アストライアの格納庫

『火喰いの兵器廠』(試作型戦術シミュ)

マキ・タカミネ 5月7日21時

『火喰いの兵器廠』(試作型戦術シミュ)

(※こちらのシナリオはイザリ・ファクトリアさんのために考えられたものです。)


――それは、浪漫を焼べて火を吹く、忘れられた兵器の墓場。

山深く、人の立ち入らぬ谷に抱かれた集落「八御炉村(やつみろむら)」では、今――奇妙な事件が起きている。

夜ごと響く、鉄と油のきしむ音。
突然動き出す錆びた農機具、田畑に出現する“焼け焦げた影”――
誰も姿を見ていない。ただ、朝になると、燃え残りの土と、地にめり込んだ金属片だけが残されている。

「昔、この村の地下には兵器の墓があったのだ」
老いた住人のそんな呟きとともに、封印されたはずの“旧世代怪異兵装廠”の名が、記録の隙間から浮上する。

そこは、国家主導のもと、神格災害に対抗するために設計された超常兵器の実験場だった。
だが開発は頓挫し、ある事故を最後に地下へと封印されたとされている。
ただし――兵器とは、本来、止まるようには作られていない。

「自己修復機構の暴走」「戦術AIの変異」「動力部への未知の干渉」
それらが何十年もの時間をかけて、“進化”を遂げていたとしたら?
そう、今再び地下で目覚めたのは――ただの旧兵器ではない。

機関は対応班と、兵器知識を持つ協力者の派遣を決定する。

その中には、“浪漫”という言葉で火力と構造美を語る、妙にテンションの高い一人の少女の姿があった。

灰色の髪をなびかせ、目を輝かせる彼女は叫ぶ。

「地下に封印された実験兵器!自己進化!ワンダバ系ギガブラスターの香り!それ、超!浪漫でーすッ!!」

彼女の名は――イザリ・ファクトリア。
自らサイボーグとなるほど兵器を愛した天才メカニックにして浪漫主義者。
危険な兵器が相手だろうが、自走砲塔だろうが、空飛ぶ自爆AIだろうが構いやしない。

「よぉーし!浪漫の鐘が鳴りやがったァァァ!いっちょ、逝ってみましょうかぁーっ!」

怪異と融合したかつての兵器たち。
その暴走を止め、構造を解き明かし、時に“口説いて”手なずける――
それこそが、彼女の“仕事”だ。

闇に沈む兵器廠の奥で、あなたを待つのは、失われた“火”と、“心”を持つ鉄の遺産たち。
そして、そのすべてに、あなたの問いが突き立つだろう。

「――それ、浪漫ですか? それとも、つまらないですか?」
マキ・タカミネ 5月8日22時
「アンタレス、アルタイルは超感覚センサーで、対象を分析、シリウスリゲル、スピカは周囲の警戒… ほかの子たちは戦闘準備のまま待機、交戦は指示あるまでしないこと… なにかあれば、アストライアでわたしが止めに入りますから~」
イザリが交戦をしない選択を選びそうなので、星の子たちを使って分析支援に徹する。情報はイザリに逐一伝える。
原則、対応はイザリに任せるが、相手が突進を始めた場合は、アストライアで止めに入る。
0
マキ・タカミネ 5月8日22時
明日、リプレイ公開予定です
0
マキ・タカミネ 5月9日20時
ターンを進めます
0
マキ・タカミネ 5月9日20時
第二章:目覚めし鉄の獣
――轟音。

地を裂き、坑道を揺らし、赤い目を光らせて《鉄牛・甲式》が迫る。
その質量、その速度、その異様さ――ただの暴走機械に非ず。
けれどイザリ・ファクトリアは、一歩も退かない。むしろその双眸は、瞳孔を広げて喜びにきらめいていた。

「やはりそう来ますよねぇ!そうですよねぇ!!その図体で体当たりしてこないとかあり得ないですもんねぇ!」

足元が震える。振動は心臓にまで響くようだった。
だが彼女はその奔流のただなかで、両腕を大きく広げ、鉄牛の進路を読むように、すっと跳んだ。
0
マキ・タカミネ 5月9日20時
「じゃあ、診察から始めましょうかァ!」

