③疾くと整って逝くといい!
●困惑おじさんと陽キャマインド
「え? どうしてなのかな? 人生は長くて苦しいから、幸せで、絶頂している状態で、死なせてあげるのが良いのに、どうしておじさんは『ダメ』だって言うのかな?」
連邦怪異収容局員「リンドー・スミス」は酷い苦戦を強いられていた。自身の体内に存在している怪異や、他の局員、別の人間災厄相手であれば『何をやるべきか』伝える事など容易だったからだ。しかし、何事にも例外はある。特に。
高天原・あがりは例外中の例外だ。
「……私達は今から、王劍戦争に乗っかって『情報』をいただくのだよ。それが、如何して『皆殺し』になるのだ。そもそも、私達は『無辜なる民衆の為』に動いている。君は……いや、君の場合は『こう』謂うべきかな。人を幸せにする為には『余計な情報』など要らない。君は『情報を持ち帰ってくること』で『幸福な人間』を増やせばいい」
リンドー・スミスの言いくるめはおそらく、あまり、効果的ではない。しかし、高天原・あがりは躁を患っていたのだ。死滅天使の思考は暴走し、滅茶苦茶な方向へとぶっ飛んだ。あはは笑いだ。大笑いだ。正気とは思えない。
「あはは! おじさん、面白いこと言うね! なんだか、今日は夏の気分だから、スイカを捕獲しないといけないんだよね! それでさ、その|新物質の網《ゴールデン・ストリングス》、使っても良いってことかな? うん、それなら、私、|情報《スイカ》を獲ってみるよ! 大丈夫。ついでに皆の|頭蓋《すいか》も割ってあげるからね!」
人選間違えたかな。
リンドー・スミスの頭痛は悪化するばかり。
●一難去らずに、また一難
「君達ぃ! 戦争の時間さ。今回は秋葉原が舞台って事らしいぜ。親様は古妖なんだが……如何やら例の紳士も動いているらしい。紳士は『配下』を連れて情報収集を行っているらしいが……そう。君達には妨害をしてもらうってわけさ」
星詠み、暗明・一五六は楽しげだ。
「それで、君達の相手なんだけどねぇ。癖が強いのさ。なんでも、幸福の絶頂の内に死なせてあげるのが『良い』とかなんとか。それで、紳士も扱いに苦労しているようだぜ。もしかしたら、殺戮に手を出してしまうかもしれないってわけさ。お相手が『我慢できなくなる』前に倒してしまえばこっちの勝利。シンプルだろう?」
つまり、妨害=討伐だ。
そっちの方が楽なのかもしれない。
「そんじゃあ、頑張ってくれ給え」
第1章 ボス戦 『水着に浮かれる死滅天使『高天原・あがり』』
POW
季節を問わないハピネス・サマー(強制参加)
「【夏を楽しもう、という主旨の歌とかフレーズ】」を歌う。歌声をリアルタイムで聞いた全ての非√能力者の傍らに【強制水着化と遊び気分を誘う真夏の水辺領域】が出現し、成功率が1%以上ある全ての行動の成功率が100%になる。
「【夏を楽しもう、という主旨の歌とかフレーズ】」を歌う。歌声をリアルタイムで聞いた全ての非√能力者の傍らに【強制水着化と遊び気分を誘う真夏の水辺領域】が出現し、成功率が1%以上ある全ての行動の成功率が100%になる。
SPD
暑さと涼しさで、ととのって逝こう!
【融合時、対象を幸福感情で洗脳する光輪】を召喚し、攻撃技「【燃え尽きそうなサンシャイン・レーザー】」か回復技「【涼やかな夏の水飛沫】」、あるいは「敵との融合」を指示できる。融合された敵はダメージの代わりに行動力が低下し、0になると[融合時、対象を幸福感情で洗脳する光輪]と共に消滅死亡する。
【融合時、対象を幸福感情で洗脳する光輪】を召喚し、攻撃技「【燃え尽きそうなサンシャイン・レーザー】」か回復技「【涼やかな夏の水飛沫】」、あるいは「敵との融合」を指示できる。融合された敵はダメージの代わりに行動力が低下し、0になると[融合時、対象を幸福感情で洗脳する光輪]と共に消滅死亡する。
WIZ
真夏を楽しめば人生ハッピー!
