酢醤油でサッパリ
●踊れや踊れ、シロウオがごとく
世に残酷な事柄、多々とあれど、嗚呼、僕は、僕のような残酷性をひとつも知らない。何かしら、真っ暗い過去があったのならば、きっと、物語の主人公か悪役として、抜擢されていた事だろうが。あいにく、僕にはそのような、キラキラとした過去など欠片としてない。ただ、僕は、生まれ持っての情念とやらに、如何しても、如何しても、抗う事など出来なかったのだ。僕が、僕の情念に気付いてしまったのは、とある妖怪遊郭での沙汰である。僕はいつもの通り、お目当ての女の子とお座敷遊びをしていた。その結果、僕は女の子に圧勝してしまい。ひとつだけ、お願い事を叶えてくれと頼んでみた。そうしたら、女の子は「いいよ」と謂ってくれたのだ。じゃ……じゃあ……女体盛りを……女体盛りを……頼むよ……。結果として僕は、僕が思っていたよりも虚しい、なんだか『ちがう』思いに苛まれた。ああ、その刹那、彼女が語り掛けてきたんだ。
ぬし……ぬし。ぬしの情念は、そのようなものでは、満たされぬ。ぬしの情念、わっちがあばいて、見事、叶えてやろうとも。もちろん、ぬしには、わっちの封印を解いてもらうが、そのような行為――情念の前では、些細なことで、ございましょう。
あ……ああ……教えてくれ。僕の脳味噌には、オツムにはいったい、どのような情念がかくれんぼしていると謂うんだ……?
――踊り食いだとも。
それも、丸呑みではなく――時間をかけて、肉を叩いた後の。
●飲めや歌えや、ついでに踊れや
「アッハッハ! 君達ぃ! √妖怪百鬼夜行でまた、あの女が復活しようと試みているらしい! 我輩が見ているということは、あちらさんも見ているというワケだねぇ! いや、まったく。面倒な女だとは思わないかい?」
星詠みである暗明・一五六の哄笑が響く。
彼が掌『で』齧っているのはザクロの実だろうか。
「とある男の情念が引き金になったみたいだねぇ。君達があの女よりも先に『情念を満たせて』しまえば、前と同じように弱体化できるだろうさ。そうそう。再封印までが依頼! たとえ、道半ばで死んでも……死ねないが……諦める必要は無いだろうさ!」
マスターより

にゃあらです。
ごちそう。
第一章。
妖怪たちが宴会を開いています。
その隅っこ、男が一人で何かを食べているようです。
話を聞きながら、同じものを食べたり、食べなかったりしましょう。
第二章。
不明です。食べたのですから、食べられもします。
第三章。
古妖との戦闘になります。
この古妖はあるトラウマを抱えていますが、少しだけ克服してきたようです。プレイング次第では傷を広げる事も可能かもしれません。
58
第1章 日常 『妖怪大宴怪!』

POW
大いに盛り上がる
SPD
楽しみを見つけていく
WIZ
穏やかに楽しむ
√妖怪百鬼夜行 普通5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
酒の泉へと投身するかの如く、肴の山へと転落するかの如く、無数の妖怪どもがポコチャカ騒いでいた。飲めや、歌えや、ついでに騒げや、正体を失くしてしまうほどの祭りの中――いいや、隅っこ――ひとり、男は震えていた。ああ、こんなにも甘美なものがこの世に存在しているとは。ああ、こんなにも、美味なものがこの世に存在しているとは。これを、妖怪にやっていたなんて、なんて、勿体ないことを僕らはしていたのか。これは、僕のものだ。これは、何があっても、僕のものだ。でも……ああ……僕と同じような舌を持つ『ひと』が相手であれば……分けてやっても構わない! なんだって? 僕のせいで古妖が解放されてしまっただって……いやいや……きっと、あなたも、これを食べてくれたら、封印を解いた事にも納得がいくはず……。
アナタは男と話をして、肯定しなければならない。
この料理は最高だと……この、レアな加減こそが肝なのだと……。
酢醤油で愉しむのがツウさ……しかし……それ以外でも……美味なんだよ……。

POW判定、アドリブOK。
また椿太夫か、いい加減しつこいわね、アイツも。
……にしてもこれアレでしょ、何も考えずに食べたら後でエライ事になるやつでしょ。
アタシだって同じ轍は踏まないんだからね、今回は気楽に安請け合いしたりしないわよ。
それにしても女体盛りとか何が嬉しいのかしら、アタシは男体盛りとか出てきてもキモいだけなんだけど食欲が失せるだけだし。
宴会に紛れ込みましょ、妖怪ばっかりなんだから対象の男を探すのは簡単よね。
それで何を食べてるのかしら?聞いてみないと何とも言えないしね。
まぁ、美味しいならアンタが食べたらいいんじゃない、最高な物は独り占めしたいでしょ?
(アタシはしっかり焼いたのが好みだし)
柔らかい部類だ。柔らかくて、脆くて、既にぐずぐずだ。
札束で行われる紅葉狩り、その魅力に取り憑かれた女の情念こそ、最も醜悪なのかもしれない。おまわりさんを繰り返す犬っころめいて、ころころ、説き解されるお呪いの札。また……また、椿太夫か。いい加減しつこいわね、アイツも……。そうやって口にするのは結構だが、呟くのは大正解だが、おそらく、あちらさんも『そう』思っているに違いない。またか。ぬしら、また、邪魔をするのか……。頭を抱えているのはお互い様、サプライズ・パーティには二度とお呼ばれされない。……で? これアレでしょ。何も考えずに、何も理解せずに、食べたら後でエライ事になるやつでしょ? 成程――経験者は語るというやつだ。アーシャ・ヴァリアントの頭の中にはあらゆる失態が詰め込まれている。アタシだって同じ轍は踏まないんだからね。今回は気楽に安請け合いしたりしないわよ。渦眩く世界に導かれ、そのまま、頭蓋に塗りたくられた嫌な記憶。いっそ、記憶を丸ごと、摘出できたならばどんなに素敵な沙汰か。それにしても……女体盛りとか何が嬉しいのかしら。アタシは男体盛りとか出てきてもキモいだけなんだけど。ほわほわとイメージしてみた裸体の男性、ぺたりと貼り付けられた刺身。まったく刺身への冒涜ではないか。……食欲失せるわね。醤油とクリームの違いを答えよ。
脳髄にこびりついた想像を如何にか拭い取って、振り払うかの如くに大宴会へと飛び入りだ。無数の妖怪どもに囲まれながら、揉まれながら、如何にか目的の『男』の近くに辿りつけた。それで……何を食べているのかしら? ちらりと、見たところで新鮮な肉類。何処の部位なのかは不明だが――やけに、脂身が多かった。聞いてみないと何とも言えないわね。ちょっと、そこのアンタ。アンタは皆と食べたりしないの……? ……妖怪にこれを渡すだなんて、もったいない。それより、君だ。君になら、わけてあげても、大丈夫……。まぁ、美味しいならアンタが食べたらいいんじゃない? 最高な物は独り占めしたいでしょ? いいや、いいや、君にもあげなくちゃ、それこそ、ダメだ。さっきは妖怪には渡したくないと、そう、嗤ったが……人間文化に狂った連中なら、正気とやらに耽っている輩なら……文句はないとも……。遠慮しておくわ。アタシはしっかり焼いたのが好みだし。
……君さ、頑固そうな顔をしてるね。
は……? 急に何よ……?
頭が固いって言われたりしない?
🔵🔵🔴 成功

アドリブ・アレンジ・連携歓迎。
心情
………。
なんで石榴食べてたの、店長様?
……意地悪しか、ないのだから。
…人混みが、嫌い。
…|五月蠅いの《宴》が嫌い。
ーだから、貴方の隣に、いていい?
行動
逃げるように五月蝿い場所から端へ。
貴方は誰です、か?
…僕は、榴と言います。
…何を食べていらっしゃるの、ですか?
美味しい、です、か?
男の話を聴いて、
僕の知人にも、そういう方が…いらっしゃって、僕は…少しだけど…食べられて…しまったことが、あるのです…
きっと詰め寄られるかもしれない。
別に慣れてるけど。
…え?…あの僕を、食べたい、のですか?
如何しよう、かな…
人前では、此処では嫌かな…
……二人きりでなら、いいです、よ?
言の葉だ。吐いた唾の行方を把握しておく。
くちゃくちゃ――ぺちゃぺちゃ――イヤラシイ音――咀嚼音が――頭の中を弄ってくる。砕くように、舐るように、啜るように、何処までも、彼方までも、虚だと解っていても尚、反響していて忌まわしい。……なんで……。見えてしまったのだ。見えてしまったのだし、それに加えて、運命的なまでに出遭ってしまったのだ。故に、この星詠みは宿命とやらの賽子の所為だ。……なんで、柘榴、食べてたの……? 意地悪なやつだ。いぢわるで、ずるいやつだ。そんな悶々に苛まれているところで悪いが――大宴会の最中へと、それこそ身投げする他ない。人混みは苦手だ。いいや、苦手ではなく、嫌いだ。五月蠅いのが……宴の席が……大の苦手だ。所以はわからない。何故にわからないのかと考えてみれば、頭痛の訴え。無数の影に囲まれて――阻まれて――鳥籠の中の水母のような――。逃げる。逃げる。只管に、逃れる。隅っこへと身体を滑らせたのならばお目当てのお方。√妖怪百鬼夜行には……あまり、良い思い出はなさそうだが。果たして。
貴方は……誰です、か? なんだ……ボクに用でもあるのか? 見たところ、ボクの食餌には興味がなさそうだけれども。僕は……榴、と言います。最初はまったく興味を示さなかった男だが、さて、オマエの名前を耳にした瞬間、目の玉をギラギラとさせる。なに……? 今、なんと謂った。君の名前は……なんだって……? ええっと……榴、です。その……何を食べていらっしゃるの、ですか……? 予想は出来ている。あの星詠みがニタニタと嗤っていたのだ。こういう『もの』はしっかりと、予想出来ていた。ああ……肉だよ。それも、人を喰ったかのように、うまい、肉だ……。美味しい、です、か? ああ、うまいね。ボクは、こんなにもうまいものを、食べたことがない。女体盛りなんて、これに比べたら……! 僕の知人にも、そういう方が……いらっしゃって、僕は……少しだけど……食べられて……? 不意に腕を掴まれた。捕まれた腕を引き戻そうとしても、男の力は、馬鹿力は――√能力者の膂力すらも逸脱していた。まったく、慣れているのではないか。僅かに身体が反応した程度で、頭の中は冷静――ぺちゃぺちゃ――くちゃくちゃ――。
え……? あの……僕を、食べたい、のですか?
オマエは最早、ご馳走だ。男にとってのシロウオだ。
如何しよう……かな。人前では……此処では……嫌かな……。
仏様の掌の上で踊っている妖怪、ムカムカとしたイメージに狂わされる。
……二人きりでなら、いいです、よ……?
🔵🔵🔴 成功

