シナリオ

⑧レヴィアタンに跨って

#√汎神解剖機関 #秋葉原荒覇吐戦 #秋葉原荒覇吐戦⑧ #🌈 #乙女心

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⚔️王劍戦争:秋葉原荒覇吐戦

これは1章構成の戦争シナリオです。シナリオ毎の「プレイングボーナス」を満たすと、判定が有利になります!
現在の戦況はこちらのページをチェック!
(毎日16時更新)

●酸味の強い珈琲を飲んだ
「先輩から色々と教わりました。√汎神解剖機関で起こった最近の事や、√EDENの事を。その中で、私が最も気になったのは『羅紗の魔術塔』の崩壊です。先輩曰く、この事実はイレギュラーもイレギュラーで、情報を集めるのであれば、それを中心にすべきだと。ええ、先輩のお言葉通りです。ですが、私は、もっと、興味深いものを見つけてしまいました。本当は、見るべきではなかったのですが、先輩の『お仕事』についても調べてしまったのです。先輩……リンドー先輩……私に内緒で、私に黙って、遊園地のアトラクションを基にした『怪異』を収容していたなんて、ずるいひとです。そんな事をされてしまっては、私は、その怪異たちを解放したくなってしまいます。もちろん、もう、してしまった事ですが」
 見よ、聞け、封印指定人間災厄『リンゼイ・ガーランド』の後ろ! 遊園地のアトラクションを彷彿とさせる怪異の群れが雀躍としている。無差別自殺と組み合わせてしまえば、成程、一般人の皆様方は――殺人マシンへと投身するのか。
「先輩、今日の私は饒舌です。先輩が、私の乙女心に火を点けてしまったのです。この、アトラクションのように、私は、私の力を抑えられません。先輩……嗚呼、先輩……これが、私の考えた、泥船のひとつなのです」

●スーサイド・コースター
「君達ぃ……戦況は悪くないが、いや、むしろ上々だが、後輩ちゃんが暴走しているらしいぜ。この言の葉で察してくれる人もいるだろうが、そうさ。リンゼイ・ガーランドが未だに『秋葉原ダイビル』に居座っている」
 星詠み、暗明・一五六、彼の機嫌は宜しいようだ。
「本来であれば『自殺衝動』を抑え込むのが吉なんだがねぇ。なんでも、今回は『殺人マシン』に乗れって話らしいぜ? ああ、自動車じゃあない。遊園地にあるアレソレさ。勿論、普通に抗っても、普通に戦っても、問題はないぜ。アッハッハ!」

マスターより

にゃあら
 にゃあらです。
 もうめちゃくちゃ。
 このシナリオは『リナリアを贈る(https://tw8.t-walker.jp/scenario/show?scenario_id=3368)』の続編みたいなものです。読まなくても問題はありません。後輩ちゃんが勝手に怪異を解放しただけなので。

 プレイングボーナス:自分の自殺を防ぐ(一瞬好かれるだけでも効果あり)。
 シナリオ限定ボーナス:リンゼイ・ガーランドと一緒に|怪異《アトラクション》に乗る。
 制圧効果:大規模戦闘発生!翌朝9時まで無料参加でき、105勝すると第三戦線の全戦力が2割減。
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第1章 ボス戦 『人間災厄『リンゼイ・ガーランド』』


POW |希死念慮《タナトス》
60秒間【誰にも拘束・監視されない自由な時間】をチャージした直後にのみ、近接範囲の敵に威力18倍の【突発的感染性自殺衝動】を放つ。自身がチャージ中に受けたダメージは全てチャージ後に適用される。
SPD 怪異「|自殺少女霊隊《ヴァージン・スーサイズ》」
【|自殺少女隊《ヴァージン・スーサイズ》】と完全融合し、【自殺衝動の超増幅】による攻撃+空間引き寄せ能力を得る。また、シナリオで獲得した🔵と同回数まで、死後即座に蘇生する。
WIZ |自殺のための百万の方法《ミリオンデススターズ》
【様々な自殺方法の紹介】を放ち、半径レベルm内の自分含む全員の【ヴァージン・スーサイズによる自殺衝動】に対する抵抗力を10分の1にする。
イラスト 芋園缶
√汎神解剖機関 普通11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