自身の【契約護霊(光輪)によって強制的に人格】に刻まれた【躁状態を以て、真夏陽キャマインド】と融合し、【季節を問わない真夏エンジョイ勢】に変身する。レベル秒の間、自身の現在地周辺に24時間以内に存在した全対象の√能力が使用可能になる。
自身の【契約護霊(光輪)によって強制的に人格】に刻まれた【躁状態を以て、真夏陽キャマインド】と融合し、【季節を問わない真夏エンジョイ勢】に変身する。レベル秒の間、自身の現在地周辺に24時間以内に存在した全対象の√能力が使用可能になる。
あ! みんな! 待ってたよ。
私はね、これから情報を集めなきゃいけないんだけど、でもでも、なんだか、幸せじゃなさそうだったから、今から『真夏』を楽しもうと思うんだよね。みんなもきっと、夏休みが足りていないと思うんだ。え? そんなことをしている暇はないって? そんな! みんなは幸福じゃないんだね。だったら、今から幸福の絶頂に連れて行ってあげるから、その後、頭を出してくれると嬉しいんだよね。そしたら、スイカ割りが出来るから。
水着姿の死滅天使は――高天原・あがりは止まらない。
もしも、情報収集に飽きてしまったら、ある種の理想郷を作って終うだろう。その前に√能力者達よ。死滅天使の|頭部《スイカ》を先に割ってやるといい。
え? スイカ役を譲ってくれるの?
それはダメだよ。だって、私は、最後のスイカになりたいからね。
ミネタニ・ケイ「(胸を張って)え?スイカ(ップ)を出せって言ったのそっちでしょ?だから2つだしたんだけど?(大玉スイカというレベルではないZカップの胸)」
可能な限り連携を取る。
WZ非装着状態。大型装甲バイク朱威麒で走りながらゴールデンストリングスを引きちぎって周り情報収集阻止、敵のスイカ割り(攻撃)は胸を張ってZカップの胸(+八重防具+鉄壁+各種耐性)で受け止め、怪力を載せた百錬自得拳で反撃し叩き込めるだけ叩き込む。
百錬自得拳のあとは敵を怪力+グラップルで羽交い締めにして味方が攻撃を叩き込む機会を作り、敵が離脱したら再び朱威麒で走り回ってゴールデンストリングスを引きちぎって周り情報収集阻止を続ける
弔焼月・滅美*アドリブ・連携歓迎
完全なる人選ミスだなこりゃ……。もうここまで来ると哀れを通り越して同情すら湧いてくるぜ…。
ああそうそう、俺もスイカは好きだぜ…特に…最後まで残りたいって言ってるのを、1番初めに叩き潰して食うのがな…!