背後のマキは、冷静そのものだった。アストライアの中で目を細め、通信網を広げる。

「アンタレス、アルタイルは超感覚センサーで対象を分析、シリウス、リゲル、スピカは周囲の警戒…星の子たち、戦闘には入らないで。イザリさんに情報を届けるのが最優先です。」

星の子たち――ちいさな観測用ドローンたちが坑道の上空を舞う。光を反射させ、振動を計測し、熱源の動きを捉える。
マキの口元に浮かぶのは、静かな自信。必要であれば、自らが前に出る覚悟もしている。

「……何かあれば、アストライアでわたしが止めに入りますから~」

一方、イザリは鉄牛の巨体の周囲を縫うように動く。
走り、跳び、滑り、跳ねる。金属の地に打ちつけられる脚音すら、彼女のリズムのようだった。
0
マキ・タカミネ 5月9日20時
「ふむふむ、全身は鋼鉄……でも鋳鉄寄り、ですかぁ。構造強度重視の旧式フレームですねぇ……冷却死んでるのに動いてる、ってことは……」

片手に小型のツールを構え、肩口のパネルを一瞬こじ開ける。
そこから吹き出したのは、蒸気とオイルの混ざった腐蝕臭だった。

「うぉぉ、ビンゴォ! 油圧暴走の香りですねぇ! 燃料圧制御、崩壊してますよコレ!冷やせばいいってもんじゃない、こりゃあ“溢れてる”やつですねぇ!」

星の子たちが周囲の配線パターンを解析する。マキの指示が、空中で光となってイザリの情報HUDに送られてくる。

《背部燃料チャンバーに“奇妙な付着痕”あり――おそらく融合痕。形状からして、有機構造と連結していた可能性高し。》

「ぅわお、それはアレですねぇ。つまり“誰か”と“何か”が混ざった結果がこの子……!」
0
マキ・タカミネ 5月9日20時
鉄牛が再び脚を鳴らし、低い唸り声を上げる。
その音に、怒りとも、嘆きともつかない「感情の残響」を感じたのは――おそらく、イザリとマキだけだ。

「……“喋れない”んだね、あなた。なら、代わりに聞いてあげる。身体の音で、心の声で。」

イザリが胸元から、小型の配線キットと修理ツールを取り出す。
そして、燃料循環パイプのひとつにそれを差し込んだ――

次の瞬間、警報が鳴る。

「排除プロトコル、異常接続を検出。全力迎撃モードに移行します。」

マキの眉が僅かに動いた。

「動きます……突進、加速しています!」

ドォンッ――!
鉄牛が本格的に襲い掛かる。目の奥に、今度は明確な「怒り」の光が灯っていた。
それは、誰にも触れられたくない、芯の部分を弄られたことへの拒絶。まるで獣の咆哮のように。
0
マキ・タカミネ 5月9日20時
イザリの足元に影が走る。

「……おっとォ!じゃあ、つぎは――“反応”診ましょうか!」

彼女は身体を回転させ、真横へ跳んだ。

マキは星の子たちに指示を出す。

「戦闘警戒解除。もしイザリさんが止められない場合――アストライア、突入準備……!」

だが、まだ誰も“攻撃”していない。

獣が吠える。
少女が笑う。
静寂の坑道に、ただ、音と熱だけが満ちていく。
0
マキ・タカミネ 5月9日20時
次の行動選択
【イザリ・ファクトリア】の選択肢:

①《鉄牛》の反応を見ながら「語りかけ」を続け、修理と意思疎通を試みる

②一時的に機体の「冷却圧制御弁」を即席で再調整し、暴走を抑える方向へ向かう

③星の子たちと連携し、獣の記録データを読み解いて、過去の記憶を再生する

④あえて“挑発”し、鉄牛の本能的な反応を観察する

⑤その他の選択


【マキ・タカミネ】の選択肢:

①星の子たちを使い、鉄牛の背部“融合痕”に接触させて構造データを解析する

②アストライアで前に出て、突進を受け止める準備を整える

③あえて静観を貫き、イザリの「対話」にすべてを賭ける

④星の子たちで坑道の地形をスキャンし、鉄牛を“封じる”地形トラップを見つける

⑤その他の選択

どうしますか?
0
マキ・タカミネ 5月9日21時
イザリさんが攻撃をしていないのを見取り、なんとか危害を与えず鉄牛を一時的にでも止められる策を考える

「う~ん… 脚はあるにせよ、移動のメインはあの車輪… なんとかスタックさせられれば…」

地形を星の子たちの力を借りて探査し、必要ならばレギオンに搭載されている小型ミサイルで穴を穿って、鉄牛を無傷のままスタックさせる。

「がぉ~~」(声:マキ(アストライアが跳びかかるときときに、つい口に出てしまう))

