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|愛毒《ショコラ》

#√汎神解剖機関 #断章準備中 #断章追加後にプレイングの受付期間をお知らせ予定

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●愛をその手に
 百貨店のアトリウムを彩るのは、ハートや花モチーフのオーナメント。
 甘いチョコレートの香りも漂って、広場はバレンタイン一色に包まれている。
 各地から厳選したチョコレートを販売するイベントは大盛況だ。何でもチョコレートを1個単位から好きに選ぶことができ、ギフトボックスも種類が豊富らしい。
 2月14日本番に向け、今日も多くの人々が百貨店に訪れていた。そんな中、ネットから広まったとある噂が、チョコレートを買い求める人々の間で囁かれている。
「ねぇ、知ってる? ここの噂……」
「百貨店のどこかに、恋を成就させる壺があるって話?」
「そう、それそれ」
 チョコレートを用意して、壺に恋が叶うようお願いするとあら不思議。チョコレートに愛の魔力が宿り、食べた人がチョコレートを贈った人に恋してしまうというのだ。
 俄かには信じがたい話である。しかし、時期が時期だけに、根拠のない噂話に興味を抱く人も少なくない。
 それらしき壺があるなら、願掛けくらいしてみようか――。
 噂を信じていなくても、軽い気持ちで試そうとする人だって存在する。

●愛の誘惑
「結論から言いますね。恋を叶える壺は百貨店に潜んでいます。そして『愛の魔力』は『愛で人を縛る呪い』です。人々の精神に悪影響を与えます」
 ――壺中天への誘い手・ミメイ。今回の噂の仕掛け人……否、壺の怪異の名だ。人の情念を壺に封じて蠱毒とし、怪異を作ろうとした結果、全てを呑んだ壺自体が怪異となった。それが彼女である。
 |泉下・洸《せんか・ひろ》(片道切符・h01617)は依頼について語り始める。
「噂ではチョコレートに愛の魔力を宿すとされていますが違います。実際のところ、ミメイは彼女のもとに訪れた人間に呪いをかけるのです。チョコレートが惚れ薬のようになるのはその影響ですね」
 チョコレートを食べた人間は贈り主に魅了される。この魅了が、日常生活に支障を来す依存症状を引き起こすのだ。偽りの愛に狂い、互いに離れているのが苦しくなるという。
「ミメイの計画は彼らを|壺の中《壺中天》に呑み込むことです。彼女を放置してしまえば、呪いに侵された彼らのもとに赴いて囁くでしょう。『無憂の楽園・壺中天ならば、ずっと傍に居られる』と」
 そのような事態を未然に防ぐため、先んじてミメイと接触し撃破してもらいたいのだ。まずは件の百貨店で、ミメイの居場所について情報収集を行ってほしい。
「百貨店ではバレンタインイベントも開催しています。一般客に紛れ、イベントに参加しながら調査しても良いかもしれませんね」
 ミメイの居場所が判明した後は、彼女のもとへ向かうことになる。ただ、すぐに彼女と会えるわけではない。ミメイは会いに来た者たちが√能力者であることに気付く。彼女は異空間を形成し、そこに√能力者たちを招くという。
「彼女は世界全てを壺の内に取り込もうとしています。だからこそ、皆様のことも、壺に呑み込もうとするでしょう。異空間が齎す精神干渉に耐えて進み、ミメイ本体のもとへと辿り着いてください」
 どのように精神を侵すのか。洸はその詳細についても説明した。
「『愛』にまつわる精神干渉です。あなたが欲しくても得られなかった、或いは今も求め続けている、誰かからの『愛』……ミメイはそれを読み取り、誘惑してきます。あなたが望む愛をくれる、誰かの幻が現れるでしょう」
 壺の中に居続ければ、その愛が得られるのだと。甘やかな夢の中に浸っていられるのだと。誘惑に負けてしまったその時、あなたは壺に取り込まれてしまう。チョコレートのように甘く濃厚な夢に溺れ、ミメイが倒されるまで壺に囚われることになる。

●壺の噂とチョコレート
 百貨店は裏に蠢く怪異の影など知らず、バレンタインのムードに浮かれている。
 アトリウムでは特別なイベントが行われていた。まるで芸術品のようなチョコレートが並び、そのどれもが1個から購入可能。お好きなギフトボックスに詰めて、オリジナルのチョコアソートが作れる。
 色々なチョコレートがあるけれど、一番人気は『花』をコンセプトにしたアソートスタイル。王道の薔薇のほか、椿やダリア、マーガレットなど、様々な花の形のチョコレートが揃っている。
 ギフトボックスも角箱や丸箱タイプなど様々だ。包装紙やリボンの種類も豊富なので、少し探すだけで気に入るデザインが見つかるに違いない。
 イベントには一般客も多く訪れている。壺の噂を調べる場合は、彼らの噂話に耳を傾けてみたり、密かに百貨店内を探ってみても良いだろう。
これまでのお話

第2章 冒険 『幻惑空間』