 お馬さんの代わりとして、レヴィアタン、その背に跨った乙女の心。くるくる、くらくら、まるでコーカスレースに巻き込まれた少女のように、嗚呼、今にもマーガリンにされてしまいそう。自殺衝動をマトモに貰った人々が、見よ、安全装置のついていない|怪異《ジェットコースター》へと押し寄せる。成程、これが|胎蔵界曼荼羅《せかい》の正体か。
 封印指定人間災厄『リンゼイ・ガーランド』は文字通りに、自分自身にぶん回されていた。脳内、溢れんばかりに先輩の姿。先輩の貌ではなく、背中を追っているだけの、罪深い日々。これを『めまい』とせずに、如何様に表現が出来ようか。回転する木馬は、大渦を孕むレヴィアタンは止まらない。まさか、この感情こそが――嫉妬だとでも、宣うのか。
 私は……私はいっそ、吐いてしまった方が楽なのかもしれないのです。
 ですが、まだ、私は戦場にいます。もう、次に進まなければいけないと謂うのに、只の我儘で、此処に存在しています。たとえ、大統領が命じようとも、私は撤退できないでしょう。いいえ、私は退く事ができる筈です。私が、ひどく、前後不覚だとしても。
 EDENよ、君達よ、乙女心を導くならば今だろうか。
四之宮・榴
アドリブ・アレンジ・連携歓迎。

心情
…乙女心は…何故、|こっち《・・・》方面に…飛ぶのでしょうか…。
…嫌われているのは…百も承知なので…影の黒い子猫で、メリーゴランド(仮)に、誘導しましょう。
…死にたくる以前に…廻ることに対する耐性が…物凄いあるので…回転では、しなないのでは…
(漏れ無く、インビジブル達が頑張ってくれる為)
…愉しく、回ってくださいな…っ…乙女心様…

行動
黒い子猫で、ガーランド様の脚に擦り寄る。
其の儘、腕の中をするりと抜けて、想像を絶する回転しかしないメリーゴランドに案内します。
馬が回転して、土台が回転すると謂う何と謂う悪夢。
僕自身は、猫でも耐えれるんですが。インビジブル達のお陰で。

 目を回していたって乙女は乙女だ。その勘の良さはお墨付きである。
 目の色だけでは物足りない。顔色を窺うだけでも赦されない。ならば、選択肢の類は欠片としてなく、視線の先、上あたりに存在していた『衝動』を仰ぐ。……乙女心は……あの魔術士様と謂い……何故、こっち方面に……飛ぶのでしょうか……? ハテナ・マークを戴いたところで、クエスチョンを投擲したところで、乙女、その脳髄には命中しない。……嫌われているのは……最初から……百も承知なので……このような姿で、近づきましょう……。ところで、四之宮・榴、何かしら大切なものが欠けてはいないか。いいや、そんな筈はないと|怪異《アトラクション》に意識を向ける。嗚呼、解せない。解せないほどに、観察してきた。成程、これが木馬なのであれば、回転ブランコこそがベヒーモスに違いない。
 にゃお、なんて、演技をしながら、封印指定人間災厄『リンゼイ・ガーランド』の腕へと這入り込む。一種の妖怪の真似事かと|黒い猫《ざくろ》を認めてみせたが。さて、乙女の双眸は虚空を見ているのかと疑ってしまうほど。とてとて、愛らしい足音に導かれたのならば、今度こそレヴィアタンとのご対面だ。……先輩、まさか、私に、これに乗れと命令するのですか。妄想だ。何もかもは妄想だ。リンドー・スミスがそのような、戯れにご執心な、別の意味での紳士な筈がない。……死にたくなる以前に……ええ、僕は……もう、十分に、人間モドキなので……。まるで、飛んで火にいる夏の虫。秋も終わりの頃だと謂うのに、乙女の虫、居所は最悪でしかない。先輩、今から私、何もかもを、吐き散らかしても良いですか。随分と、詩的ではないか。或いは、物理的なのか。
 ……久々に……悪夢を、見ているような……そんな気が……。メリーゴーランド、そのメイン。乙女は馬に跨って、ぎゅっと、しがみついていた。王子様の代わりに添えられた黒い猫、さて、如何様なマシンの有り様か、言の葉にしてみせよう。あ……アァ……せんぱい……私、ぜったいに……たすけて、なんて、叫びません……。馬は公転するものだが、まさか、自転までしてくれるとは想定外。ギリギリ、吹っ飛ばされない速度ではあるのだが――確かに、殺人級と表現はできよう。……愉しく、回ってくださいな……っ……乙女心様……。嘲笑うインビジブルの群れ。乙女はすっかり緑色だ。
 あなた、もしかして、バレないと思っているのですか。
🔵​🔵​🔴​ 成功

國崎・氷海風
乙女心ってやつぅ?
俺には理解出来ないけどそれがキミにとっての不幸か幸いか、どっちかねぇ!

