【ノベル企画】雨奏
✧ *゚。 ・ ゚ぽたぽた、ぴちゃん。
しとしと、さぁさぁ。
フランスには梅雨がない。一年を通して均一に雨の降るこの国では六月から夏にかけて晴れ間が多くなり、気温が高くなっても湿度が低いためからりとして過ごしやすい。
けれどその日のパリは生憎の雨降り模様。パサージュ「ギャルリ・ロジェ」は雨から逃れてきた人たちで賑わい始める。
大理石の床と柱が連なる歩廊、白い壁に黒を基調としたファサード、天井は半円を描いた|瀟洒《しょうしゃ》なガラスのアーケードに覆われていて、差し込む柔らかい光に伴った雨粒が静かな音を奏でている。高級な雰囲気を演出するギャルリ・ロジェはまるで美術館のような趣きだ。
仕立屋、靴屋、古書店、雑貨屋、宝石店、スイーツショップ、カフェ、レストラン。オートクチュールはもちろんプレタポルテブランドも入居しており雨宿りの目的がなくとも楽しめるだろう。
咲き始めた紫陽花は目抜き通りだけでなくパサージュのあちらこちらに彩りを添えており、スイーツショップやカフェでは紫陽花を模したスイーツがいただける。
ころんと丸いグラスに青い花びらゼリーが咲いたヨーグルトミルクプリンに、クリームと桃のコンポートを挟んだタルトはホワイトチョコで作られた紫陽花が添えてある。
花びらが青から紫、赤ヘとグラデーション掛かるのが美しいジェラートは色によってブルーベリーやさくらんぼと味が異なるし、花びらゼリーとクッキーが散りばめられたパフェや、レアチーズの紫陽花ジェラートが添えられた青いクリームソーダも人気の商品。
シロップをかけると色が変わるドリンクはソーダやフロート、レモネードにバタフライピーティーなど種類も豊富。カフェによっては自分でグラスを選んで注文が可能で、気に入ればパサージュ内の食器店で同じものを購入することが出来る。
それは何でもない散歩だったのかもしれない。あるいは旅行中の買い物。追っていたターゲットがパサージュに逃げ込んだか、取引が行われる売人を待ち伏せているのか。恋人たちの逢瀬か。
ただ雨は、そんな事情などお構いなしにそっと静かに、あるいはざぁざぁ打ち付ける。
――そんな、六月のひととき。
*・゚*✧
舞台はフランスのパリ。突然の雨でパサージュで雨宿りをする梅雨のノベル企画です。
表の目抜き通りに面したカフェやレストランで雨を眺めながらお食事したり、お喋りしたり。仕立て屋で夏服を購入したり、古書店で珍しい本を探してみたり。あるいはちょっときな臭い事件を追っていたり。
しっとりした雰囲気からどきどきハラハラまで楽しんでもらえますと幸いです。
タグ【雨奏】
タイトル【雨奏 ~サブタイトル~】統一
ワールドは任意のものをどうぞ
・発注文冒頭に【雨】あるいは☔
・希望時間帯があれば指定をお願いします(【午前】【昼】【夕方】【夜】など)
・一人★1.5から上限なし、合わせはお二人まで
戦闘有りの依頼風ノベルであればお一人★1まで、合わせ四名様まで
※補足
今回はワールドをご自由に選んでいただく形になります。
そのため店員が怪異、獣人といった風にお好きに設定してもらって構いません。
また、雨の雰囲気を指定してもらうのも歓迎いたします。(例:豪雨、天気雨、しとしと、ざあざあ)
パリに行く理由に悩んでしまわれる場合は、当星詠み(物部・真宵)が経営する骨董店「宵月」でお買い物をしたら福引で旅行券が当たった、といった流れにしてもらって大丈夫です。
お相手を変えての再リクエストも大歓迎です。
タイミングによっては再送のお願いをすることがありますので、ご協力頂けますとたいへん助かります。
▼ご依頼はこちらからどうぞ
https://tw8.t-walker.jp/scenario/master/show?master_id=msh0032585