骨董画廊『燦爛堂』

企画のご案内『聖夜の宵市』

燦爛堂・あまね 12月24日02時

✾企画名『聖夜の宵市』✾

 きらきら、|燦々《きらきら》、――|綺羅々々《きらきら》と。
 眩むようなまばゆい灯りは、この季節だからこそ意味を持つうつくしいものだ。

 空の果てでは端の方が夕陽色に燃え上がっていて、そのすぐ上には水で融かしたみたいな藍色の絵具めく夜が広がっている。吐く息の白さが際立って、自然、外套の襟元を掻き合わせた。
 瓦斯灯のモザイク硝子には、緋色の和紙と薄金の透かし模様が入った油紙が巻き付けられて、灯りの色合いを揺らめく様に変えている。
 商店街の終わり、町中の広場には樅の木を用いた大きな置物――クリスマス・ツリヰが据えられていた。
 その天辺には、乳白色の畳紙を張り合わせて造られた星型の多面体がちょんと乗る。中に灯りが仕込まれているらしく、ぼうとひかって麗しい。

 遥けき異国で、かみさまが産まれた日なのだと云う。
 奇しくもそれは凍て付く様な厳しい寒さの季節のうちだったから、人々は寄り集まって暖かな火を灯し、身体を冷やさない様に香辛料を混ぜて煮込んだ甘い酒を呑み、甘いお菓子を分け合って食べる様になった――らしい。伝聞だ。華やかな|譚《はなし》だ。
 そんな風習に端を発するのが、この綺羅びやかな市だと聞いた。

 普段は酒屋を営んでいるおじさんが、壜入りの葡萄酒をたんと仕入れて大鍋に煮込んでいる。|肉桂《シナモン》、|丁子《クローブ》、|大茴香《スターアニス》に|小豆蒄《カルダモン》。|肉荳蔲《ナツメグ》は少しと、檸檬や蜜柑の輪切りも母ちゃんが入れろって言うもんだから、なんておじさんはにこにこと鍋を掻き混ぜながら教えてくれた。貴方がもしも子供であったり酒精が苦手であるならば、葡萄ジュースで拵えたものを用意してくれる。
 ふっくら炊いたあんこが自慢の老舗和菓子屋さんでは、女将さん自慢の和洋折衷スイーツが並ぶ。舌触りの良い漉餡を薄皮で包んだ一口サイズの饅頭を串に刺し、薄くパンケーキの生地を纏わせ揚げたもの。その傍らにはしっとりカステラと餡が相性抜群のシベリヤに、なんとホイップまで挟んでしまった悪魔のケーキ。
 少し歩けばミルクホールの看板娘が、寒かったでしょうと琺瑯のカップを手渡してくれる。中身はこっくりとしたノンアルコールの甘酒に、ココアを混ぜとかしたほんのり甘い飲み物だ。濃厚そうな見た目なのに、一口啜ればまろやかで程良い甘さが、寒さに痺れる手足まで暖めてくれる。
 そろそろしょっぱいのはどうだい、なんて片目を瞑るのは鮮魚店のおじさんだ。イカ焼きにゲソ天、蒲鉾の揚げたの、なんてのもある。その傍らでは八百屋のお姉さんが、うちの芋天も食べてってよ、なんて笑っていて。

 ――聖夜にそうやってささやかに開かれる、ここは√妖怪百鬼夜行の古き良き街並み残る商店街の一角だ。

* ---------- * ---------- * ---------- * ---------- * ---------- *
√妖怪百鬼夜行で行われる、大正風クリスマスマーケットのご案内です。
一風変わった聖夜の宵市を楽しんでみませんか。

承り期間:クリスマスノベル発注期間中
リクの際は:文中に【聖】とお入れ下さい。

想定文字数:プレイング次第で変動(想定として、お一人様★1.5程度)
 1名様から、グループでご参加の場合は最大4名様まで。
 お散歩程度の軽い漫ろ歩きから、がっつり食べ歩きまで、お好みで。

リクエスト文はご自由にお書き下さい。
上記ご案内の描写内に書いていないお店でも、
「こんなお店がありそう!」「こういう所を探して行きたい!」など、
お気軽にリクエスト内に含めて頂いて大丈夫です。
ご案内は食べ物ばかりですが、お土産物を探したい、などで投げて頂いても構いません。