なぁに、今日は殺されに来たともォ
だって、楽しそうじゃない?でもダメ、道連れだよォ?
今回も黒椿で反射を試みるねぇ!
でも今日の俺はどんな風に死ぬのか方が興味あるなぁ!
最初から死んでは元も子もないから、環境耐性、狂気耐性で少しは抗っておこう。
ねぇ死ぬのってどんな気持ち?  俺は最高に楽しい気持ちだけどォ!
その恋心と死ぬのはどんなきもちなのだろうねぇ

 ビニール袋の中身、ぶおんとやかましく。
 落ちる事すらも赦されない、そんな断末魔か。
 服毒自殺での幕引きは――トリカブトの放出した情念は――蘇っても、尚、爛れるように。封印指定人間災厄『リンゼイ・ガーランド』はやってきた男を認めた刹那、さあ、と蒼白くなった。あ……あなた、今度は、いったい、私に何を『させる』つもりですか。怒りと不安の入り混じった面構えで人間災厄、人間災厄とやらを睨めつけた。そんな乙女に対して國崎・氷海風、普段通りににんまりと返してやるのか。乙女心ってやつぅ? 俺には理解できないし、この先も、たぶんわかりあえないけれど、それがキミにとっての不幸か幸せか、どっちかねぇ! 先程、お馬さんに滅茶苦茶された所為か。ふらふらと、乙女は頭を抱えてしまった。あなたほど厄介な人間災厄はそうそう居ないでしょう。何故、封印指定がされていないのか不思議なほどに。あはははは、俺はねぇ、けっこう、人付き合いが得意なのさァ! その証拠として、ほら、今日はちゃんと殺されに来たともォ。
 詐欺師よりも、静電気よりも、唐突にやってくる黒椿。だって楽しそうじゃない? でもダメ、道連れだよォ? ええ、そうなるとは思っていました。あなたは、そういう生き物です。リンゼイ・ガーランドは國崎・氷海風を『そうやって』呑み込んだ。ひとつの諦めの最果てで回転ブランコにぶち当たる。今日の俺はどんな風に死ぬのか、心の底から、興味が涌いてあふれてくるねぇ! 最初から息絶えるなんて勿体ない。やはり、長く、長く、乗用していた方が面白い。二名様、しっかりとおつかまりください……。
 ねぇ死ぬのってどんな気持ち? 最悪です。今回は、まだ、安らかな方なのかもしれませんが、あなたの趣味は最悪を極めています。これは手厳しいねぇ! 俺は最高に楽しい気持ちだけどォ! その恋心と死ぬのはどんな気持ちなのだろうねぇ。ミキサーも吃驚な速度だ。座っている二人、千切れてしまった鎖――観覧車の真ん中あたりに。
 シミにでもなってくれ、と。
🔵​🔵​🔴​ 成功

太曜・なのか
凄まじい執着
身を焦がす恋心
26年生きてきても経験した事がないほどの
正直羨ましい、貴女をもっと知りたい
だからさ、恋バナしようよ!

彼女がアトラクションに乗ってるなら隣に乗り、乗ってないなら回転木馬に誘う
無理に好かれる気はない
だってその席はもう埋まってるから
ただ思いの内を吐き出して欲しい
もしかしたらそれで私の中の仄かな種火が大きな炎になるかもしれないから
私も焦がれる恋ができるかもしれないから
うんうん、年も見た目も、なんなら種族が違っても好きの気持ちは止められないよね
話してくれてありがとう!
でも残念だけど私はここまで
自殺するにしたって死に方は選ばせてくれるでしょ?