とにかく空高くまで跳躍し、高高度から脳天目掛けて急降下蹴りで頭をど真ん中から踏み潰したい。跳躍、マーシャルアーツ、キックって奴だよ…神話生物にも効くくらいのいい火力が出るぜ…
のう、汝。スイカアイスとやらが食べたいのだが、買ってきてくれんか? 蘇ってきた会話劇とやらに溜息を吐く。ひどくちょろかった誰かさんだが、徐々に、徐々に、おねだりが増えてきてはいないか。いっそ、驚かせる為に。別のスイカを用意してやれ。人間災厄らしい答えとして、大君主の威厳として。
陽キャマインド溌剌中の高天原・あがり、開いた口が塞がらないほどの衝撃にやられた。実際に衝突したワケではないのだが、実際に堪能したワケではないのだが、如何にも敗北感と謂うものが拭えない。キラキラとした双眸が、ギラギラとした脳髄が、一瞬にして鬱へと落ち込むかのようなご様子だ。兎も角、胸を張るといい√能力者。オマエこそがEDENである。……え? スイカを出せって言ったのはそっちでしょ? だから2つ出したんだけど? スイカではない。いや、ある意味ではスイカサイズだが、それはオマエの果実ではないか。正確に描写をするならば、最早、ソレは大玉スイカが驚くほどのZである。な……な……み、見せつけてくれるね。でも、そんな大きなのじゃ、動きづらいはず……。死滅天使の予想とやらは大きく外れた。は……? ちょっと待ってよ。そんなの、私が不利なだけだよね??? 大きな、大きな、スイカが揺れる。スイカよりも大きなものが震えている。さて、その所以は――大型装甲バイク――朱威麒に跨る行為。
夏を楽しむのに必要不可欠なのは水着だ。こぼれるような、あふれるような、開放感たっぷりな装いである。確かに、ぼくは夏が好きだけれども、お前と一緒に楽しむつもりはない。走れ、奔れ、情報を掻っ攫われるよりも前に|金色《ロープ》をもぎ取れ。たとえば、彼方に存在している小さな旗。ひとつも残らずオマエのものか。ちょっと! それはずるいし、ひどいと思うよ。私だって乗りたいんだもん。死滅天使が吶喊する。得物は予想していた通りの『鈍器』であろうか。ぶおん……! 叩き付けられた。これで少しはスイカらしく……って、嘘……。スイカよりも鉄壁な|果実《●●》など、吸えたものではない。
あっ……。拳骨だ! 死滅天使の脳天に強烈な一撃。朦朧とする死滅天使を相手に容赦など要らない。そのまま羽交い絞めにして――行動できなくする。隙あり。この状態が続けば大ダメージとやらも期待できるだろう。
脳震盪と窒息――朦朧としている死滅天使。彼女を眺めている|猟犬《かげ》がひとつ。人間災厄「大君主ミゼーア」はリンドー・スミスの苦労とやらに想いを馳せた。完全なる人選ミスだなこりゃ……というか、あの感じ、最近どっかで見たことあるぜ。脳裡に浮かんでいたのは、果たして、何処のパフェ好きの姿であったのか。もうここまで来ると哀れを通り越して同情すら湧いてくるぜ……。ああ、そうそう。ちら、と見えた|果実《●●》への言及はせずに、改めて、冷やしておくべきものに対する。俺もスイカは好きだぜ……特に……最後まで残りたいって言ってるのを、一番初めに叩き潰して食うのがな……! いつの間にやら|果実《たわわ》は失せている。おそらく、情報収集の阻止に尽力してくれているのだろう。ならば、大君主、オマエは全身全霊の跳躍を以て――病を祓ってやるしかない。
空高く……空よりも高く……宙へと至るかのような、惨事を招くこと確定な、怨嗟の気配。まあ……なんだ……丁度、|脳天《スイカ》を柔らかくしてくれたんだ……狙わないわけ、ないだろう……? 落ちる。墜ちる。宇宙からの嚇怒。隕石が如くに。所謂、愉快な技能の詰め合わせってやつだよ……オットーの野郎にも、効果があれば良いんだが……。
ぐちゃ!!!
スイカを割る事に成功した!!!
この程度で死ぬとは思わないが……。
そっちの人! ええと、名前聞いてなかったね。
ともかく、ゴールテープは貰ったよ。
おう、お疲れさま……。
🔵🔵🔵🔵🔴🔴 成功
八手・真人ウワァ……いつだかの……学校の、飛び降りの……。
……思い出すと、チョット喉が酸っぱくなる……。
また、人を殺そうとするなら……倒して、止めます。
なッ、夏……? もう秋っていうか、冬になりかけですケド……寒くない、ですか? 大丈夫なら、いいんですケド……。
エッ、アッ、なななな何コレ……ま、周りが、海に、なっちゃっ、た……!?
み、水着の人たち〜……カゼひいちゃうから、逃げてくださ〜い……!! あと、エット……あったかくして〜……!!
……アッ!! たこすけも……テンション上がってる……海だから……?