スタックしたならば、アストライアで抑え込みに入り…彼我のパワーからアストライアに抑え込める時間を算出させ、イザリに伝える。

「イザリさん!! アストライアが抑え込める時間は〇分〇秒です~…よろしくお願いします~」
0
イザリ・ファクトリア 5月9日21時
いやぁ、やっぱり可愛いですねぇ。生き物みたく『個性』と『感情』があって!!

と言う訳でマキ嬢!星の子たちを、ほんの少しお借りしまーす!!

鉄牛の突進を交わしながら本体をよじ登り、破損部の修理と語りかけによる意思疎通を行います。それと同時進行で星の子たちに協力してもらい、獣の記録データを読み解いて過去の記憶を再生します。

人間とおんなじです。触れられたくない部分は誰にでもありますからねぇ。なるべく傷口を抉らない様に、尚且つ寄り添えるように進めていきましょう!
0
マキ・タカミネ 5月9日21時
では、ターンを進めます
0
マキ・タカミネ 5月9日21時
第三章「暴走と対話」
突風のような砂嵐のなかを、鋼の咆哮が切り裂いた。

それはまるで、痛みを訴える叫びにも似ていた。
鉄牛──膨大な質量を誇る鋼の獣は、灼熱の吐息とともに砂を巻き上げ、前脚すら省みず車輪で地を抉り突き進む。

「来ますよぉ……!」

マキが操るアストライアが、砲身を動かすことなく跳び退いた。星の子たち──シリウス、リゲル、スピカ──が自律的に周囲の砂地を探査し、イザリへと情報を送る。

「やっぱりそうですよねぇ!この図体で体当たりしないわけがないっ!」

イザリ・ファクトリアは、鉄牛の突進を紙一重で回避しながら、その巨体を舐めるように観察していた。背を取り、脇に回り込み、時に飛び上がり車輪の隙間へ飛び込む。
0
マキ・タカミネ 5月9日21時
「ふむふむ……鋳鉄寄り、強度重視の構造……冷却が死んでるけど、動いてる……ありゃ、油圧の暴走ですねコレ……」

星の子の一体──アンタレス──が解析を終え、投影した内部構造のホログラムが眼前に広がる。イザリはそれを見ながら手早く応急処置用のツールを取り出し、配管の一部を固定した。

「なるほどぉ、無理してるんですねぇ……でもさ、無理しすぎると、壊れちゃいますよ?」

その声は、確かに「獣」に届いていた。
突進の速度が、わずかに、ほんのわずかに鈍った──その隙を、マキが逃すはずがなかった。

「シリウス、座標補正完了!スピカ、先制支援砲を…!リゲル、隠れて!」

アストライアが跳んだ。
その脚が砂を蹴ると同時に、鉄牛の車輪が地形に空いた深い穴に沈み込む。右側の車輪が完全にスタックし、バランスが崩れる。

「今です!」

「がぉ〜〜〜〜〜っ!!」
0
マキ・タカミネ 5月9日21時
マキの奇妙な掛け声と共に、アストライアが鉄牛の脇腹に飛びかかり、抑え込む。四本の脚が地面を踏み締め、暴れる動力に必死で耐える。

「イザリさん!!アストライアが抑え込めるのは……87秒です~~~!!」

「十分です!!では、始めましょう……本当の診察を!」

イザリは走った。巨大な胴体を駆け登り、振動をものともせず肩部装甲に到達。そこに、微かに開かれた機構の隙間を見つけて手を差し入れる。内部のパイプから油が漏れ、歯車が苦しげに軋んでいた。