バルバゾート、あとは好きにしていいよ

 太陽が落ちてきたのか、松明が転がってきたのか、何方にしても熱い事に変わりはない。封印指定人間災厄『リンゼイ・ガーランド』は一人、観覧車のシミから再生したところで、己がヒマワリ畑に存在している事に気がついた。いいや、実際のところはヒマワリ畑をモチーフとしたアトラクションの列に並んでいるだけなのだが、其処で、ようやく女性の気配に触れる。あなたも……わざわざ、自殺をしにやってきたのですか。問い掛けた先には太曜・なのか、ふたつの紫色があった。随分と、眩しくて、クラクラしそうな色ですが……。え? 眩しい? 私の髪の毛のこと? それなら、私よりも貴女の方が眩しいと思うけどね。何せ、凄まじい執着なのだ。心身を焦がすほどの恋心なのだ。産まれてこの方、26年生きていても、そのような経験にぶち当たった事がない。……正直、羨ましい。貴女をもっと知りたい。だからさ、ふたりで恋バナしようよ! 生きていようと、死んでいようと、恋する乙女は無敵なのだ。無敵なのであれば、無窮なのであれば、さあ、ヒマワリごっこを愉しむといい。
 回転木馬はもうたくさん。そういう顔をしていたので別のアトラクションへとご案内。しかし、ああ、運命とやらは残酷なもので、ヒマワリの種を彷彿とさせるカップの中へ。無理に好かれるつもりはないし、好いてくれなんて頼まない。だって、その席は埋まっているから――ヒマワリの中で対面だ。もしも、お相手が気づいてくれたなら、今頃、お隣同士で手を繋いでいるに違いない。思いの内を吐き出してほしい。もしかしたら、それで、私の中の火種が大きな炎になるかもしれないから……。ねえ、あなた。私のことも、そうだけれども。あなたは、あなたの為に、これをしているのですか。
 察しの宜しい乙女様だ。
 私も、焦がれる恋ができるかもしれない、なんて。
 確かに、私が、あなたに好意を抱く事はなさそうです。
 うんうん……年も見た目も、なんなら種族が違っても、心の在り方はなかなか、変わらないよね。好きの気持ちは止められないよね。先輩は……もしかしたら、私が思っているよりも、理解してくれているのかもしれません。ヒマワリの種がヤケを起こしている。自棄になって、ぐるぐると、オマエこそが太陽だと、讃えているかのように。
 話してくれてありがとう!
 でも、残念だけど私はここまで。これ以上回るとマーマレードになっちゃうからね。それに、自殺するにしたって死に方は選ばせてくれるでしょ? 急停止したヒマワリの種の内側、マーマレードよりも目を回している。
 バルバゾート、あとは好きにしていいよ。
 オレンジのように食われた『なのか』、恐竜人間はおぎゃあと叫ぶ。
🔵​🔵​🔴​ 成功

架間・透空
※アドリブ連携等歓迎

り、リンゼイさん!?
な、何たる無茶を!
こここ、こうしちゃいられません!
私も早く|怪異《アトラクション》に乗り込まなければ!

​──変身、解除。
女子中学生「架間・透空」から
怪人「ハイペリヨン」に姿を変える。
決戦気象兵器を起動。風を纏います。
いざ行かん!|怪異《アトラクション》の下へ!

|じゃじゃ馬《アトラクション》に負けないよう、風で速度を落としたり、無茶な加速で吹き飛ばされないよう手をこまねいてみます!乗客の方々も!リンゼイさんのことも守ってみせます!
正直無茶だと思いますけど、できる限り頑張ります!

リンゼイさん……
お願いですから退いてください!
あの……その……色々な意味で!