アドリブ歓迎
イイね、イイねぇ…私も大好きだよ、”食べる”のは…私にも立場がある以上、自重しなければならない場面があるのは確かだが…ふふ、ふふふ…踊り食いとは乙なモノだ…
生で直接かぶり付くのが好きだったりもするのだが……後、生姜醤油派なんだ、私は…
溺れるほどに喰らって浴びるほどに呑んで、狂ったように嗤いながら、嗚呼此れこそが、人生を謳歌するということなのだろうさ…
抗うことはないさ、迷うことはないさ…濁った欲望を、美しいユメを
(最後は聞こえぬほど小声で
……其の選択が如何な結果を招こうと、己自身が責任を取れるのであらば、な…
己の意一つで境を踏み越えた我等では無く、溺れ呑まれた凡骨に望むべくも無いが…
金色の瞳が――金色の時針が――ぐるり、ぐるりと、宴会の模様を見渡し、舐っていく。どこもかしこも楽しそうだが、嬉しそうだが、嗚呼、いっそう、鬱蒼となっている箇所へ誘われていく。いいや、誘うべきは金色の方だ。そっと手を差し伸べるかの如くに言の葉を紡ぐ。果たして、囁いているのは紅か淵か……。イイね、イイねぇ……私も好きだよ、食べるのは……。まったく災厄冥利に尽きると謂うものだ。人並から外れた地獄に相応な泥臭さではないか。私にも立場がある以上、自重しなければならない場面があるのは確かだが……。酢醤油でサッパリとシロウオを呑み込む。咀嚼の必要性がないほどに滑らかとは、そう、気になって、気に触れて、仕方がないか。ふふ……ふふふ……踊り食いとは……乙なモノだ……。ああ、君も『いける口』なのか? だったら、折角、幸運にも巡り合ったのだ。ボクと一緒に嗜んでくれはしないかい……? たとえば雌蕊と雄蕊、その数週間後の柘榴。これぞ、神様からの贈り物だと――いや、私は、生で直接かぶりつくのが好きだったりもするのだが……。ああ、痛めつけるのは、傷めているものは趣味ではないと? なら、そのうち新鮮なものが手に入るから……。それに、私は生姜醤油派なんだ。視たところ、無さそうだからね。酢醤油の他に並んでいるのは塩くらいだろう。清らかさが逆に無気味でもある。
溺れるほどに喰らって、浴びるように呑んで、狂ったように嗤いながら……いや、狂っているのだろうけれども……嗚呼此れこそが、人生を|謳歌《●●》するということなのだろうさ……。大正解だ。この情念を満たさなければ、満たしてやらなければ、極めて悪辣なものが完全に目覚めてしまうのだから。抗うことはないさ、迷うことはないさ……濁った慾望を……地獄のように美しい、ユメを……。ああ、見てくれないか。ボクが丁寧に摘出したんだ。この頭蓋骨を器にして……たっぷり……五臓を六腑に……!
男の歓喜を余所に、小さく、夜の霧が揺れた。
其の選択が如何様な結果を招こうと、己自身が責任を取れるのであらば、な……。三時五十五分の静寂……誰が贄なのかを如何して、贄自身が理解出来よう。己の意一つで境を踏み越えた我等ではなく、溺れ、呑まれ、狂喜した凡骨に望むべくもないが……。
……ああ……ああ、我慢できない。君は、どうして、そんなにうまそうに、笑っているのだ……。月のような目の玉に中てられて、男は、巻き戻そうとした。
🔵🔵🔴 成功

これ絶対に食べたら後悔するやつだ!
妖怪たちの宴会ですよ?
真っ当な人間の食べるものじゃないっぽーい
なので話は聞くけど同じものを食べるのは絶対にノーッ!
あとふつーに味の好みが合わないと思う
酢醤油? そーゆーのよりマヨネーズとかケッチャプの方が美味い!
何せボクは文字通りに子供舌なのでね
ふつーにハンバーグとか食べたい…
ザクロソースとハンバーグの境目は死んだ。
ナイフとフォークを使う必要などなく、汚くずずっとやるといい。
古龍――だと自認している――山猫がぎにゃあと啼いた。おそらく、周囲の怪しげな雰囲気に、妖らしさの泥濘に酔っ払ったのだ。ゆらゆら、ふらふら、猫の目玉が回ったところでピタリとオマエ自身が停止する。右も左も前も後ろも、あらゆるところで、呵々塗れになっている。……これ絶対に食べたら後悔するやつだ!!! 妖怪たちの宴会ですよ? いつも通りに正気を発揮するとよろしい。支離滅裂も前後不覚も、何もかも、妖サマに任せてしまえば問題ないのだ。やっぱり、これ、真っ当な人間の食べるものじゃないっぽーい! スタコラと、さくっと、話だけでも訊いてやるのが正解だ。黄泉の国の食材など、嗚呼、贖罪をする前の生命が啜るものではないのだ。え? 肝を吸う時に必要なのは肺活量だって? なるほどー。……ほら、今肝っていった! なんの肝なのかはいってない! 同じものを食べるのは絶対にノーッ! あとふつーに味の好みが合わないと思う。
酢醤油でサッパリ? そんなものはサッパリだ。そーゆーのよりマヨネーズとかケチャップの方が美味い! おこさまに用はないね、それに、君は僕が『試す』にも、少々薄い。……なんだかちょっと馬鹿にされてるっぽい? まあいいや。何せボクは文字通りに子供舌なのでね。ふつーにハンバーグとかが良いにゃあ。
ハンバーグ? ハンバーグだって? なら、丁度良い部位があった。
君、僕の手製のハンバーグだけれども、如何かな?
ほとんど生! お腹壊しそうだから遠慮します!
🔵🔵🔴 成功

※アドリブ、絡みOK
夢中になって食べてる人がいるなぁ
ちょっと軽く挨拶をして何を食べているか訊いてみよう
で、美味しそうですねと頷きつつ話した後
僕も同じものを食べたいから
店員さんに頼みに行ってきますと言って席を立とう
(人気の無い所に行き、手袋を外して異形化しかけている手を見て)
ああ…ヤバかった
アレ、人の肉だよね
アレを見てから抑え込んでる異形の腕の力が不安定になるし
目玉の念が頭の中に響いてくるし、まいったな
「アレを喰って養分を送ってくれ」って?
Ankerのエミちゃんがこの事知ったらショック受けるし、お断りだね
仕方ない
黙らないなら、黒刃で腕を刺しておこう
…養分なら別のもので送るから、ガマンしろよ
ミミズのように這った、赤色の行方。
腕の先に繋がっていたのは地獄の門であったのか、或いは。
手羽の代わりに切断されたもの――おしゃぶりには最適だ。
ガブガブと、ザブザブと、深皿の中身を掻き混んでいる男がひとり。誰にも取られたくないと、誰にも分けてやらないと、そういった雰囲気を孕んでいた。男の身体からはヤケにフルーティな臭りが漂っており、故にこそ、騒がしい妖怪どもを撥ね退けていた。夢中になって食べてる人がいるなぁ……。なんともぼんやりとした、のほほんとした面構えでオマエはふらりと寄ってみた。ちょっと軽く挨拶して皿の中身を覗き込んでみよう、何を食べているのか訊いてみよう。ああ、まったく、察する事も難い有り様だ。きっと、妖気とやらに紛れて『におい』だけでは気付けなかったのだと、そういう意地の悪さだ。美味しそうですね、何を食べているのですか。ええ、おいしいですよ。うまいです。こんなにもうまい肉は、この世にはもう、ありませんね……。僕も同じものを食べたいので……店員さんに頼みに行ってきます。おいおい、何を言ってるんだ。そこらの店じゃあ、この肉は……。男から、皿から離れていったオマエ。ようやく気づいたのか。気付いてしまって、震えたのか。
諦めてはいけない。彼女がそうで在るように、オマエ自身も。
ああ……ヤバかった……。何がヤバいのかと謂えば、何が危ういのかと謂えば、オマエの掌の怪物性だ。完全に異形と化しているソレは柘榴の味を覚えているらしい。あれ、人の肉だよね。視たのだ。視てしまったのだし、嗅いでもいるのだ。普段、抑え込まれている異形の嗤いが、嗚呼、我慢出来そうにないほどの安定さを欠いている。ぎょろりと、目玉の念が直に脳髄へと届いて――まいってしまう――「アレを喰って養分を送ってくれ」……って? エミちゃんがこのことを知ったらショックを受けるし、お断りだね。「おいおい、お預けか。それは、誰の得にも……」仕方がない。こうなってしまっては、鎮める方法を『やる』しかない。黙りそうにもない異形サマへ……己の血とやらを啜らせるとよろしい。
……養分なら別のものを送るから、少しくらいガマンしろよ。
🔵🔵🔴 成功

