言えば、
「ですね……お持ち帰り、したいです……」
 セレネも頬を染めて、ぽそりと小さく呟いた。

 蒼毛の猫妖怪はそんな二人を包み込むように、満足そうに喉を鳴らし続けていた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

木邑・零壱
【零コキュ】【SPD】アドリブ歓迎
星詠みの話にあった、『ねこっぽいもの』が姿を見せたみてぇだ な……
……ああ、うん。想像よりもはるかにゆるい見た目のネコみてぇな何かだな……?
害、らしい気配は感じねぇけど……一般人もこの場にいる。まずはその避難を優先するか

『具現血奏:業呪の刻印』を嬢ちゃんがいねぇ方向に放ち、敵の意識を逸らす
こっちを見ろ、アンタの相手は俺達だ
……嬢ちゃんも逃げな。何が起こるかわからねぇ以上、巻き込まれたくはねぇだろ?

しっかし……改めて見ると本当毒気が抜けるっつーか、敵対してる感じもねぇのがなぁ……
本当に遊んでもらいてぇだけなんかな、これ……?
小弓・佐倉
【零コキュ】【SPD】アドリブ歓迎
わ…この子が、話に聞いてた、ねこちゃん?…大きいね?気になるけど、今は…お仕事しなきゃ。零壱みたいに、もう一人のおねえさんのこと気にして…、…いいな、もふもふ…。…どうしたの、ヤグロ?え、なぁに?わ、わっ…(ダイブ)…もふもふ…

※説明
大きな猫ちゃんにもふり触りたくて浮つく小弓。保護者零壱が近くにいる状況。遊んでもらいたくて仕方がない猫らしきもの。危険はほとんどなさそうと判断した護霊は、零壱の銃で気が逸れた猫へ狙いを外さないと踏んだところに、√能力で小弓を猫へ向けてぶん投げます。もっふりダイブ。猫撫で声の効果はモロに浴びそうですが、一緒に居てやるにゃ!の気概です


 洞窟の地面からにょろりと現れた蒼毛の巨大な影を認めて、木邑・零壱は小さく息を衝いた。
「……星詠みの話にあった『ねこっぽいもの』ってのが、これか?」
 つぶらな瞳、やけに丸い輪郭、揺れる尻尾。そして壁のようなデカさ。
 想像していた“脅威”とはどうにも一致しない見た目に、少し拍子抜けする。
「……ああ、うん。思ったより、ずいぶんゆるい見た目だな……?」
 害意は感じない。殺気もない。
 だが――問題はそこじゃない。
(今は一般人もいる、まずはそっちだな)
 零壱は一歩前に出て、小弓とフィアを背中越しにかばうように立つ。
「……嬢ちゃん。離れろ。何が起きるかわからねぇ」
「は、はい……!」
 フィアはハッと正気を取り戻し、近場の岩陰に身を潜めたようだ。

「……わ。この子が……話に聞いてた、ねこちゃん?」
 零壱の背後からひょこりと顔を覗かせ、小弓・佐倉の視線は猫妖怪に吸い寄せられていた。
「……大きいね?」
 仕事中だとわかっている。わかってはいるのに。
 もふもふが、目の前に、視界のど真ん中にある。さわりたい。
「……いいな……もふもふ……」
「聞こえてるぞ」
 零壱は即座に釘を刺しつつ、銃を構えた。
 きょろきょろと状況が分かっていない猫妖怪に狙いを定め、血の弾丸を射出した。
 乾いた音と共に、呪刻を帯びた弾丸が猫妖怪の横を掠める。
 ――もちろん、狙いは外してある。
「こっちを見ろ。アンタの相手は――」
「ニャ!?」
 弾痕に驚いた猫妖怪が、びくっと跳ねて零壱の方へ意識を向けた。
 尻尾がぶわっと膨らみ、警戒とも遊びともつかない鳴き声を上げる。
 ……が、やはり飛びかかってくる様子はない。
 零壱は状況を一瞥し、眉をひそめた。
「しっかし……改めて見ると本当毒気が抜けるっつーか、……これ、ほんとに遊んでほしいだけなんじゃねぇのか……?」
「……えっと……」
 その背後で、小弓がもじもじと指を絡めた。
「……零壱……」
「……近くで、見ても……いい……?」
「ダメだ」
 即答だった。
「危ねぇって言ってんだろ」
「……でも……」
 猫妖怪が、小弓の方を見て「にゃぁ」と甘えた声を出した。
「……ヤグロ?」
 小弓の護霊が、ぴくりと反応する。
「え……なぁに……?」
「わ、わっ――」
 次の瞬間。
「……チッ、ヤグロ!?」
 零壱が振り向いた時には遅かった。
 通称《おててカタパルト》が発動し、小弓の体が――
「にゃっ!?」
 ぶんっと前方へ。
「え、え、え――!?」
 ――ぽふんっ。
 小弓の体は、見事に猫妖怪のふかふかのお腹へとダイブした。
「……ニャ!?」
「……わ……」
 もふっ。沈む。包まれる。温かい。
「……もふもふ……あったか……」
「……おい」
 零壱はやれやれと額に手を当てた。
「……あのなぁ……」
 猫妖怪は一瞬きょとんとしたあと、満足そうに喉を鳴らし始めた。
「……ぐるる……」
 小弓はもふもふに埋もれたまま、ぎゅっとしがみつく。
「……もう」
 零壱は大きく息を吐き、銃を下ろした。
「……怪我すんなよ。ほんとに」
 猫妖怪の尻尾が、ぺたぺた、と機嫌よく地面を叩いた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

シャル・ウェスター・ペタ・スカイ
「ねこー!」
猫がいる!という意味でもあるし、
猫、こっち向いて!って意味でもある叫びと共にボク、登場!
風の噂(※不思議な力)で猫が暇になっちゃったことを知っているので、思う存分遊んであげようと思うのです!

ねこー、撫でられるのが好き?猫じゃらしがいい?なんて言いながらまずは頭を撫でて相手の反応を見るよ
猫って撫でられる場所の好みの個体差が激しいし(※個人の感想です)そもそも撫でられることへの好みの個体差が激しいのでちゃんと合わせてあげないとね
撫でられるのが好きそうなら特に気持ちよさそうな場所を中心にナデナデ、おもちゃで遊ぶほうが好きそうならポニーテールを持って先端をフリフリしてじゃらしてあげるのだ!
ブランシュネージュ・クリスタリエ
※アドリブ・連携歓迎
気配を感じたらそちらへ注意を向け、フィアを確認した時点で守れる位置へ移動
「……大丈夫だ。下がってて」
落ち着いた声で伝えて背後へ
巨大な猫妖怪を前にしても武器は構えず、距離を詰めすぎない
威嚇しない立ち位置を保ちつつ、動きと気配を観察
構ってほしそうな様子を感じたら声を和らげる
「……そんなに大きいのに、ひとりで退屈だったのか?」
猫に話しかけるように言葉をかけ、手は伸ばさず外套の端を揺らすなどして反応を見る
近づいてきたら一歩引いて受け止め、じゃれつきは受け流す
「こっちだ……そっちは危ない」
低く優しい声で誘導し、常にフィア側へ行かせない。
本気の敵意がない限り戦闘は行わない
レイパスト・サンカバー
そこに見ゆるがエリア殿の妹殿か…!
しかし阻む者もいる…このままでは!

…猫?
いや、見た目だけで決めてはいかぬぁー!?

巨いなる躰でありながらここまで疾いとは…
…むむ? 絡みつきはすれども攻撃はして来ぬ…

…ひょっとして、じゃれておるだけ、であろうか…?

…と、ともあれ、今振り払えば妹殿に向かい、傷つく事になるやも知れぬ故、この猫の相手をしてゆこう
猫を喜ばす術は余り知らぬが、こちらからも撫でたり抱きかえしたりすれば良いであろうか?

巨きさの差もあり、主導権はずっと向こうが握っているが…こうしてじゃれつかれ、抱かれる心地は、なかなかに…

…い、いかん!つい眠ってしまった…!
誰かに揺り起こされる事になろうとは…
逝名井・大洋
※アドリブ&連携大歓迎

どもー!オマワリさんでぇす!
民間人にワルいコトをしちゃいそーなヤツは根こそぎ逮捕…ってあるぇ?
警察官らしく現場に急行、必要に応じてフィアちゃんを庇おうとはするものの
想定より遥かに戦意喪失状態の巨ネコに小首を傾げて。

…まぁコレも、頑張ってくれた他の√能力者さん達のお陰だよね!
警察手帳の紐をちょいちょい振り回して気を引いてみようか。
紐で遊ぶの好きな猫って結構多い気がするし!
喰らいついて来たら
強化した移動速度で紐をブン回しながら猛ダッシュ!
やーいコッチだよぉ!捕まえてみなよぉ!!
にょろ~んしてくる巨ネコが絶妙にカワイイ。
動画に収めたい気持ちを抑えつつ、全力で遊んじゃうもんねぇ!


