シナリオ

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|夏浅し《なつあかし》、紫陽花揺れる、和傘市

#√妖怪百鬼夜行 #断章追加済 #プレイング受付は7/3(木)8:31~より

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 #√妖怪百鬼夜行
 #断章追加済
 #プレイング受付は7/3(木)8:31~より

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●紫陽花薫る
 立夏も過ぎて、日差しがやや暑く感じられる頃。√妖怪百鬼夜行で紫陽花横丁と呼ばれる横丁では様々な種類の紫陽花が咲き乱れていた。
 オーソドックスな手毬咲きのものや、額咲き、西洋で見られるようなものもあって、人々の目を楽しませてくれる。
 紫陽花見物の休憩には横丁にあるカフェがおススメ。一番人気は紫陽花をモチーフにした和風のアフタヌーンティーで、洋風と和風が選べるのだとか。
 洋風はセイボリーにタマゴサンドや冷製ポタージュ、枝豆のカナッペ。スイーツには紫陽花のフルーツポンチにベリーやメロンのマカロン。和風はセイボリーに手まり寿司や胡麻豆腐。スイーツには彩り豊かな一口カステラにわらび餅、紫陽花を模した煉切と錦玉羹。
 どちらのアフタヌーンティーにも、あなた好みのセイボリーやスイーツが添えられているはず。それに、どのアフタヌーンセットにもお代わり自由のスコーンとドリンクが付いていて、心ゆくまで初夏のひと時を味わえるはず。
 更には、紫陽花横丁では和傘市が開かれていて、紫陽花モチーフの和傘や正統派の和傘など様々な和傘がそろっていて、きっと気に入るものがあるに違いない。
 ――そんな、人も妖も集まるこの紫陽花横丁にも古妖の封印がひとつあった。そして、その封印を解いてしまった男もまた、紫陽花横丁をふらりふらりと歩いていたのだ。

●星詠みは語る
 いらっしゃい、と穏やかな笑みを浮かべて夜賀波・花嵐 (双厄の片割れ・h00566)能力者たちを迎え入れる。
「君たち、紫陽花は好き? √妖怪百鬼夜行にいい場所があるんだ」
 紫陽花だけではなく、紫陽花にちなんだアフタヌーンティも楽しめる。更にはそのあと、和傘市を覗いたりもできるのだと花嵐は笑う。
「ね、いいところでしょう? それでね、行くついでに古妖も何とかしてきてほしいんだ」
 うまい話には裏がある、というわけではないよ? と花嵐は言うけれど、半ばそうである。
「この紫陽花横丁にも古妖の封印があったんだけど、それを解いてしまった人間がいるんだ」
 その男は画業を営む人間で、作品作りに求める思いが情念と化し、古妖の誘いにのって封印を解いてしまったのだという。
「でもね、彼は封印を解いたあとで我に返ったみたいで、とても反省しているみたいだよ」
 人間って可愛いね、と優しい声で零すと花嵐が話を続ける。
「解き放たれた古妖は黄昏時に動き出すようだから、それまではゆっくり紫陽花を楽しんでくるといいよ」
 気を付けていってきてね、と花嵐は能力者たちを見送るのであった。
これまでのお話

第3章 ボス戦 『妖怪絵師『鳥山石燕』』


●望むもの、望まぬもの
 無限鳥居を抜けた先、暫し歩いていくと紫陽花が咲く広場の中にぽつりと祠が見えるだろう。そして、その祠の前に黒髪の少女が笑いながら立っているのも。
『どうじゃった? お前たちが無限鳥居で見た背中は』
 きゃらきゃらと笑う少女の手には墨筆が握られていて、√能力者達は彼女が画家を惑わした古妖だろうと身構える。
『望むなら描いてやろう、儂が描けばそれは実物になるぞ?』
 値踏みをするような赤い瞳がにんまりと細くなり、どうじゃ? と笑う少女こそ――。
『儂は妖怪絵師『鳥山石燕』じゃ、望まぬなら……そうじゃの、妖怪画でも見せてやろうかの』
 描いたものを具現化する能力を持つ、強大な力を持つ古妖の絵師。それが、√能力者である君達が倒すべき相手であった。
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【マスターより補足】
 第三章はボス戦となります。相手は妖怪絵師『鳥山石燕』、√能力者達が無限鳥居で見た背中の相手を描き、実物化してやろうと誘ってきます。無論、それは本物ではなく墨で描いた為モノクロの人物になるでしょう。
 シリアス、コメディ、どちらでもお好きなようにプレイングを掛けてくださって構いません。
 鳥山石燕自身は人を喰らうよりも絵を描くことの方が重要で、あなたが拒めばさした興味も持たずに描いた妖怪画で攻撃してきます。
 募集期間はタグ、またはマスターページにてご確認ください。