仕事で出張してきたが…妖怪の宴か。
珍しい酒やつまみとかありそうだが、人が食っても大丈夫なものだろうな?なんか嫌な予感もするが…
妖怪の中から男を見つけ(【視力】)、警戒されぬよう適当な料理を手にして近づこう。
何を食べ…ぐ、レア…う、うまそうだな。これは、何の食材なんだ?
どこで…まさにこんな、レアな食材を…。青ざめている自覚はあるが、話を聞いていかなければ。
すでに無い左耳が疼く気がする。
もし断りきれず(任務達成最重視)口にした場合は…くそが…誰もいないところで腹殴ってでも吐き出す。
●補足
・普段は男性的な言葉、目上の人には敬語、荒ぶるとヤンキー口調
・アドリブ、連携歓迎
・生(レア)肉、怪異肉が食えない
不吉な数字ではないか。そうやって揶揄われた記憶を弄り返し、今回の『勤務先』とやらに辿りつく。仕事で出張してきたが……この雰囲気……年末年始の続きでもやってるのか? それにしても、妖怪の宴か……。文字通りの百鬼夜行だ。ヒトサマに迷惑を掛けないのであればまったく、問題など無いのだが、万が一、人が紛れ込んでしまったら如何様に『始末』をつける。珍しい酒やつまみとかありそうだが……人間が食っても大丈夫なものだろうな……? なんか、嫌な予感もするが……。何もかもが杞憂であってくれたなら、あとは、宴に参加して飲み食いしておしまいだ。それが本当に幸せな筋書き……そうは問屋が卸さない。ん……? なんだアイツ。あきらかに人間じゃねぇか。百鬼夜行の片隅で蹲っている男がひとり。妖怪どもの騒ぎに隠れて、ひそひそ、何かしらを舐っている。警戒されないようにテキトウな『料理』を手にして、一歩、二歩……よう、景気良さそうだな。何を……食……べ……。ごくりと、何を飲んだ。唾なのか、酸っぱいものなのか。
胃袋が元気よく燥いでいる。いや、もちろん、この燥いでいる具合は悪い方向なのだが。れ、レア……う、うまそうだな。これは……何の食材なんだ……どこで……? これかい? これはね、妖怪遊郭で『出た』要らないものの『ひとつ』さ。こんなにも、うまいもの、二度とは味わえない……。そ、そうか……妖怪遊郭……まさか、そんな場所で……こんな『レア』な食材を……。蒼白としているのは如何しようもない。自覚してはいるが、最後の最後まで話は聴かなければ……。ぺちゃぺちゃ、ぺちゃぺちゃ、既に無い左耳が奥の奥まで、半規管まで、舐られているかのような感覚――なあ、そんなに腹を空かせてるなら、ひときれ、食べてみてくれよ。
腸が転げまわっている。転げまわって、これを、喰うなと警鐘を鳴らしている。だが、目の前の男の信頼を得る為だ。任務達成の為ならば……心の傷など……。ねちょり。口腔を満たす汁気……冒涜的な絡みつき……これは、コリコリとしている……。
ごぎゅり、嚥下した。してしまった。
くそ……くそが……! 誰もいない事を確認して、オマエは、オマエ自身の臓腑を脅かす。げほ……げほ……びちゃ……。
人を喰ったかのような想いだ。
その通りだ。
🔵🔵🔴 成功

【華蝸】
古妖については、そうだね、イタチごっこだろうけど根気強く封印して行くしかないね
でもそれより、古妖の封印を解きたくなる程に美味しいものが僕は気になって仕方ない
こら、ルトガルド
あぁ、君、すまないね
君がとっても美味しそうに食べているからつい気になってしまったようで
お酒を持って来たんだけど、一緒にどう?
もし良かったら彼女の言うとおり、是非そのお食事、ご相伴にあずかりたい
嗚呼、これは本当に美味しいね!
山葵醤油も合いそうだし、グレイビーソースとホースラディッシュでも美味しく食べられそうだけど、確かに君が言うとおり酢醤油がツウな感じかも
ありがとう、ご馳走様
とっても美味しかったよ
ルトガルド?訊くのはおやめ
何故って…もしもとっても怖い見た目の生き物だったりしたら、あまり嬉しくないでしょう?

【華蝸】
古妖ってすぐに封印されてすぐに解かれるものなのね
飽きないのかしら?
あ、懲りない、って言うのかしら、封印される側も解く側も
でもそうね、それよりも美味しいものよ
わたし美味しいものを食べに来たのよ
ねぇそこのひと、ご機嫌よう
とっても美味しそうなものを食べているのね?
羨ましいわ
わたしも食べたい
ねぇ、わたしにもひとくちちょうだい!
できるだけ大きいひとくち!
あら、美味しい!とってもとっても美味しいわ!
わたしもっと食べたいわ
それに、叔父様の言うようなほかの味付けも試してみたいの
おかわりしても良いかしら!
ところでこれって何の食べもの?
ミートソースに粉チーズは要らない。
塩を塗りたくられた気分だと、ついでに、胡椒も味わってしまった有り様か。どろどろと嗤うかのような雰囲気に、嗚呼、カタツムリさんはぐったりとしていた。古妖ってすぐに封印されてすぐに解かれるものなのね。飽きないのかしら? 飽きが来ないのは商いに夢中な人間サマの方ではないだろうか。まるで脆弱なプリン、口腔内で溶け出すカラメルの苦味めいている。あ、懲りない、って言うのかしら、封印される側も解く側も。カタツムリさんだと謂うのに随分と察しがよろしい。失礼しちゃうわ。わたしがカタツムリさんだなんて。わたしはルルドよ! ぐりんと、此方に貌を向けてきたカタツムリさん。もしかしたら『カタツムリ』と呼称した方が良いのかもしれない。ルトガルド……どこを見ているのかな? ええっと、古妖については、そうだね、イタチごっこだろうけど根気強く封印していくしかないね。でも……それより。古妖の封印を解きたくなる程に美味しいものが僕は気になって仕方ない。まあ、伯父様! わたしも同じことを考えていたの! 美味しいものよ。わたし、美味しいものを食べに来たのよ。カタツムリさんと吸血鬼の飛び入り参加だ。妖怪どもは海の如くに、中心、道とやらを開けてくれた。道の先で待っていたのはひとりの男である。
ねぇそこのひと、ご機嫌よう。男の機嫌については、最早、訊ねるまでもなく麗しい。何か、べちゃべちゃしている物質を掬い取って、口に運んでいる。とっても美味しそうなものを食べているのね? 羨ましいわ。唐突に、カタツムリさんに声を掛けられたならば、大抵のヒトサマはひっくり返る。されど男は……ジッと、ジッと、カタツムリさんを睨みつける。ねぇ、わたしにもひとくちちょうだい! できるだけ大きいひとくち! ムッとしている男の表情を察したのか吸血鬼、割って入る事にした。こら、ルトガルド……。わたしはルルドよ! ……あぁ、君、すまないね。君がとっても美味しそうに食べているから、啜っているから、つい気になってしまったようで……。保護者が付いてきているならば安心だと、男は改めてのごくん。お酒を持って来たんだけど、一緒にどう? へえ……お酒。お酒かァ……。男は一滴も飲んでいないと謂うのに目の玉をぐるんと動かした。もし良かったら彼女の言うとおり、是非そのお食事、ご相伴にあずかりたい……。
こうして奇怪な二人組は奇妙な男とのお食事を愉しむ事となった。
あら、美味しい! とってもとっても美味しいわ!
カタツムリさんが選んだのは二粒のキャンディだ。口の中へと放り込み、ぷちりと潰すと、甘い甘い汁気がはじけて溢れる。わたし、もっと食べたいわ。
嗚呼、これは本当に美味しいね!
吸血鬼が選んだのは一枚のネクタイだ。かるく炙ってからそのまま齧り、中に詰まったものを啜るように噛む。山葵醤油も合いそうだし、グレイビーソースとホースラディッシュでも美味しく食べられそう、だけど……。
確かに……君が言うとおり酢醤油がツウな感じかも……。男は誇らしげな様子で二人の言の葉を聞いている。ああ、そうさ。これは、うまいんだ。うまくて、うまくて、おそろしいほどだ……。そうだわ、叔父様の言うような他の味付けも試してみたいの。
おかわりしても良いかしら!
たっぷりのおかわりが用意された。深皿の底に溜まっていたのはスパゲッティである。極細の麺はやけに真っ黒く、艶々していて、食欲を擽ってくる。ところでこれって何の食べもの? ずずずずず……ずるるるるるるる……。ルトガルド、訊くのはおやめ。
何故って……もしも、とっても怖い見た目の生き物だったりしたら、あまり嬉しくないでしょう? そうね。気にしないでおくわ!
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴 成功

【寂煙楼/2名】アドリブ◎
|不思議道具《煙草》を吹かして実態を得ている。
きょーまは怖がりじゃのう。
案ずるでない。ここの連中は人間を好いておるよ。取って食ったりはせんじゃろう――好意故に食ってしまいたいと言うなら、その限りではないかも知れぬがな。
ほれ、居たぞ。いかにも気の触れた眼をして『情念』にご執心だ。スイ、と流れるように酒を拝借。宴にも肉にも酒は欠かせん、お主もそうは思わぬか?
呑もう。わしの奢りじゃ。男の盃に酒を注ぎ、肉を見る。
ほう、これは上物だ。さぞ旨かろう。して、どの部位だろうか。腿か、胸か、聞くに頬肉が旨いらしいな。脂が乗って、肉付きのよい、いい女だったろう。
酒の肴に聞かせてくれんか。