 洞窟内の静かな空気を最初に破ったのは、風そのものみたいな声だった。
「ねこー!」
 その叫び声は、猫がいる!という意味でもあるし、猫、こっち向いて!という意味でもあった。
 そんな想いを全部まとめて、シャル・ウェスター・ペタ・スカイが投げ込んでくる。
「ニャ……!?」
 巨大な猫妖怪は、ぴくりと耳を動かした。
 目の間に颯爽と現れたシャルをじっと見つめている。構ってほしそうに。
「ねこー、撫でられるのが好き? それとも猫じゃらしがいい?」
 シャルは一切ためらわず、距離を測りながら近づいた。
 猫妖怪に敵意がないことを確認したのなら、まずは伸ばした手をそっと頭へ。
 もふっとした毛並みの弾力が返ってくる。見た目以上にもふもふだ。
 なでなでしてあげれば猫妖怪は気持ちよさそうにつぶらな瞳を細めて座り込む、どうやら撫でられることは好きなようだ。
「撫でられるの、好きなのかなー?」
 猫妖怪の様子を観察しつつ、シャルは特に気持ちよさそうな場所を中心にナデナデしてあげた。

 一方、その半歩後ろ。
 別の猫妖怪を目の前に、ブランシュネージュ・クリスタリエはすでに守る位置に入っていた。
「……大丈夫だ。下がってて」
 フィアを背に、武器は構えない。
 威嚇しない距離。逃げ道を潰さない角度を保ちながら猫妖怪の様子を窺った。
 巨大な躰が動くたび、外套の端をわずかに揺らして注意を引く。
 ゆらゆら揺れる布に興味を引かれているようだが、こちらに襲いかかってくる様子はない。
 どちらかといえば――、
「……そんなに大きいのに、ひとりで退屈だったのか?」
「……ニャ?」
 ブランシュネージュの声は低く、やさしい。
 猫はその声に反応し、無意識に一歩そちらへ踏み出した、と同時にブランシュネージュも半歩退いて警戒は緩めない。
 近づかせるが、これ以上は行かせないように。
 外套の揺れに戯れてくれば、ひらりと受け流しながらあくまでも距離を保つ。
 低く優しい声で誘導しながら、常にフィアの方には行かせように立ち回った。

 そしてまた一方、ブランシュネージュと同じ猫妖怪の元へレイパスト・サンカバーが駆けつけた。
「そこに見ゆるがエリア殿の妹殿か……!」
 どうやら別の者に守られて彼女自身は安全な立ち位置にいる、であれば目の前の猫妖怪をどうにかするべきだろうか。
「……猫……?」
 改めてレイパストはその巨体を見上げた。
 見た目は猫だ、いや、本当にこれはネコなのか……?
 自分の知識と照らし合わせるほど、いろんな矛盾と混乱が生まれてくる。
 たが次の瞬間、その巨体が自分の方へ飛びついてきた。
「むむっ!? 速い……! 攻撃、ではないのか……じゃれておる……?」
 無理に振り払えば、興味の矛先が別の者に向かう可能性もある。ならば今は甘んじてこの戯れを受け入れるべきであろうか。
「仕方ない……不慣れではあるが、この猫の相手をしてゆこう」
 とは言ったものの、猫を喜ばす術は余り知らない。こちらからも撫でたり抱きかえしたりすれば良いのだろうか……?
 悶々と考え込んでいれば、もふっと猫妖怪の腕に抱きかかえられてしまう。
「……これは……なかなかに……」
 もふもふ、あったか……眠気を誘うおふとんのように、ぽかぽかとしてきた。

「どもー!オマワリさんでぇす!」
 そんな楽しげな現場の最後に颯爽と滑り込んできたのは、逝名井・大洋。
 民間人に危機が及んでいると聞いて、庇う気満々で来た大洋は目の前で繰り広げられる光景に首を傾げる。
「……あるぇ? 想定より、だいぶ平和じゃない?」
 あっちでは銀髪の青年が猫妖怪と戯れまわって遊んでいて、こっちでは少女がもふもふされて気持ちよさそうに和んでいた。
 既に場は“遊び場”になりつつあった。
 だが仕事は仕事。大洋も警察手帳の紐をちょいちょいと振り回して試しに猫妖怪の注意を引いてみる。
「ニャ……!?」
 レイパストを抱えていた猫妖怪は思わず少女を掴んでいた手を離すと、大洋の方へとにじり寄っていく。
「……はっ!? 眠って……!?」
「大丈夫か?」
 駆け寄ったブランシュネージュは肩を貸し、レイパストはゆっくりと起き上がった。
「ああ、よもや誰かに起こされる事になろうとは……」
 しかしあのもふもふには、きっと誰も逆らえなかっただろう。
 猫妖怪の注意を引いた大洋は、手帳の紐をちょいちょいと巧みに動かしてさらに猫の興味を煽る。
 次の瞬間、猫の目がぴかっと光った。
「やっぱ、好きだよねーこういうの!」
 飛びかかってくる猫妖怪に対して、大洋自身も強化された速度で紐を振り回しつつ、猛ダッシュして距離を取る。
「やーい!こっちだよぉ! 捕まえてみなよぉ!!」
「ニャニャ~!」
 にょろ〜ん、と追いかけてくる巨ネコ。その動きが、妙にかわいいくて。大洋も思わず笑いが零れ落ちた。

 気付けば向こう側では、シャルも楽しげに自慢のポニーテールをじゃらし代わりにして猫妖怪と戯れ、走り回っていた。
 いつの間にやら静寂だった洞窟内はドタバタした空間へと様変わりして。
「……なんだかとっても、賑やかになりましたね?」
 ふとそんなツッコミを入れたのは、フィアだった。
「……平和で何よりだ」
「うむ」
 ブランシュネージュとレイパストも小さく頷きながら、しばらくこの様子を黙って傍観することにしたのだった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

ミカエラ・ルミナス
セチア(h01621)と
アドリブ大歓迎◎

まあ…!とってもかわいい…!
僕、ねこは大好きよ
セチアは?ねこ、すき?

え、うちにも?君、ねこを飼ってるの?
僕、ねこは好きだけど触れたことはほとんどなくて
猫妖怪が構ってほしいなら、絶好のチャンスだわ
うんと遊びましょう!

わ、猫じゃらし…!
ふふ、猫妖怪も根本はねこなのね
喜んでるわ
あ、今なら撫でられそうじゃない?
手を伸ばしてもふっ
かわいいわね
ねこがあまりに蕩けてるから

…セチア、セチア
僕のことも撫でていいのよ?

なんて、気になってつい
すり、と手に擦り寄って
やさしいぬくもり
蕩ける理由がわかったかも
また撫でてね、セチア
時結・セチア
ミュカ(h09153)さんと
アドリブ大歓迎◎

おやおや……見てごらん、ミュカさん
どうやらあれが猫妖怪、らしいよ
君は猫は好きかい?
僕も勿論、好きだとも

……しかしあの動き、構ってほしいのかな?
うちにもあんなふうな仕草をする子がいてね
猫では無いけれど、其れに近しい子がいてね
後は青龍もいてねぇ

おや、それはまたとない絶好の機会だ
僕も少し遊びたいし、遊ぶとしようか?

(そう言い、魔力を編んで作るは猫じゃらし
 おびき寄せるにはもってこいだ)

ほら、こっちにおいで
確かに喜んでるし、チャンスだね
もふもふ撫でちゃおう

……ふふ、可愛い子だね?

ミュカさんを、かい?
(少し考え)
なら、お言葉に甘えて
なんて、優しく頭を撫でようか


 洞窟の奥、先ほどまでの賑やかさが少し落ち着き始めた頃。
 蒼毛の猫妖怪はきょろきょろと誰かの気配を探すように視線を巡らせていた。
「まあ……!」
 その姿を見つけた瞬間、ミカエラ・ルミナスの声がぱっと花が咲くように弾んだ。
「とっても、かわいい……!」
「ニャ……!?」
 ミカエラの声に、猫妖怪はぴくりと耳を立てて反応する。
「ねえ、セチア。あなたは……ねこ、好き?」
「もちろん。僕も猫は好きさ」
 時結・セチアも穏やかな笑みを浮かべて猫妖怪へと視線を向けた。
 愛くるしいその動きを観察するように、ゆっくりと目を細める。
 猫妖怪はそんな二人の存在に気づいたのか、尻尾をふわりと揺らした。
 その仕草はどこか人懐こく、――構ってほしい、と言わんばかりだ。
「……あの動き」
 セチアはくすりと微笑む。
「うちにも、あんなふうに甘える子がいてね。猫ではないけれど、少し似ている」
「まあ! そうなの?」
 ミカエラがちょっぴり羨ましそうに、セチアを見上げて。
「僕、ねこは好きだけど触れたことはほとんどなくて……」
「おや、それならいい機会かもね?」
 相手が構ってほしいなら、丁度よいタイミングかもしれない。
 ミカエラの胸が、期待でふわりと浮いた。
「ええ、うんと遊びましょう!」

「そうだね、じゃあまずはこういうのを用意して……」
 そう言いながら、セチアは静かに魔力を編む。
 指先に形作られたのは、ゆらゆらと揺れる光の猫じゃらしだった。
「わ、猫じゃらし……!」
 ミカエラの瞳が、ぱぁっとまた輝く。
「――ほら、こっちにおいで」
 セチアは優しく落ち着いた声で、猫妖怪へ向けてじゃらしをふりふりと揺らす。
「……ニャッ!」
 じゃらしが揺れるたび、猫妖怪の視線が右へ左へと吸い寄せられる。
 ぱし、ともふもふの前足が伸び縮み、じゃれるように巨体が跳ねた。
 その様子を二人は微笑ましく見守りつつ。
「ふふ……やっぱり、根本は“ねこ”なのね」
「うん、喜んでる。今なら撫でられるかも」
「だ、だいじょうぶかしら……?」
 触ってみたいとは思いつつ、でも実際その場面が来ると少し緊張してしまう。
「大丈夫だよ、ほら」
 安心させるように、セチアはそっと猫妖怪を撫でてあげる。
 もふもふな巨体は撫でられつつ「ミャァ……」と甘えた声で鳴いた。
 ミカエラもそっと歩み寄り、真似するように恐る恐る手を伸ばす。
 細い指先が、蒼毛の毛並みに触れた瞬間。
 ――もふっ
「まあ……! ふわふわ!」
 想像していたよりもずっと、もふもふであったかくて。いつまでも撫でていたくなるような感触だ。
「……ふふ、可愛い子だね?」
「ええ、とっても」
 猫妖怪はすっかり蕩けたように目を細め、喉を鳴らし始める。
 その温もりに、二人のの表情も自然と緩んでいった。

