【RP】zu Hause best
√EDEN。都内の好立地。壁に緑の蔦が這う大正建築様式。レトロ・オンボロ・アパルメント──メゾン・ド・エデン。
各階12室、4階建て、4棟、ロの字型。南棟の105号室が戀ヶ仲くるりの部屋。
女子高生の一人暮らしには少々不用心な物件に見えるが、50室弱が√能力者とその関係者で埋まっているこの建物で、犯罪はほぼ起きない(※奇妙な事が起きることは稀によくある)
「EDENの人たちがいっぱい住んでて、(危険な怪異が入り込む等の心配はなく)安心ですよ!」
と、道中のくるりが言ったとか。
くるりと少しばかり物騒な装いのあなたが、そんなアパートの一室に足を踏み入れた。
集合住宅らしく、玄関を開ければ即キッチンの間取り。
トイレやお風呂といった水回りも玄関付近に集まっており……
「ゲルダさん、とりあえずお風呂と着替えをどうぞ……!」
と入って早々、洗面所と脱衣所(中にはお風呂に繋がる扉もある)となっているスペースにあなたを押し込んだ。
・このお話▷https://tw8.t-walker.jp/thread/club_thread?thread_id=36909 の後の話
・√EDEN、住人曰く安心な戀ヶ仲くるりの住居で。
・キリのいいところでおしまい。
🎶ゲルダ・ドレッセル
📗戀ヶ仲・くるり
戀ヶ仲・くるり 6月14日23時うーん、なんとなく、あったかいのがいいかな……紅茶…コーヒー…緑茶…甘いやつ?なににしよう……。
(血塗れの服を入れるための袋を渡したり、新しいバスタオルをおろしたり、長身で細身なあなたでも着れるだろう……!と思った自分にはオーバーサイズ(※戀ヶ仲くるりは身長150cm)の7分丈の部屋着を脱衣所に置いたり。
一通りしたいことをして、キッチンでお茶の準備をしていた。ソワソワもしている。部屋まで着いてきてもらったけれど、迷惑じゃなかっただろうか。と思って。)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月15日09時(趣のある佇まいだと思った。女の子のひとり暮らしで、オートロックがなくても大丈夫かな、とか。一階だとあぶなくないかな、とか。あれこれこっそり、お節介にも気を揉んだりしたのだけれど――能力者、EDENが多く集まって同じ建物の中で暮らしているということがなんだか不思議で、あなたの説明を目を丸くしながら聞いていた)
……ひどい顔……。
(鏡で己の姿を見た。ひどい有様だ)
(メイクを落とすことがすこし恥ずかしい、なんて思えるくらいには現実に戻ってきたけれど、あまりに色々なことが起こりすぎてまだ混乱している。それでも、あなたの厚意はありがたいものに違いなかったし、こんな有様じゃ外をうろうろすることだってどのみち出来やしないだろう)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月15日09時(しらない部屋。しらないバスルーム。緊張はしたけれど、べっとりと髪や肌に張り付いた血糊を落とせば幾分不安な気持ちは薄れた。あなたより頭ひとつぶんほど背が高いおんなに、ゆったりとした部屋着は丁度いい大きさだった)
おふろ、ありがとう。お洋服も……。
(使い物にならなくなった衣類を貰った袋にまとめて脱衣所から顔を出す。急な来客であろう自分をもてなそうとしてくれているあなたの姿が目に入り、ふ、と微かに吐息を溢し)
0
戀ヶ仲・くるり 6月17日00時あっ、ゲルダさん!お風呂、使い方とか大丈夫でした?服のサイズは、…よさそうですねぇ。サイズ間違えて買っちゃった服なんですけど、ゲルダさんが着れてよかった!
(ドアの音と共に、あなたの声。振り返ってお風呂上がりのあなたを目に留めて、へにゃりと笑う。あなたに着てもらって、持て余していた服も心なしか嬉しそうだ。見栄えもよく見える。モデル体型の人は、何を着ても様になるから……!)