【寂煙楼/2名】
アドリブ歓迎
SPD判定
妖怪の宴会か。……頭からバリバリ|喰《いか》れたりなんてしねえよな?
別に恐ろしいわけじゃあねえが、まあここは年長者に案内してもらったっていい。というわけで頼んだ、詩匣屋。
食われるなんて御免だ。……お前は食うタイプの幽霊じゃないよな?
宴会の場で男を探し声をかける。
人間がいたから気になってさ。何食ってるんだ?肉?
へえ、美味そうだな。俺も食ってみていいか?
視るのが一番早いだろう。男が食う肉を食い、【心的外傷】で正体を探る。
拒絶する精神とは相反し、舌を転がる肉はやけに美味い。
何の肉なんだ?これは興味本位じゃあなくて依頼のための質問だ。
けれど、涎が溢れて仕方がない。
前後不覚な妖ども。
瓶がひとつ消えていたって、気づけやしない。
火のない所に煙は立たぬ――ならば、火を扱っている輩の正体とは如何程なものか。態々周囲に『けむり』を見せているのだから、晒しているのだから、相応に、見つけてほしいに違いない。兎も角、ぶらりとやってきたオマエはあまりの騒々しさに肝を抜かれる。いいや、実際のところ、誰もが肝を据えているのだが、吸われているかのような感覚に陥ったからか。妖怪の宴会か……頭からバリバリ|喰《いか》れたりなんてしねえよな? オマエはお隣の誰かさんに、実態を得ていた影か煙に、ちら、と助け船を出せと言ったご様子。きょーまは怖がりじゃのう。案ずるでない。ここの連中は人間を好いておるよ。取って食ったりはせんじゃろう。ああ、やはり、持つべきものは怪談だ。ふわふわと彷徨っている火の真似事、炙って焼くには丁度良い具合か。……好意故に食ってしまいたいと謂うなら、その限りではないかも知れぬがな。実に、脅かしてくるではないか。呵々嗤いの無い言の葉で在る為、そう、真実である事に変わりなし。……別に恐ろしいわけじゃあねえが。まあ、ここは年長者に案内してもらったっていい。と、いうわけで……頼んだ、詩匣屋。いや、待て。食われるなんて御免だ。まさか……お前は食うタイプの幽霊じゃないよな? 人を喰ったかのようなオレンジだ。不思議道具の煙に巻かれて、彼方、指差してのご対面。
ほれ、居たぞ。いかにも気の触れた眼をして、眼を廻して、情念にご執心だ。年長様のご案内の通り、しっかりと、情念に狂った男はいた。屈み込んで、びちゃびちゃと、掌を真っ赤に染めながら、何かしらをうまそうに舐っている。そうじゃのお。ここは、きょーまが先に接触すると言うのはどうじゃ。あん……俺が先? まあ、構わねえけど……。
人を殺すかのような動きで、さらりと、男の隣に立ってみせた。よう、人間がいたから気になってさ。何喰ってるんだ? 肉? ああ、肉だ。それも、レア肉だ。この『レア』と謂うのは二重の意味を孕んでおり、貴重で、もっと描写すれば生焼けだ。へえ……美味そうだな。俺も喰ってみていいか? サッと、肉片を手にして『能力』を発動させる。視るのが一番早いだろう。男が食う肉を、俺も食って、肚の底から理解してやるのが正解だ……。精神が喚いている。心がやめろと訴えている。だが……美味だ。汁気の量も咽喉の渇きを癒すのに悦ばしい。何の肉なんだ……? これは興味本位ではない。依頼の為だ。依頼の為なのだ。
おっと……宴にも肉にも酒は欠かせん、お主もそうは思わぬか? 男は挟まれるカタチとなった。悦んでいる誰かさんは置いておいて、がしりと、酒気を拝借してきたならば気持ちも揺らぐか。呑もう。わしの奢りじゃ。とくとくとく、とくとくとく、何を漬けていたのか、果実の香りがぶわりと広がる。ほう……? これは上物だ。いや、酒の話ではないのう。この、肉の事じゃ。さぞ旨かろう。して……どの部位だろうか。腿か、胸か、聞くに頬肉が旨いらしいな……脂がのって、肉付きのよい……。わかってくれるのか……? ああ、わかるとも。|いい女《●●●》だったろう。あ、ああ……いい女だった。こんなにもうまい女は、他にはいない……。酒の肴に聞かせてくれんか。
ああ、涎があふれて仕方がない。
肚がすいて、肚がすいて、如何しようもない。
……お、俺も……俺も……。
知ってるか? 尻だ。尻をな、生きた状態で、削いでやるのが、
うまいんだ……。
🔵🔵🔵🔵🔴🔴 成功
第2章 冒険 『邪霊祓いの儀式』

POW
気合で邪霊を吹き飛ばす
SPD
塩や酒で邪霊を祓う
WIZ
浄化の祈りを捧げる
√妖怪百鬼夜行 普通7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
妖怪どもが一斉に――ひとりも残らず――不可視の存在に――捕縛された。妖怪どもの狂騒に合わせて、不可視、真っ赤な色に染まっていく。その蠕動は、その蠢動は、たとえ妖怪どもを啜り尽くしても、治まりそうにない。ああ、不可視どもを、不可視ではなくなったものどもを、如何様にして鎮めると謂うのか。答えは容易である。
――喰わせる事だ。
君達は食材を持っている。
君達は|食材《きみたち》を持っている。
もしくは――そこに男がいるだろう?
まあ、男を贄とした場合は――彼はしっかりと息絶えるのだが。

アドリブ・アレンジ・連携歓迎。
心情
…存外、得意分野だった、だけ。
…ねぇ、食べて、いいよ?
だから、僕だけを求めて…?
…終わらない宴に酔い痴れて…
行動
男性を探して、二人きりならいいと言ったことを確認する。
服を脱ごう。血で汚したくはないし。
…僕が、切っても、いい?…それとも、切りたい?
欲しい部位を、望む儘に。
…食べていいよ?
もっと欲しいなら、仰って、僕に教えて…くださいな…
幾らでもあげるから…
【唐菖蒲の囁き】と|見えない怪物《インビジブル》との融合で回復をして、僕を復元ながら。
ねぇ、まだ欲しいなら幾らでもあげるから、まだ満足しないで…もっと、欲して、溺れて、|インビシブル《この子達》と、同じように…
きゅう、と、吸われた膀胱、インビジブルも吃驚な、倒錯の具合である。
――酢醤油は要らない。調味料は要らない。必要ない。
用心深さを失くしてしまった被捕食者――ロイコクロリディウムの誘いにやられたのか、或いは、ハリガネムシの蠕動――脳髄に寄生した贋作どもの群れは果たして、嗚呼、喰らうものどもとしての冷気を孕んでいる。存外……得意分野だった、だけ。望外……気楽に渡せるものだった、だけ。誰かに教唆されたかのような気分ではあるが、成程、掌の上と謂うものは、落ち着く為の術とも思えた。ねぇ、食べても、いいよ? 食べても良い。まさか、榴の口から柘榴宣言が放たれるとは男にとっても想定外か。ごくりと、咽喉が鳴る。咽喉に寄生した佛が狂ったように嗤う。だから……僕だけを求めて……? 一枚一枚丁寧に花弁を散らせる。内側より現れたのは、暴かれたのは、粒々とした集合体か。ほら、終わらない宴に酔い痴れて……。なんだ。出来るではないか。やってしまえば、容易な沙汰ではないか。まるでベテランのカフェー店員、メイドか、執事か、いいや、冥土だ。
黄泉の国の果実は汁気がたっぷりで美味なのだと、何処かの神様の囁き。するすると、するすると、削いでいくかのような現実だ。二人きりの食卓、誰が邪魔をすると謂うのか。二人きりの幻想、誰が正気を告げるのか。僕が……切っても、いい? それとも……? 欲しい部位が指される。指されると、次の瞬間には刺される。ぷつ、と、呆気なく開かれた腹部は――山羊をたらふく丸呑みした、狼のようで、少し、心地が良い――食べていいよ? 救われた。そうとも、掬われた。ぐい、と、引っ張られた小腸か大腸、ぐちゅぐちゅと、圧されたり引っ張られたり……甘噛みされたり……咀嚼されたり。もっと、欲しい、なら……仰って。僕に……教えて……。文字通りの幾らでも、だ。これが密会の合図。見えない怪物どもと融合し、バイキング――テセウスは無尽蔵なのだと榴は知っている。
ねぇ……ねぇ。まだ、欲しいなら、もっと、あげる。
まだ……まだ。満足しないで……僕を、たくさん、欲して。
腸だけでは物足りない。
物足りないから、奥まで、顔を、舌を抉るように入れてやる。
欲して、溺れて、この子達と……同じように……。
🔵🔵🔴 成功

情念を満たせってつまり食べられなさいってワケ?
……しゃあないわねぇ、ちょっと逝ってきますか。
真っ赤に染まった不可視らしき存在に掴まれたと思うと
あちこちに叩き付けられるわね、ハンバーグの挽肉みたいに。
満足いくまで叩かれたら頭から踊り食いされちゃうわ。
咀嚼されるのか丸呑みでゆっくり溶かされるかしらないけど意識が遠く……。
|義姉《おねえちゃん》は思い切り良いなぁ。
まぁ私の|義姉《モノ》にここまでしたんだからちゃんと鎮まってくださいね。
でないと|コレ《竜滅丸》で滅ぼしますから。
……ところでそういう意味合いで|義姉《おねえちゃん》を食べたことはなかったんですが美味しいと思いますか、そこの|人《男》?
人形のように振る舞ってくれ、余計な動作もなく、ひとおもいに。
体液を――皮膚以外を――啜り尽くされた妖怪どもの有り様、木乃伊を目にしても、尚、依頼を完遂しようとする者は『能力者の鑑』と描写出来よう。正気とやらをぶん投げて、それを拾い直さない凄まじさは常人では欠片も解せやしないか。情念を満たせって、つまり……。アーシャ・ヴァリアントは後悔しない。食べられなさいってワケ? そもそも、あの星詠みが『見た』依頼だ。こういう展開になる事くらいは予測していたに違いない。覚悟が段違いなのだ。しゃあないわねぇ……ちょっと逝ってきますか。往生際が良すぎるのではないか。きっと、オマエの『本当の』両親、妹が残っていたら、しこたま怒られていた筈である。
ゼリー状の不可視――邪悪なインビジブル――吸血するだけの化け物へと手を伸ばす。まるで天使に縋り付くかの如く、悪魔に唆されたかの如く、ゆっくりと触手が絡みついてきた。絡まってきた触手は想定外の膂力を発揮し――そのまま――雑に地面へと叩き付けられる。それの繰り返しだ。それの反芻だ。頭蓋をカチ割られた方が幾らかマシだと思えるほどの――肉叩き。ハンバーグの挽肉めいた気持ちにされたところで、ようやく、口吻が視えた。いや、見えているのだろうか。せいぜいが、ぶれる輪郭を認めるだけか。
咀嚼……? 丸呑み……? いいや、違う。あれの捕食行為は蜘蛛に似ていた。つまり、消化液を体内に注ぐ事で、ドロドロにし、啜り尽くすのだ。脳味噌は勿論、骨、肉、悉くがシェイクにされていく。すっからかんにされた瞬間――手招きされたのは誰だったか。……|義姉《おねえちゃん》は思い切り良いなぁ……。
脱皮したあとの『姉』を畳みながらサーシャ・ヴァリアントは『腹いっぱいのそれ』を視た。まぁ……私の|義姉《モノ》をここまでしたんだから、ちゃんと、鎮まってくださいね。オマエが手にしているのは刀だ。竜すらも袈裟切りにする、圧倒的なまでの『暴』だ。でないと、コレで滅ぼしますから……。邪霊は震えていた。美味をわけてくれた事に感謝していた。感謝と同時に恐怖も覚えていたが、そんなことは、些末である。
ところで……そういう意味合いで|義姉《おねえちゃん》を食べたことはなかったんですが。美味しいと思いますか、そこの人……?
あ……ああ……胡桃みたいだからな。うまいとは思う。
と、いうより、そこの化け物が証明してくれたんだ。
きっと、うまいだろうさ……。
🔵🔵🔴 成功