あの子、倒してくれるなら……頑張ってほしいケド……俺、あんまり濡れたくないから、気をつけてよね……。
脳髄までも冷えていくかのような、精神までも逆上せてしまうかのような、病的なまでの騒々しさに、八手・真人、軽度のめまいを覚えたのか。或いは、過去の有り様を、誰かさん達の三文字を思い出してしまったが故だ。ウワァ……いつだかの……学校の、飛び降りの……。あの時、高天原・あがりは、死滅天使は『慈悲』によって欠落が埋まったのではなかったか。いや、きっとそれ以上の沙汰があって、簒奪者を続けているに違いない。……思い出すと、チョット喉が酸っぱくなる……。飲み込むしかない。我慢するしかない。胃液によって焼かれたとしても、嗚呼、今は真っ直ぐに見る他なしだ。また、人を殺そうとするなら……倒して、止めます。まったく正反対なキャラクターではないか。故にこそ、放ってはおけない陽キャマインドである。もっと夏を楽しむべきだと思うんだよね、私。燦々と照り付けているのか、太陽、砂浜とやらに埋もれると良い。
なッ、夏……? もう秋っていうか、冬になりかけですケド……寒くない、ですか? 心頭滅却すれば火もまた涼し、その真逆。脳味噌はひどくポカポカだ。シェイクみたいにドロドロなのかもしれない。え? 何言ってるの? とっても暑くて、私、熱中症になっちゃうかもね! ミュージック・スタート。夏を楽しもう♪ 夏を楽しむ為にも、まずは、水分、持ってきたらダメだからね。……エッ……アッ……す、水分は必要で……な、なななな何コレ……? 海だ。夏と謂えば海なのだ。海が出現している!
ついでに水着の人達もご一緒だ。エ……エエ……その、カゼ引いちゃうから、逃げてください……??? あと、エット、あったかくして~……? そんな事よりも重要なのは蛸神様パラダイス。何処かの女神様がいないから機嫌も上々と謂えよう。アッ……! たこすけも……テンション上がってる……海だから……? うごうご、うねうね、大暴走だ。しゅるしゅる、呆気なく捕縛されてしまった死滅天使。あ、あれ……? 私には、そういう趣味はな……! 墨、滴るほどに狂った少女だ。ぎゅうぎゅう、雑巾のように絞られて、殴られて。悪い娘、たんこぶがヤケに似合っている。
あの子、倒してくれるなら……頑張って……ほしいケド。
……俺、濡れたく……ウワ……クシュン。
びしょびしょだ。
🔵🔵🔴 成功
ディラン・ヴァルフリート戦争に乗じながら殺戮を良しとはしない……と。
簒奪者としても、無辜の庇護者として振る舞うにしても、
中途半端で結構な事です
尤も此度は挨拶代わり
互いに実りある催しとなる事を期待しましょう
【征刻】
敵√能力の上から再現するのは僭王の侵略前から別の悪に牛耳られていた暗黒の|√《世界》、絶望耐性を低減
仮に民間人が巻き込まれていれば《ハッキング+属性攻撃》
絶望的な無力感を与え行動成功率を0%に落とし無害化、
守り易いよう《念動力》で一か所に集めておきます
敵は……|制御《躾》も甘いようなので。
《第六感+情報収集》で動きを先読み
攻撃には《オーラ防御+受け流し》対処
《早業+怪力》斬り捨て《属性攻撃》焼き払いましょうか
連邦怪異収容局員「リンドー・スミス」、彼に限って謂えば、今回の戦争には積極的ではない。勿論、紳士の内心については、まったく、不明の領域を出ていないが。それでも、この|網《●》の使い方が語ってくれている。戦争に乗じながら殺戮を良しとはしない……と。簒奪者としても、無辜の庇護者として振る舞うにしても、中途半端で結構な事です。ですが、果たして、コレを寄越してきたと謂うのは……些か、簒奪者に、偏っているのではないでしょうか。むすっと、頬を膨らませている高天原・あがり。ドラゴンプロトコル、√能力者の|気配《●●》とやらを、あまり好ましく思ってはいないらしい。なんだか、私が想像している以上に、幸せじゃないような気がするよ。私が、あなたを幸せにしてあげるから、頭をちゃんと下げておいてね。……此度は挨拶代わりと、そういう、事ですか。互いに実りのある催しとなる事を期待しましょう。もしかして、私のことバカにしてる? していない。していないが、さて、大罪という意味では如何だろうか。まあいいや。こっからは夏だから、しっかりついてきてね! そうして全ては夏休みになった。人々も溌剌としている。