 ――そして、ふと。
「……セチア」
 ミカエラは少しだけ声を潜め、冗談めかして微笑む。
「僕のことも……撫でていいのよ?」
 なんだかこの猫ちゃんを見ていたら、自分も撫でられてみたいなんて思ってしまって。
「……おや、ミュカさんを、かい?」
 セチアは小さく瞬きをしてから、少し困ったように、けれど楽しげに笑った。
「それなら……お言葉に甘えようか」
 そう言って、ミカエラの頭にそっと手を置いた。
 猫妖怪と同じように、やさしく、丁寧に。
「……ふふ」
 ミカエラは子供のように嬉しそうに目を細め、セチアの手にすり、と頬を寄せる。
「……蕩ける理由が、わかったかも」

 蒼毛の猫妖怪はそんな二人を包み込むように、満足そうに喉を鳴らし続けている。
 洞窟の奥は静かで、あたたかな時間が流れていた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

第3章 日常 『温室カフェの時間』


POW お茶を飲んでリラックスする
SPD 落ち着いた席で仕事をする
WIZ 花々の香りを楽しむ
イラスト みり
√ドラゴンファンタジー 普通5 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


 夜天洞窟での騒ぎは、まるで遠い夢のように感じられた。
 あの猫妖怪との戯れ――いや、ちょっとした愉快な攻防の余韻を抱えたまま、あなたは温室カフェの扉をくぐる。
 硝子越しに射し込む光はやわらかく、空気はほんのりと甘く満ちていた。
 見上げれば、温室の天井近くまで伸びる蔦と葉の間に星のように淡く瞬く花が揺れている。先程の洞窟で見た、星の花だ。
 エリアとフィア、姉妹の手によって大切に育てられ、この温室で静かに増やされているようだった。
「おかえりなさい。いらっしゃいませ」
 先に声を掛けてきたのは姉のエリアだ。洞窟でのお礼にと、彼女は星花を使ったメニューを振る舞いたいと申し出た。
「まだお店を開く前だからメニューは少ないし、試作品だけれど……」と遠慮がちに微笑みながら、エプロンを纏ってカウンターキッチンに向かう。

 彼女が最初に見せてくれたのは、星花のフラワージャム。
 星の花を煮詰めたジャムは花の香りも楽しめるよう仄かな甘さに調整されて、光を含んだ淡い色合いのそれは、スプーンで掬うと星屑のようにきらきらと燦いた。
 それに合わせた焼き立てのブリオッシュは、卵とバターをたっぷり練り込み、指で触れるとすぐ戻るほどにふんわりと軽い。掌に収まるほどの丸いブール型で、中央には浅い十字の切れ込みが入っている。そこにとろりとジャムを落とせば、淡い色合いの星花が切れ目の奥へと静かに染み込み、生地にゆっくりと広がっていく。
 最後に、透き通る琥珀色の星花茶。花を乾燥させて紅茶とブレンドしたもので、わずかな渋みが甘さを引き締める。先のブリオッシュと一緒にいただくことを想定した配合にしてるのだとか。もちろん、砂糖で甘さを足したりミルクとも相性は良い。そこはお好みで調整が出来る。

 温室の奥では、妹のフィアが小さな工房の扉を開けていた。摘みたての星の花が、ガラス瓶の中でそっと輝いている。
「よかったら、なにか形に残してみませんか?」
 押し花の栞。小さなレジンアクセサリー。淡く光を閉じ込めた耳飾りやチャーム。
 花は眺めるだけのものではなく、思い出を宿す器にもなれるから、とフィアは嬉しそうな笑顔を見せた。材料や工具は既に用意してあるらしく、作り方もフィア自ら手解きしてくれるようだ。

 窓辺で紅茶を味わうのも。星花をまじまじと観察するのも。工房で手を動かすのも。
 ――あるいは、ただ静かに呼吸を整えるのもいい。
 洞窟の闇とは対照的な、あたたかで光に満ちたひととき。
 星の花が揺れるこの場所で――、

 さて、あなたはどんな時間を過ごすのだろうか。

 * * *
 
 
小弓・佐倉
【零コキュ】【POW】アドリブ歓迎
ネコちゃん…満足してくれたかな。おねえさんたちも、いつのまにか仲直り。…さしこむおひさまみたいな空気で、ふたりが並んでるの、きっと…いいこと。
わたし…エリアさんのメニュー…食べてみたい、です。あのお星様のお花でつくるもの…とっても気になる。ふんわりブリオッシュといっしょに食べたら、星空と綿雲の夢みたい。いい香り…零壱、これ、おいしいね。
…ジャムや紅茶…誰かにあげたりは…できないのかな。渡したら、喜んでくれるかな、って、おもうひと、いるの。…一緒にここに来てもらうほうが…いいかな?二人の大事な温室は…ここに来なきゃ、見れないもんね。あとでわたしたちも、行こ?
木邑・零壱
【零コキュ】【POW】アドリブ歓迎
まぁ、あれだけ遊んだから満足してくれたんじゃねぇか?
……二人の間の空気も変わったみてぇだし、そうだな。様子見がてら店行くか

何、一からメニューを考えるってのは時間も手間もかかるもんさ。こうして試作でも形に出来てるだけでも立派だよ
――ん、うめぇ

(コキューの様子を見て、エリアに小さく挙手しつつ声をかける)
……なぁ、姉ちゃん。コイツらの物販は検討してたりするかい?
まだ今は試作の段階だが、今後その辺検討してるってんなら、いつか折を見て手土産として買いに行きてぇと思っててよ

……そうだな、例の温室がどんな感じか。見に行こうぜ、コキュー


「ネコちゃん……満足してくれたかな」
 夜天洞窟での騒ぎを振り返りながら、小弓・佐倉はぽそりと言葉を零した。
「まぁ、あれだけ遊んだから満足してくれたんじゃねぇか?」
 猫妖怪の気まぐれな瞳を思い出し、木邑・零壱も肩を軽く回しながら苦笑する。
「……だったらうれしい。おねえさんたちも、いつのまにか仲直り、してたみたい」
「そうだな。様子見がてら店に行ってみるか」

 二人は姉妹に招かれて、温室カフェへと足を踏み入れた。扉をくぐった瞬間、ふわりと温かな光に包みこまれ、洞窟の冷たさとは違う、柔かな甘い空気に思わずほっと息をつく。
「……さしこむおひさまみたいな空気で、ふたりが並んでるの、きっと……いいこと」
 視線の先には、エリアとフィアが仲睦まじく話していた。星の花に囲まれた姉妹の姿は、どこか穏やかで、確かに洞窟で見た時よりも近い距離にあった。
「わたし……エリアさんのメニュー……食べてみたい、です」
 あの星の花で作る料理がどんなものなのか、とても気になった小弓は姉妹がおすすめしてくれた試作メニューに興味津々の様子。見兼ねた零壱が人差し指をひとつ、エリアに試作品のメニューを二人分注文した。
 二人はテーブルで届くのを待ちながら、まだオープン前のカフェの様子をぐるりと見回す。
「店を開くのもメニューを考えるのも、時間や手間が掛かるもんだ。こうして試作でも形に出来てるだけで、立派だよな」
 こくこく、と小弓も同意するように頷く。
「うん。お星様のお花、どんな味なんだろう……たのしみ」
 そわそわして待つ時間を楽しんでいれば、焼き立てのブリオッシュと星花ジャム、星花茶をトレイに乗せたエリアが二人の前にメニューを並べ小さく「どうぞ」と勧める。二人は「いただきます」と声を合わせたあと、焼き立てのブリオッシュを手に取った。
 ふわりとした感触。星花ジャムをとろりと落とせば、光を含んだ甘い色が生地の奥へと静かに染み込んでゆく。
「――ん、うめぇ」
 零壱の短い言葉に、余計な装飾はない。だが確かな満足が滲んでいる。
「ふんわりなブリオッシュといっしょに食べたら、星空と綿雲の夢みたい……」
 小弓もそっと口に運ぶ。温かい生地と透明な甘さと星花の香りが、ほのかに鼻をくすぐる。
「いい香り……零壱、これ、おいしいね」
 零壱も頷きながら小弓の嬉しそうに食べる様子を見守りつつ、エリアへ軽く手を挙げた。
「……なぁ、姉ちゃん。コイツらの物販は検討してたりするかい?」
 エリアがきょとんと目を瞬く。
「いえ、まだ試作品なので……」
 と少し自信なさげに笑うと、零壱は真面目な顔で返す。
「いつか折を見て、手土産として買いに行きてぇと思っててよ」
 微笑を浮かべるその声音は、冗談半分ではない。
 小弓も湯気が淡く揺れるカップを両手で包みながら、ぽつりと零す。
「渡したら、喜んでくれるかな、って、おもうひと、いるの」
 零壱は視線を落とし、ほんのわずかに目を細めた。
「そうだな。例の温室がどんな感じか。見に行こうぜ、コキュー」
「……うん。一緒にここに来てもらうほうが……いいかな?」
 二人の大事な温室は、ここに来なきゃ見れないもんね。
 星の花が、硝子越しの光を受けて揺れる。甘さは静かで、けれど確かに胸の奥へと染みていった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

和田・辰巳
【琴瑟】アドリブ・アレンジ歓迎
久しぶりのモフモフだったねぇ
存外相手も遊んでほしかったのかもね
あ、お店で色々作れるみたいだよ。あっちに行ってみない?

そうだね……榴って読書たまにしてるよね。押し花の栞とかどうかな

じゃあ折角だし思い出の品として作ってみない?
出来上がった物をお互い交換しようよ!

榴が作ってくれた物なら何でも嬉しいし、榴はセンス良いからね。楽しみにしてる!

温室までは榴の手を握って。少女たちにあったら挨拶。
星花の中でも冬の空に瞬くような白い色合いを選んで押し花に
手順を聞きながら丁寧に心を込めて
星に纏わる花たちは色々あるけど、花言葉にこんなものもあるみたい
「星に願いを」
押し花には変わらぬ愛を
四之宮・榴
【琴瑟】アドリブ・アレンジ歓迎

心情
…良かった。
…今回は、逃げられません…でした。

…は、はい。
…温室です、ね。
…何か…造りたい物が…御座います、か?