 きりもみも吃驚な空の旅だ。
 レヴィアタンは叫喚し、乙女心はひっくり返る。
 狂気と正気の狭間にて――盲目と白痴を供として――乙女心、めまいに導かれるが儘、ループをしていく。乗客の皆さんはしっかりと絶叫しておられるが、さて、乙女心、外れて、落ちた眼鏡の行方を気にしているほど余裕はない。それこそ、放心状態だ。かろうじて、意識を保ってはいるものの、ぐりん、眼球が大騒ぎした。り……リンゼイさん!? な、何たる無茶……いえ。自棄を! こここ、こうしちゃいられません! 私も早く|怪異《ジェットコースター》に乗り込まなければ! 大慌てでやってきた架間・透空、銀色の双眸を輝かせると同時にお決まりの文句を唱えた。――変身、解除。
 瞬間、女子中学生の幻想が正体とやらに激突した。膨れ上がるかのように、剥ぎ取られるかのように、より、鋭利に――改めての銀色となったのだ。視よ、彼女こそが怪人「ハイペリヨン」。世界の平和の為に狂気を抱えていた慈愛の化身である。決戦気象兵器起動――天気を報せている暇はなさそうだ。風を纏い、突風を宿し、ようやく怪異に追いついた。いざ行かん! |怪異《アトラクション》の下へ!
 怪人がしがみついたのは最前の席、それよりも前の部分であった。ひどくじゃじゃ馬なレヴィアタンです。それでも、私は、誰も見捨てたりなんかしません……! 怪異はいよいよ大暴走。最早、レールすらも『無い』というのに、暴力的な竜巻が如く。……くっ……これだから、怪異というものは……ですが、ええ、答えは見つけました。これです! 無茶な加速を、滅茶苦茶な動きを、風によって抑制していく。なんとか『通常のジェットコースター』程度には制御してみせたのだが――さて、乙女はいよいよ喪失している。墓穴を掘る事が=自殺なのだとしたら、この混沌は正解か。
 乗客の方々も、リンゼイさんのことも守って……?
 リンゼイさん……???
 お願いですから、退いてください! あの……その……色々な意味で……具体的には、下を向くか、してくれたら……! リンゼイ・ガーランドはジェットコースターが止まるまで耐えた。何を耐えたのかは、その、ちゃんとぼかしておく。
🔵​🔵​🔴​ 成功

レア・マーテル
最近、私の|旦那様《CEO》に、手垢を付けようとする方が多いようなので問題がないか抜き打ち検査に回ってます。ですが彼女の葛藤は昔の私を見ている様なので、先駆者として、お節介をしたくなるものですね。折角、用意してくださった遊戯でも乗りながら、少しお話でもしましょうか。自殺衝動については|私《死》なのでお気になさらずに。(√能力)

意中の方との進展はありましたか?
相手に伝わらないのは中々もどかしいものですものね
ですが話を聞いて貴女の自殺衝動は貴女とお相手の方だけの世界を築く為のものだったのかもしれませんね。お互いにそれを正しく認識出来ればきっと素敵な事だと思います
ふふふ、一緒になれるよう応援してます

 真っ黒いものがふたつ、ゆらゆらと、衝動の最中を這っていた。確かに、這ってはいるのかもしれないが、その、真っ黒いふたつとやらは、衝動の渦中に存在していて尚、神意とやらを湛えていた。最近、私の|旦那様《CEO》に、手垢を付けようとする、唾を付けようとする方が多いようなので問題がないか抜き打ち検査に回ってます。ですが……彼女の葛藤は……乙女の悶々は、昔の私を見ているようなので、先駆者として、お節介をしたくなるものですね。それで……肝心の彼女は、何処にいるのでしょうか。折角、用意してくださった遊具にでも乗りながら、くるくると、少しお話でも……あら、其処に……? 人間災厄「豫母都大神」、封印指定人間災厄と邂逅する。しかし、如何だ。お花畑から帰ってきた乙女のお顔はレヴィアタンよりもひどい様子。……これは……所謂、乗り物酔いというものですか。仕方がありません。激しい遊具はやめにして、ここは観覧車にでも行きましょう。それと、安心してください。自殺衝動については、私は、|死《わたし》なので……お気になさらずに。
 身体を支えられながらも乙女、観覧車に乗り込んだ。少し前に、観覧車の真ん中、シミになった事を思い出したが、それに関しては記憶にないフリをしてみせた。……あなたは、私に何を伝えたいのです。私のような災厄に、どのような教唆をするつもりです。そんな。私は、貴女のような、めまいにやられている女性を放っておけないだけですもの。意中の方との進展はありましたか? ぶり返してきたのか、乙女、口元を押さえてみせる。川の向こうの影、こっちに来るなと騒がしい。
 相手に伝わらないのは中々、もどかしいですものね。ですが、話を聞いて貴女の自殺衝動は貴女とお相手の方だけの世界を築く為のものだったのかもしれません。お互いに、それを正しく認識出来れば、確かめる事が出来れば、きっと、素敵な事だと思います。ゆるり、ゆるり、囁かれた嚢、襞のカタチ。ようやく、乙女の自棄は治まった。
 私は……私は、もしかしたら、今の関係性に酔っているのかもしれないです。
 そうだとしても……ふふふ、一緒になれるよう応援してます。
 再生の一歩を踏み出すと良い。これを懺悔とするならば。
🔵​🔵​🔴​ 成功

レオン・ヤノフスキ
よぉーやく見つけたぜ!一目見ておきたかったんだよな。しかも遊園地のアトラクションでデートできるだと!?こりゃあ行くしかねえよなぁ!