うん、食材の正体は予想出来てましたよ?
予想出来てたけど…確定しちゃうとなー
やっぱりヤバいものだったじゃないですかやだー
まぁ、食べてはいないからダメージは少ないけどね
それでも気分は良くないし、さっさとこの場を清めてしまおう
今こそ霊剣士として、全て斬り祓ってみせるのです!
やな感じのするものはみーんな霊剣術・古龍閃で斬る
これで大体何とかなる!
うー!にゃー!
着地からの袈裟切りだ。袈裟切りからの続け様だ。
たとえ相手が視えずとも、此方こそが獣の如く。
予想していた通りだ。的中していた物を、者を、口へと運ぶほど、オマエは狂気に駆られてはいない。うん、知ってた。食材の正体は把握していましたよ? 嗚呼、確定してしまった。シュレディンガーの猫もびっくりなパンドラだ。絶望だけが詰まっているだなんて罠も罠、これにはキャットも頭を抱えるしかない。やっぱりヤバいものだったじゃないですかやだー。まあ? ボクは食べていないので? ダメージは少ないけどね。だとしても、嗚呼、この気分のよろしくなさだけは、如何にかして拭っておく必要がある。僥倖にもオマエ以外の能力者が贄として動いてくれているようだ。だったら、此処は何も考えず――さっさとこの場を清めてしまおう。久方振りのお仕事だ。それも、霊剣士としてのお勤めだ。邪な幽霊どもにひとつ、塩の味と謂うものを叩きつけてやると好い。全て斬り祓ってみせるのです! 皮だけになった誰かさんの為にもオマエ、全身全霊で『古龍』を纏え……それは山猫では? いいや、誰がなんと謂おうと古龍だ。我輩は古龍であるのだ。
嫌な気配を覚えたのであれば、たとえ相手が『不可視』であろうとも、ざっくり仕留めてしまえば問題ない。これで大体何とかなる! 散らかったのは不可視の体液か、或いは捕食された者の『どろどろ』か。うー! にゃー! 返り血まみれになるのは二流、何もかもを綺麗な儘、躱してやるのが一流だ。閃けよ古龍、その咆哮こそが鋭利となる。ケチャップにしてはコクがない。ハンバーグとするには繋ぎがない。
――この程度の化け物ならよゆーだよね。
🔵🔵🔴 成功

まだ胃が渦巻いてる感じがする…くそっ、体調最悪だが仕事はやる…
タバコを吸い(【霊的防護】)気持ちを落ち着かせ頭を動かす。
この霊には食わせなきゃ収まらない、のか?なら…
食うよりも、食われる方が、まだましか。
「こんな世界でも望むなら。」
仲間の負傷や欠損(食材提供)、そしてこれからやる事の【覚悟】の為に。
男にやらせると激痛でショック死の可能性があるし、俺の何処かを食わせてやる。ヤニ臭いガワだがよ。
初めてじゃないからな、食われるのは。死ぬほど痛ぇが…【激痛耐性】で耐えられるか?
回復中の追撃は【受け流し】で堪らえよう。
●補足
・普段は男性的な言葉、目上の人には敬語、荒ぶるとヤンキー口調
・アドリブ、連携歓迎
食材提供にしては、ヤケに、死屍累々な有り様だ。
息絶えた者の治癒は不可能だけれども、せめて、その精神に応えてやれ。
渦眩いているのは臓腑か、もしくは、オマエの頭の中に残った凄惨な光景か。その両者としか解きようのない悪夢にひとつ、現実の二文字が迫ってくる。くそっ……くそっ……。たとえ余裕が無かろうとも、暇が欲しいと本能が訴えていようとも、共に倒れてくれないかと誘われたのだ。最早、このカーニバルからは、カニバリズムからは逃れられやしない。体調最悪だが仕事はやる……。戯言を呟くかの如くに、虚勢を囁くかの如くに、14番、煙草とやらに縋ってみせる。魅せられた男を横目に煙を吹かして、如何にか、こうにか、煙に巻いてやった。気持ちを落ち着かせるには深呼吸、胃袋の代わりに肺臓が悲鳴をあげるのか。この霊に、この、邪悪なインビジブルに、何かを喰わせなきゃならねえと……? なら……。捕食者側で在るよりも被捕食者側であれ、トラウマを抱えているオマエにとっては『其方』こそがマシと見えた。こんな世界でも望むなら……。覚悟は十分。芽生えた時からそのままだ。
臓物を晒すのは怪異だけ、そう、あってほしい。
青空へと手を伸ばしたところで群がってくる不可視ども、かぷりと、味を視る為に接吻してくれた。ちぃ……! あの男に『やらせる』ワケにはいかない。激痛でショック死するかもしれないし、何より、仲間が犠牲になっているのだ。ならば、どうして、仲間を裏切って男を見殺しに出来よう。はん、俺の腕の肉、味の感想は要らねぇぜ。ヤニ臭ぇだろうが、文句は受けつけねぇからよ……。食われるのは初めてではない。初めてではないが、痛いものは痛い。いや、まったく。予防接種を『される』子供のような精神だ。
あん……? おいおい、お前ら、作法も知らねぇのかよ。傷が治るよりも早い噛みつきだ。霊験あらたかなものを噛ませてやれ。……なあ、もしかしてこれ、効いてるんじゃねえか? しゅうしゅうと嗤っている連中、何処までも、人の命を冒涜しやがる……。
🔵🔵🔴 成功

※アドリブ、絡みOK
あちゃー…戻って来たら宴会場が真っ赤になってるなぁ
すぐに鎮めたいところだけど、その前に…
あの肉食べて、具合悪くなった人いるかな?
もしいたら少しでも楽になるように
【緋色の舞】の癒しの灯火を使ってみよう
さて、鎮めるっていってもどうしようか
ぱっと思いつくのは傷つけた腕から流れてる自分の血をやることだけど
君(異形の腕)より啜りそうだし、飲み込まれそうだしなぁ…
前にネットで炎で鎮める祭りがあるって見かけたことあったし
まずその方法をやってみようかな
炎の蝶のヒイちゃんにお願いして炎で鎮められるか確かめよう
男の人については、贄にする気はないけど
騒いだりしていたら気絶させて遠くに放り投げたい
チューリップの独特なカタチ、空にとけて終ったのか。
正気と狂気の狭間で自分を振り子とする。
文字の通りに、腕まくりをしていた数分間、オマエは現状把握すらも不可能であった。故に、再度カーニバルに足を運んでみたら吃驚、カーニバルはカニバリズムになっていた。あちゃー……真っ赤になってるなぁ。邪霊の類が――邪悪なインビジブルが――百鬼夜行よりも百鬼夜行をしている。まるで神様に率いられ、蹂躙を命じられた騎士どもの咆哮か。すぐに鎮めたいところだけど……その前に。何処かで見た顔ではないか? 何処かで見た顔が、真っ蒼な色をしているのではないか。たぶん、あの人、あの肉食べて具合悪くしちゃったんだろうね。煙草に火をつける感覚での蝶々、この緋色が齎すのは癒しか或いは……。さて、そろそろ、始めよっか。……鎮めるにしても、どうしようかな。最初に思いついたのは、それこそ、腕まくりだ。腕を晒して、何処かの誰かさんとのお喋りみたいに、啜らせてやるのが正解か。いや……でもなあ……|異形の腕《きみ》より大きいし、啜りそうだし、何より、さっきの女の子、木乃伊みたいになってたからなぁ……。「おい、何やってんだよ。オマエは誰の『もの』なのか、ちゃんと考えやがれ……」。イメージしたのは邪霊よりも先に『腕』に吸い尽くされてしまう己。膨れ上がった異形が何もかもを台無しにする未来。……前にネットで見たんだけど、炎で鎮める祭りがあるらしいんだ。まずは、その方法をやってみようかな。成功したなら万々歳だ。ヒイちゃん、お願いね。
ウィッカーマンをする気はない。藁人形の中身は偽物だ。
ヤケに膨れ上がった元不可視、透明だったゼリー状は混じり合った血液、臓腑によって赫々としていた。舞い踊る炎が蝶々のカタチと成って『それら』と融合する。融合したならば、あとは寝て待つだけ。ストップウォッチを構えずとも何れ邪悪なインビジブルは宙へと失せるか。君、ボクはね。もしかしたら、食べるのも好きだけど、食べられたくもあったのかもしれないね。男はひどくボンヤリしていた。涎をダラダラ、垂らしていたが、騒がしさの欠片もなかった。変なことしたら、殴ってでも止めるからね。
🔵🔵🔴 成功

【華蝸】
まぁ、大変!
叔父様、この人を差し出して逃げましょう
…あら?
だめなの?逃げないの?
嫌だわ、わたし絶対に食べられてなんてあげないわよ
わたしは食べる側だから食べられる側になるのは嫌よ?
だってほら、お嫁に行けなくなってしまうわ!
叔父様、叔父様は優しいからわたしにそんな無茶言わないわよね!
と、いうことで叔父様が生贄になってちょうだい
別に死なないし良いわよね?
それで、ねぇ、そこの人!
貴方のせいで散々よ
叔父様をどうしてくれるの
お詫びに貴方も死なない程度に少しくらいは摘み食いをされるかさせてくれるかしても良いと思わない?
わたしまだまだおなかがぺこぺこなんだもの!