瞬間――暗黒の√より――永久の絶望がやってきた。|僭王《かれ》が侵略する前からの悪辣が|圧《かげ》となって具現化したのだ。無辜なる民衆への痛撃、まるで、魔王が子供を掻っ攫うかのような――え? みんな! どうしたのかな? なんで? 幸せにならないの? 幸せというものが何を運んでくるのか、あなたなら、十分にわかっている事でしょう。珍しく饒舌ではないかディラン・ヴァルフリート。人の群れを集めておくと宜しい。
あなたは……敵としては……躾が甘いようなので……。わかりやすい、幼げな精神だ。鈍器を振り回しているだけの哀れな患者だ。……そこまでして、絶頂の儘、終わらせたいのは何故ですか……いえ、もう……問答は要らないでしょう。
受け止めてやった鈍器を地へと落とし、無防備な顔面へと翳してやれ。
潰すか、潰さないかの瀬戸際に、阿鼻叫喚をじりじりと。
これも一種の浄化なのかもしれません。
🔵🔵🔴 成功
プレジデント・クロノス私は、エンターテイメント系大企業、PR会社『オリュンポス』のCEO。これから重要顧客との取引や会議が控えていてね…。このスイカは、その顧客の為の手土産というわけさ。何故、今の時期にスイカなのかだと? ハハハッ、今の時期だからこそ分かるエンターテイメント性の…む、君は誰かね? 高天原…? 奇遇だな私もその姓なんだよ。 うーむ、そうはいない姓なんだが、遠い親戚とかだろうか?
む、君は、イリュージョニストだったのか?私に水着を着せて…なるほど、スイカ割りか!
ここは思いっきりやったほうがいいのだろうな!
せいやーっ!
(敵の√能力を利用した)手違いで、怪力であかりの頭部を破砕。
だ、大丈夫かね!?
スーツ姿の男性が大玉スイカを手にしている。いや、正確に描写をするのであれば、真っ白いマスクをしたスーツ姿の男性が、両手に収まらないほどの、大きなスイカを持っている。この奇怪な状況に、奇天烈な光景に、高天原・あがり――死滅天使も動きを止めた。おじさん。ねえ、おじさん。私、今からおじさんを幸せにしてあげるから、頭を下げてくれると嬉しいな。む……? 幸せだと……? いや、間に合っている。私には妻も息子も娘もいるからな。そうだ。自己紹介をしておこう。私は、エンターテインメント系大企業、PR会社『オリュンポス』のCEO。これから重要顧客との取引や会議が控えていてね……このスイカは、その顧客の為の手土産というわけさ。ふぅん……。高天原・あがり、とっても退屈そうに話を聞いている。まるで、父と娘のようにも見えるのだが、それはまったくの誤解である。何故、今の時期にスイカなのかだと。ハハハッ、今の時期だからこそ分かるエンターテインメント性の……そういえば、君もスイカを持っているね。そうそう、君の名前は……。私? 私は高天原・あがり、よろしくね! 高天原……?
奇遇だな、私もその姓なのだよ。うーむ……そうはいない姓なんだが、遠い親戚とか……? 話をぶった切るようで悪いが夏休みだ。ぐるり、見渡す限りのプライベート・ビーチ。ご丁寧にもCEO、お似合いな水着姿である。む、君はイリュージョニストだったのか? 私に水着まで……なるほど、スイカ割りか! おじさん、スイカ割りをして、成功したら幸せになれると思うんだよね。試しにやってみてよ! おねだりを聞いてやっても良いだろう。それに、成程、スイカ割りとは、高揚してくるお遊びであった。ここは思いっきり、スイカが砕けるくらいにやったほうがいいだろうな! せいやーっ!!!