ショットガン担いで殺人観覧車に乗り込むぜ!とんでもねえ速さで回ってる籠の一つに奴がいるはずだ。骨組みを伝ってどうにかこうにか辿り着いてドアをこじ開ける。

邪魔するぜー。おっ♪噂通り美人の姉ちゃんじゃねえの。狭い部屋で悶々としてるみてえだな。その溜め込んだもん、俺にぶち撒けてみちゃあどうだい?ちったあ楽になんじゃねえかな。
いきなりそんな事出来ねえってんなら、まずは俺の失恋話を聴いてもらおうか。これでも恋多き男で通ってるからよ。話すネタならいくらでもあるぜ〜。

 怪異はある意味で平等だ。
 樽の中に詰め込まれて、ぼちゃん、レヴィアタンに呑まれる。
 ぶっ放せ!
 死の神が遠退いたのであれば、神官が場を離れたのであれば、殺人マシン、狂ったように再開となった。悪夢よりも悪夢らしく、非現実よりも非現実らしく、ぐるぐる、籠の中の鳥は泥のようにされていた。よぉーやく見つけたぜ! 一目見ておきたかったんだよな。まったくド派手な色をしているではないか、職業暗殺者。夜闇よりも陽光がお似合いらしいヴァンパイアだ。しかも? 遊園地のアトラクションでデートできるだと!? こりゃあ、たとえ罠だったとしても行くしかねえよなぁ! 虎穴に入らずんば虎子を得ず? いいや、鴨が葱を背負って来る、だ。勿論、鴨は乙女の方だろし、この場合の葱は依頼達成の鍵とも謂えよう。さあ、担いでくれよショットガン。精霊が宿っているのか、酒気が宿っているのか、何方にしても『レディーキラー』に変わりはない。しっかし、とんでもねえ速さだな。こりゃあ、目ぇ回した|娘《こ》を介抱するなんてレベルじゃねえぜ。ともかく……あの籠の中のひとつに奴はいるはずだ。がしり、蜘蛛のように、霧のように。骨組みをよじ登っていくサマは|執念《●●》の一言か。ま、俺にとっちゃあこんなもの、壁にもなりゃあしねえがな。レオン・ヤノフスキ、狩人の成れの果て。狼の肚の中を掻っ捌くかの如く。
 邪魔するぜー……おっ♪ 想定していた以上に、噂以上に、封印指定人間災厄『リンゼイ・ガーランド』は美人さんだった。アホみたいに回転している籠の中、立っていられない有り様で、天蓋、如何にか仰いでいるかのよう。狭い部屋で悶々と、ぐるぐるとしてるみてえだな。その溜め込んだもん、俺にぶち撒け……おっと、そっちは勘弁してくれよ。それ以外なら、ちったあ楽になんじゃねえかな。そっちとは何か。それはもうキラキラとした乙女心に違いない。……だれが、あなたみたいな、おとこに……。
 いきなり随分なことを言うんじゃねえぜ。ま、まずは俺の失恋話を聴いてもらおうか。これでも恋多き男で通ってるからよ。話すネタなら、甘酸っぱい思い出なら、いくらでもあるぜ~。そうですか。では、話が終わったら……ちゃんと死んでくれますね。
 おいおい、そんなに睨んでくれるなよ。
 成人してんなら酒も奢ってやるからさ。
 ……散弾の間違いだったか?
🔵​🔵​🔴​ 成功

和紋・蜚廉
これは乗り物なのか。
落ちる軌道を持ち、噛みつくように揺れ、
風より速く己を引っ張る…。
…前に聞いた遊びと似ている気がしてきたな。
なら、乗る価値はあるだろう。

怪異に跨る。
軋む音、握りつぶしたような唸り、
まともではない動き…。
走り出した瞬間、胸の奥がざわつく。
ここで身を投げれば終わる、という方向へ
体が勝手に傾こうとする。
それが衝動なのだろう。