【華蝸】
おっと、これは穏やかではないね
折角の楽しい宴が…
ルトガルド、そんなこと言うなんて僕はあんまり感心しないな
守れる命は守らなくては、命は尊いものなのだから…
嗚呼、うん、君の言うことも尤もだけどね、そうも言っていられないみたいだよ
だから、そうだね
君は下がっておいで
幸か不幸か僕は結構美味しいと思うんだ、何と言っても僕自身美味しいものしか食べないし
自分が食べるからには食べられる側になるのもわかるし、それにこれだけ長く生きているとね、食べられるのも死ぬのも当然初めてでもない
だから笑って甘んじて受け入れよう
これで死ねるものなら…あはっ…
嗚呼いや、なんでもない、どうかそのまま…
…痛…ッ
耐えきれなくなって声が出たと同時に|√能力 《加護》が発動
ルトガルドと例の彼に霊的防護を施しながら安全確認を
闇より、影より、跫音が響く。
薔薇の如くに咲いた鋭利さがシロウオを台無しにした。
――馬の骨に食まれる、そのような沙汰。
カラカラになった誰かさんのヒラヒラ、蠢く絨毯のような無様さはまったく幸せではない。幸せをたっぷり摂取する為に生まれてきたのだ、愉しいや嬉しいをたらふくに食む為だけに生じてきたのだ。だから、如何してわざわざ、誰かの為に犠牲とならなくてはいけない。まぁ、大変! たいへんよ叔父様! 叔父様、いますぐこの人を差し出して逃げましょう! 串刺しにされた気分だと、生け花にされた気分だと、カタツムリさんは混乱している。いや、これは混乱ではない。何故ならばカタツムリさんは最初から混乱しているようなものだから。おっと……これは穏やかではないね。折角の楽しい宴が……。カーニバルがカニバリズムに発展している。いや、もしかしたら、何処かの√では日常茶飯事だったのかもしれないが。兎にも角にも――ルトガルド、そんなことを言うなんて、僕はあんまり感心しないな。あら? ダメなの……? 逃げないの? カタツムリさんはカタツムリだから、今から逃げないと、パーティに遅れちゃうわ! 守れる命は守らなくては、命は尊いものだし、それに……パーティは大勢でやった方が楽しいだろう? そうね! でも、嫌だわ。わたし、絶対に食べられてなんてあげないわよ。わたしは、叔父様と一緒に食べる側なんだから、食べられる側になるのは嫌よ? カタツムリさんのいやいや攻撃だ。されど、嗚呼、無情。たとえ攻撃をしたとしてもお相手サマは待ってくれやしない。そんな……だって、ほら、お嫁に行けなくなってしまうわ! 叔父様、叔父様は優しいから、強いから、わたしにそんな無茶言わないわよね? と、いうことで……。叔父様! 叔父様がプリンになってくれたら嬉しいわ! プリンタルトも吃驚なご提案だ。別に死なないし良いわよね?
嗚呼、うん……君が『お嫁に行きたい』のは僕も知っているからね。でも、やっぱり、そう上手くいかないのが現実だよ。だから、そうだね……幸か不幸か、僕はプリンみたいに柔らかいんだ。何と言っても、僕はあのプリンを食べて生きているからね。ぷるるんと、頭の中身が燥いでいる。鬱蒼としている邪霊どもが、さて、涎を垂らして帽子になるのか。自分が食べるからには食べられる側になるのもわかるし、それに、これだけ長く生きていると、エスカルゴみたいに、食べられて死ぬのも当然初めてでもない。まあ! 叔父様はエスカルゴさんだったのね! ……笑え。笑え。彼等の嗤いを塗り潰すかの如くに。これで……死ねるものなら……あはっ……。甘受せよ、このカラメルソースは漿液に近しい。叔父様? 今、なんで笑っていたのかしら、叔父様! 嗚呼いや、なんでもない、どうか、そのまま……。
頭皮を弄って、頭蓋を貫いて、ほんのり到達するプリン……ッ……。啜られる前段階、最早、耐え難い状況に陥っての能力の解放。頭蓋の代わりに|加護《まく》が張られ、その悉くは――カタツムリさんの別荘ともされた。まあ、叔父様。素敵なおうち! わたし、こんなに素敵なおうちに住めるなんて、夢みたいだわ。
それで……ねぇ、そこの人! くるりと、別荘から頭を伸ばしたカタツムリさんの憤懣。貴方のせいで散々よ。叔父様をどうしてくれるの? お詫びに、貴方も死なない程度に、少しくらいはプリンを提供してくれたって良いと思わない? わたし、まだ、おなかぺこぺこなんだもの! ああ……君、ボクは、なんとなく理解したとも。せっかくだから、そう、ボクも……味わってもらわないと、勿体ない……。
叔父様! クリームが出てきたわ。ふわふわしてるの。
……ルトガルド。無事で何よりだよ。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴 成功

【寂煙楼/2名】
食材、は?俺たちが?
冗談じゃねえ、好き勝手食われて消化されるなんざ御免だ!
詩匣屋、なあ。……いや、やっぱりいい。幽霊だろうがなんだろうが、お前たぶん食われたら痛いんだろう。
なら、なら。俺がやる。食われたら死ぬ|食材《男》と、食われても死なねえ痛くねえ|食材《俺》。なら、後者の方が相応しい。
おい、食わせてやるんだからとくと旨く喰ってくれよ。お残しも味への文句も無しだ。
食い方の好みがあるならそれに答えてえやる。さぞ旨く振舞ってやる。筋っぽくて不味いなんて言わせねえからな。首ったけになるくらい満足させてやるよ。

【寂煙楼/2名】アドリブ◎
男の意思を尊重し結果お任せ
これ、きょーま!……まったく若いのう。すぐ勝手に突っ走る。
そも幽霊に食材が務まるものかね。まあ、満たされるなら煙だろうが霞だろうが構わんか。
かぷかぷと煙草をのみながら男に問う。お主はどうじゃ。その情念は満たされたろうか。人を喰らって満ち足りたろうか。はは、人が人を喰うたならもう人ではないぞ。そして、お主のような人でなしを喰えるのは、人ではないものだけと思わぬか?
さて、どうしたい?
お主が喰われたくないのなら、わしが喜んで喰われてやろう。
お主が喰われる側の景色を見たいのなら、わしは喜んで贄に捧げよう。
あいにく悪霊でな。悼む心も持ち合わせておらん。
骨と皮だけのご馳走だったもの。
ご馳走だったものが最も、幸せそうにしていた。
番犬のように――獣のように――尾を銜え、回転する巳の如くに振る舞ってやれ。頭から罠へと吶喊する有り様はまさしく猪突の二文字で表す事が可能か。食材……は? 俺が? 俺たちが……? あまりにも理不尽な展開だ。あまりにも不条理な騙りだ。冗談じゃねえ。好き勝手謂われて、好き勝手食われて、消化されてお終いなんざ御免だ! 詩匣屋、なあ……いや。やっぱりいい。幽霊だろうが、童だろうが、なんだろうが、お前たぶん食われたら痛いんだろう……? オマエの脳裏に這入り込んだのは何処かで見た光景だ。屋上から身投げを試みた、実際に投身した、誰かさんの複雑怪奇な骨折だ。なら……なら。俺がやる。食われたら死ぬ|食材《おとこ》と、食われても死なねえ、痛くねえ|食材《俺》。なら……後者の方が相応しい。これ……これ、きょーま! 人の話を聞かんか! まったく……。最早、声は届かない。届け物として、正気のフリをした狂人が運ばれてしまった程度のこと。おい、食わせてやるんだから、とくと、うまそうに貪ってくれよ。お残しも、味への文句も一切、無しだ。邪悪なインビジブルがご丁寧にもカトラリーを用意している。ああ、触手と触手と触手と、それから、大きな口吻だ! 興奮してんのか? 食い方の好みがあるならそれに応えてやる。さぞ、うまく振る舞ってやる。なに……? シロウオみたいに抵抗しろ? そうかよ。だったら、その口吻に身体を突っ込んでやるから覚悟しやがれ……! 筋っぽくて不味い? いいや、踊り食いなのだから、咽喉越しこそが要だ。首ったけになるくらい、胃袋の中で、骨だけになるまで踊ってやるからよ……。
……そも幽霊に食材が務まるものかね。まあ、満たされるなら煙だろうが霞だろうが構わんか。どろどろと、どろどろと、不可視だった邪霊のハラワタの中、店番のアイツが溶けていく。そのサマを、その勇姿を目にしながらも幽霊はかぷかぷ煙草をやるのか。お主はどうじゃ。その情念は、その餓えは満たされたろうか。傍らで呆けていた男に対しての質問だ。男が分泌しているのは最早、唾液だけではない。人を喰らって満ち足りたろうか。はは……人が人を喰うたならもう、お主は人ではないぞ。そして、お主のような人でなしを喰えるのは――人ではないものだけと思わぬか? しぼりたてのクリームが蝸牛めいて踊っている。さて、どうしたい? いや、お主、もう答えは決まっているのだろう? お主が喰われたくないのなら、わしが喜んで喰われよう。お主が食われる側の景色を見たいのならば、わしは、喜んで贄に捧げ……? はは……そうじゃのう。そうだろうて。あいにくわしも『悪霊』でな。悼む心は持ち合わせておらん。だがのう、お主を『犠牲者』にすることくらいなら――。
友人の、そのまた友人から聞いた噺――なんでも、人の肉を喰うのが大好きな、隣人がおったそうな――。
🔵🔵🔵🔵🔴🔴 成功
第3章 ボス戦 『星詠みの悪妖『椿太夫』』

POW
九重椿
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【惑わしの妖気を宿す椿花】で300回攻撃する。
指定地点から半径レベルm内を、威力100分の1の【惑わしの妖気を宿す椿花】で300回攻撃する。
SPD
惑わしの香
爆破地点から半径レベルm内の全員に「疑心暗鬼・凶暴化・虚言癖・正直病」からひとつ状態異常を与える【香箱】を、同時にレベル個まで具現化できる。
爆破地点から半径レベルm内の全員に「疑心暗鬼・凶暴化・虚言癖・正直病」からひとつ状態異常を与える【香箱】を、同時にレベル個まで具現化できる。
WIZ
星詠み乱れ花
あらかじめ、数日前から「【星詠み】作戦」を実行しておく。それにより、何らかの因果関係により、視界内の敵1体の行動を一度だけ必ず失敗させる。
あらかじめ、数日前から「【星詠み】作戦」を実行しておく。それにより、何らかの因果関係により、視界内の敵1体の行動を一度だけ必ず失敗させる。
√妖怪百鬼夜行 普通11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
妖怪絨毯――ザクロ・カーペット――その上を、優雅に、椿の如くに歩むのは女であった。女は現世の『もの』とは解せぬほどに美しく、それでいて、常世の『もの』とは思えぬほど悪辣であった。ああ……わっちが、わっちが育てた、情念たっぷりな男が満たされてしまうとは……ぬしらも随分と、酷な事をするものだ。女は――いや。封印されていた古妖は驚いているかのような声色で科白を紡いでいく。されど……ぬし。わっちも今まで、様々な事を経験してきた。その経験の何もかもが、ひどく、眩暈がするほどの敗北ではあったが、此度こそはわっちが勝たせてもらおう。お座敷遊びも、おまわりさんも、もう、わっちは対策してきたのだ。そう簡単に、わっちが目を回さないことを教えてやらねば……。
わっちは、これでも『人食い』。
それも、二重の意味での『人喰い』。
――男のようにはいかないと、覚悟を以て挑むと宜しい。

