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神代・ちよ
(Aster Garden・h05126)
『ちよは、この鮮やかな世界を愛しているのですよ』
桜色の瞳に映る世界は、なんて眩しくて――🌸とある純血を重んじる妖の血筋に、人と交わった忌み子として生まれた。長い時を『|虫籠《むしかご》』なる座敷牢に囚われ育った🌸与えられる御伽噺とたわむれに口ずさむ歌で育ち、いつしか外に焦がれる心を覚え。鍵が壊れているのをよいことに、虫籠を抜け出した🌸還る場所も行く先もわからぬまま漂う、儚い蝶々―だった。いまはただ、紫眼のいつか見たうつくしい景色を探して―