原闘機構を開いて、適応反射を全身に走らせる。
衝動が立ち上がる度に、反射で殺していく。

怪異の急落下で殻が軋み、
遠心の揺さぶりで骨が鳴り、
押し潰されるような圧がかかるたび、
塵執相で壊れる前に変質させ、
再生能力で即座に埋める。

…ふむ。
こういう遊びも面白い。

次は、回転を主とした怪異へ。
同じ場所を何度も通るのに、世界が流れていくような感覚だ。
面白いな。
衝動はここでも牙を剥くが、
倒れねば遊びはまだ続く。
ならば、倒れる訳にはいかんな。

リンゼイ。
汝が暴走しようが、我は落ちる気はない。
自分の死に方くらい、自分で選ぶ。

怪異を喰う程乗り越えて、まずは衝動を防ぎ切る。

 ぐちゃぐちゃになった蝸牛の中身、蛞蝓に似ていると宣うのならば、それは、蛞蝓に失礼だ。塩加減を誤った結果が、加減を違えた結果が、この阿鼻叫喚。生半可な想いでは、生半可な覚悟では――この、暴走する|怪異《アトラクション》の群れを制覇などできない。いや、そもそも、本来、制覇する必要はないのだが――成程、この衝動こそ、自殺の沙汰か。乗り物なのか……? 和紋・蜚廉、嫌悪の権化が認めたとしても『あんまり』らしい。落ちるような軌道を持ち、噛みつくように揺れ、風よりも速く己を引っ張る……いや、何方かと謂えば、撹拌か。ふと、思い出したのは奇怪なお祭り騒ぎ。死屍累々を眺めつつも、ひくひく、痙攣するかのような。……前に聞いた遊びと似ている気がしてきたな。ならば……乗る価値は、挑戦する気概は、あるだろう。そうして、飛び乗ったアトラクションとやらは何か。見ての通りの大目玉、つまりは、スーサイド・コースターである。
 レヴィアタンに跨ったのか、バハムートに跨ったのか、そのようなクセに『それ』は天空へと昇っていった。鯉のように、恋煩いのように、どくどくと、精神とやらが応えている。軋む音……握り潰したかのような、唸り……まともではない、情念。天頂だ。彼方、何もかもが米粒のようにも思える。刹那――全てを置き去りにした。置き去りにしたつもりでひとつ、己が何を抱えているのかを理解した。ここで身を投げれば終わる。ここで、衝動にやられたら、終わる。今直ぐにでも手放しで跳ねたい気分だ。身体が勝手に動こうとする。……いいや、我は、この程度の志願など、何度も味わってきたのだ。それが衝動なのであれば、我は、我の別の衝動にこそ身投げをすべきだ。|原闘機構《はじまり》の音が聞こえた。全身に走らせてやった適応反射。殺したくなるのであれば、衝動、欠片も残さず葬ってやれ。
 そうして、雲よりも高いところ。地球の青が見えるのか、見えないのかの瀬戸際にあった。急激に襲いかかってきた落下とやらに、熱とやらに、殻が軋んでたまらない。加えてこの遠心力だ。揺さぶられた骨が鳴り、ああ、今にも飛び出してしまいそう。押し潰されそうな圧がかかる度に、未だ、絶えぬ。アポトーシスよりもメタモルフォーゼだ。全てを置き去りにするならば『死』もまた同じであれ。ふむ……こういう遊びも面白い。リンゼイ、汝の乙女心というものが、少しだけ、わかった気もするな。
 ようやくおしまいと思われたが『おかわり』だ。勿論、コースターだけでは物足りず、台所に置いてありそうな、アトラクションへと向かえ。ぎい、オマエの重さで傾いたが、この不安定さこそが鍵と考えられよう。何度も、何度も、同じ場所を通るのに、廻るというのに、世界が流れていくような感覚だ。これも、存外に面白い……。衝動はしっかりと牙を剥いている。剥いてはいるのだが、さて、この続きも楽しんでみたい。
 ならば、倒れる訳にはいかんな。
 リンゼイ……。
 停止したところでご挨拶だ。蒼白に染まっている災厄の『貌』が歪んでいる。あなた、そこまでして、生きていたいのですか。汝が暴走しようが、我は落ちる気はない。自分の死に方くらい、自分で選ぶ。その食欲、まるで、そのものです。
 怪異を喰った。喰って、喰って、喰い潰した。
 あとは、その柔らかいものを、喰いちぎってやれ。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​ 成功