今、飲み物淹れようと思ってて。ゲルダさん、お好みありますか。紅茶とコーヒーはおすすめが、……あれ?ゲルダさん、なんだか今、綺麗というより、かわいい……?あ!メイク落とされたからですね!そっかぁ、素顔はかわいいんですねぇ、ゲルダさん!
(帰るにしても人心地ついてから、と淹れようとしていた飲み物が、あなたの顔をはっきりと見た瞬間、意識の横に置いた。メイクをしているあなたは美人さんだけれど、してないとかわいい!これは大発見である!)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月17日13時うん、だいじょうぶだったよ。
(しらないおうちの勝手はわからないから、最初すこしだけまごついてしまったけれど。非日常への戸惑いも、下がりきった体温も、少しずつ落ち着いていく。はじめは遠慮したけれど、おふろを借りることが出来たのは、今の自分にとって本当にありがたいことだった)
いつもは紅茶を飲むことがおおいけれど、すききらいはないの。……あなたの……、
(あなたの好みを教えて、と。言い掛けたところでようやく気付く。自分は恩人であるあなたのことを、ほとんどなにもしらないことに)
えっ。あっ、う、
(手放しで齎される賛辞を受けて、さっと顔にのぼった熱を隠すように僅かに目を逸らした。素顔でいるなんて、鎧を失ったみたいで心許ない)
……、……あ、……あなたの、なまえ。わたし、しりたいな。
0
戀ヶ仲・くるり 6月17日23時(あたたかいお湯を浴びたおかげか、少し顔色がよくなったように見えて、よかった。と頬を緩める。
自分の言葉に更に朱の登った顔を見て、頬はそれ以上にゆるゆるとなった。とってもかわいい〜)
……、……あれっ。私、名前言ってない……?ないですね!?
(そんな緩まっていた顔が、あなたの言葉で驚きに変わる。状況が状況だったけれど、確かに名乗ってなかった──!)
わ、私、|戀ヶ仲《こいがなか》くるりと申します!17歳、高校生です!時々ゲルダさんの星詠にお世話になってて、ええと……ゲルダさんが時間大丈夫なら、座って話しませんか。
帰るにしても、一息ついてからがいいかなぁって。ゲルダさんがよく飲まれるなら、飲み物は紅茶にしましょうか。私も紅茶好きです!
(カラカラと引き戸を開いた。リビングのように扱っている部屋で、入り口すぐには床に座るタイプの大きめのテーブルが鎮座している。どうぞ座ってください、と促した)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月20日06時くるりさん。くるりさんっていうの。
まだ学生さんなのに、たいへんな運命に翻弄されながら頑張っているなんて、すごい。……たたかうことだって、きっと……、くるりさんも、こわかったはずなのに。
(知れてよかった。うれしい、と素直なことばを返しながら。座りませんかと誘われたなら、お礼を添えながら遠慮がちに腰を下ろし)
私は、……ふふ。知ってくれていてありがとう。なまえはゲルダ。ゲルダっていうの。
星を詠む……、……ちょっとしたみらいを知ることは出来るけれど、じぶんのちからが何なのかまではわからなくて。さっきみたいに、……たたかうことではちっとも役に立てないけれど……。
……ピアノを弾くことと。うたうこと。普段はそれをおしごとにしているの。
(普段は吉祥寺にあるちいさなミュージックカフェ兼ティーハウスで働いていて。夜は店のステージで演奏をしているのだと、ぽつりぽつりと言葉を溢し)
0
戀ヶ仲・くるり 6月21日10時はい、くるりです!お好きに呼んでください!
(今日まで言葉を交わしたことはなく、あなたが星を詠んだ時、楽しそうだと、これなら自分でも働けそうだと思った時にすれちがう人だ。案内するあなたの名前はあちらこちらでつぶやかれるから、知っていた。それだけ。
でもこうして名乗るとそこから色付くような心地になる)
……私、ゲルダさんって呼んじゃってますけど、お嫌じゃないです?名字のほうがいいですか?