…僕は、偶に…読書をします…っ…が、栞ですか…?
…た、確かに…合ったら、嬉しい、ですが…。
…ぼ、僕のセンスは…大変怪しい…ですが…そ、それでも宜しければ…っ…。

…恥ずかしいです、からね。

…だから、良くないです…から…っ!

行動
選ぶ花は、星の花と青紫の釣り鐘型の花をセットに押し花の栞制作を希望します。
手順を教えて頂きながら、あんまり辰巳には見せないように。
丁寧に、心を籠めて。
僕に心なんてあるかは不安ですが、でも辰巳を思う心があるはずだから。
貴方様と一緒に


「……良かった。……今回は、逃げられません……でした」
 猫妖怪とのひと時を思い返し、榴は小さく息を整えながら呟いた。
「存外相手も遊んでほしかったのかもね」
 そんな榴の様子を隣で見守りながら、辰巳は満足げに笑みを零す。
 二人が歩む先は姉妹が招いてくれた温室へ続く灯り。
 硝子越しに降るような淡い陽の光に照らされ、星花が静かに揺れていた。
 カフェの隣にはクラフト工房が併設されていて、どちらも楽しめるようになっているようだ。
「んー……。榴、あっちに行ってみない?」
 辰巳が視線を向けたのはクラフト工房の扉、何か作りたいものがあるのだろうかと榴は隣の恋人を軽く見上げる。
「……何か……造りたい物が……御座います、か?」
「そうだね……榴って読書たまにしてるよね。押し花の栞とかどうかな?」
「はい……僕は、偶に……読書をします……っ……が、栞ですか……?」
 榴の眸がぱちりと見開かれる。
「……た、確かに……合ったら、嬉しい、ですが……」
 自分のために選んでくれたその気持ちに、榴は思わず頬が熱くなる。
「じゃあ折角だし思い出の品として作ってみない? 出来上がった物をお互い交換しようよ!」
「……ぼ、僕のセンスは……大変怪しい……ですが……そ、それでも宜しければ……っ……」
 辰巳は榴が戸惑いながらも頷いてくれる彼女の様子に柔く笑みを零して。
「榴が作ってくれた物なら何でも嬉しいし、榴はセンス良いからね。楽しみにしてる!」
「……そう、言われますと。余計に、恥ずかしいです……」
「大丈夫だって」
「……だから、良くないです……から……っ!」
 恥ずかしそうに俯く榴は少し躊躇いながらも、辰巳の手にそっと触れた。それに気付いた辰巳も、自然に握り返す。そうして二人はクラフト工房の扉をゆっくりと開いた。

 妹のフィアに軽く挨拶を交わし、二人は花の並ぶ棚へと歩み寄る。
 棚には様々な色合いの花が魔法の瓶に保管されていて、その色鮮やかさを保っていた。
 辰巳はその中で、冬の空に瞬くような白い星花を手に取った。
 冷たい夜を照らすような、澄んだ光。自分を照らしてくれる彼女の心のような色を。
 榴は、白い星花に青紫の釣り鐘型の花を添えることにした。
 白と青、静かな音色を思わせる組み合わせだ。
 榴は隣の辰巳にあまり見られぬようにそっと隠しながら、花の配置を整える。
 二人は手順を教わりながら、慎重に丁寧に手を動かしていった。
「……僕に、心なんてあるかは不安ですが……」
 真剣に栞に向き合うさなか、榴は小さく独り言を零す。
「……でも辰巳を思う心は、あるはずだから……」
 そっと聴こえたその言葉に聞こえないふりをして、辰巳は静かに微笑んだ。

「……出来まし、た……!」
 完成した栞を手に、榴はぱぁっと表情を綻ばせる。白と青の花が、手のひらの栞の中で静かに咲き誇っている。
「うん、俺も完成した」
 辰巳も栞を手に、照明へと透かす。透明な下地に白い星の花が美しく輝いていた。
「そうだ、作りながら聞いたんだけど、花言葉にこんなものもあるみたい」
 ――星に願いを。
 その言葉の通り、この星の花にも願いを込めて。
「……押し花には……変わらぬ愛を、という意味も……あるそう、です」
 これも作りながらフィアに聞いた話だ。
 偶然とはいえ、こうして栞を贈り合うきっかけが出来たことに、榴も嬉しそうに目を細める。
 そうして二人は完成した栞を、互いに差し出した。
「ありがとう。大事にするね」
「……貴方様と一緒に、読む本が……増えますように」
 硝子越しの光が、二人の間にやわらかく落ちる。
 栞に込められた想いは、かたちとして残り、未来へと続いていくだろう。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

ユナ・フォーティア
(共演アドリブ歓迎)
夜天洞窟から出た後の光が幸せな夢から覚めた朝のようですな♡ 大きな猫ちゃんと遊べたし、姉妹とも無事で本当に良かったよ! これが星花のフラワージャム…星空のように煌めいてますな〜★ お言葉に甘えて… 琥珀色の星花茶を飲んでから…(渋みも美味ですな〜) 星花のジャムを塗った焼きたてのパンを齧れば…姉妹との大切な思い出に育まれた花の優しい甘みがもっと際立って…(涙ほろり)凄く美味しい…♡ お茶楽しんだらフィア氏と思い出を宿す花のチャームを作ろっと! 大切な思い出は装飾品にして大切にしたいからね! ((煌く星花を見つめ)綺麗…本当に星の花は姉妹の大切な宝物なんだね!と微笑む)


 夜天洞窟を抜けた瞬間、ユナ・フォーティアは思わず目を細めた。
 差し込む朝の光が、まるで幸せな夢から覚めた後のように柔らかい。
 大きな猫ちゃんと心ゆくまで遊び、姉妹も無事だったことにほっとしつつ、胸の奥に残る温もりに自然と頬が緩む。

 姉妹が招いてくれた温室へ足を踏み入れると、硝子越しの光が花々を照らしていた。淡く輝く星花に見惚れつつも、テーブルに並ぶ小瓶に気付きユナは小さく声を弾ませながらそれに近づいた。
「これが星花のフラワージャム……星空のように煌めいてますな〜★」
 小瓶を傾けると、キラリと光りを反射して星の輝きを返してくれる。
 そしてエリアが勧めてくれたメニューを注文し、まずは琥珀色の星花茶をひと口。
「渋みも美味ですな〜」
 ほのかな渋みが舌に残り思わず頷きながら、次は焼き立てのブリオッシュを手に取った。星花のジャムを塗り、そっと齧る。甘さがふわりと広がった瞬間、洞窟での出来事や姉妹の笑顔が胸に重なる。
 思い出に育まれた花の味が、涙腺をやさしく揺らす。
「凄く美味しい……」
 湯気の立つカップを置き、ユナは温室内のきらめく星花を見つめた。
(大切な思い出は装飾品にして、大切にしたいよね……!)
 思い立ったらまずは行動。ユナはクラフト工房に足を運び、想い出のチャームを作ることにした。
 選んだ一輪を、教わった手順で丁寧にチャームへと仕立てていく。
 閉じ込めたのは花だけではない。あの夜天洞窟の笑い声も、再会の安堵も一緒だ。

 完成した掌に乗せた小さな星は、硝子越しの光を受けて静かに瞬いた。
「綺麗……本当に星の花は姉妹の大切な宝物なんだね!」
 夢は覚めても、思い出はここにある。ユナは満足そうに微笑んだ。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

御園・藍
え、ええ…どうしよう?
お茶も工房もどっちも面白そう…!
んーとんーと、じゃいつだって使って眺められる押し花の栞を作ってみようかな?
ん?あれ?栞にしちゃったらこの光はなくなっちゃうのかな?
(光が残ったらそれはそれで弟の興味を引きそうだからちょっと保管方法を考えないとなぁ…と思う)
作り方を教えてもらいながら丁寧に作業していこうっと。
さっきまで猫さん相手にめいっぱい体を動かしてたからこうして細かい手先の作業は落ち着くね。
手を動かすから眠くなることもないし。

出来上がった栞は持ち歩いてるメモ帳に挟んでなくさないように大事にカバンにしまっておこ。


 夜天洞窟を出たあとも、御園・藍の胸はまだ少しだけ高鳴っていた。
 大きな猫を相手に思いきり体を動かした余韻が、腕や脚に心地よく残っている。
 姉妹が招いてくれた温室へ足を踏み入れると、ふわりと甘い香りとやわらかな光が迎えてくれた。
「え、ええ……どうしよう?」
 その声は困惑と言うより、嬉しい迷いから零れた言葉だった。
 素敵な星花の温室、お茶も魅力的、クラフト工房も気になる。思わず視線があちこちへ泳いでしまう。
「どっちも面白そう……!」
 しばらく悩みつつ頭を唸った末に、藍はぱっと顔を上げた。
「んーと、じゃあ、いつだって使って眺められる押し花の栞を作ってみようかな?」
 カフェのお茶はいつかこのお店がオープンした時の楽しみにとっておくのもいいかもしれない。そんな風に今は自分を言い聞かせながら、まずはクラフト工房の扉へと向かった。

 工房の棚には魔法の小瓶に保管された星花が沢山並んでいた。
 そのきらめく星花を見つめて、ふと藍は首を傾げる。
「あれ? 栞にしちゃったらこの光はなくなっちゃうのかな?」
 もし残ったらそれはそれで弟の興味を引きそうだ。保管方法をちゃんと考えないと――そんな現実的な思考が顔を出し、藍は小さく笑う。
『いえ、光は淡く残りますよ。暗い場所だとよく見えるかもしれませんね』
 フィアの助言に、藍はなるほど~と頷きながら応えて。作り方の手ほどきを受けながら、慎重に丁寧に、花弁をそっと並べながら栞を作ってゆく。
 さきほどまで全身で駆け回っていた反動か、細かな手作業が妙に落ち着く。
 呼吸が整い、指先の感覚が冴えていく。手を動かしているからか、眠気も来ない。