「……こんなになるまで……誰にも頼らずに、守ろうとしてたんですねぇ……」

彼は声をかけ続けた。その声は、機械を相手にしたそれではなかった。
まるで、過労で倒れた仲間や、傷ついた仲間に言葉をかけるように──

「でも、もういいじゃないですか。今はワタシたちがいるんですよ?」
0
マキ・タカミネ 5月9日21時
その瞬間。星の子の一体、アルタイルが照射した記憶データが空中に投影された。
炎の中、人間の少女を庇って崩れ落ちる機体。頭を撫でる手、そして「ありがとう」と言った小さな声──それが、「鉄牛」の最後の記憶だった。

「なるほど……今もその声に応え続けていたんですねぇ……」

イザリはそっと制御管の接続を繋ぎ直すと、油圧系統が安定に転じていく。

砂煙が止んだ。
鉄牛の巨体が、まるで溜息のように「ぷしゅう」と音を立てながら、動きを止めた。

「……止まりましたぁ。ふぅ……おつかれさまでした、鉄牛さん……」

マキの声が、優しく風に乗って響いた。
0
マキ・タカミネ 5月9日21時
【マキの選択肢】

アストライアと星の子たちを駆使して、支援・対話に徹してきたマキは、鉄牛の沈静化を受けて次の行動を思案します。

①「記憶をたどる」
 鉄牛の停止によって安定化した情報系を、星の子たちと共に解析し、鉄牛の“想い”と“過去の主”に関する記憶を探る。感情の継承と理解に踏み込む選択。

②「周辺の安全確保」
 鉄牛が静止したとはいえ、未だ暴走の可能性を否定できない。周囲の地形や埋もれた構造物を星の子たちと調査し、状況全体の安定化を図る。

③「共に歩む道を問う」
 鉄牛の“意志”を感じ取ったマキは、この機体が今後どこへ向かうべきかを問いかけ、アストライアと共に寄り添う存在になれるかを模索する。
0
マキ・タカミネ 5月9日21時
【イザリの選択肢】

鉄牛に心を重ね、まるで仲間のように修理し語りかけたイザリにとって、ここからが本当の“メカニックの診察”です。

①「記憶から診断する」
 星の子が投影した記憶を解析し、鉄牛の精神的トラウマや“拒絶の理由”を探る。機械と心の関係を追求するメカニック的選択。

②「構造を完全修復する」
 今は応急処置のみ。このままではまた壊れてしまう。鉄牛の構造を徹底的に診て、長期的な視点での完全修復に挑む。

③「一緒に帰る」
 鉄牛がもう“戦わなくていい”世界を見せるために、このまま連れ帰ることを考える。そのために、意思確認と対話を継続する。

それぞれ、マキ視点・イザリ視点で一つずつ選択してください。
両者の選択によって、次章(第四章)の展開が分岐します。どうしますか?
0
イザリ・ファクトリア 5月9日22時
ワタシは「一緒に帰る」を選択します!

こんなボロボロの状態で放ってはおけませんからねぇ。ティンダロスに連れ帰って徹底的なメンテナンスと完全修理を行うために連れ帰ります!

…あ、対話は継続して行います。一応意思の確認も行なって、ここに残りたいって言うなら無理に連れて帰りません。機械にも自由意志はあるのですよ。
0
マキ・タカミネ 5月9日22時
マルチ・サイバー・リンケージ・システムを展開(半径21m内の味方全員に【サイバー・リンケージ・ワイヤー】を接続する。)を使用し、イザリさんと鉄牛さんの意思疎通の手伝いを行う。

鉄牛さんの処遇については、イザリさんと鉄牛さんの意思に任せ、優しく見守る
0
マキ・タカミネ 5月9日22時
(次のリプレイは、明朝を予定しています)
0
マキ・タカミネ 5月10日05時
ターンを進めます
0
マキ・タカミネ 5月10日05時
第四章:記憶の奥底、機械の心

沈黙の荒野に、乾いた風が吹き抜ける。

鉄牛の巨大な身体が、かすかに震えた。鉄塊のような腕がぴくりと動き、ひび割れた装甲の隙間から煙が上がる。けれどそれは、暴走の兆候ではなかったのです。
むしろ――迷い。戸惑い。あるいは……感情。