(腰を下ろした年上だろうあなたに、ゆるく首を傾げて問いかけた。)
0
戀ヶ仲・くるり 6月21日10時ふふ、ありがとうございます。身体が勝手に動いちゃって、いろいろ考えてやってはないんですけど……大事がなくてよかったです。
あ!でも!秘密にしてください!まともに戦えないのにって怒られそう!
(色々な人に「事件です!」と連絡した時点で後の祭りだけれど、そんな保身を試みる。
キッチンで牛乳をコトコト温めながら、力がないと言うあなたにそんなことはないのに。と眉を下げてから……続くあなたの言葉に目を輝かせた)
わ。わぁ!ゲルダさん、歌手をされてるんですか?お店で歌う……素敵なお仕事ですねぇ。聞いてみたいです!
0
ゲルダ・ドレッセル 6月21日11時うん。いやじゃないよ。……なまえでよんでもらえるほうが、うれしい。
(おんなは苗字を名乗らない。言葉の通り、名で呼ばれるほうがうれしかったから。あなたが小首を傾げる仕草がなんだか小鳥みたいで、ふ、と顔を綻ばせ)
ほんとうによかった。あなたにもしものことがあったら、私、なんて償ったらいいか……、(そこで言葉を切って瞬く。怒られそうだなんて、)……ふふふ! わかった。じゃあ、……ふたりのひみつね。
(あなたを囲むえにしは、きっとあたたかいものなのだろう。少なくともその言葉は、あなたを案じるひとの言葉のように思えたから)
ふふ、ありがとう。ときどき、お昼も演奏会をしているから……よかったらこんど、おみせに遊びにきてほしいな。今日のおれいには足りないかも知れないけれど、とびっきりのお茶とお菓子でおもてなししちゃう。
(店長さんにはないしょで、なんて。ちいさく声をひそめながら)
0
戀ヶ仲・くるり 6月25日15時(あなたの言葉にぱちりと瞬きした後、)
……はい!ゲルダさんって呼ばせてください!
(へにゃりと笑った。あなたがうれしいと思ってくれるなら、自分もうれしい。
ふつふつ沸いてきて、中に入れた茶葉と馴染んだミルクティをカップにいれて運ぶ。
お話しながら席に移動すると、ひみつね。と微笑むあなたの顔と向き合う。同じように頬が緩んだ)
ふふふふふ。ふたりだけのひみつですね!
え、演奏会……!あこがれちゃう響き!ピアノを弾きながら歌うんですか?他の楽器とも演奏する、とか……もしかしてお高い大人のお店だったり、します?お酒をたしなむお店ですか?
(浮かんだのは洋画で出てくるような、ドレス姿の女性やジャケット姿の紳士がお酒を嗜みながら演奏を聴くお店だ。おそらくディナーショーが思い浮かんでいる。
そう言えばあなたが着ていた服は、高級感のある仕立てだった。と思い返す。お仕事着のひとつなのかもしれない)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月25日16時(裏表のない好意が伝わって来て、ちょっぴり擽ったい。はにかむように目を細めながら、あなたの手元で湯気をゆらめかせるカップに視線を落とした。いい香り、とちいさく溢し)
そう、ふたりだけのひみつ。
おみせでは、ピアノを弾きながら歌うことが多いの。
外でピアノのお仕事をするときは、おおきなホールで楽団と合わせたりすることもあるのだけれど……ふふ、まだなんだか実感は湧かなくて。
(今もふしぎな気持ちでいるの、と。擽ったそうに微笑んだおんなから不安のいろは随分薄れたようだった)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月25日16時夜はお酒も提供しているけれど、おひるはティーハウス……、えっと、喫茶店みたいなかたちで営業しているの。店長さんが好きでね、おみせにはいつもレコードのやさしい音楽が満ちていて……ドレスコードがあるような畏まったお店じゃないから、だいじょうぶだよ。
(値段だって、アフタヌーンティーを頼んだりしないなら元々ひとつひとつのメニューはそう高い店ではない。どちらにしろごちそうするつもりでいるのだから、気負わず来て欲しいのだと告げて)
0
戀ヶ仲・くるり 6月27日09時どうぞ。今日はあったかいものがいいかと思って……ゲルダさん、甘いほうがお好きですか?