えっ……?
成功だ。成功してしまった。
ありとあらゆる行動が確定成功となっていたのだ。
……だ、大丈夫かね!?
鈍器が死滅天使の脳天にクリティカル・ヒット!!!
お見せ出来ない状態になった!!!
🔵🔵🔴 成功
広瀬・御影アドリブ・連携歓迎
嫌なスイカ割りだワン。せめてカボチャ割りしニャイ?それも時期過ぎたけど
幸福とはなんだろうねぇ。僕には分からん。とりあえず頭痛感じるくらいなら制御できない人を遣わさないでほしいとは思う
スタンダードにハチェットで死滅天使のスイカ割り狙ってみようか。相手が仕掛けてきたら【反射攻撃】でカウンター
流石にスイカ割りに付き合う気は無いから付かず離れずの距離を保ってヒットアンドアウェイ。光輪が召喚されたら光輪の破壊を行うが、壊せそうになかったら回避
一般人にスイカ割りをしそうなら接近戦に変更し、死滅天使の気を引く事を優先する
四之宮・榴アドリブ・アレンジ・連携歓迎。
心情
…何を持って幸福なのですか…?
…幸せの基準って、何ですか?
…幸せの絶頂って、何を持って…そうなるのですか?
…死ぬ事が、幸せの絶頂なんて、そんなの僕くらいです。…一般人は、そんな事では…幸せの絶頂には、なりませんよ?
…だから…僕には、理解できません。
…だから、貴女様のお話は…よく、分かりません。
行動
√能力で、頭の中を直接シェイクして、大人しくさせます。目でも回してて下さい
攻撃の手を休めずに、タロットの投擲による貫通攻撃や、毒を使って出来るだけ周囲に被害が広がらないように。
回避は、第六感と併用したジャーストガードや受け流しで。
回復は、インビシブル融合と生命吸収を。
一ノ瀬・エミアドリブ連携〇
可能であればスイカ割り(ぐるぐるバット)で勝負
一五六さんから聞いた通りの癖の強い人が現れて、ちょっとびっくり
やりたいことに一直線の人だね
んむむぅ…スイカ割り?
やるのは構わないんですけど、肝心のバットがないですね
近くに和泉公園があるので、バットを貸してもらえるか訊いてきます
隣の和泉小学校にも寄ってみますねっ
(二本バットを借りたら、あがりさんに一本差し出して)
スイカ割りするならぐるぐるバットしないとですよね
ぐるぐるしてから、お互いの頭をバットで叩きましょう
あ、ルティルス…!
ポケットに入ってるワッフル君を預かってくれる?
目を回しちゃうと大変だからね
というわけで、レッツゴーサイクロン!!
星越・イサWIZ 連携アドリブ歓迎
情報と精神の戦いで遅れを取るわけにはいきません
敵の情報収集手段が視聴覚を用いたものでも
電子機器を用いたものでも、魔術を用いたものでも
私は|妨害《ハッキング》が可能です
壊れた巨大情報の共有で|DDoS攻撃《精神攻撃》を試み
相手の情報収集を妨害するとしましょう
人生は長くて苦しいもの?
宇宙的スケールでみればあまりに短すぎます
それに、ものを学ぶ労苦は楽しみと表裏一体のものです
ふーむ…どうも相容れない考えのようですね。
誰が陰キャですか?否定はしませんが
興が乗ってきました。
全力で、躁に任せて、エンジョイしましょう。
國崎・氷海風癖が強いねぇ……癖は強いけどぉ、俺とは真逆だけど言いたいことはよくわかるよォ!
俺は不幸の絶頂の中殺してあげたいからねぇ!
というわけで【暗殺】の、知識を使って仲間たちが攻撃している隙に背後や死角に回れないかな。
【不意打ち】を狙いつつ暗闇からの絶望を
ついで、【傷口をえぐる】ようにしてよりダメージをあたえてみようかなぁ!