「――よし、できた……!」
 やがて完成した栞を照明の光に透かす。星花の淡い輝きが、薄く閉じ込められている。
 満足げに頷くと、藍はいつも持ち歩いているメモ帳へそっと挟み、鞄の奥へ仕舞った。形として残した想い出をなくさないように、大切に。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

ブランシュネージュ・クリスタリエ
※アドリブ•アレンジ歓迎
温室の明るく澄んだ空気と景色に目を向けて
花を眺めながら、エリアとフィアが大切に育ててきたことに思いを馳せる。
自分も花が好きだからその手間や気持ちはよく分かる。花がよく見える席を選んで着席しよう。
ジャムはどんな味かな?
洞窟で一緒に摘んだ花だし気になってるんだ
それにお茶も、ミルクティーが好きなんだと笑顔で伝えて。
ジャムは少量ずつブリオッシュにのせて
甘さ控えめなのに花の香りがちゃんと残ってるのが美味しい!それに星屑食べてるみたいでちょっとドキドキする。
これとても好きだな、それにブリオッシュは温かくてふわふわで、すごく安心する味。
星花茶はまずはそのままで、途中でミルクを足して。ほっとした気分になってのんびりと座り直して周りを見回すと同じように楽しんでる人たちを眺めて笑顔になる。
帰り際にエリアに向けてまた来てもいいか?と。
次は別の星花のメニューも楽しみにしてると伝えよう。
工房の方へ視線を向けて星の花、何にするのがいいかなと小さく笑ってそちらに向かう。


 温室に足を踏み入れた瞬間、ブランシュネージュ・クリスタリエは静かに息を吸い込んだ。
 澄みきった空気とやわらかな光が、硝子越しに花々を透かしている。
 揺れる星花を見つめながら、エリアとフィアがここまで大切に育ててきた時間に思いを馳せた。
 ――自分も花が好きだからわかる。土に触れ、水を与え、枯れそうな葉に胸を痛めるあの感覚。好きという気持ちだけでは続かない、この温室は手間と祈りの積み重ねだ。

 ブランシュネージュは姉妹の勧める侭に、花がよく見える席を選び静かに腰を下ろした。
 テーブルに運ばれてきた星花のフラワージャムの小瓶を、そっと覗き込む。
「洞窟で一緒に摘んだ花、どんな味が気になってたんだ」
 せっかくなので頂いて行こうと、ブリオッシュと星花茶も一緒に頼みながら、それとミルクティーが好きなのだとこっそり笑顔で伝える。
 そうして運ばれてきた焼きたてのブリオッシュ。バターと卵と砂糖の香りがほわりと優しく奏で、そのままでも美味しそうなのだけれど、まずはおすすめ通り星花ジャムを少量ずつのせてみる。
 慎重に、丁寧に。とろりと切れ目に乗せたジャムはじわりと生地に吸い込まれてゆく。跡には星花の小さな花びらが残り、きらきらと星空のように燦いていた。
 ひと口運ぶと、やさしい甘さがふわりと広がる。控えめなのに花の香りが確かに残る。
「……まるで、星屑を食べているみたい」
 星きらめく温かなブリオッシュはふわりとしていて、どこか懐かしく安心する味だった。
 ブリオッシュの甘さを楽しんだあとは、星花茶のカップを手元に引き寄せる。透き通る琥珀色を目で味わいながら、まずそのままで。澄んだ香りを楽しみつつ、途中でミルクを足す。すると琥珀色が淡くほどけ、ほっとする香りへと変わった。
 少しずつ、ゆっくりと星花のミルクティーを味わいながら、背もたれに身を預けふと周囲を見渡した。皆なごやかに、この空間を楽しんでいるようだ。
 その様子に、ブランシュネージュも自然と微笑みが零れた。

 星花のメニューを堪能し、名残惜しそうに席を立った帰り際、皆を持て成しているエリアにそっと声を掛け。
「……また、来てもいいか?」
『ええ、もちろんです。その時までにお店をオープンできるように、がんばりますね』
 エリアは少し冗談交じりに笑いつつ、けれど其処には初めて会った時の不安そうな表情はもう消えていた。
 ブランシュネージュも小さく頷き返し「次は別の星花のメニューも楽しみにしている」と伝え、軽く手を振ってカフェをあとにする。

 そして次は工房へと足を向ける。揺れる星の花を見つめながら、愉しげに小さく笑みを零し。
「さて、何をつくろうか」
 思い出を形にする時間は、まだこれからだ。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

レイパスト・サンカバー
色々あったが、姉妹が無事で何より
…ただ、目的の為とはいえ、エリア殿には己を偽っていた事は詫びねばな
それを済ましてからカフェを楽しんでゆこう

丹精込めて作られた品々の輝きに思わず心を踊り、口にすれば頬が緩む
紅茶も香りと味を楽しみつつ、念のため、とミルクと砂糖を加えるとより顔が綻ぶ
…エリア殿の我を見る目が幼子の振りをしていた時に戻っているような…
照れくさくはあるが、これもまた良きひと時であるな…

フィア殿の工房も覗いてゆこう
星々の新たな形に見入りながら、1つ選び作るとなれば「何れが良いであろうか」と相談し、手解きを受けながら作り上げてゆこう

そうして作り上げた物を見て、思わず笑みが溢れる
…フィア殿の見る目も、先のエリア殿と同じ、幼子を見る目になっているような…!?
思わず照れてしまうが…
それもより笑みを強くしてゆく

…故に、こうして会った者を笑顔にしてゆく2人の笑顔が、これからも続く事を願おう…


 夜天洞窟を後にし温室の光を目にしたとき、レイパスト・サンカバーは静かに胸を撫で下ろした。
 色々と、主に巨大猫との大格闘などがあったが、姉妹が無事で何よりだった。
 だが一つ、胸に引っかかるものがある……目的のためとはいえ、エリアに己を偽っていたことだ。
 無垢な子供のフリをしていたこと。その詫びは、世話になる前にきちんとしなければ。
 レイパストは意を決し、温室の入口で足を止め、皆を招き入れていたエリアに真摯に言葉を伝える。ことの事情を聞かされたエリアは一瞬きょとんとしたのち、柔らかく笑った。その表情に、肩の力がふっと抜ける。許されたというより、受け止められたのだと感じたからだ。

 蟠っていた気持ちをスッキリとさせたのち、ようやくカフェの席へと向かった。
 丹精込めて作られた星花のジャム、ブリオッシュに星花茶、そのどれもが硝子越しの光を受けてきらめいていた。
 レイパストは思わず心踊りながら、とろりとジャムをのせたブリオッシュをそっと口に運ぶ。ふわりとほどける甘さに頬が自然と緩む。それに上品な花の香りも広がって。なるほどコレは確かに、と舌鼓を打ちながら。次に手を伸ばした星花茶もまた芳醇だ。まずはそのまま香りと味を楽しみつつ、念のためミルクと砂糖も加えて味わってみる。琥珀色がやわらかくほどけ、甘い香りが立ちのぼった瞬間、さらにレイパストの顔が綻んだ。
 ほくほくと星花のメニューを楽しんでいれば、何やら視線を感じふと顔を上げてみる。するとエリアがニコニコと笑顔を咲かせながら、自分のことを見ていた。その表情はあのとき幼子の振りをしていた自分を見る顔に戻っているような気がして、思わず照れくささに咳払いを一つこぼす。
 まあ、事情は説明したが自分の見た目はこのとおりだ。エリアの視線も納得はいく。
 ……それに、たまにはこういう扱いも悪くはない。
 これもまた良きひと時だと、レイパストは小さく頷いた。

 ひとしきりカフェを堪能したあとは、フィアの工房も覗いていくことにした。
 工房は星花の淡い明かりに包まれていた。瓶に保管された星花は魔法で枯れることなく輝いて、試作品として作られ新たな形へと姿を変えた星々に、しばし見入ってしまう。
「何れが良いであろうか?」
 栞にチャームに小さなアクセサリーに、どれも捨てがたい。
『うーん、そしたらチャームはどうですか? 好きなところに付けられますよ』
「……なるほど、ではそれの作り方を教えてもらえるか?」
 相談すれば、フィアは楽しげに頷きながら手解きをしてくれた。教わるまま、丁寧に手を動かしてゆく。まずは使いたい星花を選び、完成形を想像しつつ慎重に花びらを配置していく。そうしてレジンで固め、金具を取り付ければ淡く輝く星花の小さなチャームが出来上がった。
「でき、た……!」
 完成した品を掌に乗せた瞬間、レイパストの表情にも思わず笑みが零れる。
 ふと我に返って顔を上げると、フィアの目もまたどこか幼子を見るような優しさを宿していた。先ほどのエリアと同じだと気づき、思わず照れながら。咳払いをひとつこぼした。

 こうして会う者を笑顔にしてゆく二人と、その笑顔がこれからも続くことを願いながら。
 レイパストの胸の奥には、小さな星のような温もりが灯っていた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

時結・セチア
ミュカ(h09153)さんと
アドリブ大歓迎◎

此処が工房ですか、色々なものがあって目移りしてしまいそうですが……
成程、形に……面白そうだ
折角の機会だからね、お互いに贈りっこ、してみよっか
ミュカさんからの贈り物、楽しみにしてるね?