ディラン・ヴァルフリート
ふむ……然したる手間でも無し、もう少し種を撒いてみましょうか

《第六感+情報収集》警戒は怠らず
[錬気竜勁]《属性攻撃》
民間人保護を兼ねた前回同様の放電を挨拶代わりに。

敵√能力の条件を満たさぬよう監視も並行
アトラクションに付き合いつつ話の続きを。

さて、前回は何処まで話したのでしたか
ドーナツの早食い競争での活躍だとか……
前哨戦で得た情報や伝聞、
星詠で覗き見たものから受けの良さそうな話題を幾つか。

さて
先払いというものです。次は貴女の話を伺えればと
貴女が彼に望む事――或いは捧げたいと思うものでも、何でも。
他言はしないと約束しましょう

【忌刻】悪性:幸災樂禍の《封印を解く》事で
解放されるのは趣味技能:奸計
仮に欲が形になっていなければ教唆の如く誘導するのも手ですね
進展無くして破局も無いのですから

ところで、やはり自殺衝動は貴女自身にも?
自らを厭うのか、世界を忌むのか、理由など無いのか。
今も昔も、そうした最低な気分はよく知っているというだけですが。

一段落すれば《早業+怪力》首を刎ね
怪異も片付けて帰りましょう

 趣味嗜好の延長線上、坐した何者かの独白が如くに、他者の『欲望』とやらを擽ってみる。見世物小屋に閉じ込められた世にも珍しい乙女の性、これを装飾しないなんて勿体ないのではなかろうか。ふむ……然したる手間でもなし、もう少し種を蒔いてみましょうか。ディラン・ヴァルフリートの――ドラゴンプロトコルの――英雄としての行動は、些か、前世のようにも思えた。されど、その深淵とやらを覗き込む事は誰にも出来ず、赦されず、男の警戒心は城塞が如く。……ええ、やり方自体は変わりません。彼等には、彼女等には、ちゃんと眠っていてもらいます。挨拶代わりの放電が、戯れついでの感電が、リンゼイ・ガーランド、乙女心にも命中したのか。あ……あなた、また……また、来たのですか。今度は、どのようなお話をしたいと、謂うのでしょう。舌があんまり回っていない。さて、前回は何処まで話したのでしたか……ドーナツの早食い競争での活躍だとか……この、怪異たちがどういった経緯で解放されたのだとか……。受けの宜しい『もの』は選り取り見取り。星詠みの力、サマサマと謂うべきか。しかし、最終的に選ばれた水浸しのコースター。想像していた以上にゆっくりか。あなた……何処まで先輩のことを知っているのですか。さあ? 少なくとも、封印されていた貴女よりかは、知っています。それで、先払いというものです、次は貴女の……リンゼイ・ガーランドの話を伺えればと。貴女が彼に望む事――或いは、捧げたいと思うものでも、何でも。他言はしないと約束しましょう。この約束こそが、僕を『殺す為』の唯一と、この場でしておきましょう。現れた悪性の名は奸計、乙女はすっかり目を回していた。わ、私は……先輩の為なら、なんだって……。
 仮に、欲がカタチになっていなければ、教唆の如くに誘導してやれ。仮に、欲がわからないのであれば、割腹が如くに介錯してやれ。進展無くして破局も無いのですから……。ふと、触られた『魔』の部分、刹那にやってきた衝動は誰の為なのか。ところで、やはり、自殺衝動は貴女自身にも? ……そうですか。其処まで、暴かれてしまいましたか。自らを厭うのか、世界を忌むのか、理由などないのか。今も昔も、そうした最低な気分は、よく知っているというだけですが。……私、気分が優れないのです。生涯、付き合っていく事になるでしょう。ですが、あなたは……一時的にでも、それを癒す事ができる筈です。
 十分だ。もう、十分だ。ぐるぐる、勝手をしている双眸だって、瞑ってしまえば目立たない。レヴィアタンに跨っていても、嗚呼、この情念だけは水に流せない。
 お片付けの時間です。僕が、拭ってあげましょう。
 美しくもおぞましい、刹那の一撃。
 ころりと、乙女の心が転がって、
 水の中へと――鞠のように。
 |怪異《アトラクション》は影もなく、只、カップの底にこびりついた。
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​ 成功

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