シナリオ

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いたずらキツネと|混魂旅館《コンコンリョカン》

#√妖怪百鬼夜行 #プレイング受付:03/10/08:31から開始 #プレイング締切:03/13/12:00予定

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 #√妖怪百鬼夜行
 #プレイング受付:03/10/08:31から開始
 #プレイング締切:03/13/12:00予定

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●妖狐と幽霊の温泉旅館
 √妖怪百鬼夜行では、数多の妖怪が人々と生活を共にする。
 妖狐たちが棲むとある山里――『白狐村』もそのひとつだ。良質な硫黄泉が湧き出る村には温泉旅館が軒を並べ、種族を問わず多くの観光客が訪れている。
 中でも一番大きな旅館は『混魂旅館』。村の守り神の御告によって建てられたと伝わる由緒正しき旅館である。料理人が振る舞う独特な料理の他、狐達の風変わりなマッサージや、『幽霊桜』と呼ばれる青白い桜を見ながら露天風呂も楽しめる。
 とくに特徴的なのは、旅館に棲み付く|幽霊《インビジブル》たちの悪戯だ。勝手に風呂桶の位置を替えたり、置いてあるものを投げ飛ばしたり。一見迷惑行為だが、『他の旅館では味わえない面白さ』として売りにしている。
 ……なのだが、最近は幽霊たちの悪戯が過激になってきているらしい。客からは聞こえない場所で、従業員の狐達がひそひそと話し合う。
「最近、幽霊たちの様子がおかしくないか?」
「台所で包丁を飛ばしてきたよ。危うく死にかけた!」
「湯の割合を勝手に変えて高温にしよった。ありゃ火車くらいしか入れんぞ」
 このままでは死人が出るかもしれない。しかし、営業を止めるわけにもいかない。
 人間が持ってくるお金は、お札はツルツル、小銭はキラキラしていて綺麗だから!
 白狐村の妖狐たちは、人間のお金が大好きであった。

●不穏な気配
「危機管理意識が薄いですね。まあ、妖怪の考え方というのは、人間の常識では測れない部分もあるのでしょう」
 |泉下・洸《せんか・ひろ》(片道切符・h01617)は、集まった√能力者たちへと依頼について語る。
 舞台は妖狐が暮らす村の温泉宿『混魂旅館』。この旅館の特徴である『幽霊の悪戯』が過激化しているのだという。事態を放置した場合、客に被害が及んでしまうだろう。
「この旅館が魅力的な旅館であることは確かです。死亡者が出て営業停止になる前に、幽霊の悪戯が過激になった原因を突き止めて問題を解決してほしいのです」
 まずは客として向かい、サービスを楽しみながら原因に繋がる情報を集めてほしい。原因が判明すれば、次にやるべきことも自ずと見えてくるだろう。