アドリブ・アレンジ・連携歓迎。
心情
…原因の大元。
…貴方のせいで、店長様に…余計なこと、させられたんです…からかね!?
さて、廻しましょう。
……ええ、僕は怒って、ませんよ?
…怒るとか、解りませんから…
だから羅鱶の動きは…関係、ないの…ですよ?
行動
さっさと服装をさっさと整えて、戦闘に切り替えをしまう。
…何度、お会いしたら、諦めて…くださるので、しょうか?
ほら、…出ておいで|羅鱶《ラブカ》…。
【深海の生きた化石】を召喚します。
…「敵との融合」を指示して、行動力を…減らすように、廻って…頂きましょう。
行動力が減ったら消滅死亡するんですけど、消えて…くれない、かな?
…封印なんて、生易しい…ですから…ね…
眼球の振盪だけで満たされる筈がない。
この精神の安寧の為には、嗚呼、完全な決着こそが重要だ。
しかし、殺す事に成功したとしても、
あの古妖も|簒奪者《能力者》だ。
何処かで発見した頭蓋の中身、悉くが酩酊の種なのであれば、オマエは最早、偽物に縋り付く他ない。内臓を弄られ、舐り取られ、奥の奥まで暴かれてしまったのならば、其処に如何様な感情を湛えるべきか。……原因の大元。火種として扱われていた妖怪どもの腐りかけが筆舌に尽くし難い臭気を孕む。まるで、膨れ上がった蛙の死骸のように、ぼこぼこと破裂音を響かせていく。貴女のせいで、貴女のような魔性のせいで、店長様に……余計なこと、させられたんです……。余計なこと……? ふむ。ぬし、もしや墓穴を掘るのが得意なのではないか? わっちには、そのように『ぬし』が見えるのだが……。沈黙だ。図星を突かれたかのように、只、沈黙を貫き通す。いいや、通したい。ぬし、もう、諦めた方が良い。ぬしのそれはおそらく、情念の、亜種のようなものだ……。悲鳴か、絶叫をあげる寸前だったが『それ』を呑み込む。呑み込んでから、別の言の葉とやらを手繰り寄せた。さて、廻しましょう。貴女が、こういうのに弱いと謂うのは、知っていますので……ええ……僕は怒って、ませんよ? 怒りの感情などわからない。たとえ、そうだと指摘されても、解せないのだから、如何しようもなく度し難い。だから、この選択にはまったく関係が、ありません。
じくじくと再生した身体――柔肌――改めて着衣をしたのならば、深淵を覗き込むと宜しい。ふぅむ、ぬし、無理をしているな? 無理をせずとも、甘受をすれば、何もかもは心地良いだけだと謂うのに……。黙って、ください。何度……何度、お会いしたら、諦めて、くださるのでしょうか。諦めて、ほしい……その科白は、此方のもの、です。何が召喚されたのか。何が浮上してきたのか。出てきておいで、こっちの、水は、甘いから……。おお、羅鱶。この大勢こそ――胎生こそ――決めなければならない。
ほう? わっちを餌にしようと、そういう魂胆……? さっきも、言いましたが、廻します、よ……? ぐるりと、椿太夫の身体へと|融合《ま》じった羅鱶。頭を齧るようにして軸と定め、そのまま、勢いよく渦眩きを描いていく。こ、この程度のおまわりさんで……わっちを腰砕けにできるとでも……? そうですね。僕も、貴女がこの程度で音を上げるとは、到底、思えません。ですが……。消えてくれる、まで、これを続けたら、どうですか?
ぬ……ぬし……わっちを……わっちを、封印するつもりでは……?
封印なんて、生易しい……です。
と、止めてくれ……た、立てない……|動けない《目が回る》……。
消えて、ください。
🔵🔵🔴 成功

ふぅなんとも派手に食べられたわね……抜け殻もないけど綺麗に頂かれたのかしら。
まぁ何はともあれ後はしつこいくらい諦めの悪い女をまた封印してやるだけねっ。
ふぅん、目を回さないって自信満々ねぇ。
だったら試してやろうじゃない、√能力を発動して速度と手数を強化。
邪魔する花を羽根による強風で【吹き飛ばし】灼熱の吐息で【焼却】し尻尾で【なぎ払い】竜斬爪で【切断】して蹴散らして接近するわ。
帯をつかんだら四倍の速さで帯を引き抜いてぶん回してあげるわ。
回転の先で待ち構えてぐるぐる巻きにする要領でまた帯を巻き付けた後に引き回して再度回転させてあげる。
これを能力の時間が切れるまで繰り返すわ、いつまで耐えられるかしら?
食道にやってきた刺激、ぬるりと這い寄る酸っぱさ。
びちゃびちゃと嗤う黄色、吸収しきれなかった錠剤の残骸。
誕生日を迎えた芋虫の――蛆虫の――最初のご馳走は己の|揺り籠《たまご》であった。頑丈だった筈の『それ』も一口齧ってしまえば、嗚呼、幻想の如くに柔らかいものだ。ふぅ……なんとも派手に食べられたわね……。しかし、アタシの抜け殻が、皮がないところを見るに、アタシはアタシが思っていた以上に美味しいのかしら。まったく二重の意味での美味しかった。現実を、真実を決して『知ることのない』オマエには僥倖だけが転がっていたのか。まぁ、何はともあれ後は――目の前の『いつもの』女だ。オマエほどにしつこい、諦めの悪い女を片付けなければならない。アタシはこれでも√能力者、簒奪者相手には容赦しないし、後れを取るつもりもないわよ。ぬ、ぬしが相手か……よかろう。ぬしも、さっきの女も、情念の亜種にやられていることくらいは、わかっているとも……。なによ。アタシが情念にやられているって、何かの冗談かしら? ……こっちは自覚なしとは……ぬしら……。
まあ、いいわ。それにしても、さっきから、目を回さないって自信満々じゃないの。というか、さっき、回されてぐるぐるしていたわよね? 羅鱶の舞踏に攫われていた椿太夫、気持ちの悪さを思い出してしまったのか、蒼白気味だ。いいや、わっちは、少なくとも対策をしてきた。酔い止めの薬は飲んでいるのだから、嘔吐するほどの沙汰ではない……。だったら、試してやろうじゃない。アンタがぶち撒けているところを拝んでやるわ。我が身、我が心に宿したのは黄金だ。竜漿を纏うこの形態こそ己への、王への第一歩とも考えられよう。たとえアンタが花を咲かせようと、咲かせた先から、吹き飛ばしてやるわ……! 嵐の所為だ。大嵐と、灼熱の吐息の所為だ。ふ……風情というものを知らないのか……? 最早、暴力の化身だ。暴力の化身として爪や尾を揮い、只、儚いものを薙ぎ払っていく。これでもう、アンタは『詰み』よ。ま、贖罪する時間も与えてやらないけどね。
ぬ、ぬし……なにを……どこを掴んで……っ……? 何処を掴んで『いた』のか。答えは帯だ。既に、帯は帯の役割を放棄している。いつまで耐えられるかしら……? 過激なまでの『よいではないか』だ。帯の長さが不足しているのであれば、そう、椿太夫の行方を予測して文字の通りに『巻き』戻す。ま、まだ……まだ、わっちは、耐えられ……! それなら、もっと回してあげるわ。最後の最後、我慢の限界の達した椿太夫。
……ひっく。
ひとつだけ『いいこと』教えてあげる。
アタシで最後だとは思わないことね。
🔵🔵🔴 成功

ふむ、弱点であったぐるぐるに対策…なるほどなー
もっとぐるぐるできるように対策までしてくるとはなー
そんなにぐるぐるが気に入ったのです?
いやいや、みなまで言うな!
貴女の気持ちはよーくわかったのです
前回を超える回転をプレゼントですにゃー
連環套路でしっかりと練り上げた内勁を用いて帯を引っ張って…ぐるぐる!
うー!にゃー!
これが今のボクが出せる最高のぐるぐる!
脳味噌スムージーの完成だ。
嚥下している暇はないが、酢醤油を垂らす事は容易い。
二度あることは三度ある――より上位のぐるぐるを求めて、神へと縋るのか。
付喪神も吃驚な回転速度だ、何処かの誰かに振り回されている花魁さん、散々目を回しているクセに強がることをやめない。ふむ……弱点であったぐるぐるに対策……なるほどなー。対策しているとは口にしていた。口にしてはいたが、しかし、我慢とやらにも限度はある。現に、先程までの情け容赦のない『よいではないか』で椿太夫はフラフラだ。でも、前回よりはフラフラしてないっぽい! もっとぐるぐるできるように訓練してくるとはなー。これは僥倖ではないだろうか。√能力者、或いは簒奪者ブレードを始める為の切っ掛けに宜しいのではないか。そんなにぐるぐるが気に入ったのです? ぬ、ぬし、これ以上、そのオノマトペは使わないで……。いやいや、みなまで謂うな! 貴女の気持ちはよーくわかったのです。すっと手を差し伸べてみる。そ、そうか……ぬし。わっちの胸焼けをなんとかしてくれるのか……? まったく素晴らしいお約束ではないか。手の先にあったのは帯である。
何かしらを察した椿太夫、目の玉を泳がせて、絶望していた。
ま、待ってくれ……わっちは、わっちは、一生分のおまわりさんを、味わって……。もっともっと味わいたいのです? 一生分と言わずに輪廻の先までぐるぐるするのですよ。いつもより多めに回しておりますにゃー。おお、プレゼントだ。しっかりと練り上げた内勁を用いる事により、見よ、先程と同レベルの回転が実現する。この美しい黄金長方形は何処までも、彼方までも至らしめる、バターめいた悲鳴と解せよう。うー! にゃー! これが今のボクの出せる最高のぐるぐる! でも、鍛錬したらもっとぐるぐる出来そうだよね。べちゃ。わ……わっちはどこ……ここはだれ……。
壊れちゃったにゃあ。
🔵🔵🔴 成功

