【新入】藤紫・旧【会員】
(√妖怪百鬼夜行、午前3時11分)(子供としか見えない容姿の、それでいてどこか浮世離れした風貌の少年がぶらぶらと、宛もなく歩いていた)
ハァ〜〜〜〜………
最近なんか客足少ねぇんですよね…ここらで誰か迷いこませねぇと腹が………
………………
…………
……高い魔力だ
それも、上質な。
………決めた
次のお客様はアイツに決定だ、です。
(鈴の音が鳴り、少年のようなソレは影に溶け込んだ)
※
●新入会員「藤紫・旧」
人妖「彼岸藤旅館鬼」の不思議旅館店主 × 妖怪探偵
年齢: 99歳 男(4月29日生まれ)
https://tw8.t-walker.jp/character/status/h00188
・スレ設置期間【~12/29(日)】
・会員みんなでこのスレに書き込んで新参者を囲もう!

(~ミルクホール『ちゃちゃ』店内にて~)
…?
(神薙・ウツロとかいう、大体いつも楽しそうに益体もないことばっかりベラベラくっちゃべっているやつが――頭をもそもそ掻きつつ、周囲をぐるぅりと見回しなどしながら――建物の上の方から降りて来た。ちょい真顔だ)
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なんだろ。なんか変な気配がしたような気がしたんだけど。
(言う。その目の前では、五徳猫と猫又と火車が「マーオ」「マーオ!」って威嚇し合っており、ろくろ首と飛頭番が「ネットはやっぱり有線が安定するって」「いいや時代は無線だよ」と議論中、更に河童がぬりかべ相手に相撲の稽古をしてもいれば、がしゃどくろが骨粗鬆症予防の為に牛乳をガブ飲みしている。樽で)
…ま、いつものことか。
(言いつつも、何か「|普段《いつも》」と違う何かの気色がしたような気がしてならぬ。なんとはなしに店の出入り口の方に視線を転じてみたりして)
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(店の出入り口、本来ならそうではなかったはずだが…藤色の光が溢れ店の外が見えなくなっている)
(しかも何やら鈴の音が誘うようにそちらから微かに聞こえてくるではないか)
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(と、思いきや)
…おっとぉ?
(何か。辺りが、ここいらが何かに囲われでもして、そして誘うようにピンポイントで「そこ」に通り道を空けられたかのような、そんな――)
なんだろ。どっかの|妖怪《だれか》が術でも打って来たかね。や、ただイタズラにしちゃ練度の高さが――
(ハンドポケットのまま、とりあえず藤色の光が湧く「出入口」に向かってノシノシ進んだろ)
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(出入り口からは藤の花びらがちらちらと溢れている)
(どうやら向こう側が奇妙建築が如く別空間へ繋がっているようで、特に抵抗なく光の中へ進んでいけそうな様になっている)
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…。……。………。
(これは。ここではないどこかに繋がったというべきか、はたまた、どこぞの何かがここいらへんを括るように「展開」でもされたというべきか――)
地相そのものをブン回したような術か怪異…って感じじゃないかな。足を生やしでもした要石が寄って来たって感じかね。
(周囲の様子の観察こそ怠らないながらも、ずんずん進む。手の甲に降った藤の花弁を指先に掬い取って検分などしつつ、時折蛇行したりつま先で足元を引っかいたりしつつというヘンな足取りを時折挟みながら、そうして行き着いた先は――)
…あん? 旅館…? 出迎えにしちゃ準備がいいね。狐の女中でも詰めてたりする?
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うぉぉぉぉぉ~い? (雑に声を張る)
別に予約とかした覚えは無いけど、なんかお招き頂いてるみたいだから来てみたんですけどー?
『YellowDragon』会長、神薙・ウツロ一名|到着《とうつき》~~~~~
(ワケわからん怪異領域のド真ん中で「名前を出す」などという真似、呪術的にはリスク山盛り甚だしかろうが、しかし敢えてノーガード戦法じゃいとばかりに潔く行った)
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『『一名様、ご案内~~~!』』
(その声と共に一斉に周りから複数の声が聞こえてきて)
───いらっしゃいませ、旦那様。
(藤の花弁の吹雪と共に目の前に少年が、雀や猫など様々な妖怪が、お辞儀をしながら現れた)
ようこそいらっしゃいやがりました、ウツロの旦那様。ご宿泊、ですね?
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うお。 (ウチのミルクホールに負けず劣らずの多種多様さアンド頭数の妖怪らが、ワッと出て来――)
…うーん。どうしよ。とりあえず日帰りにしとこっかな、仕事途中で置いて来ちゃったし。
それで? 君がここの旦那? それとも番頭?
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旦那?ああ、旧は支配人兼設計者ですよ。
お仕事の最中でやがりましたかね、しかし泊まって行かれる気が最初からあるとなれば都合が良いです。
さぁ、こちらへ…詳しい説明はこちらで。
(軽く手招きをし、巨大かつ入り組んだその旅館の前に架かった橋へと足を踏み入れ旅館へと向かう)
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|旧《キュウ》? それが支配人さんの名前かな。 (招かれるまんま着いてくよ)
――へえ、マジでマヨイガ系の旅館が一件ドンと降誕してるし。
(着いて歩く最中、そこかしこを眺め回しながら)
なに、ウチに業務提携でも申し入れたくて『|路《みち》』でも繋げたわけ?