●女将狐の案内
 都心部から何時間も車を走らせて、√能力者たちは山間の混魂旅館へと到着した。木造三階建ての数寄屋造り。帳場から待合まで吹き抜けになっており、上階から見渡せる作りだ。建築の各所は妖力で補強されている。
「|混魂旅館《コンコンリョカン》にようこそ!」
 着物をぴしっと着こなした旅館の女将狐が出迎えた。ちなみに白狐村に住む妖狐の容姿は獣側に近い。狐が服を着て二足で歩いているイメージだ。女将は旅館で体験できるサービスについて説明してくれる。
「当旅館自慢の料理人が腕を振るう、妖狐に伝わる伝統料理をお楽しみいただけます。7種の薬草とモグラ肉を煮込んだ『七草モグラ鍋』に『ぴょんぴょんカエルの酒煮』、『バッタとミミズの炒め物』……あっ、川魚や山菜料理もございますので、伝統料理が口に合わない方もご安心を!」
 狐が食べる生物を使った料理が自慢らしい。ただし、味の保証はない。無難に何か食べたい時は、人間用に準備された料理を食べるといいだろう。
「日頃の疲れを癒すサービスも充実しております。白狐村に住まう妖狐に伝わる『もふもふマッサージ』も体験できますよ。狐の手ではマッサージなど無理だと思うでしょう? ご心配なく! 指圧の強さも、我らの妖力を使えば自由自在なのです!」
 妖狐の妖力を駆使し、もふもふに包まれる感触と一緒に、全身を揉み解してくれるのだとか。
「そして旅館といえば温泉です。当旅館自慢の露天風呂、咲き乱れる幽霊桜を眺めながら、上質な硫黄泉をお楽しみください。混浴ですので水着をご準備くださいませ」
 混魂旅館の周辺は、昔から幽霊が集まりやすいらしい。幽霊桜は幽霊が放つ霊力に影響された結果、突然変異した桜なのだそうだ。青白い花を咲かせるのが特徴である。
 なお旅館に集まる幽霊は、√能力者として覚醒した幽霊ほどの強さや存在感は持っていない。通常のインビジブルに、ちょっと毛が生えた程度だ。
 彼らの悪戯にご注意くださいませと笑みを浮かべる女将。次は客室のご案内を……と言いかけた頭上に、突然生きている魚が降ってきた! ……魚?
 上階から落ちてきた魚が、べちっと女将の顔に当たる。
「わぶ!?」
「わっ!」
 同時に聞こえたのは幼い子供の声。ぽんっと煙が弾けた後、魚は一匹の狐になった。
 真っ白な毛の子狐だ。ぴょんと床に飛び降りて、あっという間に駆けてゆく。
「|銀雪《ギンセツ》! また悪戯をして……あぁ、あの子はうちの倅です。まだ小さいのに変化の術が上手いでしょう? 他人や物を化けさせることもできるんですよ!」
 叱ったり褒めたりと女将も忙しい。彼女は銀雪が去った方向を見つめながら、思い出したように口にする。
「あの子に落ち着きがないのはいつもの事なんですが……ここ最近、いつも以上にソワソワしている気がするんですよねぇ……お客様方に何か粗相をしたらお申し付けください。きつく叱っておきますんで」
これまでのお話

第2章 冒険 『邪霊祓いの儀式』


POW 気合で邪霊を吹き飛ばす
SPD 塩や酒で邪霊を祓う
WIZ 浄化の祈りを捧げる
√妖怪百鬼夜行 普通7

● 
『裏山から変な奴が来る』
『そいつに当てられて、荒っぽくなる幽霊がいる』
『裏山に悪い神様を封印したと言われている祠がある』
『裏山は銀雪の遊び場』
 ゴーストトークで幽霊と会話し、従業員の妖狐からも情報を得た。
 √能力者らは、何かを知っていそうな子狐……銀雪を見つけ、話を聞き出すことに成功する。
「え、えっと、じつは……術の修行中に、間違って祠を壊しちゃって……えへへ……」
 大人たちに怒られるのが嫌で、バレないように『変化の術』で見た目を誤魔化しているという。
 そういえば女将狐も、銀雪について『変化の術が上手で、他人や物を化けさせることもできる』と言っていた。銀雪は才能を悪用して、祠を破壊してしまったことを黙っていたのである。
 全てを白状した銀雪は、裏山の祠まで案内してくれるという。大人の妖狐たちも、祠を修理するため同行してくれるとのことだ。

 √能力者たちは祠へと続く山道……幽霊桜の群生地へと足を踏み入れた。
 桜並木の山道は、まるで絵画の世界のように美しい。だが、景観を純粋に楽しむことはできないようだ。
 幽霊が言っていた『変な奴』が、木々の間から睨みを利かせている。
「グルルッ……」
 黒い犬だ。黒い霧のようなモノが、犬の形を取っている。霧からは強烈な憎悪と敵意を感じた。彼らは悪しき神気に汚染されたインビジブルが変異した邪霊だ。狐たちも酷く驚いている。
「少し前に来た時はこんなのいなかったぞ!? 」
「隠れていたか、今までは数が少なかったのかも……」
 『悪い神様』が少しずつ邪霊を増やし、勢力を強めようとしているのかもしれない。その影響が裏山の側にある旅館まで及んでいたか。
 とにかく、この邪霊たちを祓い清めなければ先に進めない。行く手を邪魔してくる上、放置しておけば旅館に悪さをするだろう。

 ※妖狐たちは身を守るための術が使えるので、護衛する必要はありません。
 ※邪霊は非常に凶暴な野犬のイメージです。牙と爪で攻撃してきます。