(目を細めてのひみつの言葉がたのしげに聞こえたから、同じように目を細める。内緒の約束は心がはずむ。
あなたの前にミルクティのカップを置いて、一緒に持ってきたスプーンと角砂糖を掲げる。はちみつもあります!と金色の蜜で満ちた容器を揺らした)
わぁ……お店以外でも、大きなホールで合奏するんですねぇ……!すごぉい、プロのお仕事ですね!
お仕事され始めたのは、最近なんですか?
(実感が湧かない、ふしぎな気持ち。の言葉にそう問いかける。あなたは自分より、いくつ年上だろうか。ふたつ、みっつは上?この前まで学生さんで、仕事をするようになったのは最近なのかも。“√EDEN・日本の一般的な家庭”で育ち、学校に通うのが当然だった女子高生はそう思った)
0
戀ヶ仲・くるり 6月27日09時ティーハウス……喫茶店みたいな……ゲルダさんの生演奏が聞ける時間だけじゃなくて、店長さんご趣味の音楽も流れる……素敵なお店なんでしょうねぇ。
(想像するだけで目がキラキラした。物語の舞台になりそうなお店だ!)
わ、私でも行けそう!ですね!はい!行かせてください!あ、でも、ええと……じゃあ、ゲルダさんのおすすめ、ひとつだけ。ごちそうしてください。
お店でおいしそうだな、飲んでみたいな、って興味が湧いたものは自分で頼みます。
(それでもおしゃれなお店に慣れない女子高生には敷居が高い気はしたけれど、行ってみたい!!の気持ちで捻じ伏せる。行かなければ挑戦も出来ない!
ごちそうするの言葉には申し訳なさもあったけれど、あなたの気持ちはとてもうれしかったから。おすすめひとつ、いただく約束をする。自分で悩んで頼むのはきっと楽しくて、その時間も含めお支払いする方がしっくり来る。)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月27日10時(湯気の立つカップは可愛らしくて、どこで買ったのかな、なんて想いを馳せる。それがもしも100円ショップで買った量産品だったとしても、おんなはこのカップを羨ましがることだろう。『くらし』に根付いた素朴なあたたかさが、いまの自分にはきっと必要なことだった)
いまは、……あまいほうがいいかも。ふふ、じゃあはちみつをいただいちゃおうかな。
(こがねいろの蜜をひとたらし。ふんわりと立つ湯気の香りが呼吸までもを溶かしてくれるよう。ひとくち含めばやわらかな甘みが広がって、ほう、とちいさく息を吐き出し)
(なんと表現するのが相応しいだろうか? ええと、ええと、と言葉を探して)……去年、ピアノの発表会があったの。そこで、賞をいただいて……それで。
(要はその発表会なるもので賞を取って、ピアニストとしての道がひらけたのだとおんなは拙く語って聞かせた。それまでは、件のティーハウスで給仕を主にしていたのだとも)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月27日10時そうなの。店長さんは、日本のひとじゃなくてね……旦那さまとご結婚なさってから、日本にきたって言っていたっけ。
(だから、ティーハウスは彼女の趣味のようなものなのだと薄く笑った。店主はもう老齢で、伴侶はとうに亡くしてしまったけれど。自分をおいてくれている恩人であるのだと添えて)
……ふふふ! うん、わかった。
(あなたのきもちも、心遣いも。ちゃんと、ぜんぶ受け取ったつもり。ひとつのごちそうを約束して)
もし、くるりさんがよかったら……。……おみせのおやすみの日に、あそびにきてほしいな。そうしたらおひるでもピアノが弾けるもの。……ね、どうかな? 店長さん、きっとゆるしてくれるから。
0
戀ヶ仲・くるり 6月29日00時おいしいですよね、はちみつの入ったミルクティ。私も好きです!
