◇星灯花
夜の風に揺れる蕾が、鐘の音とともに花開き、|“星灯花"《せいとうか》は闇を照らす。◇ とある町の広場では、年に一度の星灯花の開花祭りが行われている。
大きな蕾がほころぶと、合図の鐘が鳴り、星灯花が花開く。一斉に咲き誇る星灯花は、色とりどりの光で夜の広場を包み込む。
見とれていたあなたは、少女と肩が小さくぶつかる。
◇エルネモフィラとの1:1
20レス前後〆 1ヶ月の空白でも同様。
エル・ネモフィラ 8月13日00時(涼やかな風が、花の香りを運んでくる。白く光る花弁が、そっと手の甲に触れて、すぐに夜の色へ溶けていった)
──…。(ふいに肩が触れ、視線をそちらへ向ける)……ごめん…大丈夫?前、見てなかった。あまりにも綺麗で。
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和紋・蜚廉 8月13日00時(肩先の小さな衝撃に触覚を揺らし、視線を少し下ろす)
……ああ、気にするな。
我も見惚れていたところだ。これほどの光景、足を止めるなという方が無理だろう。
(星灯花の群れを慎重に見渡し、その灯の揺らぎを一つも逃さぬようにしながら)
闇に浮かぶ灯……群れれば夜すら押し返す。
汝も、この花のために来たのか?
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エル・ネモフィラ 8月13日01時うん。年に一度なら、見にこないとって。
(キミの言葉に改めて星灯花を見渡し、その光が闇を照らす様をじっと見つめる)
群れれば夜すら押し返す……うん。たしかに、そんな感じ。
的確だね、もしかして詩人なの?
(静かに、けれど微かな遊び心を含ませて問いかける)
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和紋・蜚廉 8月13日13時(吐息のように翅音を揺らし、わずかに口端を緩める)
詩人、か……我はただ、生き延びる中で見たものをそのまま言葉にしているだけだ。
飾らずとも、ありのままが十分に響く時もあるだろう。
(触覚で夜気の流れを探り、群れ咲く光の揺らぎを確かめる)
この灯は年に一度……だからこそ、逃さず見に来た。
短く強い光は、いつもの夜に埋もれさせるには惜しい。
命もまた同じだ――だから我は、こうして留めておく。
汝も、そう思わんか?
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エル・ネモフィラ 8月24日10時そうだね。なら天性のもの…かも。
(キミの飾らない言葉に心が動いたのもまた、確か)
私もそう思うよ。
年に一度──、でも来年見れるかわからない。
もしかしたら一生見れないかもしれない。
だから逃しちゃうのは惜しいよね。
今年来れた縁を、大切にして留めようと思うよ。
(ゆるやかな夜風が花弁をさらって、香りだけ残して光が昇っていくのを、静かな瞳で見送った)
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和紋・蜚廉 8月24日11時(翅をわずかに鳴らし、触覚を揺らす)
……うむ。縁もまた、灯と同じ。
一度きりであろうと、胸に刻めば失われる事はない。
(散りゆく花弁の残り香を嗅ぎ取り)
来年と同じ景色を見られる約束は、其処にもない。
――だからこそ、今を逃さず留めておく。
こうして同じ灯を惜しむ心を分かち合えたこと、それ自体も縁なのだろうな。
汝と出会えたこともまた、この花と同じく刻んでおきたい。
名を聞いておこう。我は、和紋・蜚廉。汝は、なんと言うのだ?
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エル・ネモフィラ 9月4日17時私との縁も、大切にしてくれるの?
──ふふ。少し、くすぐったい。
(声に滲む笑みは、揺れる花みたいに柔らかく、どこかくすぐったそう。)
同じ花を、同じ時に見れたこと、きっと私も忘れないよ。
和紋・蜚廉……かっこいい響き。
私はエルネモフィラ。エルでいいよ。
(キミの名を確かめるように口にしてから、青く咲くその名を差し出した。)
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和紋・蜚廉 9月4日21時(聞いた名を静かに繰り返し)
エル……。短く澄んだ、良い響きをしている。
呼べば、その響きが夜に溶けて、灯のように残りそうだな。
(触角をそよがせ、花弁の散る軌跡を追いながら)
さて。祭りならば、灯の外にも多くの賑わいがあるだろう。
(翅を軽く鳴らし、口端をわずかに緩め)
|汝《エル》はどうだ?
この夜に、他に楽しみにしているものはあるか。
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エル・ネモフィラ 9月18日19時ふふ、ありがとう。
蜚廉の言葉は綺麗だね。好きだな。
(言葉の余韻が胸に落ちて、思わず口元に笑みが灯る)
うん。そうなの。
実は、星灯花を模したランタンを空に放つことができるんだって。その時に願い事をすると叶うって──興味、ある?
(星の瞳がわずかに揺れて、キミを見上げる。好奇心がその姿を映し込み、きらきらと夜に瞬いて)
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和紋・蜚廉 9月21日15時願い事、か……面白いな。
花を模した灯を空へ放ち、夜に託すとは……人の発想は、時に星よりも鮮やかだ。
興味はあるとも。叶うかどうかはさておき、共に灯を放てば、それだけで形を残す。
(触覚をそっと傾け、夜気の流れを確かめる)
こうして会ったのも何かの縁だ、共に願いを託してみるか?
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エル・ネモフィラ 9月30日17時そ。ランタンの効果はともかく、"強く思うことで叶う"っていうのはあると思う。
(首を揺らして頷けば、涼し気な風と共に羽耳が優しくわらう。くるりと踵を返し、広場に設けられたテントを指さして)
うん、私も蜚廉と一緒にって思ってた。
あそこで貰えるみたい。いこ?