ねぇ、不幸を与えられるってどんな気持ち?
幸福よりもそっちの方おきにめさない?
そう、お気に召さないかァ!でも俺は今のところ最高に、楽しい気分だよォ!
強烈な眩暈を味わっている中での、しつこい躁病を患っている中での、急激な接近とやら。悪夢の中で藻掻いている、情報の沼の中で息が出来ない、高天原・あがりにとっては最悪か。癖が強いねぇ……癖は強いけどぉ、俺とは真逆だけど、言いたいことはよくわかるよォ! 俺は不幸の絶頂の中で殺してあげたいからねぇ! 國崎・氷海風の災厄的な精神こそ、死滅天使は警戒すべきであったのだが、成程、少女は他の√能力者に夢中とさせられた。まあ、これだけ俺が叫んでも、気づかないんだ。右も左も、上も下も、暗殺に適しているって思うわけさぁ。まあ、きっと、俺の出番が来るかも曖昧なんだけれどねぇ。するりと、暗闇。攻撃をされようと、されなくとも、人間災厄の気配は|消失《う》せていった。
なんだか、思ったよりも大勢集まったよね。そんなに、私と遊びたいならさ、色々と準備なんてしない方がいいと思うよ。高天原・あがりの双眸、ギラギラとした狂気に四つの影が映った。最初に口を開いたのは広瀬・御影でキメラが如くに啼き出すのか。嫌なスイカ割りだワン。せめてカボチャ割りにしニャイ? それも時期過ぎたけど。それならばサンタクロース、髭面な彼の袋を暴くのは如何だろうか。幸福とはなんだろうねぇ。僕には分からん。分からんし、知りたくもないワン。というか、頭痛感じるくらいなら制御できない人を遣わさないでほしいとは思う。あ、また私の悪口!!! ぶうぶう、膨れ面の可愛らしさ。何処に頭痛の種があるのだろう。……頭痛の種を、撒いているのは、Mr.……です。
四之宮・榴、人間モドキ、量産型ファム・ファタールには如何やら思うところがあるらしい。屋上から飛び降りる感覚については体験済みで、成程、もどかしい精神状態か。……何を以て幸福なのですか……? 幸せの基準って、なんですか? 幸せの絶頂って、何を以て……そうなるのですか? 手っ取り早い方法を一番理解しているのはオマエだ。お薬の効果についてはその身で、しっかり、味わい尽くしている。……僕くらい、ですよ……死ぬ事が、幸せの絶頂なんて……普通の、人間には……そんなの……。理解できない。いいや、理解したくない。NOがちゃんと謂える人間モドキなのだ。震えてくるほどに。
情報と精神の戦いで、弄るような争いで、私が遅れを取るわけにはいきません。星越・イサの宣誓は、小さく、小さく、されども強く。まるで宇宙の彼方、塵のように固定された脳髄が如くに。情報収集手段が視聴覚を用いたものでも、電子機器を用いたものでも、魔術を用いたものでも――私には、容易く妨害する自信があります。仮に、この場で蠢いていたのがリンドー・スミスだったとしても、オマエは掻っ攫う事、赤子の手をひねる。ふふふ、人生は長くて、苦しいもの? 宇宙的スケールでみればあまりに短すぎます。それに、ものを学ぶ労苦は、ものを知る楽しみと表裏一体のものです。ねえ、お姉ちゃん。私は、如何いうふうであれ、幸せなら問題なく死ねると思うんだよね。……ふーむ……相容れない考えのようですね。あ、もしかしてお姉ちゃん、陰キャってやつかな? それなら、そっちのお姉ちゃんを見習った方が良いよ! 誰が陰キャですか? 否定はしませんが。それに、そっちのお姉ちゃん……? いえ、興が乗ってきました。全力で、躁に任せて、エンジョイしましょう。大量の断片的な情報のくずの渦中、不意に、喜劇は始まった。この時点で紳士の企ては失敗に終わっている。
一五六さんから聞いた通り、癖の強い人だ……。今までのやり取りを傍らで聞いていた一ノ瀬・エミ。やりたいことに真っ直ぐなのは|天使《オマエ》も同じに違いない。んむむぅ……スイカ割り? スイカ割りに必要なのは、スイカと、目隠しと、棒状の何か。折角の機会なのだから『ちゃんとした』スイカ割りをすべきだと、ふと、ヒラメク。やるのは構わないですけど、肝心のバットがないですね。あ、そうだ。近くに和泉公園があるので……貸してもらえるか訊いてきますね。隣の和泉小学校にも寄ってみますねっ。そうして、高天原・あがりに『そっちのお姉ちゃん』と呼ばれたのだ。オマエはしっかりとバットを確保した。そして、そう。バットを使うのであれば……。
スイカ割りするならぐるぐるバットしないとですよね。
……!?