(あなたのカップに金の軌跡が落ちていくのを見ながらそう笑う。自分も同じように、トロリとひとたらし。茶葉の匂いと花の匂いが混じり合う。甘い香りのあたたかいミルクティは、路地裏で募った強張りをほどくようだった。
なお、カップはゆるーい( ◜ω◝ )笑顔のカモノハシ柄のと、おどってる₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾キーウィ柄だった。お客様用のオシャレカップ?うちにはいない子ですね……)
わぁ……音楽の世界で名のある方々に、ゲルダさんのピアノが評価されたんですね!すごいですね、聞いてみたいです……!
(すごい、すごいと言いながら目が輝く。詳しくはないけれど、芸術の世界で名のある賞を得ることが難しいのは分かる。そこからお仕事につなげることの難しさも。)
0
戀ヶ仲・くるり 6月29日00時あ、ちょっと異国の風を感じるのは、海外の方だからですか。そっかぁ、ご趣味のお店……絶対おいしいし素敵ですね……!
(ちょっとした偏見はありそうだけれど、楽しみ、と笑う。あなたも笑ってこちらの言葉を受け取ってくれたので、ますますへにゃりと頬が緩む)
おやすみの日ですか?……おじゃまして、ゲルダさんが大変じゃなければ、ぜひ!
(見るからに華奢なあなたの、休む時間の妨げにならないだろうか。頭の端にそんなことも過ったけれど、長居しなければいいかな、と思って。……他にお客さんが居ないのなら、あなたのピアノもお話しする時間もひとりじめ出来そう、という下心もあって。
最終的には勢いよく頷いた)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月29日22時うん。……ね、みて。
(震えはもうすっかり止まったと、己のてのひらを掲げて見せた。ずっと気を張り詰めていたのが、優しい甘さでほどけていくようだとはにかんで)
ドレスを着てね、いっぱいのひとの前で弾いたの。……あんなにひとがいっぱいいたのに糸を張ったみたいに静かなステージだったから、すごく緊張した。
(その舞台に行かせてくれたのも店主である女性のはからいであったのだと添えた。彼女はなんといったらいいか――そうだ、『花には水をやるものでしょう』なんて言っていたっけ。自分はその言葉の意味を、今もよくわかっていないのだけれど)
0
ゲルダ・ドレッセル 6月29日22時そうなの、ウェールズのご出身っていっていたっけ。
出しているメニューもね、お菓子やごはんは家庭料理が中心で……ふふふ! くるりさんのみたことない『ふしぎ』がいっぱいあるおみせなのかも。
(サイフォンの珈琲だって、多様な茶葉の数々だって、なかなか自宅では揃えるのが難しい。『おそとの飲み物』を楽しむちょっとした背伸びだってしてもいいんだと思うから。あなたにごちそうできる日がたのしみ、と微笑み)
もちろん。たいへんじゃないし、迷惑なんておもわないよ。
おやすみの日なら、こんなふうにおしゃべりもできるし……。えへへ。カウンターから出て、となりに座ってもだれもとがめたりしないから。
(なんて、そんなふうにいったらずうずうしいかしら)
0
戀ヶ仲・くるり 7月2日08時……あったまりましたねぇ。
(あなたの言葉に、自分のてのひらも合わせるように掲げて、そう言う。爪を突きたてるような強張りも、底冷えするような恐怖からの震えもない。
でも、もうなにも怖くない、は嘘になってしまいそうだから、その言葉は甘いミルクティと共に飲み込む。ほどけていった。甘くてあたたかい。それがうれしい。今はそれだけで。)
0
戀ヶ仲・くるり 7月2日08時そっかぁ、それは、緊張しそう……!でも、曲を弾ききって、色々な人に評価されて賞をもらったんですもんね……ゲルダさんは音楽で人の心を動かす才も、人前で弾く才もあるんだと思います。店長さんはそう思ったから、勧めたんじゃないでしょうか。
( 静かな舞台で曲を奏でるあなたを想像して、そう言う。音楽のことは分からないけれど、誰かの前でこそ鮮やかに彩つくなら、光の当たるところにいて欲しい。その気持ちは分かる。
そう思わせるあなたの音楽を聴ける日がたのしみだな、と目を細めた)
ウェールズ、ええと、英国のひとつですよね。紅茶の本場だぁ。それはお茶とお茶菓子がたのしみです!