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(数珠をいじりつつトントンと歩きながら)
業務提携?
ああ、確かにそういうんも良いですね。
(一旦さらりと流しつつ、しかし興味がありそうな様子で)
旧が旦那様ん所に路を繋げたのは旧にとって……そして、その手のモノに関わる上で良いものを持ってるからですよ。
簡単に言うと力、リソース……まあそんな所ですよ。
ささ、どうぞ中に。泊まるんならまずは手続きですよ。
(入り口を通り抜け、受付の前へと行き)
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リソースぅー?
(時折蛇行なんかさせていた足取りを、ぴたりと整える。まっすぐ普通に進む歩容で、藤紫についてくのだ)
簒奪者サイドみたいに、インビジブルをもぐもぐ――ってわけじゃなさそうだね。それもそうか、これだけの妖怪さん達が一緒になって君を神輿に担いでるみたいだし。
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ははは、そんな事しねぇですよ。とって食ったりなんてしねぇですって。
───少なくとも、今はそうです。
(受付の前で立ち止まり、そちらに視線を向け)
その通り、ソレは能力者にだけあるもんでもインビジブルでもありませんよ。
(ケラケラと笑い)
そう、旧が求めるのは………
……魔力、です。
素晴らしいものですよ、全く見事なほどに旧は見放されてやがりますが。
旧は魔力を対価として頂く事ができるんですよ。別にそんな一気に摂るわけでもねぇですし……
どうです?良い条件じゃねぇですか?
(話しつつささっと宿泊手続きを勝手に済ませ、名前をここに書けと言わんばかりに紙を差し出してくる)
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魔力ぅ~? 化け狐が旅に疲れた男を甘やかしてやる代わりに、ちょこっと生気を掠め取ってく…くらいの感じかねぇ。 (まあモノは試しとばかり、特段警戒せずにササッと記帳する)
そうやって永らえてるのか、はたまた、そういうスタイルに囚われてるのか――
ま、でも? ここいらへんで…私の他にも…ウチらへんに出入りする面子も狙ってみようってんなら、いちおスジは通しといてもらおっかな。
君も|互助会《ネットワーク》の一員にカウントする。そうしたら|やり過ぎる《・・・・・》なんてこともできなくなるでしょ。しなさそうだとは思うけど。
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ははは。
ははははははははははははははは。
…そんな事しなくともやり過ぎるだなんてしねぇですよ。
でも………
その提案は、ノった。
逆に言えばソレ、一員になれば狙い放題ってコトでしょう?勿論節度を守りながらですが、まあそも旧にはそんな気元からねぇので。
こっちからすればメリットしかねぇ提案ですね……なぁ、旦那。
(じろ、と警戒と好奇心が入り混じった視線を向けて)
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こっちにしたってメリットだよ。ウィンウィンってやつさ――ああ、横文字わかる?
(言いつつ、記帳を終え――ペン先で紙の上をトンとつつく)
(直後。)
(バキバキバキバキキ!!! と。藤の花弁に彩られた|路《みち》が、神薙・ウツロが歩いて来た軌跡|そこだけ《・・・・》が、さながら|表層《レイヤー》を無造作に剥がしでもするかのように、その景観を破砕される硝子めいて千々に散らした。後に剥き出して残るのは、真っ当な外界の地表。ミルクホールから真っすぐ出てぼつぼつ歩んだくらいの距離感の、何の変哲もない表通りだった。世界の亀裂範囲が更に更に後方へ伝播する。横に長く。縦に高く。亀裂と破砕と霧消が断続した後、そこにある光景はというと、)
遊び相手が増える。
(――三階建てのビルヂング、屹立する五常ビルの威容である。)
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………
(振り返り、剝がされた跡を、外界を見て…その聳え立つ建造物を見て)
(鬼は、邪悪は───無意識に笑っていた)
…なる程なァ、納得しましたよ。これは
面白い。
中々に面白れぇじゃねぇですか、魅力的ではねぇですか。
いいですぜ、取引成立です。お望み通り遊びに付き合ってやりましょう。
(握手を求めるように手を差し出して)
自己紹介を改めてしましょうか。
藤紫旧。昔々魔術師の家系に生まれ、運命に見放され、多くを殺し、そして死んだ。極悪非道、正真正銘の───
邪悪にて、ございます。
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(タネは「歩いて来た時の足取り」だ。あの千鳥足紛いで|反閇《へんばい》の類を仕掛けて、自分のヤサから人様の領域への一本道だけは結界でキープしていたのだ。改めて藤紫を見直す。そして、彼の名乗りを聞く――)
ひゃはは、邪悪上等。荒神にナシ付けて護法に据えるのは、極東のカルト・マジックの十八番だしね。
まあまあ、仲良くやろうよ――未練と無念が晴れるまで。
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