イザリ・ファクトリアは、その感情に気づいていた。

「……ねえ、ワタシたちと……一緒に帰りませんか?」


イザリは片手でひび割れた装甲にそっと触れながら、修復ツールを差し込んで応急処置を続ける。まるで怪我をした動物に手を差し伸べるように、決して強く押さえつけることはせずに…
この眼差しに宿っていたのは、ただ一つ――「修理屋」としての誇り…イザリは笑いながら鉄牛に優しく語りかけ、しかし手は精確に応急処置を施していく…
0
マキ・タカミネ 5月10日05時
「ワタシは無理強いはしませんよ。望むなら、この場所で眠り続けてもいいんです。でも……少しでも、生きたいって思っているなら。修理してあげたい、ワタシにやらせてください、こう見えても、ティンダロスでは超天才メカニックで通っているんです、頑張って修理しますから…ここはド級戦艦に乗った心持でー」


鉄牛の金属のうなり声が、まるで返事のように低く響く…

そのとき、アストライアの背から細く光るワイヤーが伸び、イザリと鉄牛の周囲に淡い光の輪を描き二人に接続した・・・。

「サイバー・リンケージ、展開完了です~……」
通信の奥で、マキの声がやさしく響く。
「イザリさん、鉄牛さん……これでお話しできると思いますよ~」

複雑な暗号と、膨大なログ、エラーコードの羅列。けれどマルチ・サイバー・リンケージは、それらの中から“心の断片”だけを抽出して、言葉へと変換していく。
0
マキ・タカミネ 5月10日05時
――「……くるしい……でも、わすれたくない……」

それは鉄牛の心でした。
繰り返された戦闘。破壊。失われた記憶。守ろうとしたものの名すら忘れて、それでも走り続けた。
それが、自らの存在理由だったのです。

「そうですか……忘れたくないんですねぇ。ええ、わかりますよ、ワタシも同じです」

イザリは頷きました。
彼女の背中には、数本のサイバー・リンケージ・ワイヤーが絡みついていました。それはまるで、機械と人との絆のように、美しくも儚い光景

「じゃあ、覚えていてください。ワタシたちと帰りましょう。あなたを“直して”あげたいんです。過去も、体も、心も、ぜんぶ……一緒に、背負わせてくれませんか?」
0
マキ・タカミネ 5月10日05時
鉄牛の身体が、大きく震えました。
巨体を支えていた足車が、ひとつ、がくりと崩れ落ちます。けれどそれは、機能停止ではありません。

――「……いっしょに……かえる……?」

「ええ、もちろんですとも」

イザリは、やさしく微笑みました。

「あなたが良ければ、ですけどね?」

アストライアがそっと近づき、マキがふわりと手を振ります。

「イザリさんは、とっても頼れるんですよ~。安心して、大丈夫です~」

鉄牛の残骸のような外殻が、かすかに光を放ちました。
まるで、心からの「ありがとう」とでも言うように。
0
マキ・タカミネ 5月10日05時
■イザリの選択肢

①鉄牛をティンダロスに搬送する準備を整える。

②鉄牛の“記憶”の核心にアクセスし、最後の断片を読み取る。

③戦闘用に作られた鉄牛の武装をすべて解除し、平和利用に改造する準備を始める。

④その他

■マキの選択肢

①レギオンたちと鉄牛の記憶を一緒に見届ける。

②アストライアで搬送支援を行い、鉄牛を静かに運び出す。

③鉄牛の過去にある“悲しみ”を共有し、心のケアを試みる。

④その他

ご選択をどうぞ。
0
イザリ・ファクトリア 5月10日11時
ああああああ連れ帰るって言っちゃったけどどうやって連れて帰れば良いんですかねー!!こんなことなら滅美さんからティンダロスを数匹借りてくるんでしたぁぁぁぁぁぁ!!

あー…そんなこと言っても仕方ないので、別の方法で鉄牛をティンダロスに搬送する準備を整えます。荷台にのせてみんなで引っ張っていけばきっと外まで連れて行けるでしょう。ティンダロス傭兵団に連絡して輸送用のヘリを寄越してもらうのも手か…。
0
マキ・タカミネ 5月10日14時
アストライアは、運搬能力ありますから…
背負うのは無理でも、連結して鉄牛さんを牛車みたいに引っ張って…、あとはみんなで押せば、開けた場所まで引っ張っていけると思います~(ロープをアストライアから取り出し、星の子たちに連結資材の探索を命じつつ… 傭兵団ティンダロスに連絡を入れる)