色々創れるというのなら、何にすべきか悩むけれど…、押し花か
良いね、仮に本を読まずとも、目で楽しめるものだし……創り方を習いつつ、用意しちゃおう

これは……花の耳飾りか
綺麗だね
うん、気に入ったよ
どうかな、似合ってる?(空いてる耳の方に、折角だからつけて、君の顔を覗き込む

ふふ、栞も気に入ってくれたなら良かった
大切に使って貰えるなら、嬉しいよ

……今日を彩る、素敵な想い出に成ったよ
ミカエラ・ルミナス
セチア(h01621)と
アドリブ大歓迎◎

ね、ね、セチア
せっかくだもの
なにかかたちに残さない?
ええ、僕も楽しみにしてるわね

セチアの耳飾りを思い出す
…僕が贈ったものでも、つけてくれるかしら
少しばかり弱気になりつつも
よし、すてきな耳飾りにするわ!
と意気込む
星の花が揺れる耳飾りを作って

セチア、これ
受け取ってくれる…?
ちょっぴり歪かもしれない耳飾りを差し出して
君の耳を彩らせてくれたらうれしいわ
っに、似合ってる…!
ちかいわ、もう…!
頬を淡く染めて

わ、これ…栞?
ふふ、ありがとう
大切に使わせてもらうわね
嬉しすぎて胸にぎゅーっと抱き込む

お互いの手を介した思い出の品
きっといつだって心に咲く花となる


 姉妹に招かれた温室の奥、工房の扉をくぐればそこは星花の淡い明かりに包まれていた。丁寧に手入れされた道具や工房の様子、棚の瓶に保管された星花は魔法で枯れることなく輝いていて、手に取ってくれる誰かを待つように静かに色付いている。
 そんな素敵な工房の様子に、ミカエラ・ルミナスはぱちりと眸を瞬かせ、胸踊らせる。
「ね、ね、セチア。せっかくだもの、なにか形に残さない?」
 揺れる星花を眺めていた時結・セチアも興味深そうに工房を見渡して。
「色々あって目移りしてしまいそうですが……成程、形に、か。面白そうだね」
 少し考え、口元を緩めながらミカエラの方へと振り返る。
「そうだ、折角の機会だから……お互いに贈りっこ、してみよっか?」
 その一言に、ミカエラの表情がぱぁっと花咲く。
「わぁ、いいわね。さんせいよ!」
「ふふ、ミュカさんからの贈り物、楽しみにしてるね?」
「ええ、僕も楽しみにしてるわ」

 さて、彼への贈り物、何がいいかしら?
 ふとミカエラは隣で同じように思案するセチアの横顔を見ながら気付く。そういえば彼は片耳しか耳飾りをしていない。何か意味があるのかもしれないけれど……もう片方の空きを彩る何かを作ったら、つけてくれるだろうか? 自分が作ったものでも?
 ほんの少し弱気になりながらも、首をふるりと振って。
(……よし、すてきな耳飾りをがんばって作るわ!)
 ミカエラは小さな雫型に星の花を閉じ込めて、そこへ慎重に金具を取り付ける。揺れた時に星の花がそっと光りを受けるように、角度を確かめながら。ほんのわずかに歪んでしまったけれど、それも手作りの証だと思い直して。
 一方のセチアは、まず最初に机に並ぶ花材を吟味した。
(色々と創れるなら、悩むけれど……)
 その中でも惹かれたのは押し花だった。彼女が本を読むかは分からないけれど、仮に読まずとも目で見て楽しめるし、いつでも持ち歩けるものだ。
 作り方を教わりながら丁寧に花を並べていく。その手つきは穏やかで、迷いがない。
 そうして瞬く間に作業に没頭する時間は過ぎていき――。
「セチア、これ……受け取ってくれる?」
 完成したちょっぴり歪な耳飾りを、少しだけ自信なさげに差し出すミカエラ。
 君の空いた片耳を彩らせてもらえたら、そんな気持ちを込めた贈り物を見てセチアは柔く眸を細め。
「これは……花の耳飾りか」
 そっとミカエラの手から受け取ると、自分の空いた片耳に早速付けてみる。きらりと彼の片耳で揺れる星の花を見て、やっぱり似合うなぁとミカエラは頬が熱くなり。
「どうかな、似合ってる?」
 セチアはよく見えるようにと、ミカエラの顔を覗き込みながらぐっと距離を詰めた。
「……っ、に、似合ってる……わ! ちかいわ、もう……!」
 急に彼の顔が近付いたものだから、胸がどきりと跳ねた。ますます頬を染めるミカエラに、セチアは少し楽しそうに笑いかけながら。
「ふふ、じゃあこちらも。どうぞ」
 差し出されたのは、星花を閉じ込めた栞。淡く輝く星の花を星座のように配置した、見た目にも綺麗な、彼らしさが伝わる品だった。
「わ、これ……栞?」
 ミカエラは受け取ったそれを胸にぎゅっと抱きしめた。
「ふふ、ありがとう。大切に使わせてもらうわね」
「気に入ってくれたなら良かった。大切に使って貰えるなら、嬉しいよ」

 お互いの手を介して生まれた、小さな贈り物。揺れる耳飾りと、光を閉じ込めた栞。
「……今日を彩る、素敵な想い出に成ったよ」
「ふふ、ほんとね」
 セチアの静かな言葉に、ミカエラもコクリと頷く。
 きっとこの先も、何度だって今日の日を思い出すだろう。
 それはいつだって、心に咲き続ける花になる。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

トゥルエノ・トニトルス
色々と無事に解決した様子ならば何よりだ…!
それでは早速温室カフェにもお邪魔させて頂こう〜
ふむふむ、蔦と葉の伸びる温室に
星のように淡く瞬く花が揺れている
とても温かな気持ちになれる光景で良きものだなぁ

どんなメニューが食べられるかも
楽しみにしているぞ…!と
やはり焼き立てのブリオッシュは食べてみたいところ〜
星花のジャムともよく合っておいしいな
琥珀色の星花茶も一緒に合わせられると聞いて…!
砂糖とミルクを足したり、自分好みの味を
探してみるのもまた楽しめるのだなぁ
今度は知り合いにも声を掛けて
また訪れたくなる店であったぞぅ
こうして人々の楽しむ光景を眺める以外にも
よき時間を過ごさせて頂いたな


 夜天洞窟の騒ぎが落ち着き、姉妹の無事を見届けたトゥルエノ・トニトルスは大きく息を衝いた。
「色々と無事に解決した様子ならば、何よりだ……!」
 胸の奥に残っていた緊張が、ようやくほどけていく。
「――それでは早速、温室カフェにもお邪魔させて頂こう〜」
 意気揚々と、トゥルエノは姉妹に招かれた温室へ足を踏み入れた。
 扉を開けると、温かな日差しと甘い香りが出迎えてくれる。蔦と葉がやわらかく天井を縁取り、その下で星のように淡く瞬く花が揺れていた。硝子越しの光が反射し、白や金のきらめきが静かに漂う。
「ほう……これはまた、とても温かな気持ちになれる光景で、良きものだなぁ」
 花のよく見える席に腰を下ろし、わくわくと頼んだ品たちが届くのを待つ。
「どんなメニューが食べられるか、楽しみだ……!」
 届いたのは、焼き立てのブリオッシュとそれに添えられた星花のジャム。そして琥珀色に輝く星花茶だ。運ばれてきたそれに、まずは星花のジャムをたっぷりのせる。ひと口頬張れば、ふわりと甘さと花の香りが広がった。
「……む、これはよく合うな。星花の香りがしっかりと感じられる」
 さらに琥珀色の星花茶にも眸を輝かせる。まずはそのまま一口。澄んだ香りと控えめな渋みを確かめ、次に砂糖をひとさじ、ミルクを少し足してみる。
「ほう、自分好みの味を探してみるのもまた楽しめるのだなぁ」
 甘さが増した茶を啜りながら、周囲に視線を向けてみた。笑顔で語らう者、真剣な面持ちで工房に向かう者。それぞれが思い思いにこの場所を楽しんでいる。
 ただ眺めるだけでも心が和むが、今日はそれ以上だ。
 自分もまた、この温かな時間の一部になっているのだから。
「今度は知り合いにも声を掛けて、また訪れたくなる店であったぞぅ」
 立ち上がり、もう一度星花を見上げる。
 光を宿した花々は静かに、しかし確かに人の心を照らしている。

 こうして人々の楽しむ光景を眺めるだけではなく、自らも佳き時間を過ごせたことにトゥルエノは満足げに頷いた。胸の奥に灯った温もりは、雷の名を持つ彼の裡にもやさしく残り続けるのだった。
🔵​🔵​🔵​ 大成功

皮崎・帝凪
【月凪】
我が|機械生物《しもべ》達はどちらかと言うとツルツルやカチカチだが…
…有りだな、巨大もふもふという選択肢も

だが今日はもうモフ疲れた!
甘味で存分に癒されるとしよう
ブリオッシュとジャムが運ばれてきたら目を輝かせ
うむ、甘いものは大好きである
ふふ…美味いな!

作った星花のヘアゴムを促されて取り出し
窓からの暖かな光に翳して
俺はあの暗闇で見た光景をレジンに閉じ込めるつもりだったのだが
陽の下だとこのように慎ましく光るのだな
これはこれで悪くない

氷月のブローチを眺め
よい仕事だ、器用なのだな!と感心
貴様は思う通りに作れたか?
ほう、思うがままに…か
俺の作品ともまた違った輝きだ
作り手の自由さを映しているのかもな
雨夜・氷月
【月凪】

んっふふ、でしょー
満足気に笑って優雅なティータイム
勿論星花のジャムとブリオッシュ、星花茶を並べて

んっふふ、コレはオンナノコに人気出そうだねえ
魔王サマって甘いもの好きなんだ?カワイイー
今日はもふもふにも目醒めて女子力上がったんじゃない?
ジャムをブリオッシュに垂らしてパクッと一口
ウン美味しい!

あ、魔王サマ、さっき工房で作ったやつ見せてよ
興味津々に瞳を輝かせて
俺のは星花のブローチ、カワイイでしょ?

想定した通りにならない、でもソレも味になるコトってあるよねえ
意外な発見、的な?
満足な出来になったなら何より!

俺は思うがままに作ったから思う通りにって感覚は無いケド
綺麗には出来たからそれなりに、かな!