ふふ、はい、ふしぎで、食べ方わからないものもあるかも。教えてくださいね?……ぜひ、お隣で!
(あなたの笑い声にくすぐられるように、たのしさが声に乗る。あなたが迷惑じゃないと言ってくれたように、こちらも思わない。とってもたのしみ!)
0
ゲルダ・ドレッセル 7月2日12時(生きた心地がしなかったとは、さっきまでのことを言うのだろう。いや、本当ならもっとずっと日常に根差した言葉であるのだろうけれど。『あったまりましたねぇ』と告げられる言葉がただやわらかくて。ミルクと蜂蜜が溶け合った紅茶はあまくて、あたたかくて。少しずつ、すこしずつ。生きていることへの安堵を覚えることへの罪悪感は薄れていった)
そうなれていたら、いいな。
すごく急に決まったことだったから、目紛しい毎日で……なんだかいまも実感が湧かないの。……ふふ、へんだよね。あの日舞台に立った自分は、別人だったんじゃないかしらって思ってしまうの。
(もちろんそんなことはなくて。これは現実の続きなのだけれど――それほどまでに眩く、そして音に満ちた一年間だったのだとはにかんで)
0
ゲルダ・ドレッセル 7月2日12時素朴なお菓子が多いけれど、とってもおいしくて。そのお菓子と『仲のいい』紅茶と合わせるとね、ほんとうにしあわせなきもちになるの。……いまみたいに!
(あなたにもそんなちいさな幸せをお裾分け出来たらいい。その日は早起きしてお菓子を準備しなくちゃ、なんて微笑みながら)
もちろん。緊張しちゃうようなマナーなんて気にせずに、楽しんでもらえたらうれしい。そうそう、おみせの場所はね……、
(告げて、おんなはスマートフォンを操作して店のSNSアカウントをあなたに示してみせた。おそらくは更新はおんなの方が担っているのであろう、ささやかなものだ。店の場所もこれを見ればわかるから、と――告げたところで、気づく。口にしようかするまいか、すこしだけ悩んだのちに)
0
ゲルダ・ドレッセル 7月2日12時……れ、……んらく、さき。こうかん、……する?
(あなたの隣でお茶の時間を楽しむきっかけは勿論だけれど。あなたと、他愛無いことのはを交わしたいと思ったから)(どうかな、なんて告げるおんなの耳はあかく染まっていた)
(一杯の紅茶をいただいて、幾らかのことばを交わしたあと。おんなはあなたに一時の別れを告げて、再会の約束を結んだことだろう)
(タクシーの車窓から眺めるそとのせかいは、先よりも幾分、やわらかい気がした)
0
戀ヶ仲・くるり 7月2日22時(ほどけていく表情に目元が和らいだ。きっと自分も同じような顔をしている。時間にすればさして長くない。でも、一息つくこういう時間に生かされてると、今思った。
目紛しくも話せば喜色が乗るピアノの話も、お店のお茶とお菓子の話もきっと同じ。)
……わぁっ、はい!ぜひ!連絡先、交換しましょう!
(示してくれたお店の場所をメモしながら、口ごもったあなたの顔を不思議そうに見つめる。あかい顔に首がかたむいて、続いた言葉にぱぁっと顔が輝く。あなたのお店に行く時にも、それ以外にも、きっと電子の連絡が飛び交うはずだ。)
(空になったカップ。交わしたいくつかの言葉。スマホに刻まれた連絡先と、また会う約束、ひとつずつ。)
(あなたがこの部屋を出る時のあいさつは、“さようなら”と“また会いましょう”だったはずだ)
【このお話は、これでおしまい】
0