もしもし~滅美さん、これこれこういうわけで~
お迎えお願いいたします~~
ああ… ヘリとかは無理ですか~? ああじゃあ、他の方法でよしなにぃ~お願いいたしますぅ~(丸投げだが、なんとかしてくれると思っている)
0
マキ・タカミネ 5月10日14時
では、ターンを進めます
0
マキ・タカミネ 5月10日14時
第五章:鉄の眠りを守る者たち(前編)

ティンダロス傭兵団からの返答は早かった。
通信の向こう、低く、眠そうな声が響く。

「……ふぁ……あー……お迎えね……いいよ……ああ… そういえば…さっきワスがマキがいないって、腐ってたから…ウカノミタマでいかせる… 運搬なら二機いれば…問題ないだろう…あー、でも……ワスの操縦だから、そっちは車輪で転がして。あるていど開けたところまで引っ張っといて…じゃ、俺は…寝る……」

――ブツッ。

「えっ!? 滅美さん、切っちゃいました!? あの人ほんとマイペースだなあ……!」

イザリが頭を抱える傍らで、マキはニコニコしながら通信端末をしまった。

「ふふ~、でもワスさんを送ってくださるって言っておりましたよ~。よかったですぅ~」

ロープを引くアストライア、連結資材を探し回る星の子たち。
鉄牛の巨体を搬送するための準備が少しずつ進み始めていた、その時だった――
0
マキ・タカミネ 5月10日14時
地鳴り。
遠くから、複数の足音が響く。鉄を踏みしだく、不揃いな、けれど確かなリズム。
砂塵を裂き、現れたのは――

朽ちかけたWZたち。

装甲の半分は風化し、目は赤く濁り、どれもが無言でただ鉄牛を見つめていた。
数は――五機。すべてが同型。まるで、鉄牛と同じ設計を持つ**“兄弟たち”**のようだった。

その中心に立つ一体が、低く、かすれた声で語りかけてくる。

「……それを、どこへ、連れて行く……」

イザリは即座に応答する。

「ティンダロスです。この子を“治す”ために……!」

「……治す……? そうか……だが……それは、“魂を引き剥がす”ことだ……!」

風が一陣吹き、沈黙が落ちる。
残骸のような五機のWZたちが、一斉に姿勢を低くした。敵意――というよりも、「守る者」としての警戒。

「……彼は、ここに残るべきだ。過去を、罪を、痛みを、共に背負う我らの中に……」
0
マキ・タカミネ 5月10日14時
鉄牛のセンサーが瞬く。
その言葉に迷っているのか、反応を返せない――

マキの端末に警告が走る。
《通信波に重干渉。ジャミングによる味方連携の遅延が発生しています。》

「お話……できるかな……」とマキが小さく呟いた。

この地で、鉄牛を守る者たちと、連れ帰ろうとする者たち。
過去か未来か。罪か希望か――
その選択の重さが、いま、この砂の上で問われようとしていた。
0
マキ・タカミネ 5月10日14時
プレイヤー選択肢(プレイング提示用)

【イザリの選択肢】

①. 「会話を試みる」
 →彼らの意図と存在理由を問い、和解の道を探す。

②. 「説得する」
 →鉄牛を修理・再生させることで“過去を未来へ継ぐ”意義を説明する。

③. 「強行搬送」
 →対話は諦め、強引に鉄牛を引っ張って脱出を試みる。

④.「その他」

【マキの選択肢】

①. 「サイバー・リンケージを拡張」
 →朽ちたWZたちにもリンクし、全員で意思疎通を試みる。

②. 「星の子たちを使って様子を探る」
 →敵か味方か、WZたちの感情を確認する。

③. 「戦闘支援準備」
 →もしもの事態に備え、後方からイザリと鉄牛を守る体制を整える。

④.「その他」
0
イザリ・ファクトリア 5月10日18時
わーおわーおわーお。分かっていたことではありますが、そう簡単に行かせてはくれないですよね。
しかし……理解できませんね。"魂を引き剥がすこと"の何がいけないのですか?本来、魂とは自由であるべきものです。過去に残るのも、未来に進むのも、全ては意思ある者全てが持つ持つ自らの自由意志によって決定される物であって、どこかに縛り付けておく物ではありません。
…もしかして、嫉妬ですか?自分たちがここから出られないから、嫉妬しているんですか?
(説得してみる)
0
マキ・タカミネ 5月10日19時
イザリさんの放った言葉は、相手を刺激しかねないと思いつつも… 自分も同意見なので、あえてなにも言わず…
しかし、次の展開へ備えて、星の子たちにだけ サイバー・リンケージを展開、通信障害に対抗しつつ… 威圧的にならない程度にこっそり包囲網を引き始める
0
マキ・タカミネ 5月10日19時
では、ターンを進めます
0
マキ・タカミネ 5月10日19時
第五章:鉄の眠りを守る者たち(後編)