 巨大猫妖怪との戯れを終え、姉妹に招かれてやってきた温室を前に皮崎・帝凪は漸くひと息つく。
「我がしもべ達はどちらかと言うとツルツルやカチカチだが……」
 普段触っている機械生物達の感触を思い出しつつ、と同時に先程の猫妖怪のモフさも思い出しながら。
「……有りだな、巨大もふもふという選択肢も」
「んっふふ、魔王サマ、世界征服の幅が広がったねえ?」
 隣で雨夜・氷月が肩を揺らして笑う。
「――だが今日はもう、モフ疲れた!」
 帝凪はわぁっと吹っ切るように大きく手を振った。
「甘味で存分に癒されるとしよう!」
「そうだね、温室で優雅なティータイムといこっか?」
 温室カフェに入った二人を出迎えたのは、やわらかな日射しと甘い香り、見上げれば硝子の天井を傳う葉の間に小さな花が見える。淡く輝くそれは、きっと洞窟で見た星の花だろう。

 運ばれてきたブリオッシュと星花のジャム、そして琥珀色の星花茶に二人の眸がきらりと光る。
「キラキラだ~、コレはオンナノコに人気出そうだねえ」
「うむ、美味しそうだな。甘いものは大好きである」
 堂々たる宣言と共に意気揚々とブリオッシュに齧り付く帝凪を見て、氷月がにやりとする。
「魔王サマって甘いもの好きなんだ?」
「む? そうだが」
 帝凪はもぐもぐと頬を膨らませながら向かいの氷月を見上げ。
「カワイイー。今日はもふもふにも目醒めて女子力上がったんじゃない?」
「ぬかせ」
 だが口許は緩みっぱなしだ。さらに追加でジャムをたっぷりのせ、もうひと口。
「……ふふ、美味いな!」
「ウン、美味しい!」
 氷月もブリオッシュに垂らしたジャムをぱくりと頬張り、満足げに笑った。琥珀色の星花茶の香りもふわりと漂う。まさに優雅なティータイムだ。

 ひと息ついたところで、氷月が思い出したように身を乗り出す。
「あ、魔王サマ、さっき工房で作ったやつ見せてよ」
 カフェの前に二人は工房に立ち寄り、小物作りを終えていた。帝凪は促されるまま、作った星花のヘアゴムを取り出す。窓からの暖かな光に翳すと、レジンの中で小さな光が慎ましく瞬いた。
「俺はあの暗闇で見た光景を閉じ込めるつもりだったのだが……陽の下だとこのように光るのだな。これはこれで悪くない」
「へえ、綺麗だね」
 氷月は自分のブローチを胸元に留めて見せる。淡く輝く星花が可憐に揺れた。
「俺のはブローチ。カワイイでしょ?」
「よい仕事振りだ。器用なのだな!」
 帝凪は意外そうに、感心したように頷く。
「貴様のそれは思う通りに作れたか?」
 帝凪の言葉に氷月はうーんと少し視線を宙に向けながら。
「思う通りっていうより、思うがままに、かな。想定した通りにならない、でもソレも味になるコトってあるよねえ。意外な発見、的な?」
「ほう……」
 帝凪は金色の眸を瞬かせ、自らの作品を見つめ直す。
「俺の作品ともまた違った輝きだ。作り手の自由さを映しているのかもな」
「まあ、お互い満足な出来になったなら何よりってコトで!」

 星花が揺れ、甘い香りが漂う。
 暗闇で見た光も、今この陽光の下で見る光も、どちらも本物だ。
 魔王と名乗る男と、楽しげな相棒。
 その間にあるのは甘味と小さな創作と、少しだけ素直になれる時間だった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

ラナ・ラングドシャ
【卵糖】
お邪魔します!
わあ……!ここが温室カフェ……!
ラーレ見て!蔦があんなところまで伸びてる!
すごーい!!!蔦と葉の間に咲いたお花も綺麗だね!

!これがブリ……
じゃなくて、ぶりおしゅー!
焼きたてほかほかで美味しそう~~!
それじゃあ早速ひとつ……ってうわ!?
すごく軽くてふわふわ!
バッテンのところにキラキラのジャムを
落として……いただきまーす!!!
──はむっ!ふわぁ、おいしい!
しあわせの味がする……!
仔猫ちゃんたちみんなにも分けてあげるね!
今日はご苦労さま~!!!
はにゃあ……がんばった後の
あまあま星花茶ミルクティーも最高~!

せっかくだから、ゆっくりのんびり
たっぷり堪能して帰ろうね♪
ラデュレ・ディア
【卵糖】

お邪魔いたします、エリアさま、フィアさま……!
ステキな温室カフェですね……!
こちらの綺麗なお花は、先程のものでしょうか
香りも美味しくて、わくわくとしてしまいます

ラナ、こちらがブリオッシュなのですよ
焼きたてをいただけるなんて、嬉しいです……!
こちらが、星の花のジャムなのですね
スプーンで掬い取ってみましょう
……まあ、綺麗……!
きらきらと、星のように輝いているのです

ジャムをたっぷりと使用して
あたたかいうちにブリオッシュをいただきましょう
星花茶からも、芳醇ないい香りがいたします……!

ふかふかして、とても美味しい……!
ジャムの甘さも、紅茶のお味も格別なのです
なんてステキなティータイムなのでしょう


 招かれた温室の扉が開くなり、ラナ・ラングドシャの声が元気よく弾けた。
「お邪魔します!」
 続いて、薄桃色の眸をぱっと輝かせる。
「わあ……! ここが温室カフェ……! ラーレ見て! 蔦があんなところまで伸びてる!」
 ラナの指差す先、天井近くまで絡む蔦と葉、その隙間に咲く星の花が硝子越しの光を受けて淡くきらめいている。
「すごーい!!! 蔦と葉の間に咲いたお花も綺麗だね!」
「お邪魔いたします、エリアさま、フィアさま……!」
 その隣でラデュレ・ディアが丁寧に一礼した。
「ステキな温室カフェですね……。こちらの綺麗なお花は、先程のものでしょうか」
 見上げる眸に映るのは星の花、それと同時にふわりと温かい空気と甘い香りにも迎えられて。
「それに、香りも美味しくて、わくわくとしてしまいます」

 早速席に着くと、二人のもとに焼きたてのブリオッシュが運ばれてきた。
「! これがブリ……じゃなくて、ぶりおしゅー!」
 ラナは思わず身を乗り出す。
「焼きたてほかほかで美味しそう~~!」
「ふふ、そうです。ラナ、こちらがブリオッシュなのですよ」
 ラデュレも幸せそうな友人を見て微笑みながら、自分のお皿を手許へと引き寄せる。ふわりと香るバターと卵と小麦粉の香りに自然と頬が緩む。
「焼きたてをいただけるなんて、嬉しいです……!」
「それじゃあ早速ひとつ……って、うわ!?」
 ラナは持ち上げたブリオッシュに目を丸くした。
「すごく軽くて、ふわふわ!」
 慎重にちょっぴりバッテンの切れ目を開きつつ、そこへ星花ジャムをとろりと落とし、
「いただきまーす!!!」
 ――はむっ。
「ふわぁ、おいしい! しあわせの味がする……!」
 頬いっぱいに広がるブリオッシュの香ばしさとジャムの仄かな甘さに、思わずとろけた声がこぼれる。
「仔猫ちゃんたちみんなにも分けてあげるね! 今日はご苦労さま~!!!」
 足下で大人しくしていた仔猫たちにも小さくちぎってお裾分け。
 ラデュレも星花のジャムを小瓶からそっと掬い上げる。
「……まあ、綺麗……!」
 スプーンの上で揺れるジャムは、きらきらとまるで夜空の星を溶かしたように輝いている。そしてブリオッシュの切れ目にジャムをとろりと落としてゆく。ちょっぴり欲張ってたっぷりと。
 そうして、ひとくち。
「まあ……! ふかふかして、とても美味しい……!」
 たっぷり注いだジャムがブリオッシュに程よく染み込んで、ふわふわしっとりした食感を味わいながら、琥珀色に輝く星花茶にも手を伸ばす。芳醇でほっとする香りが、ゆるやかに心を満たしていく。
「ジャムの甘さも、紅茶のお味も格別なのです」
「はにゃあ……がんばった後の、あまあま星花茶ミルクティーも最高~!」
 ラナはカップを両手で包み、ゆるゆるな表情で幸せそうに息をこぼした。

「ふふ、なんてステキなティータイムなのでしょうね」
 ラデュレはそっと周囲を見渡す。笑顔があふれ、花が揺れ、光が満ちている。
「せっかくだから、ゆっくりのんびり、たっぷり堪能して帰ろうね♪」
「ええ、ラナ。今日の思い出も、きっと心の中で星のように輝き続けるでしょう」
 甘い香りと笑い声が、温室いっぱいにやさしく広がっていた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

セレネ・デルフィ
まほろさん/h01075と

元気いっぱいなまほろさん手を引かれ頬を緩めて
はい、是非

既に構想のあるらしいまほろさんに
ぱちぱち拍手しながら感心しつつ
自分はどうしようかな、とフィアさんに相談
星の花を閉じ込めたチャームを作ってみたくて…
やり方を教えてもらい作ってみて

あ、まほろさん…!
チャームを作ってて…
こうやって形にしようと思うと、難しいです、ね

私に…?いいんですか…?
秘密のことを気にしてくれる優しさに花笑み浮かべて
…ありがとうございます、まほろさん
バレッタ、大切にします、ね
もし良ければ…私の作ったチャーム
お礼に貰ってくれませんか?

可愛らしい秘密に小さく笑って
はい、勿論…!
実は私も食べたかったんです
花牟礼・まほろ
セレネちゃん(h03434)と!

星の花のスイーツ…
誘惑に負けず手を引いて
工房に行こうよセレネちゃん!

まほろはバレッタを作ろうと思います!
高らかに宣言
型に藍色グラデのレジンを注ぎ
オーロラ箔に星の花も散らして…
よし、これで固めるだけ!

あ、セレネちゃんは何を作ったの?
すっかり集中しちゃった
ハッと見に行くよ

無事に完成したら
じゃじゃーん!これ、セレネちゃんにあげる!
えへへ…さっき寂しそうだったからサプライズしたくて!
秘密なんてこんなに簡単に生まれるよ
だから…セレネちゃんもきっと大丈夫!
チャーム、まほろ貰っていいの?
わあい!さっそくポーチにつけちゃおっ

秘密だけどスイーツも食べたいんだ~
この後一緒に行こ!