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和紋・蜚廉 10月1日22時(触覚を揺らし、指し示された方へと視線を移す)
……なるほど、あそこで灯を借りらればいいのだな。
二つ、頼もう。
(群れ咲く星灯花の光と人の声が交じる方へ歩み出すと、テントへ歩み寄り。掌を差し出して二つ分のランタンを頼む)
(渡された灯籠を慎重に受け取ると、掌の上に柔らかな光が映る)
なるほど……人の手で咲かせた星灯花、というわけか。
(翅を揺らして軽く息を吐き、片方を抱えたままもう一方をエルへ差し出そうと)
こちらは汝の分だ。受け取ると良い。
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エル・ネモフィラ 10月8日23時(差し出された光を、両の手でそっと受け取る。掌の上で淡く揺れる灯りが、小さな星みたいに瞬いた)
ありがとう。
(目を細めて光を覗きこみながら)
……たしかに、人の手で咲いた星灯花、だね。
このランタンで、ほんの少しだけでも夜を照らせると思うと、素敵。
(キミの持つ光に視線を寄せる)
蜚廉は、どんな願いを込めるの?
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和紋・蜚廉 10月9日08時(触覚をわずかに傾け、手の中の灯を見つめるように)
……我の願い、か。
(言葉を選ぶように短く息を吐き)
今は、誰かが抱いた“想い”が、消えずに続いていくよう願いたい。
それは我のものでも、我のためでもなく――ただ、失われぬようにと。
(灯籠の光が殻を淡く照らす)
いつか、その想いがまた誰かを動かすなら、それで良い。
……汝はどうだ、エル。どんな願いを託す?
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エル・ネモフィラ 10月18日19時(キミの言葉を静かに聞きながら、掌の灯をそっと見つめる。光が脈を打つように揺らめき、夜風に淡く呼応している)
……それって、すごく優しい願いだね。
誰かの想いが続いていく――。
もしかして、誰かの想いに……強く動かされたことがあるの?
(光が瞳に映る。淡い光が指先を照らして、ひとり言のように)
私はね、探してる人がいる。
その人が、見つかりますように。……かな。
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和紋・蜚廉 10月23日10時(翅を静かに鳴らし、灯籠の光を掌に映す)
……最近、学んだことだ。
そうだな、動かされた。
長い時の中で、あれほど強く胸を打たれたのは、初めてでな。
(触覚がゆるりと揺れ、夜風に混じる灯の気配を追う)
汝の探す者も、きっとどこかで同じ灯を見ているかもしれん。
見つかるといい――いや、それだけでは月並みだな。
手伝えることがあるなら、我も手を貸そう。
縁を辿るのは、灯を追うのと似ている。暗くとも、導くものはある。
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エル・ネモフィラ 10月29日22時(小さく頷いて、キミの灯篭に視線を寄せる)
……胸を打たれる、か。
それはとても大切な出会いだね。
……ありがとう。
(そっと目を細め、キミの優しい言葉を胸の奥で反芻する)
縁を辿るのは、灯を追うのと似てる……素敵な言葉だね。
誰かを思う心が、見えない夜道を照らすなら――きっと、見つけられる。
(灯籠を胸の前に掲げ、やわく微笑む)
……私も、この灯が導いてくれるって、信じてみようかな。もちろん、キミのことも。
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和紋・蜚廉 10月30日20時(エルの灯籠に映る光を見やり)
……ああ。その出会いは、大きな転機だった。
心を揺らすものに出会うなど、長い時を生きていて、そう多く起きる事ではない。
だが――確かにあった。そう認識せざるを得なくてな。
その灯を胸に抱いているからこそ、今もこうして歩いていられる。
(触覚をそよがせ、やわらかく口端を緩める)
信じて貰えたなら、応えねばならんな。
その言葉に見合うだけの働きを、我も果たすとしよう。
(掌の灯籠を掲げ、夜風に揺らす)
……では、そろそろ願いを託そうか。
互いの想いを、空へ放つ時だ。
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エル・ネモフィラ 11月5日11時長く生きてきた中で、心を揺らす出会い……。
(その言葉の重みに、そっとまぶたを伏せる。夜風に揺れる花の香りを胸いっぱいに吸い込み、静かに囁くように)
……いつか、その話も聞かせて
キミの胸に灯った光がどんなものだったのか、知っておきたいの。いつか、私にも同じような出会いが訪れたとき──ちゃんと、気づけるように。
(両手で灯籠を包み込み、願いを口にして光をすくい上げるように持ち上げる。)
……うん。放そう
…兄が、見つかりますように。
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和紋・蜚廉 11月5日19時(翅を静かに鳴らし、柔らかな息を吐く)
……ああ、話そう。
我が胸に灯った光がどんな色をしていたのか――語れる日が来たなら、その時に。
(触覚を揺らし、掌の灯籠へと視線ならぬ感覚を落とす)
我の願いは、続く縁に光が絶えぬこと。
今ここにある灯が、いつか誰かの道を照らすように。
(そっと息を合わせ、手のひらから灯籠を放つ。
青白い光がふわりと浮かび、夜空へゆるやかに昇っていく。
星灯花の群れと交じり合いながら、まるでひとつの星座を描くように)
……行ったな。
夜風に乗って、きっと遠くまで届くだろう。
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エル・ネモフィラ 11月7日12時(空へと昇っていく灯に、そっと手を伸ばす。届かないと知っていても、光の温もりがまだそこにあるようで)
……うん。きっと届く。
(短く、けれど名残を込めた言葉を残して、夜空を見上げたまま目を閉じる。灯籠が星々と混じり合い、夜の帳に消えてゆく。その光が二人の願いを乗せて、どこまでも遠くへ届きますように──)
───🦋〆
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