いち早く反応したのは四之宮・榴、量産型ファム・ファタールであった。……ぐ……ぐるぐるバット……ほ、本気ですか……ま、また、🌈が……。大丈夫だよ。これでも私、三半規管には自信があるから! ふんす。急激なコメディとやらに全体の雰囲気が呑まれていく。加えて、死滅天使、少女もかなりノリノリだ。うん、やろうよ、ぐるぐるバット! 私がたくさんぐるぐるできたら、ちゃんと、幸福の絶頂の中で息絶えてね! そういうことになった。あ、ルティルス。ワッフル君預かってくれる? 目を回しちゃうとたいへんだからね。というわけで、レッツ・ゴー・サイクロン!!!
結果、一ノ瀬・エミ、天使はひっくり返った。|頭部《スイカ》を叩こうとしたものの、二人とも、すっかりおめめぐるぐるだ。……い、言わんこっちゃない……ですが、これは……チャンスです……おとなしく、目を回していてください……。眼球振盪だけでは物足りない。死滅天使の頭の中で竜宮の遣い、絶叫とやらを震動させる。……アエ……。脳震盪なんてレベルではない。むしろ、簒奪者の息が『ある』のがおそろしいほどだ。見ているこっちの目が回りそうだニャン……。仕掛けられる事は最早ない。じっくりと、ハチェットでのスイカ割りと洒落込むと宜しい。いや、それにしても、良かった。初めから付き合う気は欠片としてなかったのだから、天使ちゃんには感謝をしておけ。ヒット&アウェイ? いいや、ヒット&ヒットでも余裕だろう。仮に、光輪が召喚されたとしても――狙いが定まっていない内にぶち壊すと宜しい。……ま、容赦はしないけどね。それに、お仕置きは最後までやらないと、ニャン。ところで、もうひとつ、横たわっている影があるのだが。
ふふふ……これが躁に身を委ねた末路、ですか。まるで、コーヒーカップに乗った時のようです。ふふふ……。星越・イサもすっかり眩暈の虜だ。……ああ……また……ぐるぐるの犠牲者が……。介抱するのは後にしてくれ、そろそろ、終幕のお時間だ。
なんだか愉快なことになってるねぇ! 絶望しているところ、悪いんだけどさァ! 最後の最期まで、絶望たっぷりでいてくれると、嬉しいよォ! 震盪に挟まれた少女の背後、人間災厄の影あり。ねぇ、不幸を与えられるってどんな気持ち? 身動きひとつできないところを殺されるってどんな気持ち? 幸福よりもそっちの方がお気に召さない? ぷるぷる、げほげほ、少女は何処までも可哀想に、されど、真っ蒼な笑顔だけは絶やさない。……さいあく。そう、お気に召さないかァ! でも、俺は今のところ最高に、楽しい気分だよォ!
ごろり、シェイク、紙コップと一緒に転がった!
とっても良い顔だねぇ!
……あ、あの……お二人とも、お気を確かに……。
ま、待ってよクピちゃん、そんなに、回らないでよ……。
ふふふ……ふふふ……私は、初めから、こうですから。
……やっぱり、嫌なスイカ割りだったワン。
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴 成功