※アドリブ、絡みOK
男の人はあの古妖に唆されたのか
こういう敵は厄介な事件を起こさせやすくするし倒した方がいいね
早速戦闘態勢にと思ったけど、その前に…
めちゃくちゃになった宴会場の料理の中にレモンがあったら
異形の腕の目玉にプシュッとかけておこう
さっき、オマエは誰の『もの』なのかって言ってたよね
僕は君のものにならないし、また言ったらもう一回レモンかけるよ?
もっと血が欲しいなら、その気合を敵に向けてほしいな
あの古妖の血は啜って吸収していいから
力を貸してね
やれやれ
先が詠める敵っていうのも厄介だね
でもここで諦めたりしないよ
攻撃が失敗しても再度能力を使って
剛腕を奮って攻撃したり爪の攻撃も繰り出して戦おう
微笑みではない。哄笑だ。
哄笑し、嘲笑し――肉と骨と血、何もかもを蹂躙する。
――覚えておけよ。今回は、満たされた事にしてやるさ。
ポケットの中身を弄るかの如くに、冷蔵庫の中身を漁るかの如くに、人間災厄、如何様なカタチを手にしているのか。男の人は……あの古妖に唆されたのか。いや、もしかしたら、あの男は教唆がなくとも『やって』いたのかもしれないが、それはそれ。こういう敵は、こういう簒奪者は厄介な事件を起こさせやすくするし、倒した方が……待てよ? 倒してしまったら、殺してしまったら、彼女は復活するのではないだろうか。そうともあの女は王権執行者――強固な封印を施してやった方が、おそらく、よろしい。ともかく。戦闘だ。戦闘だが……その前に。ザクロ・カーペットからレモンをひとつ拝借。良い具合にカットしてから腕をまくって――晒して――異形の腕の眼球に、直に、ぶしゅり。筆舌に尽くし難い呻き声だ。オマエ以外の存在が――特に人間が――耳にしたら発狂間違いなしである。さっき、オマエは誰の『もの』なのかって言ったよね。僕は君のものにならないし、また言ったらもう一回レモンかけるよ? びちびちと異形が悶えている。ああ、やはり、上下関係というものはハッキリと示しておかなければ。「……ぐ……ぐぐぐ……」もっと血が欲しいなら、もっと美味しいものが食べたいなら、その気合を、食欲を……敵に向けてほしいな。指差した先には椿太夫、ようやく、眩暈を振り払った彼女の姿だ。あの古妖の体液は啜って吸収していいから、力を貸してね。強制だ。ハテナ・マークは死んでいる。
最初の一撃は――足元の『妖怪の皮』の所為で宙を舞った。やれやれ。先が詠める敵っていうのも厄介だね。運命と偶然の狭間で踊っているのは果たして何方だろうか。でも、ここで諦めたりしないよ。それに……まだ、完全には治っていないでしょ? や、やはり……気付いて……だが、わっちも、易々とやられるワケには……! 荒れ狂う剛腕に『隙』などない。たらふく体液を啜っても、皮すらも残さぬ暴食の罪か。
🔵🔵🔴 成功

お前がこの元凶か。
治っても痛いもんは痛い、胃もまだ暴れている。
少しばかりの八つ当たりを込めて相手させてもらうからな?
力を借りる…頼んだぞ。
鎌鼬の力を借りて速度を上げ、敵の攻撃は霊剣でいなし(【受け流し】【カウンター】)ながら渦を巻くように接近する。
袖に帯、着物は掴みやすくていいな(【捕縛】)
上手く掴めたら…この風は中々に荒いぞ。さて、俺と一緒に踊り回ってもらおうか。
速度任せに場を駆け回り、壁や地面に叩きつけながらぶん回す(【喧嘩殺法】)
終わったら流石に休むか。
吐くものなんざもう無いが…俺も目が回った。
●補足
・普段は男性的な言葉、目上の人には敬語、荒ぶるとヤンキー口調
・アドリブ、連携歓迎
喧嘩だ。結局のところ、殺していい程度の喧嘩なのだ。
ならば、慣れている方が有利と謂えよう。
――眼球と脳髄の振盪、眼鏡に適うほどの相手ではなかった。
市中引き回しだ。何方かと謂えば、西部劇的な類である。
伽藍洞にされた胃袋からの訴えだ。もう、一滴も残っていないのだから、赦されていないのだから存分に揮ってやると宜しい。虐げられた脳髄に、虐められた精神に、嗚呼、反撃の機会とやらを与えてやれ。お前が元凶か……。治っても痛いもんは痛いし、苦しいものは苦しい。気分の悪さは健在だし、何よりも、たっぷりと胃が暴れている。少しばかりの八つ当たりを込めて――気分を晴れやかにする為なのだから仕方ない――相手させてもらうからな? まったく、ぬしは人間なのだな。人間だからこそ、苦悩とやらに縛られておる。なに言ってんだお前。お前こそ、さっきから人間らしい反応しかしてねぇじゃねえかよ。すらりと抜いて構えたのは霊験あらたかな得物、獲物を捌く為に願ったのは如何様な気紛れであったか。頼んだぞ……こっからは|本気《マジ》で殺りにいく。
鎌鼬の力によって、より、速く、より、強く。最初の一刀は宙を撫でたが――それは、星詠み作戦の仕業でしかない。そう。一度だ。一度だけの失態ならば、幾らでも取り返す事ができる。はっ! そんなに回りたくないって言うんなら、逆に回してやるからよ。そうすりゃ、そのめまいも少しはマシになるだろうぜ……! 袖に帯と掴み易くてよろしいものだ。もしかしたら、椿太夫、彼女は誘い受けの達人なのかもしれない。この風は中々に荒いぞ。荒くて、何よりも攻撃的だ。さて……俺と一緒に踊り回ってもらおうか。おまわりさんに酒気など要らない。必要なのは――お相手を、圧倒的にぶん回す膂力だけ。それこそハンバーグ、壁やら地面やらに叩きつけた肉と骨の音は太鼓の沙汰を逸脱した。もはや、蟲だ。子供に遊ばれてしまった蟲のように、女は、ひくひくと痙攣している。……流石に休むか。吐くものなんざもう無いが……すっきりとはしているが……俺も、目が回った。
🔵🔵🔴 成功

【寂煙楼/2名】
アドリブ歓迎
えらい目に合った。合わせてやるとは言ったが趣味が悪いにもほどがある。
だが、頭はずっとスッキリした。アンタもどうだい?太夫とやら。苦手なものでもあるようだが、いっぺん死ねばスカッとするかもしれねえぜ。
アンタに会うため死にまでしたんだ、俺が満足するまでくたばるなよ。
おまわりさんってのがアンタのお好みかい?一つ回って見せてくれ。
【オートキラー】で太夫の攻撃をいなし"闇"を纏う。
わかってないのか?ほらこちら。太夫にワザと気づかせては消え、気づかせては消える。太夫が自ら回るように促す。
目を離すようなら好都合だ、その首かっ切ってやる。
上手に廻れたら褒めてやろうか?やっぱやめた。

【寂煙楼/2名】アドリブ◎
ワハハ!皆に回されて実に楽しそうじゃの、椿太夫。絶世の美女のおまわりさんとは、宴の続きにぴったりではないか。まあ、殆どが死に絶えてしもうたがの。
おや、おまわりさんはもう嫌か。もう回りとうないか。佳いぞ、わしとはお喋りをしよう。ちょうど怪談がひとつ出来上がったところでな。人喰いの話だ。
【百話目の怪談】
人を喰ったものは人でなし。人でなしを喰えるのは人でないもの――即ち化け物。人喰いとなった男は見事わしの目の前で喰われていった。故にこれは真である。
して、お主は己を人喰いだと言ったな。この物語において『人喰い』は『犠牲者』ぞ。
骨も肉も砕いて踊り食い、酢醤油でサッパリ頂こう。
酢醤油ではない――酢だ――それも、ヤケに酸味の強い、臭いの凄まじい代物だ。ザクロ・カーペットにぶち撒けられたソレは、嗚呼、憐れなまでに女の無様さを象徴している。えらい目に遭った。合わせてやるとは言ったが、趣味が悪いにもほどがある。吸い尽くされたのだ。啜り、嗤われたのだ。だが、不思議と頭の中身はスッキリとしている。なあ、アンタもどうだい? 太夫とやら。いや、苦手なものでもあるようだが、いっぺん死ねば、スカッと完全回復するかもしれねえぜ……? う……ぬ、ぬしは、知らんだろうから、教えておこう。魂に刻み込まれた痛みや苦しみ、気持ちの悪さと謂うものは、たとえ死んでも、残ってしまうものなのだ。……そうかい。ま、アンタに会うため死にまでしたんだ。アンタには最後まで付き合ってもらうぜ。もちろん、アンタが死にたいと懇願したところで、俺が満足するまでは『くたばれる』とは思うなよ……。いやだ……わっちは、普通に、ぬしらと争うだけで良いのだ。酔うのはもう、ごめん……。おまわりさんってのがアンタの好みなんだろ。ひとつ、いいや、ひとつじゃダメか。ぐるぐる、犬みたいに回ってみせてくれ。
香りの爆弾がはじけたところで正直、あまり、代わり映えなどしなかった。より真っ直ぐに、より病的に――オマエの『おたのしみ』が倍加した程度のこと。わかってないのか? アンタは墓穴を掘ったんだよ。アンタは、アンタがコントロールできないほどの『情念』にぶち当たったんだ。ほら、鬼さん。鬼がしたいのならばサッサと、踊るのではなく踊らされると良い。ぬ、ぬし……わっちで遊ぶつもりか。そんなことをして、なにが、おもしろい……! かくれんぼだ。ひどく肉薄しているクセにかくれんぼだ。右向け右、右向け右、回転を促してやったなら、ああ、椿太夫は頭を重くする。め……目が回っ……。上手に回ったのだ。お上手だったのだから、誉め言葉くらいは……やっぱやめた。詩匣屋、お膳立てはしておいたぜ。……ワハハ! きょーま! そんなに回してしもうたら、お話にならんかもしれんのう。
いや、本当、皆に遊ばれて実に愉しそうじゃの、椿太夫。せせら笑いと呵々の狭間、めちゃくちゃにされた女は赤子よりも四つん這いがへたくそ。絶世の美女のおまわりさんとは、宴の続きにぴったりではないか。まあ……殆どが死に絶えて、お主の粗相の受け皿になってしもうたがの。わ……わっちは……わっちは、もう、回りたくない。おまわりさんはたくさん……。おや、もう、お座敷遊びは終いかの。もう回りとうないか。佳いぞ。わしとはお喋りを……最期までたっぷりと……しよう。嗚々、ちょうど怪談がひとつ出来上がったところでな。いや……お主に相応しいもの。人喰いの話だ。
法螺を吹くのか喇叭を吹くのか、幽霊は混沌を棒で整え、新たな世界の基盤を孕む。人を喰ったものは人でなし。人でなしを喰えるのは人ではないもの――即ち化け物。のう、人喰いとなった男は、情念に目を回していた男は、見事、わしの目の前で喰われていった。故に――これは真である。ぬし……それで……いったい、何が謂いたいのだ。して、お主は己を人喰いだと言ったな。それも、二重の意味での人喰いだと。この物語において――【酢醬油でサッパリ】において――人喰いは犠牲者ぞ。がばりと、怪談空間が、怪奇そのものが空腹を訴えている。胃袋が大きな顎を倣ったならば――骨も肉も砕かれ、踊り、食い尽くされる。酢醤油だ。ツウの味わい方だ。椿太夫には……やはり、酢醬油こそが、至高であった。不意に飛んでくる得物、掻っ攫えよ首。
……なあ、詩匣屋。
なにかのう。
……ひとくち、くれ。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵 大成功