 温室カフェの甘い香りに後ろ髪を引かれながらも、花牟礼・まほろは扉の前でくるりと踵を返した。
「星の花のスイーツ……気になるけど!」
 ぐっと拳を握り、隣のセレネ・デルフィの手を取る。
「まずは工房に行こうよ、セレネちゃん!」
「は、はい、是非……!」
 勢いよく引かれながらも、その元気いっぱいな背中を見つめセレネは思わず頬を緩める。

 工房は星花の淡い光が輝き、フィアが用意した制作道具が作業台に整然と並べられていた。
「素敵な工房ですね……何を作りましょうか?」
 セレネは工房の様子を眺めつつ、のんびりとまほろの方へ向き直る。
「――まほろは、バレッタを作ろうと思います!」
「もう構想があるのですね、すごいです……」
 高らかな宣言と同時に早速作業を始めたまほろを見遣り、自分はどうしようかとフィアへ視線を向ける。
「えっと、星の花を閉じ込めたチャームを作ってみたくて……」
 ひそりと小声で伝えると、フィアは必要な道具や作り方を丁寧に説明してくれた。
 一方のまほろは、手際よく作業を進めていく。
(こうやって何かを作るのって、楽しいし好きかも!)
 型に藍色グラデーションのレジンを慎重に流し込み、オーロラ箔を散らし、星の花もそっと配置する。花の配置は大胆に、でも丁寧に連なるように。
「よし、これで固めるだけ!」
 セレネもフィアに教わりながら慎重に手を動かしていた。
 チャーム型に小さな花を配置し、透明なレジンに閉じ込めてみる。けれど頭の中でイメージした花の開き方や配置、実際に作ってみたものを見比べるとちょっぴり違う気もして。
「……形にしようと思うと、難しいですね」
 思わず小さく息を吐いたその時。
「あ、セレネちゃんは何を作ったの?」
 作業の手を一旦休めたまほろが隣へ駆け寄ってくる。
「私は、チャームを作ってみようかと思って……でも実際に自分で作ると難しいものですね」
 まほろさんはどうです? と首を傾げながら彼女の作業台の方を軽く覗き込む。
「こっちは固めてるトコロだよ! セレネちゃんのもうまくいくといいね!」

 やがて二人の作品が完成する。
「じゃじゃーん!」
 まほろが差し出したのは、星花が咲く夜空を映したようなバレッタだった。
「これ、セレネちゃんにあげる!」
「私に……? いいんですか……?」
 驚きに空色の眸を瞬かせるセレネへ、まほろは少し照れた笑顔を向けて。
「えへへ……さっき寂しそうだったから、サプライズしたくて!」
 寂しそう。そういえば、洞窟でそんな話をしていたことをセレネは思い出す。自分には大切に隠しておきたい秘密なんてない、なんて少し弱きな言葉を零していた。
「ふふ、秘密なんて、こんなに簡単に生まれるよ。だから……セレネちゃんもきっと大丈夫!」
 その優しさに、セレネの表情に花がほころぶような笑みが浮かぶ。
「……ありがとうございます、まほろさん。大切にしますね」
 そしてそっと、自分の作ったチャームを差し出した。
「あの、もし良ければ……お礼に、これを貰ってくれませんか?」
 少し花の配置が偏ってしまった小さなチャーム。けれど淡い輝きは確かに花開いている。
「えっ、いいの? わあい!」
 まほろは嬉しそうに受け取り、その場で早速ポーチへ取り付けてみた。
 小さな星花が揺れ、きらりと照明の光を弾き返す。
 互いの手を経て生まれた贈り物が、静かに二人の間を結んだ気がした。

「……実は秘密だったんだけど、スイーツも食べたいんだ~。このあと一緒に行こ!」
 まほろが小声でそっと囁く。
 セレネはくすりと笑って。
「はい、勿論……実は私も食べたかったんです」
 二人は顔を見合わせ、同時に笑い出す。
 秘密と星と甘い香りを胸に、今度は温室カフェへ向かって歩き出した。
 その足取りは、来た時よりも少しだけ軽やかだった。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

逝名井・大洋
敬愛する氷野先輩(h07198)と!

温室カフェの入り口で合流を。
先輩もいつもオシゴトお疲れ様です!
とーっても素敵なオーナーさん達のお店なんです、ボクも楽しみ♪

先輩が杖を使っても動きやすい席へ。陽当たりがイイ場所を探そう。
ボクは星花を使った紅茶が特に気になってて!
先輩がお好きそうなブリオッシュとのペアリングが最高みたいなんです!

出会って以降、度々おでかけを重ねてきたけれど。
ご負担になってはないかとたまに不安も過っていて。
どきどきしながら見つめるけれど、満足気なお顔にほっと安堵。

双子でお店を営むって素敵ですね!正直羨ましいですよぉ。
兄弟仲良くずっとなんて…ただの人格のボクにはきっと、過ぎた願いだ。
氷野・眞澄
逝名井さん/h01867
温室カフェにお邪魔しましょう
こちらで待ち合わせをしているのです

逝名井さん お疲れ様です
今日はお誘い有難うございます
星花を使ったメニュー楽しみです

折角ですからブリオッシュとお茶を頂きましょう
きらきら煌めく様子がよく見えるように
明るい席に腰を下ろせたら
やわらかで美味しそうな香りのブリオッシュに
星花のジャムをかけてお茶と一緒に頂きます

逝名井さん
いつも色々な所へ誘って下さって有難う御座います
この身体ですから
私一人では中々遠出の決心がつかなくて
だからいつも有難く思っています

…過ぎた願いだなんてことはないでしょう
人格だからなんて卑下する必要もない
願うのは自由なのですから


 硝子張りの温室カフェは、昼下がりの光をいっぱいに抱えていた。
 その入り口で杖の先を静かに止めた 氷野・眞澄は眩しそうに顔を顰めながら周囲を見渡す。
(……さて、こちらで待ち合わせの筈でしたが)
 すると、賑やかで聞き慣れた足音が聴こえてくる。
「先輩! お疲れ様です!」
 ぶんぶんと手を振りつつ 逝名井・大洋が駆け寄り、少し弾んだ息のまま満面の笑みを零す。
「そんなに急がずとも、ちゃんと待っていますよ」
「えへへ、いやぁ! 先輩が来てくれたのが嬉しくって」
 今日もオシゴトお疲れ様です! と敬礼すると、眞澄も慣れたように静かに応える。
「此処が、あなたの言っていたお店ですか?」
「はい! とーっても素敵なオーナーさん達のお店なんです。ボクも楽しみで♪」
「星花を使ったメニュー……確かに楽しみですね」

 温室カフェの扉をくぐれば、温かな空気とふわりと甘い香りが二人を出迎えた。見上げる硝子の天井には蔦と葉が傳い、合間に淡く光る小さな花が見える。あれが星の花なのだろう。
 大洋はさりげなく眞澄に歩幅を合わせ、杖が動かしやすい通路を選ぶ。
「あ、あの窓辺どうですか? 陽当たりもイイですよ」
 きらきらと星花が吊るされた明るい席に二人は腰を下ろした。
「ボク、星花を使った紅茶が特に気になってて! 先輩がお好きそうなブリオッシュとのペアリングが最高みたいなんです!」
「……なるほど。では、折角ですからそれをいただきましょうか」
 やがて運ばれてきた湯気立つブリオッシュに、眞澄は翠緑の眸をそっと細める。
 やわらかな感触と甘い香り。そこへ星花のジャムをとろりとかけると、光を受けて花びらが小さく燦いた。琥珀色の紅茶の表面にも、花びらがゆらりと揺蕩っている。
「……綺麗ですね」
 眞澄は静かに呟き、一口含む。それからジャムが染み込んだブリオッシュも静かに味わって。
「上品なお味です」
 眞澄が満足してくれた様子を見届けると、大洋も続いて口をつける。仄かに花香る紅茶にほっと息がほどけた。
 彼と出会ってから何度かこうして食事や遊びに付き合ってもらうことが増えてきた、同じ時間を共有できる嬉しさと同時に、ふと小さな不安が胸を過ぎる
「先輩」
 どきどきしながら、大洋はそっと様子を窺うように。
「こうしてお出かけに誘うの……ご負担になってないですか?」
 その質問に眞澄は眸を瞬かせたあと、手にしていたカップを静かに置いて首を横に振った。
「この身体ですから、私一人では中々遠出の決心がつかなくて。だからいつも、有難く思っています」
「そっかぁ……ならよかったです!」
 胸の奥で結ばれていた何かがほどけた気がして、大洋はほっと安堵の表情を浮かべる。

 和やかなティータイムを楽しみつつ、ふと大洋は視線を温室の奥へ向けた。
 双子の姉妹が並んで立ち、楽しそうに話しながら笑い合っている。
「……双子でお店を営むって素敵ですね。正直、羨ましいですよぉ」
 大洋は小さく、少し寂しそうに笑った。
「兄弟仲良くずっとなんて……ただの人格のボクには、きっと過ぎた願いだ」
 自分の中には“弟”が居る、けれどこの“身体”はひとつしか無い。あんな風に並んで笑い合うなんて、夢の中の理想だ。そんな事は自分でも解っているけれど、
「……過ぎた願いだなんてことは、ないでしょう」
 眞澄の凛とした声だった。
「人格だからと卑下する必要もありません。願うのは自由なのですから」
 言葉は淡々としているのに、その言葉は確かな熱を帯びていた。
 温室の光が、二人の間に降り注ぐ。星花の紅茶が、静かに揺れた。
 大洋は、照れくさそうに笑いながら。
「……先輩、かっこよすぎません?」
「そうでしょうか」
 眞澄はほんの少しだけ口許を緩めた。

 甘いブリオッシュと花の香りに包まれた温室の中、二人の時間は静かに重なった。
 願いは口に出した瞬間からもう“過ぎた”ものではなくなるのだから。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​ 大成功

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