「……嫉妬、だと?」

朽ちかけたWZ――鉄牛の“兄弟”のひとつが、わずかに身を震わせる。
外装は錆に覆われ、関節部は砂に噛まれて軋む。それでも、視線の一点は確かにイザリを捉えていた。

「……我らがここにいるのは、意志だ。過去を背負うのは……罪の共有だ……!」

その声は荒く、しかし哀しみに満ちていた。
まるで、痛みを抱え続けた者が、ようやく口にした懺悔のように。

イザリは一歩も退かない。
むしろ一歩、前へ。
0
マキ・タカミネ 5月10日19時
「ならば、それこそ“縛られている”ではないですか。彼は彼の意志で……ここから離れたいと願っているのです。あなたたちがそれを拒むことに、正義などありますか?」

その言葉に、他の機体たちもわずかに身を揺らす。
なにかを訴えるように、鉄牛の巨体が静かに頭を傾けた。

「……我らが、縛っている……?」

中心の機体が、低く呟いた。

沈黙が落ちる。
0
マキ・タカミネ 5月10日19時
その瞬間――
足元の砂に、星の子たちが潜り込む。光の糸が這い、静かに包囲網を描いていく。
マキのサイバー・リンケージが、薄くしかし確かに通信網を再構築していた。

《通信回復率:38%……45%……》

マキは見守っていた。
イザリの言葉が、彼らの心に届くことを信じて。
だが同時に、星の子たちには「もしもの時」のための布石を打っていた。

――このまま会話が崩れれば、戦闘は避けられない。
0
マキ・タカミネ 5月10日19時
「……治す、とは……忘れさせることだろう……?」

その問いに、イザリは首を横に振る。

「いいえ。忘れさせるのではなく、“癒す”のです。痛みを抱えたままでも、前に進むことはできます。彼の意志を信じましょう」

その言葉に反応するように、鉄牛のセンサーが一閃する。

「――“進む”……」

かすかにだが、巨体がわずかに前に踏み出す。
その挙動に、守る者たちが反応した。

「駄目だ! お前は、戻ってはいけない! また“殺す”ぞ! 破壊を! 絶望を!」

警戒が、敵意へと変わり始める。

鉄牛は、しかし振り返らない。
ただ前へ。わずかに前へ。

「……あなたたちの中に残る“痛み”が、彼を縛っているのです」

イザリが真っ直ぐに言う。

「でもそれは、あなたたちのせいではない。誰のせいでもない。ただ、終わっていないだけです」
0
マキ・タカミネ 5月10日19時
その瞬間、周囲に圧が走る。
中心のWZが、警告のように膝を落とし――

「――ならば証明しろ。我らを超えて、進めるというのなら……その意志の強さで……!」

――警告ではない。これは、覚悟だ。

マキが目を見開く。
星の子たちが一斉に軌道変更し、包囲を防衛陣へと変える。
0
マキ・タカミネ 5月10日20時
「来ます……っ! でも――まだ、希望は消えてません……!」

刹那、砂を裂き、守護者たちが動いた。

その先頭に立つのは――鉄牛。

沈黙を破り、鉄牛の巨体が前へと躍り出る。
朽ちた兄弟の一撃が、イザリへと振り下ろされる――その瞬間。

鉄牛がその巨体で、受け止めた。

砂が舞い、機械が軋む。
しかし、鉄牛は退かない。
むしろその瞳が、微かに光っていた。
0
マキ・タカミネ 5月10日20時
「……俺は……進む……マキと……イザリと……」

その声に、全てが一瞬、静止する。

周囲の朽ちWZたちが、彼を見つめていた。
守る者として、共に眠ってきた同胞の“裏切り”を目の当たりにしてなお、彼らの行動に怒りはなかった。
ただ、喪失の予感と、そしてほんの少しの――安堵が、漂っていた。

イザリはその視線をまっすぐに受け止めると、ゆっくりと口を開いた。

「ならば、共に見ましょう。――あなたたちが守った魂が、どこまで進めるのかを」

その言葉に、風が吹いた。

朽ちWZたちが、道を開ける。

鉄牛は静かに一歩踏み出した。
その歩みは、過去から未来へ続く、“魂の行進”だった。
0
マキ・タカミネ 5月10日20時
---------------------------------------


では、エピロークへの選択肢を提示いたします


■ イザリ・ファクトリア向け選択肢

①鉄牛の記憶を解析し、「かつての戦争」の真実を掘り下げようとする
 → 工学的好奇心と責任から、鉄牛が“何を見てきたのか”を追体験しようとする選択。
 → 結果として、ティンダロスでの「修復」は、より慎重で繊細なものになる可能性。

②鉄牛の自己意志を最優先し、技術介入を最小限に抑えると決める
 → 科学者としてではなく、「魂を尊重する者」としての姿勢。
 → 自己犠牲的な傾向や、他者との共感を深めるルートにも繋がる。

③「彼ら(朽ちWZたち)」の技術や通信波の残滓を回収・調査しようとする
 → 技術屋としての本分。「彼らは何を守っていたのか?」という探求心から始まる。
 → ティンダロスへの帰還前に、さらなる小探索や遭遇が挟まる可能性あり。
0
マキ・タカミネ 5月10日20時
■ マキ・タカミネ向け選択肢

①鉄牛との精神リンクを深め、「心の中の痛み」に直接触れようとする
 → 感情に寄り添うマキらしい選択。鉄牛が見た「破壊」や「喪失」をマキが追体験するかもしれない。
 → 過去と現在を繋ぐ架け橋として、物語の感情的主軸となる可能性。

②星の子たちに記録と見守りを任せ、自らは次の「誰かを救う旅」の準備を始める
 → 鉄牛の救出は「通過点」に過ぎない、という視点。世界の広がりを意識させるルート。
 → 新たな依頼・再び荒野へ、などへのフックにもなる。

③朽ちWZたちと語り合い、まだこの場に残る“想い”を祈るように拾い上げようとする
 → マキの“優しさ”が最も強く表れる行動。彼女にしかできない心の対話。
 → もしかすると、鉄牛に「兄弟たちの声」を届けるきっかけにも。
0
イザリ・ファクトリア 5月10日21時
装甲を換装して、破損パーツを交換して、内部機構の洗浄と調整。滅美さんに格納庫の改修ドックの増築許可をもらわないとですねぇ。あの人渋い顔しそうですが。
何はともあれ、これからやるべきことが山積みです!
彼が生きていける様に体調を整えてあげないと!…あ、でも… 鉄牛の自己意志を最優先し、技術介入は最小限に抑えます。あくまでワタシは技術屋に過ぎませんからね。意思ある者の自己意思をどうこうできる権限などありませんし。

あ、あと「彼ら(朽ちWZたち)」の技術や通信波の残滓を回収・調査も同時並行で行います!
浪漫が…さらなる浪漫がワタシを呼んでいる気がするのですよねェ!!ひっひひひっ!!
0
マキ・タカミネ 5月10日22時
行動は決まっているのですけれど、もう少し練って明日プレイングしますね~
午前中のうちには、わたしのプレイングと、結果判定後のエピローグをあげられると思います~
0
マキ・タカミネ 5月11日08時
③朽ちWZたちと語り合い、まだこの場に残る“想い”を祈るように拾い上げようとする

自動操縦のアストライアと星の子たちを従え、朽ちWZたちを訪問する。
「事象は解決済み、ここにはもう誰もいないということで、報告は上げてありますので… なにか入用なものがありましたら申してくださいませね~」(アストライアの背には、彼らが修復に使えそうな、ジャンクパーツがのっている)

今日は、ティンダロスでイザリさんの治療を受けていらっしゃる鉄牛さんの近況報告と… 皆さんのお話を、ゆっくり聞きたくて…
0
マキ・タカミネ 5月11日08時
では、エピローグへとターンを進めます
https://tw8.t-walker.jp/thread/club_thread?thread_id=17129
0